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堺屋太一さんの著作の数々に啓発されてきたのだが、最近、奇妙な発言が続いている。10月23日夕方、民放のニュースを見ていたら、堺屋さんのこんな趣旨の発言があった。「世界を見渡すと、周囲の隣国を全て敵に回している国は、日本とイスラエルだけだ。この状態を打開しないといけない。」堺屋さんの頭脳の地図には、日本の隣国というのは「大陸中国、朝鮮国、韓国」の3ヶ国だけ、ということですかね。グアム島も隣国のうちでしょうよ。あれは米国だ。台湾も隣国だ。ロシアも隣国。北方領土問題はあるが、今や「敵国」ではなかろうよ。イスラエルにせよ、ホットな対立があるのは、パレスチナやシリアであって、客観的に見ればパレスチナやシリアに相当の非がある。エジプトやレバノン、ヨルダンなどとは、それなりのいい外交をやっている。イスラエルがすべての隣国を敵に回しているなどという認識がいったいどこから来たのか。そもそも、国境線を目にみえる武力で防備しているイスラエルと沖縄県の西半分をほとんど丸腰状態で放ってある日本を同類項に入れる感覚が、全く理解できない。もっと驚いたことがある。びっくりして広告のところだけ切り抜いてきたので、新聞名と日付がはっきりしなくて配信誌ネタにできないのだが、なんと堺屋さんが、毛沢東を「20世紀の英雄」と持ち上げているのだ。港区台場1-1-1-1808 (株)シネマ・ルネサンスというところが出している『毛沢東 万里の長征』というDVDの広告で、推薦の弁を堺屋さんが書いていて、そのまま引用すると≪20世紀は多くの英雄を生んだが、毛沢東に優(まさ)る者はいない。近代装備の敵軍と戦うこと20年。日本軍を追い払い、蒋介石を破り、欧米諸国の利権を奪い返した。その毛沢東が遭遇した最大にして最長の試練は長征だった。大自然の脅威と敵軍の攻撃を克服した肉体と精神のドラマが、ここに再現する。≫毛沢東神話は、いままさに急速に化けの皮が剥げつつある。その時期に、何たる軽率。老いたり、堺屋太一。(以上、バンコクより。昨夜、バンコク入りしました。)
Oct 31, 2005
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普天間飛行場移設問題で、民主党の活躍に期待している。え?反対運動の先頭に立ってほしいのかって?まさか。民主党は、政府・与党と一丸となって、日米同盟外交がギリギリのところで決着させた移設案の実現のために汗を流してほしいのだ。日米同盟重視。反対のための反対をしない。前原民主党の、これらの「約束」の真価が、普天間飛行場移設への対応ぶりで明らかになる。普天間の件は、民主党が党を割る価値がある。沖縄の旧態依然の政治勢力・マスコミがでっち上げる「沖縄の声」に同調してみせるような民主党議員らに、負けるな、前原!負けるな、野田!
