与那国島への自衛隊配備をめぐる中国の激烈な反応の裏には・・・

『部隊の配備でこんなに中国が激しく反応するとはね?』

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中国側が激しく反応する事態として、沖縄先島諸島の与那国島への陸自部隊の配備があります。

あたかも軍事侵略の強化のように激しく宣伝をして、平和に逆行する!と宣伝しています。

図1 与那国島の地理的配置
記事2-2 1枚目.jpg 引用URL:http://blogs.c.yimg.jp/res/blog-e2-57/nipponko2007/folder/1314658/26/41442326/img_0_m?1424448147
今回は、この中国の与那国島への部隊配備への激しい反発の裏にあるものを研究してみましょう。
中国の軍事力とレーダーに関する考察
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(1)沿岸監視隊(人数約100名程度)の配備が中国への脅威?

大きく騒がれていますが、与那国島に配備される部隊は「第303沿岸監視隊(仮称)」と呼ばれる情報収集を任務とする部隊です。

人数も約100〜150名程度の部隊となるでしょう。

このような部隊は他の地域にもあります。
・第301沿岸監視隊(北海道稚内及び礼文島):宗谷海峡の監視
・第302沿岸監視隊(北海道標津):根室海峡の監視

任務としては、台湾との間にある海峡の監視となります。
(与那国島と台湾本島の間には、自由に航行可能な公海となる水域が存在する。)

現状の南西諸島における中国軍の活動の活発化に対して、警戒監視機能を強化することが進んでいます。

与那国島への沿岸監視隊の配備もその一環として進められています。
(併せて宮古島への部隊配備も進んでいます)

図2 最近の中国海軍の動向
記事2-2 2枚目 .jpg
引用URL:http://blogs.c.yimg.jp/res/blog-8d-8a/aki_setura2003/folder/807233/25/30365825/img_1?1355194303
実質的には、今までガラ空きであった南西諸島方面の警戒監視の強化であり、中国への脅威とはなりません。

今まで与那国島には、警察官2名というガラ空きの状態だった防衛体制の見直しをしたに過ぎません。
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(2)なぜここまで中国が反応するのか?

与那国島配備に対し中国は、日本の軍拡が進むと激しく反発しています。
特に尖閣諸島への実効支配を強化する動きだ、という論調が多く見られます。



しかし尖閣諸島への軍拡だと宣伝する「世論戦」を考慮すると、日本への抑制行為として見てとれます。

この奥にある中国のもうひとつの戦略を見抜いていかなければ、わかりやすい与那国島への部隊配備反対の美麗字句に惑わされます。

中国の奥底にあるもう一つの戦略対象、台湾への対処という状況を考慮しなくてはなりません。

1996年の台湾海峡危機を記憶している方はいるでしょうか?

台湾の独立の動きに対する中国のミサイル発射による恫喝行動を覚えていますか?

そして、与那国島の沖合22kmに中国のミサイルが着弾したことをみなさんお忘れではないでしょうか?

それなのに反対運動で中国に同調する方々は、もう1996年のことを忘れたのでしょうか?
図3 中国の弾頭ミサイル射程範囲
記事2-2 3枚目.jpg
引用URL:http://blog-imgs-44.fc2.com/m/a/m/mamoretaiwan/201003221810002e0.jpg
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(3)与那国島は中国にとって台湾攻略の橋頭保として価値がある。

なぜ、急に中国が与那国島への自衛隊部隊配備に過敏に反応するのか?

その回答として最適なものが
『与那国島が、中国の台湾侵攻への橋頭保として重要な島である』
というのが正解でしょう。

図4 与那国島の全体図
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2000m級の滑走路と港湾施設、部隊の集結地として台湾の東側へ部隊を揚陸させるには適した島です。
(強引に空港の拡張、港湾施設の軍港化を行えば中国本土より容易に部隊を送り込めます)

以前までは自衛隊が存在していないため、台湾侵攻時に橋頭保として確保が容易でした。

中国にとって台湾問題はあくまで内政問題であり、強引に与那国島を確保してしまえば、後は内政干渉として批判をかわすことができました。

しかし、自衛隊が配備されたことで、今までの台湾侵攻の戦略が崩れることになります。

強引に進めると、自衛隊との衝突、併せて日米との軍事衝突が避けられなくなります。

この点について中国は大きく戦略を狂わされることになったため、激烈な反応になったと言えます。

今後とも中国とのせめぎあいは続くでしょう。
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posted by sstd7628 at 11:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 自衛隊

2020年02月04日

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