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Akio
はじめまして。 映画が大好きで、現在も続いている午前十時の映画祭の第一回と第二回では上映作品100本全ての映画を鑑賞しました。 映画やテレビはたとえ架空設定のSFであっても、制作当時の時代を映しています。50歳を超えた今、特に邦画と日本のドラマは、過去の世相と風俗を振り返りながら観ていきたいと思っています。
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2017年09月24日

野球狂の詩 第15話感想 「スラッガー藤娘」

初回放映:1979年1月15日

フジテレビ系


(ストーリー:ネタバレ)

国立玉一郎が歌舞伎の舞台の千秋楽で「藤娘」を演じている。それを見ていた父親も満足し、
今後の国立屋も盤石と喜んだ。しかし、玉一郎への贈り物として送られて来たバットを見た
父親は激怒する。名を名乗らずに送ってきた相手に心当たりがあったからだ。

父親の「弁慶」の稽古を間近で見る玉一郎と次男の玉二郎。父が去った後、玉二郎は父の演技
に迫力が無くなってきたと話す。途中、稽古中に父の型が崩れたことに気付いていた玉一郎で
あったが、弁慶は今でも国立屋の看板であると玉二郎に諭し、母親もそれに同意した。しかし、
玉二郎はもう「弁慶」は限界だと思うと言って席を立っっていった。

二人になった母は、玉二郎の言ったことを認め、玉一郎にこれからの国立屋を背負うのは玉一
郎と玉二郎だと話すが、玉一郎はそれに答えずメッツのキャンプに参加すると席を立った。

玄関で父親に野球を続けるなら(筋肉がついて体形が)女形から遠ざかるだけだと止められるが、
野球を極めてみたいと玉一郎は出かけて行った。

父親はメッツの鉄五郎とのかつての約束を思い出す。玉一郎が初打席でヒットを打てなかったら
国立屋に返すと。父親は鉄五郎の物腰から、「勧進帳」の富樫をやったら似合うと告げた。父親
はその顛末を妻に話し、長嶋茂雄でさえ初打席から四打席連続三振をしたのだから玉一郎にでき
るはずがないと告げる。そして、そろそろ玉二郎にも何か舞わせてみようかと話した。

開幕戦の国分寺球場。歌舞伎座で鑑賞後に国立球場に詰めかけた観衆も含め、満員のメッツVS
タイガース戦。玉一郎はスターティングメンバーには入っていない。投手はメッツからしか勝っ
ていないメッツキラーの大門寺。

大門時の調子は良くメッツ打線が振るわないため、観客は玉一郎の出場を要求する。メッツの投
手は岩田鉄五郎で、テレビで観戦していた玉一郎の父は老骨に鞭打って投げる鉄五郎の姿を自分
に重ね合わせ、「年か」とつぶやく。

タイガースが1点リードのまま最終回を迎えた。ストライクを取るたびに、にやけた顔をメッツベ
ンチへ向けてメッツナインの怒りを誘っていた大文字だったが、鉄五郎は大文字が実は玉一郎の
ファンで、玉一郎の顔を見ていたことに気付いた。試しに玉一郎に大文字に向けて笑顔で手を振
らせてみたところ、投球が乱れた。そこで五利監督は玉一郎をピンチヒッターに起用し、初打席
初ホームランとなった。それを見ていた父は、玉一郎の活躍する舞台が違うと狼狽する。そして、
歌舞伎の舞台と同じでプロの世界はどこも甘くはないと妻に告げるのだった。

父の言った通り、その後玉一郎は20打席連続ノーヒットとなり世間の評価も落ちていった。チー
ムもあと3ゲームの敗戦で最下位となる。五利と鉄五郎は玉一郎をスタメンから外す決断をした。

チームメイトの権田権介に誘われて権助の故郷の秋田料理の店の前までくると玉一郎は実家への
郷愁を覚え店に入らずに実家に帰ってみることにした。家では舞台の初日を翌日に控え、徹夜稽
古を行っていた。玉二郎は鏡獅子の初舞台を踏む予定だ。父親から芸というのは日常。毎日が命
がけの稽古だと追い返される。優しい言葉を掛けてもらえると思っていた玉一郎は落胆して劇場
を後にする。厳しい言葉をかけた父だが、従業員を通じて初舞台のチケットを渡され玉一郎は、
玉二郎の初舞台を見ることが出来た。玉二郎の無心の演技を見て決意を新たにする

