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2026年08月24日
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カテゴリ: 本にまあ
「いじわるばあさん」1巻、2巻(長谷川町子、朝日文庫)を読みました。「いじわるばあさん」はこれまでにも読んだことがあります。というか、ほぼリアルタイムで読んでいました。青島幸男が演ずる実写ドラマも好んで見ていた記憶があります。先日読んだ​ 大塚ひかりの「くそじじいとくそばばあの日本史」 ​の冒頭で私とほぼ同年代の著者が「いじわるばあさんが大好きだった」と書いているのを見て、また読みたくなりました。

そして、3日ほど前に奈良の古本屋でこの2冊を偶然見つけたので早速購入。沖縄に戻る飛行機の中で完読しました。

やっぱり文句なく面白い。もちろん時代が違うので、現代の読者には理解が難しいものも多々ありますが逆に言うとそれだけ時事性に富んだネタを長谷川町子が描いていたということでしょう。朝日新聞には毎週末の土曜版「be」に「サザエさんをさがして」というコーナーがあり、サザエさんに描かれている時代を通して当時の風俗を掘り起こしていくという企画があります。

つまり、長谷川町子の漫画はどれにも時代の空気が反映されているのです。それも面白おかしく。

「いじわるばあさん」が連載されたりテレビ化されたりした当時、私はこどもでしたがどちらかというと「サザエさん」よりもこちらが好きでした。今読んでも4コマに凝縮されたネタにはどれも当たり外れがなく、レベルの高さには驚きます。2つほど拾い上げてみるとこんな感じです。

第1巻p.40
(1コマ目)水泳をしている数名の男性

(3コマ目)たき火が一気に「消火」されてしまう
(4コマ目)「最近出没する消火魔ってあれか」(消火器をもって逃げていくいじわるばあさん)

第2巻p.78
(1コマ目)いじわるばあさんの家の軒下で雨宿り中の男性
(2コマ目)傘を貸すいじわるばあさん(「お持ちなさい」「たすかります!!すぐにお返しします」)
(3コマ目)返しに来た男性にいじわるばあさん「じゃ、借りたカサですからここに」と住所を渡す)
(4コマ目)田舎道を歩く男性の手には「茨城県日立市○○丘団地」と住所を書いた紙)

上の話は「放火魔」に対する逆説としての消火魔。下の話は一見親切と見せかけて行った意地悪。

どちらもちょっと毒の入ったユーモアがいじわるばあさんらしさを醸し出しています。所収された話の中には今やれば(その当時からも)犯罪だろうというものも多々ありますが、たいていは毒のない痛快な意地悪が多くて素直に笑えます。なかには意地悪が自分に返ってきたり反省したりするものもあり、気がつくと読者はいじわるばあさんの立場に立って読んでしまっています。

どれを読んでもよくそんなことを考えるものと感心しますが、いまだに長谷川作品が老若男女に好かれているのも分かります。





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最終更新日  2026年08月24日 13時32分07秒
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