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登山歴は20年余り。スタイルは基本ボッチ登山です。 無雪期は、低山ハイクからテント泊縦走まで、雪山は日帰りハイクとテレマークでのBCスキーを楽しんでます。
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2024年06月15日

失敗しない富士登山【下山編】

みなさん、山渡ってますか

今回は富士登山の下山編です。

感動的なご来光のあと、日本最高点の到達!
ニッポンのテッペンにやってきました!

でも、登山では頂点はゴールではなく、通過点です。
ここから下山もご安全に行きたいところです。

それでは、下山時の注意点について解説します。
houeikakou.JPG

もくじ
?@お鉢巡りですること
?A下山道に入る前に注意すること
?Bプリンスルートとは
?C砂走り(大砂走り)とは
?D下山後のお楽しみ

?@お鉢巡りですること

お鉢巡りとは、富士山山頂の火口のふちをグルっと一周することです。

火口には8つの峰があり(八神峰)、それを一つづつ巡る「お八巡り」から「お鉢巡り」になったという説もあります。
現在では、それぞれの峰の頂上を渡るのは危険なので、巻き道を通って一周します。
各峰のそばには鳥居が立っていますので、通過するたびに拝むのもいいでしょう。

また、久須志神社、富士山頂上浅間大社奥宮ともに御朱印を発行していますので、お参りして購入するもの記念になって良いでしょう(日本で一番高い御朱印)

コースタイムは、一周約 1時間30分です。

吉田・須走ルートで登ってきた人たちは、富士山レーダー跡地の剣が峰まで約半周お鉢巡りをした感じになっています。残り40分ぐらい歩くでしょう。
富士宮・御殿場ルートで登ってきた人たちは、ほぼ一周する感じになります。

5合目のバスの乗車時刻に合わせてお鉢巡りをするかどうか決めましょう。

注意点
その1
3,700mを超える高所での活動なので、酸素濃度が薄い状況に慣れていなので想像以上に動きが緩慢になります。
いつもの速さで歩くとすぐに息切れを起こすこともありますので、ゆっくり呼吸することが必要です。
その2
危険個所としては、剣が峰から久須志神社へ向かう東北側のルートは、8月初旬でも積雪があるので、
注意して踏み後を通るようにしましょう。7月初旬では、滑落防止に軽アイゼン又はチェーンスパイクを念のため用意しましょう。(※通行止めになっている場合もあります、)

?A下山道に入る前に注意すること

下山を始める前にチェックするポイントがあります。
1.靴ひものゆるみ

登る前にキチンンと靴ひもを締めたつもりでも、歩いてゆく内に緩んできます。
踵をしっかりと合わせてつま先に隙間を空けておかないと、下山中に靴の先端の固い部分につま先の爪がぶつかり圧迫されて痛みが生じたり、ひどくすると足の爪が内出血を起こして爪自体に大きなダメージを与えてしまいます。

靴ひもが緩んでいるかどうかをチェックするというよりは、下山用に締め直しをしましょう。

ポイントとしては、
●踵をトントンを地面に打ち付けて
●靴ひもは足先から順々にきっちり締めて足の甲を固める
●足首のパッド部分はやや後ろに倒した状態で一番上まで締める
このように締め直しをすると、足首が前へ突っ込みにくくなり、つま先も靴の先端にぶつかりにくくなります。

2.トレッキングポールのゆるみ

富士登山に限りませんが、トレッキングポールを使った登山の事故で多いのは下山時の急な伸縮です。
ポールのロック部分が緩んでいるに気付かず、下山時に体重をかけた瞬間縮んでしまい転倒するケースです。

トレッキングポールのロック方式は大きく2種類あり、回転コマ式とレバースピードロック式になります。

回転コマ式はトレッキングポールの長さ調整のオーソドックスなロック方式ですが、
弱点として長時間使用していると内部のロックパーツのコマが緩んでしまうことです。これはどのブランドでも価格に関係なく発生します。
また、使用前にいくら強く締めでも構造上緩みは発生するので、過剰に締めると故障の原因になるので気を付けましょう。

対策としては、 下山前に締め直すことです
一旦締めれば下山終了まで緩むことはないでしょう。
または、構造上緩みにくいレバースピードロック式のトレッキングポールを使うことです。

3.下山ルートのチェック

この記事を読んでいただいている方に多くは、富士登山は初めてか、登山経験が少ないと思います。
富士山には主に4つの登山ルートがありますが、頂上からの下山口は3つです。

また、他の山と異なるところは、下山専用のルートがあることです。
吉田ルートで登ってきた人は、基本吉田ルート専用の下山ルートでないと入山したスバルライン五合目登山口にたどり着けません。

