稲作を大切にしながらも園芸主体の生産構造への転換を進める山形県鶴岡市では、園芸作物の生産拡大に必要となる労働力を確保するため、子育て中の女性や元気なシニア層の短時間労働での確保、首都圏在住者や学生などの農業体験ツアーで、潜在的な人材を掘り起こす仕組みを始めています。
どんな業界でも人手不足は声があがっていますが、東北、しかも農業と水産業というとかなりひどい状況です。
そんな中鶴岡市では、2015年に約5400人いた基幹的農業従事者が年間約140人のペースで減少しているのだそうです。しかし、新規就農者は年間25人程度。
140人マイナスで25人プラス、、、、完全にショート!!
主食用米の需要が低下する中、収益性の高い園芸品目へのシフトを進めている部分については、一定の成功を収めているのですが、「だだちゃ豆(枝豆)」や「庄内柿(種なし柿)」などの収穫期を中心に労働力不足が深刻化しています。
労働集約型の園芸品目の生産拡大に向け、多くの労働力の確保が目の前の課題となっています。
このため、地域の潜在労働力を掘り起こす「農作業見学会」や都市部から労働力を呼び込む「農業体験ツアー」、労働力として学生を受け入れる「学生援農隊」の三つの仕組みを本年度から始めています。
最も力を入れているのが、収穫・選別などの繁忙期に短時間従事できる子育て中の女性やアクティブシニア層などの掘り起こし。
同市がJAと連携し、出荷・選別などの作業を体験してもらう作業見学会を今年8月から3回開き、計18人が参加するという成果。このうち4人がJAの無料職業紹介に登録され、3人が短期アルバイトとして就労しています。
嘆くだけでなく、こうして活動すれば成果は出るんですね。どちらの自治体さんも取り組みされていると思いますので、微力ながらご紹介していければと思っています。
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