Oct 27, 2005
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勤務先近くのNOVAでイタリア語を勉強しているのだが、レッスンの予約をしようと電話したら、今日、明日、あさっての夕方は、すでに全国的に予約が満杯でふさがっていると言われた。イタリア語 人気、まことに結構だけど、イタリア人の先生の数をもっと増やしてほしいね。ギャラをケチってるんじゃないの、NOVAさんよ。NOVAは、英語以外の言語はすべてのレッスンがNOVA大阪本社からのテレビ授業である。つまり、ぼくがこれから3日間イタリア語のレッスンを予約できないってことは、日本全国の誰がトライしても無理ってことなんです。一括払いしたレッスンのコマ数が出張続きでなかなか消化できない。再来年5月の規定期限までには使い切ってしまいたいんだけどね。レッスンのコマ数、余らせたらもったいない。たぶん、余らせたら気分が落ち込むと思う。レッスン期限を設けている限り、先生の数をそれなりに確保して、予約不可の状況を避けるのが事業者の義務だと思うが。3日先まですでに夕方のレッスンが予約満杯というのは、笑いごとではない。ビジネスモデルの欠陥だ。レッスン期限が近づいてもこの状態だったら、血を見るかもよ、NOVAさん。というわけで、けっきょくわたしのイタリア語、最近は Teach Yourself シリーズの"Improve Your Italian"(CD つき)で、もっぱら勉強をしてるわけです。
Oct 26, 2005
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わたしのパソコンは、英語、日本語のほか、タイ語、朝鮮語、ロシア語が打てるように設定してあります。方法は、このブログで9月30日と10月1日にご紹介しました。で、タイ語、朝鮮語、ロシア語の文字が A,B,C とともににぎやかに並んだキーボードが欲しくなりました。で、作っちゃいました。タイで買った、薄い灰色のキーボード。キーの左上には A, B, C.キーの右上と右下にはタイ文字。キーの左下が空いていたので、そこにハングルを油性マジックで書き込みました。そして、キーの手前側の「斜面」にロシア文字を やはり油性マジックで書き込みました。ひとつひとつのキーに5つのキャラクターが書いてあるという最強のキーボードができました。オリャー!
Oct 25, 2005
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土曜にバンコクから帰ってきた。古本屋から取り寄せておいた 塩谷紘著『「リーダイ」の死 最後の編集長のレクイエム』を読んだ。「リーダイ」とは、Reader's Digest の日本語版『リーダーズダイジェスト』。昭和61年2月に「無期休刊」となった国際雑誌のことだ。これを復刊させよう。ドン・キホーテになってしまうかもしれないけど、これまでぼくが抱いてきた夢に比べると、現実味がありそうな気がしてきた。『中国人に会う前に読もう』を出してくれた編集者に出版業界の話をうかがい、ますます意を強くする。狼煙(のろし)を上げることにした。わが旗艦サイトに書いたので、見てください。往年の「リーダイ」の表紙も、時代別に3つ揃えました。http://www.f5.dion.ne.jp/~t-izumi/
Oct 24, 2005
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10月11日に、「ブログ」の訳語として 「電 網 帳」 というのをご提案した。そうしたら、ある読者から「カタログ」に「型録」と漢字を当てた知恵でもって 「縁 付 録」(えんづけろく)としたらいかが? という書込みをいただいた。おおお~~。わたしが「網」を使うことで残そうとした、ブログの「ネットワーク性」にバッチリ注目して、ご「縁」を「付」ける「録」ときましたか。ふと思った。じゃあ、 「部 録」でもいいじゃん。ブログって、いろんなセクションから成り立ってるものね。「型録」で「カタログ」と読むように、「部録」で「ブログ」と読む。………でも、「部録」って、ちっともおもしろくないね。「ホームページ」。「包夢平次」でどう?「平」を「ペイ」と読むのは、林家三平の流儀で。ああ、これって、しょせん居酒屋のメニューの当て字レベルだ……。きょうはちょっと自己嫌悪。
