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2013年03月12日

夜の歌

a.きょう取り上げるのは、夜の歌、

b.夜の歌っていうと、昭和のこういったやつですか、





a.これもたしかに夜の歌やけど、今回取り上げる「夜の歌」は、マーラーの第7シンフォニーのことで、第2・第4楽章が「夜の歌」(=セレナーデ)って呼ばれてるんや・・・ヒトの声は入ってないんやけど、

b.5楽章もあるし、それぞれも長いすね、第1楽章から順に27分、22分、10分、15分、24分、全部で98分、なんでこんな長いんすか、秒数もふくめると100分オーバー、岡山から京都まで60分すよ、のぞみなら、

a.100分あったらどこまで行けるんや、岡山からのぞみで、

b.あと数分足せば、名古屋まで、

a.西は?

b.ほとんど小倉の手前っす、

a.九州上陸かあ、中学三年の修学旅行は九州やったけど、山陽新幹線なかったから、夜の10時に駅前集合、カッコいいと思って白いスーツケースで行ったら、「新婚旅行や」ってからかわれた、

b.当時は夜行列車ですか、じゃあ九州に入ったころはもう朝とか、

a.ゆったりしてたよなあ、昔の旅は、

b.で、超長い「夜の歌」ですけど、だいたい平均すると80分程度の演奏がほとんどですね、クレンペラー盤だけちゃいます、100分もかかってんの、

a.クレンペラーは若いころ、マーラー自身が7番の初演に向けて必死のパッチやった姿を間近で見てるしな、他の指揮者とは説得力がケタ違いや、とくに両端の楽章は、クレンペラー以外はぜんぶ速すぎて、表面をすべって行くだけで、あとになんも残らへん、

b.しかし、長すぎるでしょ、少しテンポ速めないと、飽きられるというか、CD売れないっていうか、

a.いやここまで来ると、売れる売れないのレベルやのうて・・・そもそも聴衆のことなんて考えてたら、こんなシンフォニー自身まずありえへんし・・・

b.じゃあ、なんでこんなシンフォニー作ったんすか?

a.マーラー自身がとことん納得したかったんやろ、

b.じゃあ、作品の完成度は高いんすか、

a.さあどうやろ、今でも謎めいた作品と言われてるくらいやし・・・じっさい最初から最後まで通して聴くのはしんどいし、両端の楽章はスゴいと思うけど、「夜の歌(セレナーデ)」と呼ばれる第2、第4楽章はあまりに長過ぎるし、

b.そういえば、マーラーの仕事を手伝っていたクレンペラー自身ですら、晩年のインタビューに答えて、正直理解できない部分があるって言ってました、

a.まあとりあえず、気に入ったフレーズや楽章をつまみながら聴いてけばえんちゃう、学校の授業やないんやし、

b.いちばん入りやすい楽章は、

a.スケルツォの第3楽章が、時間も短いし作りも簡単で聞きやすい・・・気味悪いんとユーモラスなんが入り交じった変な曲や、楽しいか悲しいか分からんような、ガイコツ踊りのような・・・もっと簡潔やけど、プロコフィエフの第5シンフォニーの第2楽章もこれと同じ雰囲気や、

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2013年03月08日

朝比奈の「復活」聴きに大阪へ

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朝比奈隆の「復活」(1987年、ザ・シンフォニーホールでのライブ録音)



b.朝比奈隆ってだれすか?