権介と雨の中バッティング練習をする玉一郎。血豆を潰しながらも延々と練習を続ける。それを
スタンドから見守る五利監督と鉄五郎。

翌日のメッツVSドラゴンズ戦。最終回裏メッツの攻撃。国立がピンチヒッターとしてバッター
ボックスに立った。玉一郎はホームランを打った。玉一郎のユニフォームのポケットには勧進帳
で使う巻物を入れていた。ホームを踏むと父の演ずる弁慶を思って巻物を広げ見栄を切るのであ
った。




歌舞伎の名門の跡取り息子で女形としての将来を期待されながら、野球に魅せられプロ野球の世
界に入っていく国立玉一郎のメッツ入団のエピソードでした。どうしてプロ野球の世界に入ろう
と思ったのかの動機までは描かれていないため、そこまで描いて欲しかったと思いました。

玉一郎にホームランを打たれる中日ドラゴンズのピッチャーは背番号20のエース星野仙一でし
た。

玉一郎の家にあったオープンリールデッキのテープレコーダーが懐かしかったです。中学の放送
部の設備で扱ったことがありますが、カセットテープレコーダーの普及と共に廃れてしまいまし
たね。

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posted by Akio at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 野球狂の詩

2017年03月27日

野球狂の詩 第14話感想 「北の狼南の虎(後編)」

初回放映:1979年

フジテレビ系


東京メッツのピッチャー火浦健と阪神タイガースの大島大介のエピソード。放映後、好評だっ
たため前後編合わせた総集編が劇場公開された作品。



(ストーリー:ネタバレ)

「かあさん、かあさん、かあさん、かあさん・・・。」

火浦健が逮捕されてから2年後の夏、客船で北海道から東京に向かう火浦健の姿があった。船
内のテレビでは夏の甲子園大会が放送されていて阿蘇高校は決勝に進んでいた。3年となった
大島大介は逆転サヨナラホームランを打ち甲子園初出場初優勝を決めた。阿蘇に凱旋して来た
大介の家には大勢の応援する人々が取り巻いていた。

火浦健は東京メッツの本拠地国分寺に到着。ふと立ち寄ったラーメン屋「珍来軒」で働く加代
よという女性と出会う。加代は健の顔を見て何かを感じたようだ。

大介は久しぶりの家での食事に舌鼓をうっていた。寝ている大介の部屋をのぞいていた両親は
ドラフトが終わってひとり立ちしてからから何かを話そうと相談していた。その後大介は国体
で準優勝、ホームラン4本、アジア遠征で3本のホームランを打つ活躍を見せていた。

プロ野球のドラフト当日、東京メッツの入団テストで火浦は合格、大介は南の虎の異名どおり
阪神タイガースが1位指名球団となった。

大介は来訪した阪神タイガースの交渉人に入団を快諾し、学校に挨拶に出かけて行った。両親
はいよいよ大介が自分たちの本当の子供ではないということを明かそうと相談するがそこに訪
れた先生から、1年の時頭部にデッドボールを受けた際、診察を受けた時に知った自分の血液型
で夫妻の実の子ではないことを既に知っていた。しかし両親を本当の親以上に愛しているため
そのまま何事もなかったようにしていたと知らされた。両親は大介の思いを汲んで自分たちか
らは事実を話さないと決めた。

健は「珍来軒」を訪れ、加代にテスト合格を報告。加代は合格祝いにと健に店のかつ丼をご馳
走する。

笑顔を全く見せない健店の店主や女将は気味悪がるが、加代は過去に捨てた子供が今は健と同
じ年頃だと回想する。夫を亡くした一月後、悲しみに暮れる加代が目を話した隙に双子の子供
はストーブを倒してしまい足にやけどを負ってしまう。火は家に燃え広がり二人を抱いて雪が
降る外に逃げ出した加代は死を選ぶことを決め、誰かが拾ってくれることを願い、子供をそれ
ぞれ別な場所に捨ててしまう。一人は火浦政が、もう一人は大島夫妻が拾うこととなった。加
代も奇跡的に助かり今に至っていた。