Oct 23, 2005
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コラムを書こうかと思っているテーマだ。ちょっと観測気球を打ち上げさせていただく。たぶん、「いわゆる」保守論者とは少し違う切り口になっているかと思うので。まず、正面から言わせていただくなら、今後皇太子殿下・妃殿下に男子のご誕生がない場合、これまでの歴史的前例に限りなく近い形で、いわゆる「旧・宮家(みやけ)」の男性を養子としてお迎えして解決する、というのが、よろしいのであろうとは思っています。継体天皇のケースに似た形。もし、今上(きんじょう)陛下がそういうご意思であられるなら、それを実現すべきだ。ただ、天皇家のありようも、時代を追って変わってゆくべき部分もある。たとえば、側室をもつか持たぬか。(いわゆる「女官」制度。)昭和天皇は、時代を先取りされ、側室をお持ちにならなかった。もしもかりに側室がおありだったら、そして皇太子殿下が側室からお生まれになった方だったら、戦後 マルクス主義勢力は、「天皇には妾がいるぞ」とか「妾の子」とか、非常に聞き苦しい言葉を使って天皇家の方々をののしったのではないかと思うのだ。マルクス主義勢力は、ひごろは「人権尊重」を唱えるが、天皇家の人権のことなど、これっぽっちも考えないから。「時代を先取りする」という切り口で見れば、女性の皇位継承も認める、というのも、時代の趨勢に天皇家のあり方を合わせてゆくためのひとつの選択肢になりうるでしょう。しかし、やはりそれは、大前提として、天皇家の当主であられる方が その選択肢を御自らのご意思として選択されることが必要だと思う。陛下のご意思に背く制度をただの「有識者」ごときの群れがでっち上げることは、絶対にしてはならないと思う。現在、「有識者」会議では、女性天皇を認める方向性で議論が進んでいる。これがもし、密かに個々の有識者に陛下のご意思が伝えられた上での方向性であるならば、すなわち陛下もまた同様のご意思であるならば、天皇家のご当主の意思が一義的に尊重されるべきだろうと思うのだ。神武天皇以来の「Y染色体」は男系にしか継承されないから、男系を貫くべきだ、という議論はある。生物学の議論をするなら、言わせていただくが、「Y染色体」は染色体のなかでは変異しやすい染色体なのである。神武天皇からまったく変わることなくY染色体が継承されている確率は高くない。「Y染色体」論を、絶対的な論点にはすべきでないと思う。そもそも、「染色体」議論は、皇位にまつわる思いをひどく即物的なものにしているように感じられて、わたしはあまり好きでない。明治天皇以降の天皇家は、メディアにさらされている。一般論としていえば、やはり男女を問わず、今上(きんじょう)天皇のお子様こそ、メディアを通じて国民が見慣れ、親近感をもつ存在だ。国民に親近感をもたれている方が男女を問わず皇位をご継承になるという制度に変えるのも、国民とともにあるべき天皇家の時代の趨勢だと思うのだ。天皇家のご意思が反映されること。天皇家が末永く、わが国、わが国民とともにあること。その2つが、ポイントだ。もし仮に、女性天皇がご結婚されぬといった事態となったら、そのときは、これはもう、継体天皇の先例に従い、旧・宮家(みやけ)の男性に皇位をご継承いただくしかない。女性天皇を認めるなら、女性天皇が結婚されぬ場合の皇位継承の仕方まで見据えた制度にすることが絶対に必要だ。
Oct 21, 2005
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さっき、自分のブログを開こうとして、お気に入り登録で「ブログ 国際派時事コラム」をクリックしたら、なんと突然、Yahoo! China が画面に現れた。お、おいおい。びっくりして、もう1度クリックしたら、わがブログが出てきたので一安心。しかし、なんで Yahoo! China が出たのかね。お気に入りに登録もしてないのに。この前に Yahoo! China を見たのは数ヶ月前だ。ようやく小生のブログも、中国のハッカーに狙われるようになったか。めでたし、めでたし。
Oct 19, 2005
