360度全部海、そして遠くに八丈島と八丈小島だけがポツリと見える他は何もない秘境の島。島の構造は2重式カルデラ火山になっており、周囲から見ると断崖絶壁、然し内側はへこんでおり亜熱帯の森になっている。RPGのラスダンの島といった趣で、伝説だと鬼が住んでいたと言う話もある、そんな島ではありますがれっきとした東京都の村、とんでもないところです。
集落は山の外側に有り、内側はほぼ無人になっています。
島側も余りにも船が欠航するので青ヶ島村のHPを見てみると船では来ないで帰れなくなるからみたいなことを書いてある、それほど酷い。特に冬場は貨物便のみも多く、船もほぼ出ないので「船では行けない帰れない」、秘境中の秘境なのです。ヘリも冬は風が強く出せない時が多く、結果冬はほぼ孤立した島、冬場は観光はやめましょう。
あおがしま丸
私はある程度時間に余裕をもっていった上に、比較的ではありますが就航率の高い夏場、台風さえ来なければ8割くらいの確率で船が出ます、台風がなくても波が高ければ欠航。
私の場合行きは全く問題がなく一部で有名な青ヶ島三宝港に到着、この港は崖をコンクリートで補強してトンネルで内輪山とつなげただけの要塞のような港で、湾がなく船を停泊させて置くところがないので、船を陸に釣り上げると言う、通称空飛ぶ船と言うものがある。港に迎えに来て居た民宿の車に乗って民宿へ、民宿マツミ荘という民宿です。民宿に荷物を置き島の最高峰である大凸部へと向かいます。台風の影響で道が荒れていましたが何とか到着。その後も村周辺を散策しその日は終了。お土産は名物の青酎(青ヶ島産の焼酎、貴重品)を購入。それ以外にも島の地熱を利用したひんぎゃの塩等があり、小さなしまにしては名物が豊富。買い物を済ませ宿へ、夜は星を見に外に出かけたが村の明かりが強くよく見えない。内輪山(島の内側)に行かないと名物の星空は見えないらしい。
大凸部より内輪山の写真
八丈島がうっすら見えます
ひたすら広がる海
青ヶ島では牛も育てているらしい
ヘリポートです、船よりヘリの方が確実
佐々木次郎太夫の像
翌日はレンタカーで島を回ります、道が細くて走りにくいところがチラホラ。工事中の行き止まりもあるのに行き止まりの看板なし。ふれあいサウナと言う施設が内輪山の中央部にあるのですが閉まっていた、周囲は地熱のせいで食部が生えず湯気が立ち上っている。あまり車を借りた意味が・・・。植生は亜熱帯風で、昔マレーシアに行ったときに見た森に割と似ています、シダ植物オオタニワタリが下草として生い茂っています。
昼食(青ヶ島は1泊三食出ます)を済ませ港に、然し港は大荒れ。台風は台湾方面にそれたにも関わらず、うねりが青ヶ島まで来ているという恐ろしさ、調べてみると青ヶ島では日常茶飯事らしい、港は波で水浸し、船も接岸できるかできないかの瀬戸際で、大きく揺れながら接岸する姿にハラハラしたもの。何とか接岸して船に乗り込みさらば青ヶ島・・・。
一泊のみで大凸部に登っただけで終わった青ヶ島の旅ですが、色々濃かった。青ヶ島は本当に大変だ・・・。
船上から撮影した青ヶ島、断崖絶壁。外からだと内側が凹んでおり森になってるなんてわからない。そして船から逃げるようにトビウオが飛んでいく、実物は始めて見ました。
船から見た青ヶ島、出発時はいい天気だったのに帰りはすっかり曇ってる
青ヶ島から戻った後は八丈島にしばらく滞在しましたがそれは後ほど。
ポイント
・日本屈指の秘境
・亜熱帯の植生
・360度海の絶景(伊豆諸島でも360度海の絶景はあまりない、大抵山でどこか隠れてしまう)
・島そのものが見所
・小さな島なのに特産品多数
・特に青ヶ島名物青酎は生産数が少なく貴重品、そして高い(東京でも買えるそうですが)
・キャンプ場有り
・ドコモ、au、ソフトバンク全部通じる
・1泊三食
注意点(多すぎて困る)
・船は半分位欠航、酷いと3割以下
・ヘリは予約で埋まってることが多い、こっちもたまに欠航
・船組は帰れなくなることを覚悟すべし、特に冬
・店は島内に1店舗、飲食店は居酒屋のみ
・小さな島なので見所そのものは少ない
・人口が少ないので各種サービスも少ない、何かあったら大変
・離島全てに言えるが水が不足気味
・島の道は総じて狭く走りにくい
持っていくと役にたつもの
・懐中電灯
長期滞在には星空のコロシアムと呼ばれる内輪山の中にキャンプ場有り
青ヶ島に関しては個人であおがしま丸の就航予想を立てている人がいますので、結構参考になります。
(6月2日多少加筆、写真追加、6月13日加筆、写真追加)
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