—ひっそりと輝く珠玉のような作品、『夏目友人帳』。
時代と共に失われつつある日本人の原風景や信仰心。
そこに存在していた人々の暮らしや息づかい。
優しさや思いやり、そして互いに関わり合うとはどんな事なんだろう?
『夏目友人帳』が心に響き、染み入り、何かを伝えてくれるものであるならば
あなたのDNAは、きっとその答えを忘れていない。
派手だとか、圧倒されるとか、大作だとか…そういうのではないけれど。
ただ優しくて、美しくて。
“ひっそりと、でも何よりも美しく輝く小さな宝石”。
そんな魅力溢れる『夏目友人帳』という物語のご紹介(^0^)!
漫画『夏目友人帳』を原作に作られたアニメの第5期シリーズ「夏目友人帳 伍」が今年2016年の秋から放送されております♪
全国一斉に10月4日からスタートしました(^_^)
↓ ↓
「夏目友人帳 伍」ティザーPV
本日ご紹介させていただく[第4話]収録のコミック第1巻はこちら♪
漫画タイトル:『夏目友人帳』
作者:緑川ゆき 様
出版社:白泉社
掲載誌:LaLa・LaLa DX
レーベル:花とゆめコミックス
一番最初のお話は『LaLa DX』の2003年7月号に掲載。
⇒同じく『LaLa DX』の2005年1月号から読み切りのシリーズとして隔月連載。
⇒2007年9月号から『LaLa』で連載され、現在も連載中!
漫画の方を原作にアニメが作られ、2008年から4つのシリーズに分けて放送されてきたようです。
そのアニメは第1期〜第4期として以下のようにタイトル付けされていました。
第1期:「夏目友人帳」
第2期:「続 夏目友人帳」
第3期:「夏目友人帳 参」
第4期:「夏目友人帳 肆」
そしてそれらは各期間ごとに13話ずつで構成されていて、漫画を原作としてお話がとても忠実に再現されています。
(時々ニャンコ先生のアドリブとかあります(^^;))
以下が、漫画の第1期:「夏目友人帳」とアニメのお話がどのように対応しているかになります。
時々、アニオリ(アニメ・オリジナル・ストーリー)の回もあったようです。
◎ 緑色の太字 になっている部分が、本日ご紹介のお話です(^_^)
第1期:「夏目友人帳」 放送期間【2008年7月7日 - 9月29日】
第一話 猫と友人帳…漫画 第1話「ニャンコ先生 登場!」 (コミック1巻収録)
第二話 露神の祠…漫画 第2話「露神」 (コミック1巻収録)
第三話 八ツ原の怪人…漫画 第3話「夏目、人間退治」 (コミック1巻収録)
第四話 時雨と少女…漫画 第5話「旧校舎の怪」 (コミック2巻収録)
第五話 心色の切符…アニオリ
第六話 水底の燕…漫画 第4話「水底の燕」 (コミック1巻収録)
第七話 子狐のぼうし…漫画 特別編5 夏目観察帳 (コミック6巻収録)
第八話 儚い光…漫画 第10話「闇に光るのは」 (コミック3巻収録)
第九話 あやかし祓い…漫画 第7話「見える人」 (コミック2巻収録)
第十話 アサギの琴…漫画 第8話「アサギの琴」 (コミック2巻収録)
第十一話 ニャンコ徒然帳…特別編3 ニャンコ徒然帳 (コミック4巻収録) からのストーリー
第十二話 五日印…漫画 第6話「夏目、妖を呼び出す」 (コミック2巻収録)
第十三話 秋の夜宴……特別編4 夏目観察帳?B (コミック5巻収録) からのストーリー
それでは、漫画の第4話「水底の燕」のご紹介をさせていただきます(^_^)
※ ネタバレを含む内容 となりますので、まだ『夏目友人帳』を見た事が無い方、知らない方で
前情報を得ずに漫画(コミック)やアニメを楽しみたい方は
お話をご自分の感性で十二分にお楽しみいただいてから、復習?みたいな感じで
後日、以下をご覧いただければと思います(^_^)
漫画 第4話「水底の燕」 (コミック1巻収録)
= TVアニメ 第6話 「水底の燕」
【『夏目友人帳』コミック第1巻より引用】