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小泉純一郎さんの靖國参拝。秋季例大祭に合わせて参拝すると思っていた。『中国人に会う前に読もう』の出版社にも、これに合わせて宣伝を準備したほうがいい、と言ってあった。予想通りだったのだが、こんなことなら、配信誌で予言しておけばよかった。ちょっと後悔。「予言」が当たらぬ一抹の不安が心のどこかにあったから書かなかったのかなぁ。さて、朝日・毎日・中日(東京)等のアクビが出そうな社説はさておき、首相参拝に大きくは異を唱えぬ新聞(たとえば読売や北国新聞)も、説明責任を果たせ、と要望している。あたしゃ、小泉純一郎さんは十分に説明をしていると思いますがね。小泉さんのコメントは、簡潔にしてポイントを網羅している。説明が十分か十分でないか、という主観論はナンセンス。反対論者には、いくら説明したって、「説明不十分」なのだ。逆にいえば、首相参拝に反対する論者の話も、わたしにはまったくもって説明不足だ。その手の論者に聞きたいのは、「もしも諸外国が異を唱えないとすれば、あなたは首相参拝に賛成か?」(If yes, あなたは単なる中国・韓国のエージェント。If no, → 次へ進む)「たぶんあなたは新しい追悼施設を別途作って、そこではA級戦犯だけは追悼から外せと言いたいのだろうけど、A級戦犯とB級戦犯を区別して扱うための、日本国としての法的根拠は?」「たとえばある日本兵の戦死者がかつて中国人を強姦したことがあることが明らかになったら、あなたはこの兵士を追悼の対象から外すのか?If yes,そのための全兵士経歴調査を始めろと、なぜ言わぬ」「8月15日に武道館で行われる戦没者慰霊の対象にA級戦犯も含まれている。そのことについてはどう思っているのか」日本国として、A級戦犯を差別して扱うのは、人権擁護法の精神にも反するんじゃないの? 公明党よ。
Oct 18, 2005
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かつてのコント55号のツッコミ担当男をギョロ目にしたような人が、さいきん「阪神タイガースを株式上場すべきだ」と言っている。リーグ優勝した今年など、チームに勢いがあるから話題性もあり、場を仕切る人々はさぞや儲かるに違いない。しかし、そのうちライブドアあたりが株を買い占めて大株主になり、「球団名を阪神ライブドア・タイガースに変えろ」と言い出してみたり、あるいは今どきハヤリの言い草で「球団は企業のものではない。ファンのものだ。<阪神>の名をひっこめろ」と言い出す人が出たり、いろんな珍現象が起こると思う。昼の試合で勝つと株価が上がり、負けると株価が下がる。たぶん。阪神の試合の途中に、刻々と株価も字幕に映し出されるという、信じられない番組が登場するだろう。そもそも、プロ野球チームというのは、企業の広報手段、いわば「道具」である。自社の「道具」を株式上場する、というのは、商社なら「商社マン」を株式上場するようなものだが。根源的に言って、馬鹿げてないか。
Oct 15, 2005
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自衛隊がパキスタンに派遣されて、震災後の救援活動にあたる。心から応援したい。こういう「サンダーバード」型の海外派遣を積み重ねつつ、自衛隊の遠距離運搬能力を高めていけるよう、政治の側からも支援が必要だ。「サンダーバード」を実際に行うには、軍隊組織でないと無理。自己完結型の危機対策を実施できる、最高の形が軍隊だから。「軍は悪なり」というエセ宗教から日本人が解放されるためにも、自衛隊員の活躍を祈っている。
Oct 13, 2005
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会社の仕事で、子供向けの電力関連クイズを英語で作っている。何じゃい、それって、商社マンの仕事かいな?と思われるだろうが、わたしのところには、いろいろ変り種の仕事が降ってくるのだ。quiz のなぐり書きが少したまったので、ワードで打ち込もうとおもって、タイトルに Quiz... と書き始めて、はて、複数形は Quizes だよね?何となくひっかかって、辞書をひいたら、quiz の複数形は quizzesquiz の過去形は quizzedquiz の進行形は quizzingこれ、大学入試の英語の試験に出したら、正答率はかなり低いと思う。とくに、複数形が。受験英語「も」やったわたしも、この複数形はまったく分からなかった。
Oct 11, 2005
