通算6アンダー首位で出たテレサ・ルー(27)=台湾=が3バーディー、2ボギーの71で回り、通算7アンダーで今季4勝目を挙げて、逆転賞金女王のチャンスも出てきた。
通算8勝目でメジャーは昨年のLPGAツアーチャンピオンシップ・リコー杯以来3勝目。
上田桃子、酒井美紀が通算5アンダーで2位。
3週連続優勝を狙ったイ・ボミは通算4アンダー4位に終わった。
技術もメンタルもメジャー女王にふさわしい。
難しい設定のコースに対し、ルーはスタートからパーオンさせて2パットでパーを続ける作戦だったが、540ヤードと距離のある9番パー5で“伝家の宝刀”を抜いた。
抜群の飛距離を誇る1Wの第1打を308ヤード飛ばし、ピンまで残り距離は234ヤード。
優勝争いをしている上田、イ・ボミが第2打をレイアップせざるを得ないのを横目に「100ヤードに刻んだって、つまんないじゃん」と3Wでグリーン奥のバンカーまで運んだ。
このバンカーショットを3メートルにつけて、この日最初のバーディーを奪い、1歩抜け出した。
2位に2打差をつけて迎えた165ヤードの17番パー3では強じんな精神面を見せつけた。
手前の池を越えて、なおかつ硬いグリーンにボールを止めるためには、7Iのフルショットが必要な状況で「急に緊張がきて引っかけた」とまさかの池ポチャ。
だが、池の手前から133ヤードの第3打を9Iでピン奥1・5メートルにつけて“ナイスボギー”。単独首位に踏みとどまった。
圧巻は420ヤードの最終18番パー4。ここも1Wで301ヤード飛ばし、残り119ヤードを50度のウエッジで2メートルにピタリと止め、バーディーフィニッシュで優勝を決めた。
テレサ・ルーは今季4勝目をメジャーの大舞台でつかみ、通算獲得賞金額は1億1428万8200円となった。
1位のイ・ボミとの差は約4164万円に縮まり、今後の展開次第では逆転賞金女王の可能性も出てきた。
メジャータイトルも昨年の日本女子オープン、LPGAツアーチャンピオンシップ・リコーカップに続く3勝目となり、全メジャー制覇まで、残すはワールドレディースチャンピオンシップ・サロンパスカップだけとなった。
「今日は本当に難しかったです。17番は引っかけて池ポチャしたけど、打ち直しはリベンジする感じで打った。優勝できたのは自信があるからです。今は自分のゴルフを信じられます」とテレサ・ルー。
次なる目標はディフェンディングチャンピオンとして迎える10月の日本女子オープン(片山津GC白山C)。
「難しいコースは大好き」とメジャー4勝目へ速くも意欲を見せた。
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