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2024年08月08日
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カテゴリ: !なことば
現状すでに一般的になっているのに私にはまだ耳障りな言葉があります。
それは「現状」という言葉。

辞書を見ると「現状」は名詞の扱いになっています。たとえばgoo辞書の説明は以下の通りでした。
(https://dictionary.goo.ne.jp/word/現状/)

『現在の状態、ありさま。「—を打破する」「—に甘んじる」「—分析」「—維持」』

上の用例はどれも名詞として説明されています。でも最近の使われ方としては、この投稿の1行目に書いたように「現在の状況としては」という意味で使われることがしばしばです。つまり、副詞的な言葉として使われているということです。謹慎騒動の中丸雄一が昨日出したコメントにも「現状自分ができることは、皆様からのお叱りの言葉を全てしっかりと受け止めることであると考えています。」という表現が出てきます。

名詞ならばこの文は直接「自分」にかかりますが、意味を考えると「自分ができる」や文全体にかかっているようです。つまり「現在のところ」や「今の状況から判断して」という意味でしょう。こうした長ったらしい言葉を使わなくても「現状」の2文字で表せるのは便利な表現なのかも知れませんが、私の耳にはやや違和感をもって響きます。

この「現状」は最初野球中継などでよく聞かれ、だんだんと一般にも広がってきたように感じます。

先日はNHKテレビの野球中継でも使っていたので、もう普通の言葉になってきているのかなあと思いました。というかむしろ最初から誰にも違和感を与えない言葉だったのでしょうか。でも、あちこちの辞書を見ても「現状」は副詞ではなく名詞として掲げられていて、現在頻繁に使われているような用例がほとんど見えないことを考えると、もともとの「現状」の使い方からは逸脱していたと思ってしまいます。



言葉の変化はネットから、かも知れませんね。





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最終更新日  2024年08月08日 12時05分13秒
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