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「メールマガジン」の訳語として、「配信誌」をご提唱しているのは、ご存知のとおり。「配信誌」をGoogle 検索すると、わたし以前の用例がごく数例ある。同じことを考える人がいるかと思うと、うれしい。さて、「ブログ」。わたしの案は 「電 網 帳」 である。「電網」の 「網」の字はぜったいに外せない。「ブログ」というシステムは、未知の人々をものすごい勢いで結びつける。この「ネットワーク性」には、舌をまくばかりだ。論より証拠、わたしの配信誌の読者がブログを始めてから約1ヶ月半ほどで、900名近くも増えてしまった。ほぼ全て、このブログの導入部分を見て登録くださった方だと思う。この時期には、読者2万名を超す配信誌「国際派日本人養成講座」で、わたしの本の詳細な書評とともにアドレス紹介をいただいたことがあるが、その配信誌ではすでに頻繁にご紹介をいただいていて、熱烈な書評を出していただいたにもかかわらず、新規に配信誌読者登録をしてくれる方は20名ほどだった。ふつう、一般の配信誌に紹介してもらっても、増加する読者の数は、配信数の0.5%である。1万名の登録読者の配信誌で、広告の成果は50名というところ。これまで、他の配信誌に何度も有料広告を出して、よくわかった。だから、何もせずに(というか、毎日ブログに書き込みをしているだけで)配信誌の読者まで900名も増えるというのは、ほんとに驚異的だ。「ブログ」は、 「電 網 板」 ではない。もっといろいろ隠し玉の機能がある。まさに、種々雑多な使い方のある「帳面」そのものだ。そこで、 「電 網 帳」 と名づけてみた。「デンモウチョウ」と言っても、同音異義語がない。これも、新語を作るときには大事なポイントだ。
Oct 11, 2005
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わたしの配信誌(メールマガジン)に、渡部亮次郎さんのNHKと朝日新聞の泥沼バトルについての秀逸のコラムを転載した。10月9日のことだ。そのなかで、渡部亮次郎さんの配信誌「頂門の一針」への推薦の弁を書いたのだが、それで 「頂門の一針」は、10月6日には574名だった読者が10月9日の夜には982名になったそうである。もっと読まれてよいはずの価値ある文章が、多くの人に共有されるようささやかな貢献ができてとてもうれしい。ちなみに、「頂門の一針」はhttp://www.max.hi-ho.ne.jp/azur/ryojiro/chomon.htmから申し込める。一方、反省すべきことが、また浮上。わたしの配信誌の10月6日号で、北海道の読者のメールを掲載した。そのなかに、≪積極的に靖國に参拝している首相や大統領もアジアには いる≫というくだりがあり、これをそのまま掲載してしまった。これがどうも誤りのようである。次の号で、広く読者にお詫びしなければならない。アジア諸国の要人の参拝が数多いことは事実。たとえば、タイ国王。たとえば、ダライラマ。それは、知っていた。しかし、である。メール掲載の編集をするとき、ほんの一瞬、疑問がよぎった。「首相や大統領って、誰?」その疑問を大切にして、自分でも調べるべきだった。今頃になって調べてみると、アジア諸国の現職の首相や大統領が参拝した例は、どうも ないようなのである。深く、深く、反省。学生さんには問い合わせのメールを送った。
Oct 10, 2005
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会社にいると、シャープペンシルやボールペンが机から頻繁に消えた。「いざ仕事!」と思うと、昨夜まであったはずのシャーペンがない!会社の用度品の筆記用具なので、なくなっても個人的には損をしないのだが、あるはずの筆記用具がないと、仕事のリズムが狂う。どうしてなくなるかというと、ひとの机の筆記用具をひょいと使って、これを返すのを忘れる人が周りにけっこういるのですね。「失敬しちゃえ」という気があるわけじゃないのでしょうが。だから、人によっては、引出しに会社の備品のシャーペンがなぜか5~6本入っている。まあ、もちろん、ぼくがどこかに置き忘れることだってありますよ。置き忘れても、会社の用度品のシャーペンをわざわざ「泉さん、忘れ物です」と届けてくれる人などいませんね。というわけで、8年ほど前だろうか、自分が使うシャーペンとボールペンは、数千円ていどの「ちょっと」高級なのに変えた。ボールペンはクロス。シャーペンは、初代がクロスだったが、いまの2代目はパーカー。