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2018年07月20日

しあわせへのまわり道(2014)





まあ悪戦苦闘しながらもなんとか試験に合格した。
8回補習を受けたのは内緒である。

 マンハッタンはアッパー・ウエスト・サイド。売れっ子の書評家 ウェンディは公私共に充実した毎日を送っていたが、ある日21年連れ添った夫の浮気が発覚。しかも夫は彼女を捨てて浮気相手の元へと去ってしまうのだった。落ちこむウェンディは運転免許を持っておらず、このままでは遠く離れた農場に住む娘にも会いに行けないことに気が付く。そこでウェンディは、タクシー運転手でありながら自動車教習の教官のインド系アメリカ人の ダルワーンに運転教習をしてもらうことに。二人は文化や考え方が全く違い反発し合うが、次第にウェンディはダルワーンと接し本当に大切なものを緩やかに思い出していく。

 教習所の教官に「サイドミラーは過去。過去ばかり見ていても停止線を過ぎてしまい」というような指摘をされたことがある。
 やはり運転というのはどこか人生と似通う場面があるということだ。

この作品も、路上 運転 人生と類似性があるということを示唆しており、ウェンディとダルワーン双方の人生を車内で共感しあいながら教習をしていく物語である。そのストーリーは徐行のようなスピードで進んでいく。

 ダルワーンを演じたのは ベン・キングズレー。厳つい中にも優し気な面影を感じる彼の口から出る言葉は一つ一つ説得力がある。さらにウェンディを演じるのは パトリシア・クラークソンである。


 ハンドルを握ったら、まずすべてを見渡し左右を視界に収め
 1ブロック先を見ること。
 サインを見逃さず
 周囲の人々に注意して彼らの行動を予測すべし。
 人間は常に正しく行動をするとは限らない。

 どれもが運転を人生に置き換えても違和感がない。

 ウェンディは50台で自動車学校に通うことになる。運転免許証取得は、行動範囲が広まり、自由度も段違いになる。ウェンディもエンディングでは、曇りのない表情でハンドルを握っている。運転免許取得が彼女の人生の道幅を広げたのだろう。
敢えて のセダンを乗りこなすウェンディ。

雨の日はハイドロプレーニング現象しまくり、パンクしまくり、接触事故しまくりの筆者の人生 だが、この映画のお陰で、人生を安全運転できるかも・・・とポジティブになれる。そんな物語は砂塵を上げて走り去っていった。

 Learning to drive。運転を習うことは、生き方、人生を学ぶこと。

 この映画は自動車学校へのモチベーションになるので、免許取得される方、是非に。

 標識には右折なら「スイス・アーミー・マン」と、左にハンドルをきれば「ジオ・ストーム」がこの先あることを示している。
 よりよい目的地に行き着くには、未来のビジョン曰くスイス・アーミー・マンがいいらしい。
ということで次記事は、右にハンドルをきるとしよう。 (何言ってんだこいつ)



posted by muvitizu at 20:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 運転
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