ジャッキー・チェン映画を時系列に観るその17
「蛇拳」に続きシーゾナル・フィルムにジャッキーがレンタルされて同じユエン・ウ
ーピン監督で制作されたコメディ・カンフー映画。大ヒットしてジャッキーの人気を
決定づけた。日本では香港公開から約9か月後の1978年7月21日に公開。ジャッキー
主演映画の初上陸となった。
ストーリー
カンフー道場の館主ウォン・ケイインの息子、ウォン・フェイフォン(ジャッキー・チェン)は、
ある程度のカンフーの腕はあるが、まだまだのいたずら好きの悪ガキであった。
ある日、街で知らずに従妹に悪ふざけをして叔母に懲らしめられたのが父親にばれてしまった。ま
た罰をごまかして楽をしていたこともばれてしまい、厳しい修行で有名なソウ・ハッイーに身柄を
預けられることになった。フェイフォンはそれを嫌い逃亡するが無銭飲食した食堂でハッイーに出
会ってしまい、修行をすることになってしまう。
厳しい修行の日々の中、隙を見てフェイフォンは逃げ出してしまうが休んでいたところが偶然殺し
屋の依頼の請負場所だった。知らずに殺し屋に生意気な口をきいたフェイフォンはボコボコにされ
てしまう。悔しさでフェイフォンはハッイーのもとに戻り修行を再開する。頃合いを見てハッイー
はフェイフォンに奥義の酔八仙を伝授する。
「蛇拳」に続いて大ヒットしてジャッキー人気を不動にした作品です。清の末期に実在したに中国
の英雄ウォン・フェイフォンを題材に、実は若い頃はやんちゃな悪ガキだったという設定にしてい
ます。しかし当時は日本ではウォン・フェイフォンは全く知られていませんでした。日本で有名に
なったのは何年か後に「ワンス・アポンナ・ア・タイム・イン・チャイナ」シリーズが公開されて
からではないでしょうか。
役名は違いますが、「蛇拳」の時と全く同じ格好をしたユエン・シャオティンが老人なのにめちゃ
くちゃ動けるジャッキーの師匠を再度演じています。このコンビが2作品で終わってしまったのは
残念です。まがい物の映画ですが「ジャッキー・チェンの必殺鉄指拳」で疑似的に再共演してはい
ますが。
ジャッキーの修行シーンが楽しくで凄です。逆さに木にぶら下がっている状態で下の水桶から茶碗
水をですくって上の桶に水をあけるという修行は殺し屋にボコボコにされた後なのにハッイーが寝
ている隙にズルをして笑わせてくれました
ディーン・セキが道場の意地悪な師範代を「蛇拳」に続いて演じています。やっぱりはまり役です
ね。今回は一方的にジャッキーをいじめる役ではなくジャッキーが道場主の息子なので師範代にい
たずらしたり、親から罰を受けている時に師範代が仕返しをしたりバランスが取れています。
ディアゴスティーニ版のDVDで観ました。US版を元にしているのか、OPのテロップは英語で
す。広東語で観るとセリフが所々で英語に切り替わります。残念ながら日本語吹き替えは付いてい
ませんでした。日本公開時に作成された主題歌の「拳法混乱(カンフージョン)」が聴けなのは悲
しいです。日本語吹き替え版が特典のボーナスディスクに収録されているブルーレイディスクがソ
ニー・ピクチャーズエンタテインメントから発売されています。
同時上映は菅原文太主演のトラック野郎シリーズ第9作「熱風5000キロ」でした。10作続い
たこのシリーズは人気があって、街にはイルミネーションで飾り立てたトラックが闊歩し、子供た
ちはトラックのプラモデルを買って作っていました。
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