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佐賀県鳥栖市に拠点をおく「短歌文学会」を紹介するブログです。短歌の楽しさ・魅力をみなさんと共有できたらと思っています♪管理者は、3代目主宰者の娘であり、文学会会員のaquaです。
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2014年09月15日

彼岸花・ひがんばな(曼珠沙華)

事務局から彼岸花の写真が届きました。

秋彼岸の頃、突然茎が伸びてきて鮮やかな赤い花を咲かせる彼岸花です。畦道に、道端に季節を違えず真っ赤な花を咲かせていました。 
彼岸花

花が終わったあとには葉が伸びてきます。そして冬と春を越して夏近くなると葉は枯れて全く消えてしまいます。花と葉を同時に見ることはありません。……とありました。
彼岸花
彼岸花は、ヒガンバナ科、ヒガンバナ属の多年草。中国原産で有史以前に渡来したといわれています(平安末期〜鎌倉時代説もあります)。古名「曼珠沙華」は梵語「マンジュサカ(赤い花の意)」の音写語からきているそうですね(牧野新日本植物図鑑)。

全草にリコリンなどのアルカロイドを含み有毒ですが、昔は救荒植物として鱗茎を水でさらし有毒成分を除いて食用、薬用、糊料としたと記されています(『マイペディア百科事典』)。
彼岸花

では、歌を三首上げておきます。

『万葉集』2480
路の辺の壱師(いちし)の花のいちしろく皆知りぬ我が恋妻(こひづま)を

訳:路のほとりの壱師の花のようにはっきりと人はみんな知ってしまった、私の恋しい妻を。
注:壱師(いちし)=未詳、一説にヒガンバナ。 いちしろく=著しく。
(参考:中西進『万葉集』講談社文庫)

斎藤茂吉(『赤光』)
秋のかぜ吹きてゐたれば遠かたの薄のなかに曼珠沙華赤し

松村英一(『やますげ』)
藪際の一もと柿の葉は黄ばみ下かげあかるし曼珠沙華の花



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