図上演習?E何が悪かった?!事前演習反省会!

『我々はまだ戦闘を完全に理解していなかった!』


前回の図上演習第1回事前演習では、学生側部隊は完全にボコボコに打ちのめされてしまいました。

何が悪かったのか?作戦経緯の事後研究にて真の課題が突きつけられます。

「作戦・戦闘を完全に自分の中で理解していない!」と教官からの厳しい指摘が飛びます。

次回の事前演習に向けて、作戦修正だ!
(前回記事):『 【図上演習?D】第1回事前演習はボコボコやぁ〜(涙)! 』 
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(1)SFでもやってた大荒れ事後研究会!!

第1回事前演習が終了後、各TGは作戦経過を戦闘報告書にまとめて事後研究会に備えます。

図1 会議
図1 会議.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/EJKooDwVAAApAYX.jpg

1.1 世にも恐ろしい事後研究会!
海上自衛隊の勤務の中でも、事後研究会はなかなか恐ろしい経験をすることになります。

作戦行の結果について検証し、課題を次回の作戦立案に生かす目的で行われます。

自信を持って実施した作戦が、事後研究会で見事に欠陥を指摘されショックを受けることもよくあります。

図2 絶望
図2 絶望.png
引用URL:https://www.irasutoya.com/2016/06/blog-post_154.html

中級課程のころは、ちょっと天狗になってきている時期ですので良い薬になるところもあります。

ただ、SF司令部での事後研究会の大荒れ具合を知ってる私としては心配です。

(参考記事):『 【幕僚編完】統合演習終了!浮上する海自の課題!

1.2 大荒れ!事後研究会は反省会に変化!
第1術科学校長や主要教官が勢ぞろいした事後研究会は、大反省会と変化しました。

(1術校長)
『これは海上作戦の組み立て方自体に問題がある!』
『重大な事実誤認が先行して作戦が進んでいたぞ!』 

しょっぱなから、群司令を経験した1術校長の喝が飛び交う事態となりました。

事後研究会については、淡々と損害報告が読み上げられ作戦失敗の事実をいやでも実感させられます。

『TG21.1、8隻中5隻被撃沈 作戦目標未達成』

(主任教官)
『護衛艦1隻に何人乗っている?TG21.1だけで1000名近い戦死者だぞ!』

図3 撃沈
図3 撃沈.jpg
引用URL:https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/8/1/811e4d6f.jpg


幕僚は、どこかで作戦立案というものを机上の話で進めてしまい、現場が見えなくなるところがあります。

具体的な損害を突き付けられて、ようやく目が覚めたといえます。

1.3 敵の視点で作戦を考えたか?
敵X国空母機動部隊を操作した、統率科教官から鋭い指摘がありました。

(教官)
『敵X国空母機動部隊側の視点で、作戦展開を考えていたか?』
作戦経過の検証と共に、教官側の意図が明かされます。

(教官)
『今回の展開図を見て、あえてTG21.2攻撃を先行した理由を考えてみろ?』
図4 作戦展開図
図4 各TG作戦展開図.png

離島北側に3個TGが展開しているのに対し、離島南側はTG21.2のみとなっています。

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(2)正面決戦を挑んでくる前提になっていないか?

統率科教官からは、鋭く重大な指摘が作戦展開図に対して行われました。
(統率科長)
『離島北側に空母機動部隊の攻撃があると思い込みしていないか?』

教官の指摘があって、初めて重大な見落としに気づかされました。

学生全員が、立案した作戦に満足してしまい南側への攻撃はないと考えたのです。

2.1 各個撃破しやすい状況

敵X国空母機動部隊側の視点に立ってみると、まともに3個TGと戦うことになる離島北側を攻撃する必要がありません。

そればかりか、進出してきたTG21.1及びTG21.2を各個撃破しやすい状況です。

図5 空母部隊としての作戦
図5 空母からの攻撃.png
先に、TG21.2を先制攻撃しながらTG21.1には潜水艦を接敵させることで動きを拘束できます。

TG21.2への味方支援は、航空部隊のTG21.5(P-3C)のみになってしまいます。

まんまと罠にはまったTG21.2は撃破されてしまいます。

2.2 TG21.1は東進して接敵すべきだった

統率科教官が動かす空母機動部隊について、防衛出動発令後の動きにも注意すべきでした。

教官側の作為としては、
『航空機南下後に、TG21.1が東進して空母駆動部隊に接敵するのを期待していた』
というものでした。

TG21.2への攻撃を終了して帰還する戦闘機を阻害しつつ、第2次攻撃阻止をTG21.1ができるか期待していたようです。

図6 教官側が求めていた状況判断
図6 教官期待状況判断.png

しかしながら、潜水艦の攻撃に混乱したTG21.1は東進せず第2次攻撃を受ける結果になりました。

武力行使命令を待ちすぎたため、必要な作戦行動を実施できなかったことが課題であると指摘されました。
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(3)連携を保ちながら攻撃に備える!

TG21.1については、防衛出動が発令されていたため航空機発艦の段階で行動を起こすべきでした。

TG21.1の任務目標は、
『陸上部隊の輸送・揚陸を行うために、離島のA港沖合北東に展開して敵航空攻撃を阻止する』

であったはずです。

(参考記事):『 【図演準備?@】図上演習の詳細と作戦任務付与されたよ!

3.1 任務目標を再確認!

TG21.1の任務目標である航空攻撃の阻止を最優先に行うため、機動的に展開位置を変更することで対処することにしました。

図7 護衛隊群(TG)
図7 護衛隊群TG.jpg
引用URL:https://www.mod.go.jp/msdf/2el/images/sp/index/slide04.jpg

潜水艦の行動に対しては、TG21.5の応援により行動の自由を確保します。

3.2 第2回事前演習に備えるぞ〜!

第1回事前演習では、ボコボコにやられていいところが全くありませんでした。

次こそは、しっかりとやってみせるぞ〜!

(図上演習関連記事)
『【 図演準備?A】揚陸場所を巡って演習作戦会議が大紛糾! 』 
【図演準備?B】戦闘準備と立ちはだかる国内法の壁!
【図演準備?C】TG21.1の戦闘準備!激しい防空戦になるぞ!

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2021年01月26日

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