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「リル・ウェイン ザ・カーター」





お正月用に買ったけど、もう観ちゃった。大ヒット作『カーター?V』発売前後の日々に完全密着したドキュメンタリー。
『NWA キングオブコンプトン』のDVDの新作紹介に入ってて、興味は引かれたもののあのDVD自体がイマイチだったので、そこが若干ひっかかったものの、製作総指揮が『ビーフ』シリーズのクインシー・ジョーンズ3世(あのクインシー・ジョーンズの息子さんね)だったので買いました。

「リル・ウェインの大ファンか?」と訊かれれば、「そうでもない」としか言いようが無いが、好きな曲はあるし、やはりカリスマなんだろうな、カッコいいな、とは思っている。
で、そんな感じで観ていたのだけど、私自身バンドをやっていたし、ロックバンドに密着したDVDは数多く観ているものの、ラッパーのドキュメンタリーというと数はグッと少ない。しかも存命中のラッパー単体のものだと、ブルーハーブとJay-Zのものくらいしか観た記憶が無い。
アメリカでは、日本では考えられないくらいラップがチャートインし大ヒットしているが、単体でドキュメンタリーにするだけのカリスマというとやはり少ないのだろう。日本盤が出てないだけかもしれないけど・・・。
なので、出てくる映像は新鮮で、リル・ウェイン自体も75分間観ていても飽きないだけのカリスマ性はある。既に売れていたリル・ウェインのドキュメンタリーということで、映像も編集も巧く、安っぽさは微塵も無いし、キチンとヒップホップに理解のある人たちが制作した、良いドキュメンタリーだ。

でも、なーんかねぇ・・・・。全部予想通り、というか、歌詞やインタビューなんかから伺えていた、パブリック・イメージ通りの事しか感じなかったんですよ。
せっかく75分もドキュメンタリー観て、発見は特に無かったんだよね。
本作は『リル・ウェイン本人が公開差し止めの訴訟』をしたほど、『全部曝け出した』ドキュメンタリーのはずなんだけど、なんの衝撃も無かった。
正直、「どこを問題だと思ったんだ?全部イメージ通りだけど?」という疑問が出てきた。
映画冒頭に「約束に反して本人が度々取材を拒んだ為、我々は彼の音楽やリリックからその人生をあぶり出した」という文言が流れるのだけど、たぶんそういう事なんだろう。映像はそれなりに撮れたんだろうけど、あまりにも本人に迫れていない。インタビューすらあまり出来ていないんだろう。
クルーの一員になるくらい近いか、透明な傍観者たりえるか、ってくらいにならないと、なかなか『曝け出す』ところまでいかないだろうに。

リル・ウェインはカリスマなので、密着した映像は貴重だ。観ていて魅力的だし、面白い。良いドキュメンタリーだ、と、まぁ言える出来だとは思う。
でも、ちょっと期待はずれ感があるなぁ〜。よく出来ているだけに余計惜しい感じ。



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ニコラス・ぺタス 「最強の武道とは何か」





吉田豪の『吉田豪の空手★バカ一代』でのニコラス・ぺタスのインタビューが面白かったので、インタビュー中に興味深いエピソードの引用元になった本書も読んでみた。

この本はNHKで海外向けに作られた番組に出演し、色々な武道を体験した事をニコラス・ぺタスの視点から書いた本。
ニコラス・ぺタスは17歳で来日し、大山倍達の最後の内弟子となったデンマーク人。K-1や空手の世界で何度もチャンピオンになった、トップクラスの実力者だ。
そんなニコラス・ペタスが実際に、他の武道のトップクラスとの体験するというのは凄い事だ。極真、Kー1、空手、柔道、相撲、合気道、剣道、弓道と様々な体験をするが、やはりそれをタレントがやったりするのではなく、あのニコラス・ペタスがやり、自分で本を書いたのだ。

内弟子として暮らした極真での日々、K−1での挫折と再起なんかの本人のエピソードはとても興味深く、大山倍達のエピソード目当てで買った私からすると最初は「極真は本の一章だけか」と思ったものの、予想以上に内容が面白く、大満足だった。
スポーツマンではなく、あくまで『武道家』であろうとするペタスは、大きくなりスポーツ化した極真に疑問を持つ。当然お金の問題は誰にでも付きまとうが、ペタスは武道、格闘技とビジネスは分ける。K−1での最初の試合でTKO負けし、一時空手を辞めて渡米してボクシング、キックボクシング、ムエタイを本格的に学ぶ。
本人に強い信念があり、結果も伴わせてきたからこそ、こういう事をハッキリと言う。これがまず素晴らしい。
そしてそんなペタスが金メダリストの井上康生や、横綱の白鵬と実際に体を合わせ、他流派の空手も体験し、合気道、剣道、弓道も初体験する。
そして、実際に自分がどう感じたか、それを分析するとどうなるか、これはどういう信念があり、どういうシステムによって培われてきたものなのか、というところまで考える。