プロ野球の開幕オープニング投手となった健は、早速タイガース戦で5番ライトの大島大介と
対戦することとなった。加代は店のテレビで観戦、大島夫妻は球場に訪れていた。

完投した健であったが、大介にはホームランを打たれていた。健が何を投げるかという読みが
全て当たったと大介は両親に告げる。

健は完投の記念におかよに記念品のプレゼントを持ってきた。その夜、父親の政が死んだ時の
ことを夢に見てうなされる健。目覚めても服役二年のことを思い出して政の遺影に目をやる。

その後、東京メッツは健の好投で首位を突っ走り、10月10日タイガースと優勝を掛けて戦うこ
ととなった。火浦健の成績は、19勝5敗、防御率1.96一方の大島大介の成績は打率3割
5厘 ホームラン24本打点60。どちらか勝ったチームに属する方が新人王と目されていた。

健が店に来ている時にテレビで放送されていたプロ野球ニュースで練習中に大介の足にボールが
当たった治療時に両足に大やけどの後があることがわかったと伝えらていた。その映像を見た加
代は動揺して運んでいたラーメンを健の足元に落としてしまう。慌てたおかよは健の裾をたくし
上げるとそこにも両足にやけどの跡が。動転したおかよは気を失ってしまう。

10月10日国分寺球場での優勝をかけた今シーズン最終戦。あと一人でメッツの優勝だが得点差1
点でツーアウト満塁のピンチ。続く大島だがいつもは大介の方に分があるのに今日は3打席とも
健が抑えていた。その後の加代と健の話で、加代が自分の母であること、大介が双子の弟である
ことがわかり、双子なら健の考えている事がわかっても不思議ではないと、考えと逆の投球をす
るようになったからである。

火浦は大島に投げ勝ち20勝し、東京メッツは優勝した。

加代は健から「試合終了後にスタンドで待っていてくれ、勤めを辞めて一緒に暮らそう」と言わ
れていたが、自分にはその資格がないと球場を去ろうとする。すれ違いでスタンドへ来た健はな
んとか加代に追いつくことが出来、加代を説得する。抱き合い、二人は涙する。立派な両親がい
る大介はそっとしておいてやろうと健は加代に告げる。球場を出ると大介と大島夫妻が帰るとこ
ろと出会う。互いに会釈をして二人は大島親子を見送る。加代は大島夫妻に心の中で「二郎をよ
ろしくお願いします。」とお願いする。健は「来年もお互いに頑張ろうな。お休み、弟」と心に
思うのであった。






不思議な縁で再開した母と双子の息子たちの話。ハッピーエンドでよかったです。

大島大介は1年2年の時は甲子園出場は果たせなかったようです。大島家を訪れた先生が「1年の
時のデッドボールからよう立ち直ったもんじゃ。」と言っていたので、前編では対したことはない
と診断されていたはずの頭部に受けたデッドボールの後遺症があったのでしょうか。

阿蘇高校の監督が、大介卒業と共に野球部に向けていた関心が無くなり設備投資をしてくれなくな
るかもしれないことにぼやいていました。大介がいる間に外野ネットの設置まで目論んでいたよう
ですが達成できなかったようです。その後タイガースと契約した大介から外野ネットの費用にと寄
付がありました。監督、よかったね。

裕福な家庭に見えた大島家も大島商事が2度倒産するなど苦難の時代もあったようです。大介を拾
った神社で大島夫妻はわざわざ九州からお参りに来た甲斐があったと言っていましたが、再起と商
売繁盛を祈っての事だったのでしょう。


健の棲んでいるアパートは割れた窓をテープで補習しているところを見ると安アパートのようです。
家具も見当たらず、布団と父親の遺骨と遺影しか見当たりませんでした。メッツ入団までの収入は
どうしていたのかは明かされていません。

原作者水島新司の漫画は架空のキャラクターと実在の野球選手が混在して登場します。12話〜14
話はメッツの対戦相手は阪神タイガースばかりでした。田淵や掛布が出てきて懐かしかったです。

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posted by Akio at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 野球狂の詩

