T-REXに羽毛や羽根があったかなかったか。足が遅かったかどうか。
そんな太古の存在が蘇るジュラシックシリーズ。恐竜を想像するどころか創造してしまう人気シリーズ。
筆者も 滅茶苦茶楽しみ にしていた。
勿論4DXで見ないわけにはいかないということで・・・
ジュラシックシリーズでの4DXは、素晴らしい働きをしてくれる。
恐竜の地響きを体感することができるのである。
是非4DXでの観賞をお勧めする。
ジュラシック・ワールド事件から3年後の2018年。イスラ・ヌブラル島のシボ山で火山噴火が起き、島の生き残りの恐竜達を脅かす事になっていたが、それでもパーク崩壊後に恐竜達は自由に島中を徘徊して生きていた。イスラ・ヌブラル島の夜の嵐にてある傭兵のグループが前作でラグーンの底に沈んだインドミナス・レックスの遺体からある目的の為にDNAを得る為に派遣され小型潜水艇を使ってDNA採取の任務活動をしていた。傭兵グループの任務中にティラノサウルスとモササウルスに襲われるも何とか目的のインドミナスの骨を回収し、依頼主の「上司」の元へ持ち帰った。そして、その後に恐竜を保護する為の「Dinosaur Protection Group」を設立した元「ジュラシック・ワールド」のパークの運用管理者だったクレア・ディアリングはイスラ・ヌブラル島の恐竜絶滅を防ぐため、フィランソロピストで故ジョン・ハモンドの元ビジネスパートナーであったベンジャミン・ロックウッドと出会い支援・サポートを取り付け、元恐竜監視員でもあるオーウェン・グレイディらを募集し、彼ら探検隊がイスラ・ヌブラル島に向かった。
wikiより引用: https://ja.wikipedia.org/wiki/ ジュラシック・ワールド/炎の王国
それはそれは ド迫力!
火山噴火で恐竜たちがパニックを巻き起こすというストーリーかと思いきや、島で繰り広げられる前半部分はディザスターパニック映画、そして屋敷での後半はサスペンスホラーの二部構成となっております。
わくわく感は前作のジュラシック・ワールドの方がある。
が!
恐竜の 恐さ や 脅威がしっかりと描かれている。
そして今までのジュラシックシリーズでは見られない展開、そしてクライマックスが待ち受けている。
Fallen Kingdom・・・ 崩れるのは、人間の王国か、恐竜の王国か—。
火山を背にして吼えるTレックス。
このビジュアルだけで噴火級の興奮 である。
まさに 王者の貫禄 。
—初めて恐竜を見たのは?
※ここから三行、どうでもいい自分語りです。隙あらば。
思えば筆者は幼児期、恐竜が大好きで、恐竜博物館に連れていってもらっていた。
恐竜図鑑を何冊も購入、ボロボロになるまで読み漁り、恐竜の名前を連呼していた記憶がある。
その恐竜を映画館で、4DXで体験できるという事でワクワクしながら観賞してきた。
ここからネタばれ注意
ジュラシックシリーズの変わらないテーマ
冒頭、インドミナステクスの骨を回収する、 相も変らぬ学習能力の無い人間 。
ジュラシックシリーズは軒並み人間の愚かさを痛感させられるが、流石に5作目でこれは呆れてものが言えない。
しかし、映画の中のみならず仮に現実世界だったとしても同じ運命をたどるだろうからリアルな人間模様である。
自らが蒔いた種に手を焼く 。恐竜を生み出すことは、人工知能や核開発と似通うところがある。身から出た錆である。
なのでジュラシックシリーズは 自業自得シーンのオンパレード なのだが・・・。
今作のメッセージはそれだけに留まらず、生態系ピラミッドの頂点は人間なのか?、支配者は誰なのか?というのも喚起されているのではないだろうか。
噴火級パニック
さて、イスラ・ヌブラル島へ足を運んだ一行は、無法地帯となったジュラシックワールドで、恐竜の絶滅を救うため四苦八苦するのだが、まあ 最初はブラキオサウルスだよね っていう風潮に促されブラキオサウルス大迫力の御出まし。
兎に角T-REXT-REXと ティラノサウルスが
この二人が個人的に好印象だった。
言うまでもなくクリスプラットの演じたオーウェンは ブラボー! 前作に引き続き声優を務めた玉木宏の鼻歌が妙に耳障りがよかった。
