2011年05月18日投稿。
「危ないっ! 出でよ我が盾、サイエンスノォートっ!」
ばしんっ、
からんからんからん……。
世界は誰も私を救ってなんかくれない。そう思ってた私を救ってくれたのは、委員長である、彼でした……。
「委員長は中二病☆」
※割と真剣にギャグです
※始終上のようなノリです
※もう一度いいますが、割と真剣に、ギャグです
※割と真剣に、ギャグです以上を踏まえた上で読みたい方はどうぞ
それはある昼下がり。普段は内気で人に自分から話し掛けるなんてもってのほか! そんな勇気なくてできないよ……。そんな私が、初めて、ない勇気を何とか搾り出して、彼に話し掛けることにした。
そう、ただ一言だけ、どうしても伝えたい言葉があって……。
「あのっ、栗栖野君!」
「?」
人の声に反応して振り向いた彼は、私を見止めて、少し驚いたような表情を見せる。
しかしそれもすぐに消え、いつものように目を細めて、
「何だ?」
聞いてくる。
そんな彼の瞳に何だかそわそわして、私は一度目を逸らす。
そしてぽつり、
「かがくの……、」
「あぁ、さっきのことか」
私の言葉に、さして興味もなさそうに彼はまた机に向き直る。
そして何やらがりがりとシャーペンを動かし、私の存在などそこにないかのようで、私は次の言葉を失った。
仕方ないので暫く黙ってそこにいた。
すると、ぱたりっ、彼は目の前にあった黒いノートを閉じ、私の方には視線を向けないまま、口を開く。
黒いノート。学級委員の日誌か何かだろうか。
「それでさっきのことが何だ」
「あっ、」
私は、自分の存在がちゃんとそこに在るものだと認識してくれてたことにホッとして、胸を撫で下ろした。
それに勇気が出たのかもしれない。私は振り返りもしない彼に、そのまま話し掛けた。
「あのっ、さっきは先生のチョークから守っ……、」
「あぁ、そんなことか」
「そんなことって……。私は素直に嬉しくて……、」
「俺は俺の責務を果たしたまでだ」
「あっ……、」
瞬間、何だか締め付けられるように感じて、ずきん、胸が痛んだ。
そう、そうだよね……。
私は泣きそうになる。
彼が私を守ってくれたのは、彼が委員長として学級の者を守るとか、その責任感からだったんだ。私だから、じゃ、決してなくて……。
私は再び言葉を失った。
彼の行動理由を知ったからって、伝えたい言葉は変わらないのに……。
言えなくて……。
「悪いが、」
がたりっ、
彼は立ち上がる。
「俺は己の使命のため、行かねばならない場所がある。用がないなら、失礼させてもらおう」
「あっ……、」
使命って……、きっと委員長の仕事だよね……。邪魔しちゃ、いけない、よね……。
私は必死に涙を堪えながら、項垂れたまま、うん、ごめん……、小さく呟いた……。
それが聞こえたのか、彼は私の隣を横切って、そのまま教室の外へ、行ってしまう……。
行ってしまう……!
伝えたいことも伝えてないのに!
私はつい、すがるように手を伸ばして……、
「あぁ、それと」
ぴたりっ、彼に触れるか触れないか。ぎりぎりのところで手が止まる。
「お前の画力には敬意を表している。だが、チョークが飛ばない程度にしておくんだな」
「あっ……、」
背を向けたまま、彼が言う。その言葉は、授業中に落書きをしていた私の心に、深く染み込んできて。
伝えないと! ずっと言いたかった、たった一つの言葉を……!
「ねぇっ、栗栖野君!」
「何だ」
彼は背を向けたまま。だけどもう気にしない。
だって態度がどうであれ、彼の優しさには変わりがない。
「私、さっきの、嬉しかったよ!」
「あぁ」
言わないと言わないと言わないと!
「だからっ、あのっ!」
この言葉、伝えないと……!
「あっ、ありがとう……!」
「あ、あぁ」
私の言葉に動揺したのか、彼の声が少し揺れる。
「あ、あとね、」
「何だ?」
相変わらずの背中。顔は見えない。
「化学はケミストリーだからっ!」
「!!!」
それだけ伝えると、私は伝えられたことが嬉しいような恥ずかしいような何だか分からなくなって、彼を追い越し教室を飛び出した。
後には、呆然と立ち竦む委員長だけが、残されたまま……。
終わってしまう
まず最初に。
ギャグじゃないじゃあ〜ん!
(泣)
いや、最初は飛ばしてギャグいくつもりだったんですが、書いていくうちに何かよく分からなくなってきました(爆)
そこで敗因分析でも。
っていうか、ツッコミがいないのが敗因ですよね明らかに。
悔しいなぁ。
ちなみにこの物語を書こうと思った理由は某委員長もの漫画(読み切り)なのですが、それの関係性がどうしても気に食わなくて、じゃあ自分で書ける委員長ものはどんなだろうと考えた結果こうなりま…、
いや、科学と化学のネタを使いたかっただけですが(爆)
しかし悔しいなぁ。正直書き直したいぐらい、いや、書き直したいというか、続きで弁明するより他ないというか(大爆)
というわけで、機会があればまた。
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