叫びで超有名なムンクです、なので叫びが目玉、そしてじゃあ叫び以外の作品は何があるのというのがコンセプトのようで、宣伝文句もその辺が強調されています。
叫びは複数作品制作されており、そのうちの一つが来日するということです。
芸術の秋のせいなのか、この時期の上野公園エリアは通常より派手にいろいろやっているようです、さらにこの日はハロウィンに合わせて大道芸人の数が通常より多くなっており、出店なども多数出ていて連休のような雰囲気でした。
とりあえず中に入りますと、自画像がまず出てきます。
人生前半の作品は軒並み死か不安のどちらかを連想させるような作品ばかりで、おおむね見てて不安になってくる。若年のころから死をテーマにした作品が多かったようで、自画像もかなり暗い、画家という職業は大体何かしら病んでるエピソードがあるものですが、こんなかなり危なっかしい雰囲気の人(しかも両大戦の時代の人間)が80まで生きたのだからすごいもの。
結婚も画家には不要という考えで、親しくなった女性ともめ事を起こして拳銃暴発事件からの指を失うようなこともあったそうです。
そのせいなのか、どの絵も顎がどこかほそく頬骨?と思わしきパーツがあり、髑髏を連想させるような不安になる顔が多い。
名物叫びの隣には不安という名の(・へ・)みたいな顔がたくさん書かれている不安になる絵があり、叫びの隣にはまた叫びと同じような構図の悩ましい絵があり、とにかく何か悩ましい作品ばかりなのが特徴。
叫びは名物すぎて人だかりができており、見るのに結構時間がかかってしまった。叫びは叫んでいるのではなく聞いているというのは、ムンクの言葉が近くに書かれていますが、表現はかなりあいまい。
そのあとついに妄想や幻覚に取りつかれてしまい、結果的に入院する羽目になったそうです。
で精神病院を出て故郷に帰って、そして周囲からも認められるようになった人生の後半になると色使いがガラッと変わって一気に明るく、またファンタジックな雰囲気、タッチ自体はあまり変わってないようで色使いがかなり変わってます。
また若いころの絵のリメイクも始めたようで、前半の絵のリメイクがちらほらありますが、どれも色が明るくなって見えなかった部分が見えるようになっています…が女の顔が見えたら今度はかなりゴツイ顔が出てきて男っぽい感じに。そして叫びにも見える骨っぽい特徴的な顔はそのまま。
全体的にはまあスムーズに見れましたが、叫びは名物中の名物のためか、待ちは必須です。
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ルーベンス展
国立西洋美術館にて。
王の画家にて画家の王とか書いてあるだけに、壮麗かつ重厚なスタイルで、飾られている場所も大聖堂など立派な建物、入り口には4Kにて建物に飾られているルーベンスの絵の様子がわかるような動画が流れています、こちらのほうが画質雰囲気がむしろ伝わってくる感じも。
当時もうリアルっぽい画風がメインになっていた反面、宗教改革の嵐吹き荒れるヨーロッパでは聖人がある種の政治性を帯びており、そのため英雄として描かれることが多く、彼の作品もまたその英雄的な聖人たちを描くことになったようですが、題材的に受難っぽい路線に行くため、死亡シーンの割合が多いのが特徴。
また彼自身教養人で、さらに発注者も同じ教養を共有していたので、題材的に問題はなかったみたいで、現代の状況を踏まえるといろいろ考えさせられます。
時期的に性器は描けなかったのか、裸体でも股間には布がかかっているのが普通だったり、題材は大体古典orキリスト教関連なのはちょうどその時代だから。
混雑度はまあまあでした。
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