クレアも問答無用で ビューティフル!もう恐竜を商用利用していた頃のクレアではない。
さてわくわく感よりも緊迫感に縛られたヌブラル島探索はいよいよ火山噴火へと流れを変える。
施設にいるクレアとフランクリンは溶岩流にバイオニクス、まさに前門のトラ後門のオオカミといった状況だが、やはりバイオニクスも溶岩には歯が立たないようである。
そういえば今作はシリーズで最も恐竜に 生き物らしさがあった のではないだろうか。
ブルーにしても挙動や仕草がいちいち丁寧。
噴火でパニック大騒動の恐竜たち。そしてちゃんと ジャイロスフィアも健在 。
ジャイロスフィアの真横での恐竜の取っ組み合いは迫力があった。
恐竜バトルは男のロマン 。
疾走する恐竜たちを縫うように命からがら溶岩から逃れるが、水没するジャイロスフィアに閉じ込められるクレアとフランクリン。
このシーンについてクリスプラットは「本当に難しかった」という。
監督のこだわりのシーンだったらしい。
中盤、恐竜たちが本土に連れ去られていく中、取り残された ブラキオサウルスが火山灰に消えていく シーンは、この作品の肝を物語っている。
恐竜の絶滅もこんな感じだったのだろうか。
火山灰から見える影は、あまりの悲壮感に息が詰まる思いで涙してしまう。
Tレックスの輸血シーンはお子さんなら 心拍数爆上げ
しかしTレックスは、シリーズ通して 味方というイメージを執着させるシーンがありすぎて 恐怖をあまり感じなかった。
寧ろ安心感。
と思いきやオーウェンの目の前で瞳が眼光を光らすシーンは鳥肌。
恐竜サスペンスホラー
舞台は本土へ、ロックウッドの邸宅で姿を現すのがインドラプトルである。
前作のインドミナステクスもあらぬ方向に牙をむく凶暴恐竜だったが、インドラプトルはもはや殺りく兵器である。ハイブリッド恐竜という展開は食傷気味になってしまうので、次回作では自重してもらいたいものだが、そうは言ってもやはり図鑑に記載されていない恐竜というのは興味深い。
ここから雰囲気は モンスターホラー 。
残忍なことをしでかす人間たちが恐竜たちに仇討ちされるターンである。
ブルー、まじでヒーロー。かっこよすぎ
にしてもインドラプトル、散々殺りく兵器ですとドヤ顔しといて トリケラトプスの化石の角であっさりやられる というのは肉食恐竜に対しての皮肉なのか?笑
そしてパキケファロサウルスの頭突きを巧みに利用しての脱獄は 恐竜映画ならでは 。
うーん、しっかり恐竜映画してる。
少女メイジーは同じクローンである恐竜を「生きている」と述懐し、解き放つ。
メイジーがクローンという設定は必要性を感じなかったが、ここで意味が生まれた。
クローンでも生きている。 もはや哲学の領域である。
そして衝撃のラストである。
生命は新たな道を見つける
プテラノドンら翼竜がまんまカラス。
サーフィンしてたらサメじゃなくてモササウルスが泳いでいる。
そしてライオンに吼えるTレックス。
「ジュラシック・ワールドへようこそ」
マルコムは人間と恐竜が共存する世界、新時代がやって来た事を明言する。
何というタイトル回収 。
当ブログではレビューしていないが、某ヒーロー映画に匹敵する次回作が気になる終幕。
素晴らしい恐竜体験だった
4DXでのジュラシックワールドは兎に角ドキドキハラハラ満載だった。
優雅だけど腰を抜かしそうになるほどの恐竜、王者の風格を身につけた恐竜、殺意に満ちた恐竜。
そのどれもが子供心を呼び覚ましてくれた。
隣席の親子連れの「怖くない?」「怖くない」なんて会話を耳にしたのだが、もし筆者がガキだったら、このジュラシックワールドは、どれ程瞼に焼き付く映画体験になっただろう。
恐竜っていいなぁ と思える、そんな映画であった。
今作を託されたJ・A・バヨナ監督は、アニマトロニクスでの撮影をメインにしており、CGとは違い そこにある ことでより恐竜をリアルに感じられる。
因みに三部作の三作目、つまり最終作は、前作のコリン・トレボロウ監督が引き受けるという。
2021年、待ち遠しい。
後日追記予定。