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posted by fanblog
2024年10月05日
ターゲット
条件に合った顧客をターゲットにメールを送る
「顧客をターゲットに」という訳文を書いたら、レビュアーに「顧客を対象に」に直されました。顧客を「ターゲット」にするのは印象が良くないとのことでした。
確かに。原文が target だったので何となくそのまま訳してしまいました。「ターゲット」はサイバー攻撃などの分野でよく使われるので「悪」のイメージが少しあります。「標的」とすれば、完全に「悪」です。
マーケティング分野でも「ターゲット」はよく使われますが、どうしても売る側の小賢しさのようなものが出てしまいます。消費者としては、何かのセールや割引の「対象」にはなりたいけど、「ターゲット」にはなりたくないですね。
日付: 2024/10/05 情報元: 社外向け文書
2024年06月22日
SQL
a SQL database
SQL は「エス キュー エル」と読むとばかり思っていました。でも、英語での一般的な読み方は sequel [sikw?l] らしく、日本語でも「シークェル」や「シーケル」という表記が見つかりました。
これに気付いたのは、久々にマイクロソフトのスタイルガイドを読んでいたからです。このスタイルガイドでは、略語について以下のように書かれています。
Use a or an, depending on pronunciation
Examples
a DLL
an ISP
a URL
a SQL database
発音に応じて a と an を使い分けるということです。このルールは一般的ですし、まあ普通です。でも a SQL は意外でした。
例には間違いやすいものを挙げていると思うので、おそらく、私のように「エス キュー エル」だと思っている人がたくさんいるのでしょう (?)。
ちなみに、Oracle のサイトにも SQL (pronounced sequel) という記述がありました。
日付: 2024/6/22 情報元: 企業の Web サイト
2022年09月16日
出力
ABC オブジェクトのプロパティを出力します
「出力」には print の意味があることをすっかり忘れていました。日英翻訳で、関数やメソッドなどが出てくる文章だったので「入力 vs 出力」の出力だと思い込んでいました。少し離れたところにあったサンプル コードを見たら、console という言葉があり、コンソールに表示するという意味でした。
確かに、コンソールなどに表示することを「出力」と言いますよね。何なら、紙に印刷することも「出力」だった気がします。
日付: 2022/09/16 情報元: 企業の外部向け文書
2022年07月26日
2022年05月31日
戻り値
戻り値 0 を返します
return value は、戻り値 (モドリチ) とも、返り値 (カエリチ) とも訳されます。私は、翻訳を始めた頃、会社の先輩に「カエリチは "返り血" みたいでなんか怖いからやめて」と言われたことがあり、それ以来、どちらかと言えば「戻り値」を使っています。
名詞は「戻り値」としても、動詞は「返す」が多い気がします。でも、自動詞では「戻る」が多いでしょうか。私は、「返る」はおたまじゃくしが "かえる" みたいでなんか気持ち悪いので「戻る」を使っています。
日付: 2022/05/31 情報元: 社外向け文書
2022年04月12日
押下
(画面上の) ボタンを押下する。
押下 (おうか) は、以前から社内向けの仕様書などではよく見かける単語でしたが、これが「クリック」と「タップ」の両方を含む操作として一般的な文書で使われていました。最近はパソコンでもスマートフォンでも使えるものが増えているので、「クリック」や「タップ」という特定の入力方法に限定した表現は避け、何にでも通用する表現を使う傾向にあります。
マイクロソフトの日本語スタイルガイド には、「選択する」(select) を使うようなことが書いてありますが、「選択」は他の場面でもよく登場するので、××を選択して、選択ボタンを選択する、みたいなことになりがちです。この点「押下」なら押すという操作を明示できて便利です。
ただ、「押下」には厳密な意味もあり、物理的なボタンを押す、キーボードのキーを押す、ボタンを押し下げる (指を放してボタンが上に戻る動作は含まない) などの操作を意味している場合もあります。
じゃ、もう単純に「押す」でよくない?と思うのですが、だめですかね。
日付: 2022/04/12 情報元: 企業の外部向け文書
2022年02月12日
エラー
ABC が無効になり、エラーが発生する場合がある。
DEF 処理に失敗しても、エラーが発生しない場合がある。
DEF 処理に失敗しても、エラーが発生しない場合がある。
不具合報告書で、エラーに関する表現がたまたま 2 つ並んで登場しました。1 つ目はエラーが発生することが不具合、2 つ目はエラーが発生しないことが不具合です。
2 つ目の不具合は、詳しい説明を読んでみると、処理が失敗したときにエラー メッセージなどが表示されず応答がなくなる、という現象でした。プログラムはちゃんとエラーになるように作る必要があるんですね。
どちらの「エラー」の意味なのかは文脈から明らかなことが多いですが、一応、注意は必要です。
日付: 2022/02/12 情報元: 企業の外部向け文書
2022年01月18日
詳細な概要
この節では、詳細な概要を提供します
英日翻訳された文章には「詳細な概要」という言葉がわりと登場してきます。detailed overview とか detailed outline の訳語ですが、詳細なの? 概要なの? どっちなの? とちょっと疑問を感じます。一口に「概要」といっても、本当にざっくりしたものから相当に細かいものまであることを考えれば「詳細な概要」も間違いではないでしょう。でも、やっぱりちょっとおかしいような、とはいえ、何か名訳を提案できるわけでもなく、もやもやが残ります。
日付: 2022/01/18 情報元: 企業の外部向け文書 (翻訳物)
2021年02月01日
堅牢
堅牢なシステム
IT 分野のマニュアルから翻訳を始めた私にとって「robust = 堅牢」は鉄板の訳語でした。でも、最近は「強力」と訳されているメモリをよく見かけますし、 マイクロソフトの用語集 には「信頼性が高い」という訳語も掲載されています。ATOK に入れている記者ハンドブック辞書は「堅固」か「丈夫」に変えよと指示してきます。反射的に「堅牢」って使ってはだめですね。
日付: 2021/02/01 情報元: 社外文書
2020年05月03日
ビデオ
ビデオ カード
IT 分野で video card といえば、PC パーツのグラフィック カードのことです。たいていはそうです。ただ、今回は「〜 send a video card 〜」のような文脈で登場してきて、ビデオ カードを送る??とちょっと考えてしまいました。よくよく読むと、video は「動画」のことで、動画年賀状とか、動画クリスマス カードとか、そういったものでした。
video は、「ビデオ」というカタカナより、「動画」という漢字の方が新しい意味として定着している気がします。レンタル ビデオといえば、ビデオ テープ (最近は、さすがに DVD ですが) をレンタルしてくれる街のお店を想像してしまいますが、レンタル動画といえば、ネットで利用できる最新のサービスのような感じがします。
Microsoft の ランゲージ ポータル でも、「An audiovisual recording」というまったく同じ定義で「ビデオ」と「動画」の両方が登録されています。ただ、video card となると「ビデオ カード」だけですが。
日付: 2020/05/03 情報元: 企業の外部向け文書