すると、なくならないわけです。まず置き忘れない。会議室に置き忘れたときがあるが、ちゃんと戻ってきた。やはり、数千円の筆記用具だと、これを見た人は「持ち主に返そう」と思ってくれるわけです。それにね、何てったって値段だけのことはあるんです。1本100円のシャーペンやボールペンに比べると、ほどよい重みがあって、書きやすい。人生、字を書いてすごす時間だって、少しでも快適にしたいじゃないですか。飲み会1回分の投資なんだから。でもね、メーカーに行って会議をするときは、会社の安い用度品のシャーペンをもっていくのです。高い文房具を使っていると、口銭交渉のときに泣けないじゃないのよ。
Oct 8, 2005
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孫引き情報で申し訳ないが、民主党の前原誠司代表のお涙頂戴話に、いささかウソがあったらしい。『週刊新潮』の報道。代表選での前原氏の売りが「簡易裁判所の裁判官だった父親を早く亡くし、母子家庭で苦労した」というものだったのだが、じつはその前半は「父は京都の家庭裁判所の庶務係長で、マイホームの借金を苦に特急に飛び込み自殺」ということだったということらしい。ときに、前原氏は中学2年生だった。さて、前原氏が「ウソつき」かどうか、ということなのだが、ここは逆ギレをつつしみ、すなおに訂正して、早く幕引きしてほしいと思う。率直に訂正すれば、さらなる追及をするほうが悪玉にされるだろう。いま日本に吹いている風は、そういう風である。前原さんに、風を読む余裕がほしい。ついでに言えば、議場などで ときに見られる、いささか不敵な笑い(と、わたしには見えるのだが)、あれもやめたほうがいい。参院選も意識して、さわやかさを売りにするにはどうしたらいいか、プロのスタイリストのアドバイスをあおぐべきだ。弱みをつかれると、逆ギレするのは、わたしも同じです。だから、準備も必要。『中国人に会う前に読もう』を出すときには、会社の上司に内容を問い質されたときにどう答弁するか、けっこういろんな想定問答を考えたものです。前原さんも政治家なんだから、週刊誌が「父親経歴ネタ」を追っていることくらい、事前につかんでいたろう。(それがつかめていなかったとすれば、情報ネットワーク拡充に奔走すべき!)その段階で、記者の突っ込みにどういう問答をするか、想定問答を考える余裕がほしかった。ちなみに、わたしの中国本、会社で唯一受けたコメントは、部長から「おい、泉、本出したんだって? 1200円はずいぶん高いんじゃないの?」「ダメッすよ、部長、会社で話しちゃ。あれ、プライベートなんですから」と茶化して、おしまい。(ちなみになぜ部長が知ったかというと、同じ課のある若手がわたしの配信誌を読んでいて、何かのときにしゃべったらしいのである。)本の内容についてとやかく言う人、皆無。サインをくれ、という人も、皆無。だって、会社で宣伝しないもの。同じ課の人にも、見せてません。あくまで「だって、これ、プライベートなんですから」という論理を貫くために。
Oct 7, 2005
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米国ボストンの『クリスチャン・サイエンス・モニター』紙9月27日号に、Robert Marquand 記者が愛知万博の日本人について書いていた。日本人は、長い長い行列に納得しつつ待った。これはもう、1つの文化だ、と彼は言うのだ。これと対照的に香港人や大陸中国人は、長い行列に堪えられない。香港ディズニーランドの実態を見ると、よく分かる、と。愛知万博の会場でマーカンド記者がインタビューした日本人の言:"Making a line is a good memory. You come with family and friends. You stand with them a long time. Later you will say, 'Remember that time we waited at the expo?' "「行列を作るのも、いい思い出のうちですよ。家族や友だちと来て、長いあいだ一緒に立って待つ。あとでこんなこと話すんですよ『なつかしいよね。万博でいっぱい待ったよね』」寛容といいましょうか、何といいましょうか。でも、たしかにこれ、日本人が言いそうなセリフですね。