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前回の記事で、ようやく江田島の任務船務課程に入校したはずのペンギンです。
しかし、まさかの艦に呼び戻され、江田内投錨入港のミッションが待っていた!
入港作業で最高難度の、錨泊入港を実施する羽目に!
オイラの休日返してくれ〜(涙)!?
(前回記事): 海上自衛隊江田島の任務船務課程に入校だ〜!
\こちらもご参考にPR!/
金曜日の任務課程授業が終了して、上陸員上陸用意の号令詞が校内に流れました。
周りは上陸していくさなか、第〇護衛隊の士(さむらい)たちはさみしく呉行きのフェリーに制服・業務用荷物をもって乗り込みました。
金曜日ですが、日曜日の錨泊入港の準備のためです。
3週間ぶりに自分の艦に帰ってきました・・・。
『あれっ?船務士入校中じゃなかったんですか?』
当直海曹の2分隊員が、舷門で出迎えてくれました。
『日曜日の江田島入港のためだけに呼び戻されたよ〜(涙)』
当直士官・当直海曹の気の毒そ〜うな表情が全てを物語ってます。
1.1 (司令)護衛隊は一斉投錨する!!
到着してすぐに、江田島入港のための研究会が行われました。
今回は入港作業で最高難度の、護衛隊3隻による一斉入港一斉投錨です。
普通は順次投錨で行くのですが、
(護衛隊司令)
『江田内だと普段できない訓練ができる!』
との強い指導により、一斉投錨となったとのことです。
一斉投錨をやれる場所は少ないため、
(隊司令)
『訓練にはいいチャンスだから入校中の士も呼び戻せ!』
とのお言葉がありました。
しかも、本艦が司令艦(旗艦)として先頭で入港です。
(ひえええ〜〜〜〜!!)
かなり難しい入港になりそうです。
1.2 投錨作業は危険と隣り合わせ
錨泊する為の投錨作業は、かなり危険が伴う作業です。
図1 投錨状態の艦(『試験艦あすか』)
引用URL:http://blog-imgs-75.fc2.com/s/u/b/sub707/asu2703-10.jpg
ただ錨を投錨すればいいというわけではありません。
船の行き足と、投錨作業の息が合わないと大変な事故になります。
本当に錨鎖が暴走すると、揚錨機から煙が立ち上るほどになります。
(練習艦隊で一度、揚錨機から煙が出た経験があります。)
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(2)錨泊は艦橋でも大忙し!
海上自衛隊の艦艇は、後進投錨方式を行っています。
一度、投錨地点を過ぎた後に、後進を掛けつつ投錨をします。
前部甲板作業と息を合わせて、船の速度を調整して投錨地点にもっていきます。
2.1 第1回投錨点!
この報告が上がるときに、船の速度が可能な限り絶妙な速度するのが艦橋での腕の見せ所です。
後進を入れつつ、ゆっくりとした前進の勢いが残った状態で第1回投錨点を過ぎます。
『わずかに前進の行き足〜』
『行き足止まった!後進のいきあし〜!』
『(機関)停止!』(第1回投錨点では『後進最微速』となっている)
この時艦橋は、矢継ぎ早の報告・号令が飛び交います。
2.2 第2回投錨点!錨入れ!
連続測距をしている通信士が、第2回の投錨位置で報告を入れます。
すかさず、艦長の「錨入れ!の号令とともに、前部甲板で「スリップやれ!」の投錨号令が出ます。
錨と錨鎖の自重で、勢いよく投錨が始まります。
艦橋ではうまく止まってくれ〜!と、祈るような気持ちになります。
図2 投錨・着水の瞬間
引用URL:https://www.jcga.ac.jp/gakusei/kojimaH29/img/12-19_3.jpg
まだ、投錨は錨鎖が出ている最中です。
予定の錨鎖長さが出て、錨鎖よろしい!の報告が前部甲板を艦橋では待っています。
2.3 艦位測距!投錨定位置!止めきり!
錨鎖よろしい!の報告がきた後が、艦橋配置の人間にとって正念場です。
艦の位置を測距して、投錨予定位置からずれていないか測距します。
投錨予定位置から規定範囲以上にずれていた場合は、投錨やり直しです。
もう一度投錨作業をやる羽目になり、船乗りの恥!笑われます。
今回の江田島入港は投錨定位置という、ぴったりの位置につけることができました。
「止めきり」という艦長の号令で、前部甲板は投錨の最終作業を行います。
2.4 何とか終わった〜(ホッ)
何とか江田内錨泊というミッションが終了いたしました。
江田内は、陸上目標物が多いため錨泊しやすいのですが、護衛艦で実際に行うことは貴重な体験でした。
(練習船では投錨した経験はあった)
その意味からいえば、隊司令のワガママにもちょっとは感謝かな?
艦内で残っていた仕事を片付けて、入港中の士たちは内火艇で1術校の桟橋に送られました。
桟橋といっても表桟橋ではなく、普段使う桟橋のほうへ・・・
図3 1術校で普段使用される桟橋
引用URL:http://msdfmso.info/wp-content/uploads/2016/08/2016731edsms1-480x318.jpg
何とか帰ってこれました。
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(3)任務船務課程修了〜そして自分の艦に帰還!
任務船務課程も残り少なくなり、実務教育もラストスパート!
その間、課程で一緒になった人たちとの交流も深めることになります。
意外と、海上自衛隊は広いようで狭い世界です。
『そういえば、あの時課程で一緒だったよな?』
教育課程で一緒だった!教官と学生の関係だった!という、人間関係が後々の海上自衛隊生活に大きく効いてきます。
海上自衛隊の人間関係は、もやいロープのような関係かもしれません。
図4 固定されたもやいロープ
引用URL:https://pixabay.com/ja/%E7%B7%A8%E3%81%BF%E7%89%A9-%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%97-%E7%B5%90%E3%81%B3%E7%9B%AE-%E6%B5%B7%E8%BB%8D-%E6%8E%A5%E7%B6%9A-%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%BA-%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%97-%E5%9B%BA%E5%AE%9A-%E7%B6%B1-2428151/
そうして、任務船務課程は修了していきました。
突然の緊急ミッションをこなしながらの入校生活でした。
さあ、今度こそ船務士として胸を張って自分の艦に帰りましょう〜!
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