主人公の「夏目貴志(なつめたかし)」君についてや、ニャンコ先生がなぜニャンコ先生なのか(本来は斑[まだら]という優美な妖怪が招き猫に封じられ、長い間そのままだったので、招き猫の姿に馴染んでしまったとか。)といった状況設定についてはこちらの以前の記事 【2016年9月1日 珠玉の国宝 『夏目友人帳(なつめゆうじんちょう)』—コミック第1巻 [第1話] とアニメ—】 での内容紹介部分などもご覧下さい(^−^)
第4話は…これまた、心に静かに温かく響く素敵なお話(T_T)☆
お話は、とても暑い夏のある日。夏目君の
西村君、北本君とともに散歩がてら自転車で訪れた小さなダム。夏目君は北本君の自転車の後ろに乗っていて、山道を自分でこいで来たわけではないのにバテている…(^^;)
夏目君をフォローするなら、そこのダムはちょっとした訳アリな場所だったため敏感な彼が影響を受けてしまったという事にしよう。。
普段は水の底に沈んでしまっている場所。そこに、暑さで干上がって村が現れていた。
現実世界で想像しても、ちょっと不気味なような怖い感じがしてしまいますが(><) 夏目君は、やっぱり見てしまったのでした。何か、居るはずのないものを…。
急に背中に重みを感じ、倒れてしまった彼。
西村君達は慌てて、藤原家へ夏目君を連れ帰ります。
ここで、いつもの夏目君の語り。
≪小さい頃から時々 変なものを見た≫
≪他の人には 見えないらしい それらは、おそらく 妖怪といわれる ものの類(たぐい)≫
寝かせてもらっていた夏目君が目を覚ますと、ニャンコ先生にも「軟弱な奴め。」と言われ(^^;)
そして先生が彼のにおいを嗅いで何か言いかけたところに沢山の来訪者(妖)…夏目君も忙しい。
その妖達は、昼間に見たダムの水が干上がって現れた村の住人とのこと。そして昔、夏目君の祖母レイコさんに奪われた名前を返して欲しいとやって来たのでした。
普段の水が張ったダムの状態ではその場所から離れる事は難しいので、干上がっている今が絶好のチャンスとばかり皆で押しかけて来て、、、
名前を返す行為自体は簡単だけどとても体力を消耗するので、夏目君は再びぐったり。
でも名前を返してもらえた妖は喜んでくれて、御礼に…夏目君に「何か取り憑いておりますよ。」と教えてくれました……怖いー(><|||)
↓ ↓ ↓
【『夏目友人帳』コミック第1巻より引用】
そこでニャンコ先生が頼もしくもお払いをしてくれました。←不意打ちの頭突き一発で(><;)
取り憑いていた妖も夏目君もその衝撃にうずくまる。
取り乱した妖が再び夏目君に取り憑こうとしましたが、、夏目君も取り乱してて思わず妖に拳を一撃。「まぁ 落ち着けよ お前達…」 それに対してニャンコ先生「お前が落ち着け」のつっこみ。
夏目君がその妖のお面を自分の拳で割ってしまった事に気付くのですが…あれ、その下にもお面?ダブル!?
ギャグ?な展開が面白い一幕です(^_^)♪
それからお互いに落ち着いて話し合うと…
その妖は20年くらい前に出会った人間にどうしてももう一度逢いたい事。
自力ではダムを離れることは出来ず、偶然ダム近くを通りかかった夏目君に取り憑いていればその人間に逢えるチャンスがあるかもしれないと思った事。
その為に、数日間でも 取り憑かせて欲しい 事、を夏目君に伝えてきました。
夏目君は「うわぁ……」とも思いつつ、結局付き合ってあげる事に(^^;)
それから、その妖のようにそこまでして誰かに“逢いたい”という気持ちを抱くという事について思いを巡らせるのでした。
夏目君は特異体質の為に、一般的な人たちと“普通”の人間関係や信頼関係をこれまで築けなかった。だからその妖のような気持ちはよく分からないけど、いつか自分もそんな気持ちが分かる日が来るだろうか、という願い・願望もあるような感情。
何気なしに北本君に、妖が探している人の名前の事を聞いてみたら…有力情報を得られそうな兆し!