子供のときから、行楽とくればあっちに行っても待ち、こっちに行っても待ちして、これに達観する、ほとんど宗教的訓練を受けたといえるのではないかしらん。さて、この訓練を受けてない中国人たち。中国では行列への割り込みが日常茶飯なので、中国人はこれに対抗するべく、行列を作るときには「ジェンカを踊ろう」みたいに前の人の肩に手をかけてムカデのような列を作って待つことも普通の風景。さて、上海万博では どんな喧騒が見られるでしょうか。マーカンド記者によると、愛知万博が成功した理由は、対象を日本人客におき、海外紹介とハイテク実験に焦点をしぼったからだ、と言うのですね。「日本人客が、いながらにして世界旅行」というコンセプト。5年前の平成12年のドイツ・ハノーバー万博では、「海外客に向けてドイツを紹介する」ことに重きを置きすぎ、結果として低調だった、というのが彼のコメントです。上海万博で、まあおそらく中国政府は、「海外客に向けて中国を紹介する」ことに全力を挙げるでしょうね。自分たちが浸りきっている「愛国教育」を海外の人々と分かち合おう!……。おもしろくな~い。話題になるのは、「抗日蝋(ろう)人形館」くらいだったりして。
Oct 5, 2005
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最近、きれいごとドラマが続いて不発だったNHKの朝ドラも、今回の『風のハルカ』は なかなかよさそうじゃないか。お母さん役の、真矢みき がいい。ぼくの胸に、冷たいカミソリをあててくるような、ゾクッとさせるものを、もってるね、この人は。ぼくはね、「かわいさ」が売りの女性というのは、ちょっと苦手なのであります。それと対極ですね、真矢みき は。それでいて、けっこう、かわいい。田舎娘っぽさがどことなくただよう暖ったかさと、逆に ものすごく都会的に(日本語でいうところの)クールなところと、両方をちぐはぐにもっているような女性が最高だな。ぱっと変身してみせるような女性。NHKの『スタジオパークからこんにちは』で真矢みきさんのインタビューをやっていて、これを見たらすっかりファンになってしまった。冷たそうにも思えるけど、案外、つきあったらおもしろい女性ではないかしらん。(すみません、こんな不遜・僭越なことを言ってしまって。)ちなみに、うちの奥さんも、最初はずいぶん冷たく見えたけど(とくにお見合いの日は)、それでもけっこう気に入って婚約しちゃったのですが、結婚してみたらけっこう ひょうきんで、トクした気分になったのでした。
Oct 4, 2005
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日本の新聞の投書欄は、いわば「随想」欄として存在してきた。インターネット時代以前には、これが一般大衆の数少ない発信の場だったから、随想めいた投書も意味があったろう。しかし、ブログがこれだけ繁栄し、他人の随想にいくらでもディープに入り込める時代に、これまでのような「随想なんでもありの投書欄」はナンセンスだ。他人の随想を読みたきゃ、ブログに飛び込んだほうがはるかにおもしろい。米国の新聞・雑誌の投書欄は、そのほとんどが「記事に対する読者の反応」を掲載している。賛成論あり、反論あり。とにかく、掲載された記事への反応が投書欄を埋めるのだ。これこそ、きわめて自然なあり方と言わねばならない。わたしは配信誌を発行していて、そこに読者の投稿もおりおり掲載する。そもそも読者から来るメールというのは、そのほとんどがわたしの配信誌の内容に対する反応だ。わたしのコラム内容を敷衍(ふえん)しつつ、持論を展開したり、経験を披露してくれたりするものが多い。日本の新聞の投書欄のあり方も、これからはそうあるべきではないか。日本の新聞社には、海外の新聞の投書欄を真剣に研究してもらいたい。さらに言えば、そういう形の投書欄を、日本経済新聞も持つべきである。そうとう質の高い(へたをすると記者の記事よりおもしろい)読み応えのあるページになるはずだ。まあ、編集者の度量しだいだけど。
Oct 3, 2005