2017年03月26日

野球狂の詩 第13話感想 「北の狼南の虎(前編)」



初回放映:1978年

フジテレビ系


東京メッツのピッチャー火浦健と阪神タイガースの大島大介のエピソード。放映後、好評だっ
たため前後編合わせた総集編が劇場公開された作品。


「父さんは大馬鹿野郎だ!、だけど俺はもっと大馬鹿野郎だ!!」


(ストーリー:ネタバレ)

甲子園春の選抜大会は雪の降る北国勢の優勝は不利といわれてきた。そのジンクスを覆す男と
言われる白大雪(はくだいせつ)高校1年のピッチャー火浦建は北の狼と言われていた。

地区大会優勝で甲子園行きを決めた白大雪高校であったが、健の父親政の勤める北道建設は暴
力団であった。白大雪高校の理事達は父親がやくざであることを問題視し、地区予選では大目
に見てきたが甲子園出場となるとそうはいかないと健を退部させるように校長に迫った。

校長は健から父にやくざを止めるよう説得してもらうと提案するが、理事たちは火浦は捨て子
で、血のつながりが無い父が聞くはずがないとその可能性を否定した。

同じころ、南の虎と呼ばれる1年生の強打者大島大介率いる熊本の阿蘇高校が甲子園出場を決め
ていた。

健の甲子園出場を祝うため、とんかつを作りながら政は16年前を回想する。

16年前の雪の日、身重の妻を残して出入りに出かけた政が無事帰ってきた時は、母子ともに
帰らぬ人となっていた。数か月後の雪の日、出入りで戦果を挙げた帰り道で政は走り去って行
く若い女性とすれ違う。その先で捨てられている赤ん坊を見つけ家に連れ帰り健と名付けて育
てることにした。

健を育てるようになってから、組では三代目が後目を継ぎ、政も子育てが第一で出入りに参加
しなくなったため三代目との関係が悪くなっていった。育った健は野球を始め、政の日本刀は
抗争にではなく健の投げる球を切るために使われるようになった。中学生となった健の投げる
球を切ることができなくなった政はもう用済みと日本刀を封印する。


高校の合宿所から長屋に帰ってきた健は、校長から言われた通り政にやくざを止めるように頼む
が、怒った政に家を追い出されてしまう。

数日後、政は組に杯を返しに組へ赴くが起こった三代目のリンチにあって命を落としてしまう。
そうとは知らず野球部を退部して長屋に帰ってきた健は政の亡骸と対面する。事情を政の弟分か
ら聞いた健は政の日本刀の封印を破り組に殴り込みをかけ、三代目に切りつけて負傷させてしま
う。

健は逮捕され、パトカーで連行されていった。







健を拾った時にすれ違った女性がもう一人赤ん坊を抱いていたので、こちらが大島大介ではないか
と推測できます。政がこと切れるとき、健の見ていた猿がシンバルを叩くおもちゃが止まってしま
ったと同時に練習中の大介も頭部にデッドボールを受けて倒れてしまうという演出もありました。

通常OPの他に本編が始まると水木一郎の主題歌が流れ、「北の狼南の虎(前編)」のタイトルが
出るまでもう一つのOPがあるようでした。水原勇気編を除くとこのエピソードだけ別EDが流れ
るなど特別な演出となっています。


男手ひとつで長屋暮らしの火浦家、両親そろった裕福な家庭の大島家の対比が甲子園出場祝いの食
事に現れていました。火浦家とんかつ、大島家牛ステーキ。火浦政がとんかつを作るまでには、肉
やの夫婦から肉をおまけしてもらったり、八百屋からキャベツをタダでもらったり、政の方も赤ん
坊の診察を医者に断られた長屋の女性に診察台を融通してあげたり、政が町の人々と助け合って生
活している様が描かれていました。今のドラマではあまり描かれていない人情があふれるシーンが
ほっこりとさせてくれます。

組に殴り込みをかけたのにたまたまその時は手薄だったのか素人の健が三代目に手傷を負わせるこ
とが出来ました。健を捕まえて密かに無きものすることもできなかったのか、警察に連絡して逮捕
させるなんて組の面目は丸つぶれだったのではないでしょうか。




ウォールストリート・ジャーナル日本版
posted by Akio at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 野球狂の詩

