2015年04月11日投稿。
過去メモ。
二年前ぐらいの。
一応物語カテゴリにしたけど、続かないしどっちかっていうとエッセイじみてる気がします。
そんな、始まり。
黒いものが好き。
真っ黒々な鴉が好き。
真っ暗闇のゴシックが好き。
流れる黒髪が好き。
瞬きを失った朔の夜が好き。
君が、好き。
僕は真っ黒なものが好きだった。 だから真っ黒なものは何でも欲しかったし、だから、君のことも欲しいと思った。
真っ黒なもので溢れかえれば、いつか、いつか僕も真っ黒に戻れるような気がしていたんだ。
残念ながら、君は真っ黒々とは言えなくて、どす黒いだけの、濁った何かだったのだけど。
だから僕は戻れなかった。
君と同じ、濁ったまんま。
君はいつか全てを捨ててしまうだろう。
それはちょっぴり寂しいことだけど、それよりも今、君が愛されたいと望みながら世界を吐き捨てていることの方が何倍も寂しい。万倍も悲しい。
愛されたいと思うなら、よがってないで世界を見つめてみればいい。
独り善がりの言葉では、誰も君の寂しさなんて気付かない。
取り巻きの愛撫で好がるだけでは、世界の色は計れない。
それなのに君は色を描こうとして。
泣きながら、笑って笑って描いたキャンパス、色があるのに真っ暗闇で。誰も見えない世界が沈んで。
それは本当に描いていると言えるのかな?
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