2017年09月28日
宇宙海賊キャプテンハーロック 第39話感想 「壮絶!長官死す」
テレビ朝日系
(ストーリー:ネタバレ)
手術直後で動かすことが出来ない切田を乗せたまま、アルカディア号と40人の乗組員はマゾー
ン中央艦隊に向けて発進した。太陽は異常な黒点の増大を見せ、太陽風と電磁波の嵐を宇宙に放出
し続けていた。
アルカディア号艦橋でのミーティングで、ハーロックは目標は女王ラフレシアの旗艦ただ一機の
みと説明するが、魔地機関長が、そこにたどり着くまでの前衛艦隊をどうするのかと尋ねる。ハー
ロックは説明を始めた。太陽風と電磁波の影響で確認はできないが、マゾーンの艦隊は、天王星を
過ぎて土星あたりに差し掛かっていると予想する。ヤッタラン副長は、アルカディア号は太陽風と
電磁波の嵐を追い風に受けているが、マゾーン艦隊にとっては向かい風になる。遭遇するのは木星
の近くになると補足した。ハーロックは続ける。マゾーンの前衛艦隊を木星付近の小惑星群アステ
ロイドベルトに誘い込むと。木星は太陽風の影響で重力が強大になりつつあり、木星の赤い斑点も
異常に大きくなりつつあった。
動けるようになった切田は自分もマゾーンとの戦いに参加させてくれとハーロックの船長室を訪
れて頼む。ハーロックは、切田に酒を勧め、静かに切田の独白を聞く「人は時として饒舌を必要と
するものだ。」と。
切田は語る。権力者の気まぐれのために死んだ父。後を追うようにして母と妹も死んでいった。
切田は権力を憎み、権力を倒すには権力を手に入れるしかないと決意する。そして士官学校を出て、
ついに長官の座を手に入れた。しかしハーロックとまゆと出会ってからはその心に変化が起こるよ
うになった。しきりに妹、民(たみ)のことを思い出すようになったのだ。民の死に際してなにも
してやれなかったことが悔やまれるようになり、ハーロックとまゆを憎むようになったのはその反
動だったのかもしれないと述懐する。
まゆを預けて来たクルナ村の子供たちは、切田が裏切者の汚名を着せられ、首相の追っ手から逃
げ回っている時に場末で知り合った孤児達だった。犯罪にも手を染めていた子供たちだったが、彼
らだけが飢えた切田にパンを分け与えてくれたのだ。その後、切田は子供たちを切田の育ての親で
あるハッシ老人に預けた。楽して喰えるという打算的な理由でついてきただろうが、兄貴と慕って
くれる子供たちのために、切田は青い海を取り戻し、いつか海の見える丘の上に子供たちの為の家
を建ててやりたいと思うようになった。
ハーロックは切田の手術の際に、輸血を率先して希望したのはその子供たちだったと告げる。切田はそれを聞いて涙した。
その時、マゾーン艦隊接近の報が告げられた。艦橋に向かおうとするハーロックに切田は再度手伝わせて欲しいとつげるが、ハーロックは礼を言い、ゆっくり休むように告げると出ていった。
艦橋でハーロックは、小惑星群にアルカディア号を向かわせるようにに指示した。追尾してきた
マゾーン艦隊の攻撃が始まったが、巧みに艦を操縦して小惑星を回避するアルカディア号に対し、
マゾーン艦隊は小惑星に激突して爆発する戦艦が続出した。しかしそれはまだ艦隊の一部にしか過
ぎなかった、やがてアルカディア号の前方からも艦隊が現れ挟み撃ち状態となってしまった。アル
カディア号も攻撃を開始する中、マゾーンの戦艦から多数の戦闘機が発進した。戦闘機は体当たり
も辞さず、アルカディア号の戦闘機の発進ブリッジを集中攻撃してきた。白兵戦を挑もうというの
だ。発進ブリッジに向かおうとする台羽。そこに自分にやらせてくれと切田が現れた。
戦って死にたいと告げる切田にハーロックはまだ死ぬと決まったわけでは無いと闘いへの参加を
許可する。切田はハーロックに敬礼し、ハーロックも敬礼を返した。切田はハーロックの命令によりヤッタラン副長、台羽と共に中央大コンピュータ室の守りを固めることとなった。重要な部署を
任せてくれたことに切田は驚く。
マゾーンの白兵戦部隊が戦闘機の発信ハッチを破壊して乗り込んできた。ハーロックと有紀螢は
艦橋で戦闘を開始。中央大コンピュータ室にも大群が押し寄せてきた。第一陣を殲滅して一息つく
三人だったがすぐに次の一群が現れた。
その時、木星重力の大変動が起こり、影響された小惑星群が猛烈な勢いで移動を始めた。白兵戦
部隊の突入により攻撃を控えていたマゾーン艦隊は次々と小惑星と衝突して爆発していく。ハーロックはこれを待っていたのだ。ハーロックはコンピューター(トチロー)に小惑星回避の操縦を託
した。
善戦むなしく押されてきた中央コンピュータ室の三人。ヤッタランと台羽をコンピュータ室の中
に押し込むと扉を外からロックして一人で戦い始めた。多数のレーザーを身体に浴びながら切田は、マゾーンのリーダーを倒した。ハーロックが応援に到着、ヤッタランと台羽も扉を開けて反撃し、
コンピュータ室を襲撃したマゾーンは掃討された。
重力変動は短い時間で終わったが、マゾーンの前衛艦隊は全滅した。アルカディア号は負傷者の
手当と艦体の修理の為に小惑星基地デスシャドウ島に入った。基地内の人口海岸を見た切田は地球
の海と子供たちに思いをはせ死んでいった。ハーロックは決戦が終わり遺体を地球に埋葬できるま
での仮の場所として人口海岸の砂浜に切田を葬った。海賊旗を揚げアルカディア号の弔砲の中、敬
礼をして切田を弔うハーロック一同。
怠惰となってしまった地球政府の中で、数少ない職務に忠実だった男が亡くなりました。海賊な
ど無法行為を働くハーロックを敵視して撃滅しようとするのは当然のことだったのでしょう。行き過ぎたことがあったとしても。地球政府防衛軍長官という肩書が亡くなってやっと一人の男として
心中をハーロックに吐露できたのでしょう。
今回の白兵戦では、乗組員にもたくさんの被害が出ていたはずなのに葬られたのは切田のみでし
た。重症であっても命はみんな助かったのかも。乗組員は40人と2匹しかいないので、いくらトチローのコンピュータに艦の制御を任せても、動ける人間が少なくなると、これから始まる最終決
戦は厳しいだろうと思います。
今回は、猫のミーくんは出てきましたが、トリさんが画面には現れてきませんでした。船長室にもいなかったし、どこへ行ったんだろう。
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