団塊定年日記
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今年のはじめ、新聞に第10回言の葉大賞の応募広告が掲載された、募集テーマは「失敗から学学んだこと」だった。現役時代主に原子力製品の試験・検査に従事してきた小生にとって8年前の東日本大震災による原発事故はいまだ総括できていないが、人類は「利便性」という名の元にき換えに「原子力のリスク」をとってしまったような気がしている。今まで思っていたことを纏めたつもりだったが、観念的になったきらいがある。応募期限は9月30日だった。 タイトル 『想定外』 2011年3月11日、東北地方太平洋沖地震が発生し、『想定外』の津波により、福島第一原子力発電所に重大事故が発生し、8年経ったいまもなお収束の目途がたっておらず、約5万1千人の方が全国47都道府県、993の市町村で避難生活を余儀なくさせられている人が関与する技術の世界においてはリスク評価(事故の発生確率と被害の大きさの積)が行われる。このリスク評価と今までに得られている知見とにより、設計境界条件である想定内のバウンダリーの線引き作業を行う。事故の発生確率はゼロではないことから、普通の社会人が事故が起きても許容できるレベルに設計境界条件の線が引かれ、これを満足するような設計が行われる。航空機、車、家電製品、家庭用品など、社会の人が受ける利便性によっても、想定内のバウンダリーの線は変化することになるまた、想定内のバウンダリーの線引きではコストと安全性のトレードオフが行われる。頻繁に事故が起きるが、被害の程度は小さい場合とめったに事故は起きないが事故が起きると被害の程度は甚大な場合では一般的に後者の対策に莫大なコストを要することとなる。このトレードオフにおいてはコストが重視され安全性が軽視さえる場合が多い。「科学技術」とひとくくりで表現されることも多いが、科学と技術は本来別物であることを再認識する必要がある。科学は自然の成り立ち、仕組みを明らかにしていく営みある。その最前線においては遭遇した想定外の探求が使命であり、『想定外』という概念は存在する一方、技術の世界では想定内の技術の積み重ねからモノが作られていくため、『想定外』という概念は存在しない。『想定外』を事故の「原因」ととらえるのではなく、「結果」としてとらえることが必要だと思われる。福島第一発電所の重大事故は起こるべくして起きた事故と言える
2019.10.12
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