その時は、夏目君は人探しから早く解放されたいという気持ちが先行していました。
でも取り憑かれて共に日々を重ねるうち…その妖の“生きて”きた時間や気持ちとかについて、思いを寄せ始めて。
それは妖の話を聞いているうちに「お前、もとは燕(ツバメ)だったんじゃないのか?」と気付いたり、
逢いたい人への気持ちが一途なその妖の様子に、夏目君も心を開いていったり。
そしてその妖はついに逢いたかった人と再会する事はできたけど。
当然ながら、“普通”の人なので、その妖を見る事も出来なければ、逢いに来たことにも気付かない。
とても嬉しそうに話しかけようとする妖と、それに全く気付けない人間。その2人のやり取りが手に取るように見える夏目君は
「どうして…」「あんなに…」—色々な気持ちが沸き起こるのでした。
逢えた事は逢えたけど、本当にこれで良いのだろうか? 妖はとても喜んで御礼を言って、いずれまた雨が降れば沈んでしまうダムの底の村へもう帰ると言うけど。
夏目君自身「情が移ったか」、 “だから嫌なんだ” とも思ったけど。やっぱり何か腑に落ちないものもあり、もう少し居られる間は居ても良いよ、と言ってあげるのでした。
ここで彼の思う“だから嫌なんだ”というのは…
人間と妖は本来住む世界が違ったりするものだし、
心を通わせて関係を築いてしまうと、時の流れるスピードの違いや、それ故にやって来る「別れ」の悲しみ、寂しさ、辛い気持ちとかを知ってしまっているからこその感情。
でもそれは、実はニャンコ先生やひのえ姉さんといった“心豊かな”妖怪達も知ってしまっている現実。夏目君だけが抱えているジレンマというわけではない事も、物語が進むにつれて分かります。
夏目君がそんな風に思い悩んでいる所へ…
彼に名前を返してもらって御礼に妖が取り憑いている事を教えてくれた妖が、なぜか再びやって来ました。
一聞、夏目君に有益そうな情報を持ちかけて、彼を引き込もうとする妖。
でもタイミング良く現れたニャンコ先生に本当の思惑をばらされてしまって開き直り(^^;)
普通?なら「恩を仇で返す」ような行為に怒るかもしれないのに…
本当の狙いが分かっても、夏目君は持ちかけられた話を燕の妖の役に立てる事ができるかもしれないと変わらずに誘いを受け入れました。
その懐の広さと言うのか?誘ってきた妖に理解はできないけれど、響く何かがあったようで、
「あんな下級(←燕の妖のこと)の為に? あなたに利など何もありませんよ 夏目殿」
「なぜそんな馬鹿馬鹿しいことを!」
というセリフ。
それに対して夏目君は
「友人の為に動いて何が悪い」
【『夏目友人帳』コミック第1巻より引用】
これで、誘ってきた妖は完全にハートを射抜かれてしまったのでしょうか(><)?
妙に夏目君に協力的になります。
そして、夏目君が燕の妖を強く思う気持ちとニャンコ先生の協力があって、何とか目的のものを得る事が出来ました。
このお話のエンディングは少し、漫画の第2話であった露神(つゆかみ)様のお話の温かさを思い出します。
一度、誰かにもらった温かさというのは決して忘れない。
再び接点を持つ事が不可能となってしまっても、相手のこと想う、思い出すだけで温かくなれる。
夏目君が、燕の妖が本当に幸せそうな笑顔を残して去っていった事を知り、
ただただ良かったという様な涙を静かに流すシーンも、本当に優しさが溢れていて、温かい感動を覚えます。
【『夏目友人帳』コミック第1巻より引用】
一度、人に救われ、でも辛い境遇で温かさを忘れ悪鬼となってしまった妖。
でも再び人の温かさに触れて、優しさを思い出した。
優しさを与えてくれた存在が、日々を生き抜く支えとなった。
燕の妖が別れ際に残した言葉—
「優しいものは好きです」
「あたたかいものも好きです」
「だから人が好きです。」
ずっと人と関係を上手く築いてこれなかった夏目君は—
「そうだね」
「僕も人が好きだよ」
「人も 獣も もののけも 皆、 魅かれ合う 何かを求めて」
「懸命に生きる 心が好きだよ。」
心優しい藤原夫妻やニャンコ先生との出会い。それから出会った妖たち。
そんな存在との心の交流を重ねて…
夏目君も温かさというものを知ることが出来た。
心が溶かされてきた、という事なのだろうか。
上でご紹介させていただいたとても素敵な漫画がアニメ化されているのですが、アニメもアニメで、もう本当に素晴らしい作品です(^_^)
結構、何年も前の作品とはなりますが、そんな事は感じさせず!