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9月17日に書いた「前原誠司さんにおくる言葉」。ブログだけでなく、調子にのって 7500名の読者に配信してしまった。選挙戦のあとの熱にうかれて書いていた。いま読むとずいぶん上滑りだ。とくに、仙谷由人代議士についての批評が、口汚いののしりになっていた。心の隅で、それが気になっていたのだが、野村勝美(かつよし)さんが「ノムさんの時事短評」で9月25日に書かれていた「これからの1年」を読んで、ハッとした。http://www.nomusan.com/~essay/index-jubilus.htmlそこで野村さんは、人間小泉純一郎について語っておられた。そのなかの一節:≪騙し討ちはしない男。攻めるとき、必ず予告した。他人の悪口を言わない。意見の違いは攻めるが人格レベルの批判をしたことがない。笑顔が笑顔であり、怒りは怒りを、表情で表せた男。刺客を放つ相手に面と向って穏やかな顔で、「政治は非常なもんですね」と語る男。≫ああ、そうだ。上滑りの論評で、ぼくは「人格レベルの批判」を書いてしまった。本人への取材活動など不可能なコラム書きは、論理展開でギャフンと言わせる道しかないのだ。本人に会ったこともないぼくが、人格レベルの批判をする資格はない。そして、かりに本人に会ったことがあるとして、他人に対して人格レベルの批判を展開する資格を、世界の誰がぼくに与えてくれようか。ほんとうに、ほんとうに、恥ずかしくなった。だから、きのう付けの配信誌の後記にそのことを書きました。そうしたら、ある方からこんなメールをいただいた。わたしは、深く頭(こうべ)を垂れました。≪いつも感銘しつつ拝読させていただいております。良かったー。というのは、実は仙谷氏についての一文は少し私を慌てさせたからです。仙谷氏の事を私はしりません。しかしその批判内容の過激さというか表現の仕方から、このままこのメルマガを拝読させていただいて良いものか迷ってしまったからです。原因はお分かりになっておられると思います。今回の謝罪とも自己反省ともとれる一文が無ければ私は大変困ってしまったのです。本当に。なかなか自分の琴線に触れるメルマガを探すのは大変なのです。少しアナーキーすぎましたね。内容の善悪ではなく、表現の品位の問題かと思われます。あなたがご自身で気づかれて本当に良かった。偉そうに言ってお気に触られたかもしれません。でもまた拝読させていただきます。楽しみに待っております。≫ああ、こんなにしっかりと読んでくださっている方がいる。文章を書くというのは、何と厳粛な行為であろうか。このことに気づくようわたしを導いてくれた神様にも、深く感謝です。
Oct 2, 2005
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いやはや、できるものです。9月30日に書いた要領で、スタート → 設定 → コントロールパネル → 地域と言語のオプション → 地域オプションと進み、韓国語を選んで OKをクリックしたら、韓国語モードでも打てるようになってしまいました。韓国語のワープロソフトを導入しないと無理だとばかり思っていたら、すでに自分のPCのなかにプログラムが入っていたのね。バンコクにいることでもあり、韓国語のキーボードは手に入らないのですけど、韓国語のキーボードの配列は左手で子音字、右手で母音字を打つというなかなか快適な配列になっておりましてね。キーボードの配列を紙に書き出して、それを参照しつつ、いきなりブラインドタッチ(キーボードを見ずにタイプする方法)を練習しておりますですよ。じつは、成果をお見せしようと、この書き込みにハングル文字でご挨拶を書こうとしたのですが、うまくいきませんでした。どなたか、このブログの本文にハングル文字を入れ込む方法、ご存知ですか?
Oct 1, 2005
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昨年4月の福岡地裁の判決に引続き、大阪高裁が「首相の靖國参拝は違憲」と独り言でつぶやく(傍論で述べる)判決を出した。「違憲だ」というのが独り言(傍論)なので、勝訴した中央政府すらこの是非を争うことができないというから、まさにこれこそ「裁判官の姿をした国家権力」の横暴ではないか。裁判官ごときに、日本のいったい誰が、反論のしようがない独り言をつぶやく権利を与えたのか。与えてはいないのである。こういう、影響力の大きい独り言を裁判官がつぶやくことを、日本国憲法は想定していない。こういう判決の形そのものが違憲である。このことを含め、またまた靖國について配信誌に書くことにする。もっと楽しいテーマを予定してたのですがね。予定変更。
Oct 1, 2005
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