a.「ゲートボールするようになったら自分も終わりだ」とインタビューに答えてた、ゲートボール嫌いなおじいちゃんや

b.全国ゲートボール協会の敵(かたき)ですか、

a.クレンペラー西日本営業所に勤めるものとして、それはないやろ、あの朝比奈先生を知らんとは・・・

b.じゃあ「復活」って何すか、

a.いったん死んでもまた生き返るんじゃ、

b.じゃあ朝比奈さんも生き返るんすか、

a.馬鹿を言うもんじゃあ無い、でも、できれば、朝比奈さんもクレンペラーもオーケストラのみんなもマーラーも全員復活して、記念演奏会してくれへんかなあ、期間限定でかまわんし、

b.というわけで、今回の舞台は1987年、夏の気配がただよう大阪シンフォニーホール、

a.そこは正確に言いたまえ、「ザ・シンフォニーホール」、

b.大阪シンフォニーホールじゃないんすか、

a.いや、この「ザ」に有り難みがあるんや、「The」に・・・そういえば、むかしミノルタの高級フィルムカメラ「TC-1」ってあったなあ、28ミリの単焦点レンズで10万以上したと思うけど、かっこ良かったなあ、カチッとしたラム革の専用ケースまで、



b.なんで、「The」でカメラ思い出すんですか?

a.あの「TC-1」は、「The Camera」の略、やはり「the」はありがたいなあ、



b.チタンの外装でレンズはG-ROKKOR(ろっこーる)、この「G」にも何やら重い意味がありそうな、

a.ロッコールっていうのは六甲山から来てる、もともと関西のメーカーで、工場から六甲の山並みが望めたんちゃうか、

b.そういえば、GショックのG、キヤノンのパワーショットの最上位機種もGシリーズ、やはり、「G」もありがたいアルファベットすね、

a.で、なんの話や、

b.朝比奈さんのマーラー演奏会、

a.で、そのザ・ シンフォニーホールで、朝比奈氏がマーラーの交響曲第2番「復活」をふったんや、

b.何ヶ月も前から切符予約して、いよいよ当日、

a.京都から阪急電車で梅田、そこから歩いてTHEシンフォニーホールへ、

b.だんだんありがたい気分になってまいりました、

a.厳かな気持ちで木の香り漂うホールへ入り、自分の席を探し、

b.ここはなかなか座れない臨場感満点の席ですね、

a.合唱団の真後ろやから自分も楽団員として参加してるような気分になれる、

a.振り返ると、最後の最後に重低音をひねり出すパイプオルガン、メタルのパイプがそそり立ち、鍵盤は白黒逆だし、訳分からんスイッチ類ずらりで、指揮者見る用のバックミラーまで、

a.初めてすか、そんなオルガン見るの、



b.「あたり前田のクラッカー」、

a.マイクが何本も立てられて、スタッフらしき人々が急ぎ足で行き交って、始まる前からどことなく張りつめた雰囲気、というのも大阪フィルハーモニー創立40周年記念演奏会で、NHKのFMでも全国にライブ放送されて、こうやってCDにもなってる、

b.合唱団は武庫川女子大と関西学院大学の混成部隊か、

a.手を伸ばせば届く位置に男性コーラスが並んでて、目の前のひとりがブルブルふるえてるんや、

b.歌う前すか、

a.そう、最終楽章も後半になってやっと合唱が始まるんやけど、オーケストラの大爆発が終わって徐々に気分が静まって、楽屋裏のブラスバンドに引き継がれ、しまいに完全な無音状態、ここからこれ以上無理なほどゆっくり静かに合唱が歌い始める、その直前、肩のふるえが止まらなくなってた、

b.ものすごい緊張感すね・・・で、演奏のほうは、

a.クレンペラーがフィルハーモニアといれたスタジオ録音がいちばん素晴らしいと思うけど、やはりライブならではの緊迫感もあって、それにクラシック専用ホールのせいもあってか信じられないほど響きが良かった、重厚かつ透明で、朝比奈さんの指揮も素晴らしかった、クレンペラー盤の記憶と照らし合わせながら聴き進んでいったけど、まったく遜色なかった、やっぱりええもんやなあ、こういう大勢でやるドラマチックなシンフォニーをライブで聴くっていうんは、

b.ヨーロッパでは、その歌詞から宗教音楽的な気持ちで聴かれてるとか・・・


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クレンペラー盤は例によってお安すぎるこちらから。音質も大幅に向上しているようです。



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