本当にこの第4話の回のアニメも素晴らしくて、アニメの方が漫画よりギャグ少なめかもしれませんが…アニメならではの色の美しさ、幻想的な表現、うん、とにかく美しいし、もうとにかく見て下さい!!!としか言いようがありません(T_T)☆
2016年10月4日からスタートしているTVアニメの新シリーズ第5期「夏目友人帳 伍」も、ぜひぜひお見逃し無く(^_^)☆
そちらでは、もうちょっと人間的に?成長し、精神的にとか行動とかがたくましくなってきた違った魅力の夏目君も見られますー!
アニメ放送に関する最新情報は アニメ 夏目友人帳 公式サイト にてぜひご確認を♪
アニメ第1期で使われてきたオープニングテーマ、喜多修平さんの『一斉の声(いっせいのせい)』はSAIの今のすごいお気に入りです!ぜひお聴き下さい♪
↓↓
オープニングテーマ『一斉の声』
作詞 - 椎名慶治 / 作曲 - TAKUYA / 編曲 - TAKUYA、h-wonder / 歌 - 喜多修平(Aniplex)
この『一斉の声』はこちらのアルバムに収録☆
↓ ↓
【CD】夏目友人帳 主題歌集オムニバス [SVWC-7850]
価格: 2,690円
(2016/6/1 01:01時点)
感想(0件)
<トラックリスト>
1.一斉の声
2.夏夕空
3.あの日タイムマシン
4.愛してる
5.僕にできること
6.君ノカケラ feat 宮本笑里
7.今、このとき。
8.たからもの
9.夏を見ていた [bonus track]
または、喜多修平さんの2ndシングル「一斉の声」でも聴けます♪
↓ ↓
価格: 1,296円
(2016/7/1 00:00時点)
感想(3件)
発売日: 2008年08月27日
アーティスト: 喜多修平
発売元: (株)アニプレックス
販売元: (株)ソニー・ミュージックマーケティング
<トラックリスト>
1.一斉の声
2.Rain of mind
3.一斉の声-voiceless ver.-
4.Rain of mind-voiceless ver.-
そして、本日ご紹介させていただいたお話!第4話「水底の燕」は『夏目友人帳』第1巻に収録☆
↓ ↓
夏目友人帳 第1巻 花とゆめコミックス / 緑川ゆき ミドリカワユキ 【コミック】
価格: 463円
(2016/5/26 20:40時点)
感想(0件)
更なる情報はこちらをチェック!です(^_^)♪
○ 白泉社による夏目友人帳公式サイト
○ テレビ東京アニメ公式サイト「あにてれ」:続 夏目友人帳
○ テレビ東京アニメ公式サイト「あにてれ」:夏目友人帳 参
○ テレビ東京アニメ公式サイト「あにてれ」:夏目友人帳 肆
○ 「夏目友人帳 肆」のアニメ公式サイト
☆ 『夏目友人帳』 Amazonのお取り扱い
☆ 『夏目友人帳』 楽天のお取り扱い
時代と共に失われつつある日本人の原風景や信仰心。
そこに存在していた人々の暮らしや息づかい。
優しさや思いやり、そして互いに関わり合うとはどんな事なんだろう?
私達に大切な何かを思い出させてくれる、気付かせてくれる
—そんな 珠玉の国宝、『夏目友人帳』 。