予想以上に文章が巧く、ただ体験して感想を書くだけではなく深く考えているので、格闘技本としてハイクオリティな上、そこにそれをニコラス・ペタスが書いているという説得力も加わるので、これ、けっこう凄い本なんじゃないかな?新書だし、サラッと読めるけど。

しかし、立川談春の本にも通じるんだけど、師匠と弟子って関係には憧れるなぁ。

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立川談春 「赤めだか」






『昭和元禄落語心中』を読んだのがキッカケで落語に興味が出てきた。というか、昔から興味はあったんだけど、どこから手を付けていいのかわからなかったのだ。
あの漫画のおかげで1つ2つ、噺のスジを覚えて、その噺をしている人を聴き比べていく、という事をやりはじめた。
そうすると、やはり名人といわれる人は凄いし、立川談志って天才だったんだな。と改めて気づかされた。
BURRN!誌に連載している『そこでだ若旦那』も面白かったし、もっと本も読みたいな、と思っていたら、この本が文庫で出ていたので、ちょうどいいと思って買った。
立川談春の事も情熱大陸で観て知ってはいたが、文才もあるとは知らなかった。この本自体、賞を貰うくらいだったのね。

17歳で立川談志に弟子入りした本人の若い頃の事を書いたエッセイ集なので、正直、立川談志のエピソードを読みたくて買ったような感じだったんだけど、それは当然ふんだんに入っている上に、談春本人も面白かったのでとても得した気分になった。
現代では珍しくなった「弟子入り」という制度が、落語家になるには必須であるという特殊な世界に若くして入り、若さゆえに疑問を持たずにいられた事もあれば、苦労した事もやらかした事もある、そしてそれを乗り越えて前座から二つ目(これになった時点から『落語家』と名乗れる)を目指す、というのが大まかな話。

立川談志も、兄弟弟子も、高田文夫をはじめとする周辺の人物も、それに付随するエピソードもとても興味深く面白い。
しかし、エッセイ集でありながら、入門〜前座〜二つ目というのを時系列順に並べている事で、自伝的にも読めるのだけど、そこがねぇ、いいです。凄くいいです。

現代では珍しくなった弟子入り、しかも立川談志という破天荒な天才に。そしてそこから落語家として認められるまでになる、という。談春の年齢的にも青春ストーリーとしても読めるというか、粋を感じさせる小気味よい文体で書かれる世界が、落語家のエッセイ集という枠を超えて素晴らしいです。

しかし、弟子入りしようと思えるくらいの存在が、同時代にいるって凄いよね。とにかく羨ましいのもあるし、でも俺は弟子とか無理だわーというのもあるし・・・。

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(日本語字幕付) Kendrick Lamar - Backseat Freestyle





昨日仕事を辞めた。
1年前から辞める事を決めていたので、精神的には準備が充分に出来ていたが、いかんせん金はうまい事貯められなかった。金を貯められないような仕事だから辞めたので当然だが、30過ぎて無職になると中々にキツイ。ガキの頃と違って貧乏にも慣れたし、有給の残りや雇用保険も足しにはなるので、まぁ慌てる事は無いくらいではある。
どうせ後は死ぬまで働くんだ。

中途半端な頭の良さと親の学歴コンプレックスがあってずっと私立だった事が、ロックやヒップホップのファンになり、自分でもやるようになると負い目のように感じて、ずっとあえてダレでも出来るような競争率の低いバイトをやってきた。
「音楽は金じゃない」とカッコつけて、週6日働きながらバンドをやった。中途半端な私でも、競争率の低いバイト先では重宝され、結局『私立』扱いだった。先述の負い目があったので、他のバイト以上の賃金に見合わない労働をしてきたが、限界だった。12年間、5つのバイト先。ストレスでボコボコになった顔面と、腰痛。

昔は、「働けば?」と不思議にしか思わなかったけど、今はハッキリと理解できる。

「All my life I want money and power
Respect my mind or die from lead shower」
「ずっと金と権力が欲しかった
 俺の思考をリスペクトできないなら、銃弾のシャワーで死んじまえ」



Backseat Freestyle [Explicit]

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