2017年03月25日

野球狂の詩 第12話感想 「よれよれ18番」

初回放映:1978年

フジテレビ系


今でも数少ない毎週放送の1時間アニメ。1977年に放送された水原勇気編が好評だった
ため、その続きである2話〜6話を月1放送。7話〜最終回の25話までが毎週放送される
という変則的な放送形態であった作品。水島新司の同名原作漫画のアニメ化であるが、最新
作の水原勇気編(1話〜11話)の後(12話〜25話)にそれより前の時系列のエピソー
ドが放映されたため、12話以降はOP以外には水原勇気は登場しない。


(ストーリー:ネタバレ)

セリーグ球団である東京メッツのピッチャー岩田鉄五郎は現役最年長の53歳で現役生活35
年の超ベテランである。3年間勝ち星無しであるが、観客動員が見込めるため、鉄五郎登板の
日は予告先発が恒例となっていた。あと1勝すれば150勝達成となる。娘婿の岩田清志は今
年で既に152勝(3年間で70勝)している同じ東京メッツのピッチャーであり鉄五郎と同
居している。清志は岩田の家では年寄りをまだ働かせていると言われる世間体を気にして、鉄
五郎に引退を強く進めていたが、鉄五郎には全くその気がない。

ある日鉄五郎は、大切にしていた若い頃の写真を孫の武司が破ってしまったのを怒れなかった
ことから、情を利用して勝つ方法を思いついた。息子の清志が先発の試合であったが、試合前
の練習や試合中、事あるごとに対戦相手のタイガースの選手に自分の老いをアピールして油断
させてストッパーとして役割を果たし、清志に今シーズン20勝目をプレゼントした。

しかし、長年鉄五郎とバッテリーを組んでいた今はメッツ監督の五利は、こんな手を使わなけ
ればならないなら鉄五郎も引退の潮時ではないかと思うのであった。

シーズンも終盤、東京メッツは5位に転落。鉄五郎はその後20戦登板がない。せめて4位に
上がって来年の開幕戦はホームの国分寺球場でやりたいと五利監督はつぶやく。鉄五郎は1度
でも五利に優勝を味合わせたかったと引退をにおわす発言をし始める。それを聞いた五利は3
日後のタイガース戦を鉄五郎の花道とするため、先発と決めてしまう。

その後、鉄五郎からの正式な引退宣言が無いまま、鉄五郎の真摯なトレーニング姿からメッツ
ナインも次の試合で引退ではないかと感じていた。球団オーナーは観客動員のためマスコミに
も引退をにおわせる情報を流し球場は満員となった。メンバー表に投手は鉄五郎しか登録され
ておらず、火浦をはじめとする投手陣は観客席で鉄五郎の完投を見守っていた。

この試合中、鉄五郎は正攻法の投球を続け、15打席目の田淵を三振に打ち取り6時間50分
かかった試合は53対10でタイガースの勝利で試合終了となった。球団が用意したマイクで、
鉄五郎は挨拶を始めるが、「もうわしが登板することもないやろ...。今年はな!」とまだ全く
引退するつもりがないことを宣言した。肩透かしをくった観客からはヤジが浴びせられた。

「墓場に足突っ込んでいる爺さんがよ!」というヤジに鉄五郎は。「爺さんが688球(通常の
5試合分の玉数)も投げられるか」と返す。最後に球団への感謝と五利監督に、来年こそ優勝
をプレゼントするという言葉を残し、鉄五郎は気を失ってマウンドに倒れた。




水原勇気編が終わって一気に男臭いペーソス溢れたエピソードになりました。


久しぶりにこの話を見て衝撃的だったのが、自分が鉄五郎と同年代になっていることと、いくら
アスリートの引退年齢が早いといっても鉄五郎が「墓場に足突っ込んでいる爺さん」とヤジられ
ていることでした。当時の50歳代に対する一般認識はそんなものだったのでしょうか。


1970年代後半という時代を偲ばせることは、登板後の鉄五郎が球場内の湯船につかりながら
ピンクレディーのヒット曲「サウスポー」を歌っていることでした。しかし酷い音痴なので側で
聞いていたトレーナーは何の曲がわからず、鉄五郎に怒られていました。また当時はやっていた
コメディアン小松正夫のギャグ「しらけ鳥音頭」から「しらけ鳥が飛んでいるムードやな」とい
う鉄五郎のセリフがあります。

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posted by Akio at 16:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 野球狂の詩
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