須走ルートは最初は吉田ルートと合流しますが、 下山道は本八合目がら分岐します
圧倒的に吉田ルートの登山客が多いので、 流れに任せてしまうと吉田口へ下りてしまいと大変なことになります
途中から須走ルートに復帰するには分岐点まで登り返さなければなりません。
この下山ルートミスも 道迷い遭難 の一種です。かなりの頻度で発生しているので注意しましょう。

富士吉田ルートは、基本的にピストンと言って登った道をそのまま下山します。
また、御殿場ルートを使って砂走とプリンスルート経由して下山することも可能です。

御殿場ルートもベースはピストンですが、途中から大砂走コースを使って下山します。

※注意
下山していると、登山道のわきに平らな歩きやすそうな道が見えますが、そこは山小屋へ物資を運ぶブルドーザー専用道路ですので、決して立ち入らないようにしましょう!絶対ですよ!!

4.その他

ゲーターを用意している方は、下山前に装着します。
特にローカットのトレランシューズやミドルカットのハイキングシューズで来た場合、下山道は登山道よりも砂や小石が多いのでそのままですと靴の中に砂や小石が侵入してストレスになりますし、放置すると靴擦れを起こします。
ゲーターによって予防できますので、ぜひ用意して使用して下さい。
特に須走や御殿場コースで下山する方は、深い砂地の砂走を歩くので必須です!!

良く晴れた日に下山する際は、 マスクとサングラスを装着しましょう。
先ほども触れたように、下山道は砂地なので登山客が多ければ多いほど砂ぼこりが大変なことになっています。
鼻の中はもちろんのこと、口呼吸すれば口の中はジャリジャリ二なりますし、目じりや目にもほこりが入ってきます。かなり不快ですので対策しましょう。


?Bプリンスルートとは

ここで、ちょっと変則的なルートをご紹介します。
それはプリンスルートです。
「プリンスルート」という名前の由来は、現在天皇陛下が2008年に「皇太子徳仁親王殿下」の頃に、富士登山をされた際にご利用になった登山ルートを指します。

実際に登られたルートは
富士宮五合目登山口から登られ、六合目の山小屋から宝永山のハイキングルートを通り、
御殿場コースの赤岩八合に宿泊。翌朝無事に登頂され、お鉢回りをした後、御殿場口五合目まで下山されました。

このコースは登りも下りも通れます。
ですので、富士宮ルートを選択した方には下山道としておススメです。
☆おすすめポイント1:登山者が少ない。

富士宮ルートは下山道が無く、登りと下りがすれ違う形になります。そのため、狭い場所では登ってくる人に道を譲る必要があります。

その点このルートのベースは登山者の少ない御殿場ルートなのですれ違いも少なく、ゆっくり歩けます。
☆おすすめポイント2:砂走体験ができる

御殿場ルートの下山道でわらじ館を過ぎた七合目あたりから「大砂走り」という日本の登山道の中でもなかなか体験できない登山道が始まります。
そこから、宝永火口の分岐まで一気に駆け降りることができます。
☆おすすめポイント3:宝永火口や駿河湾などの絶景が楽しめる

このルートは宝永山の火口を歩きます。なかなか火口を歩く体験は出来ませんし、宝永山から見える駿河湾や河口越しの富士山は絶景です。

?C砂走り(大砂走り)とは

大砂走とは、御殿場ルートの下山道です。
御殿場ルートのにあるわらじ館を過ぎたあたりから御殿場新五合目まで続きます。
道はふかふかの砂地でクッションが効いているので、ズリズリと滑らせながら走って下るが超快感!
私はいつも大声をあげながら走り下ります。※登山者が少ないので迷惑は掛かっていないと思う
また、須走ルートの下山道にも砂走りがあります。
こちらも太陽館を過ぎたあたりからほぼ一直線に砂払五合目まで続きます。
個人的な感想では、御殿場ルートの大砂走りの方が砂地が深くて柔らかいので気持ちいいと思います。


?D下山後のお楽しみ

下山後のお楽しみは、もちろん温泉です。
山小屋にはお風呂はありませんから、寝る前にウェットシートで体をふく程度ですし、
下山も汗だくになったり、ルートによっては砂ぼこりを全身に浴びています。
そんな汗とホコリまみれのままでは自家用車もちろんのこと、公共交通機関には乗れません!
登山口からバスで下山を終えたら温泉へ直行です。
ゆっくりと汗とホコリと疲れを落としてから家路につきましょう。

温泉旅館の検索ならコチラ⇒ 温泉旅館

?Eまとめ

最後までお読みいただきありがとうございました。

今回の記事は今まで十数回登った経験から、富士登山を苦行にしないためのポイントを解説しました。

今年富士山にチャレンジしようとしている方のお役にたてれば幸いです。

富士山は見るだけじゃなく、登ってもイイゾウ!

便利な富士山装備レンタルはこちら⇒ 富士登山道具レンタル




posted by yamwataritabi at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 登山
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