今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は黒沢 咲プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/blyZwZ4yBi0
2022年11月7日 第1試合
南4局
東家 黒沢 咲 34300
南家 鈴木 優 26800
西家 渋川 難波 −23600
北家 鈴木 たろう 62500
(敬称略)
渋川さんが三着目と50400点差のデカラス目。
ラス目・渋川さんはトップ目以外から役満直撃しないと変わらないくらいのビハインド。
三着目・優さんは満貫ロンか1300−2600ツモか黒沢さんから3900直撃で二着、役満ツモ、たろうさんから三倍満直撃でトップ。
二着目・黒沢さんは三倍満ロンか倍満ツモ、たろうさんから跳満直撃でトップ目。(連荘)
トップ目・たろうさんは何点をアガってもトップ。
※動画の都合上、親・三巡目から見ていきます。
最初に親・黒沢さんの手は
ドラ 黒沢手牌
メンツ手4シャンテン。
手役を見るなら123三色同順や234三色同順はありそう。
後は役牌を重ねてポンでも安手でアガれそうです。(一局でトップ逆転には倍満ツモか三倍満ロンが必要なので連荘前提)
ツモ 打
次に南家・優さんの手は
ドラ 優手牌
ターツが揃ってピンフになりそうなメンツ手2シャンテン。
優さんは二着には1300−2600ツモか満貫ロンが必要なのでこの赤なしドラなしの手では条件を満たせません。
それには雀頭を2〜8と入れ替えてメンタンピンツモか赤やドラを引く必要があります。
ツモ 打
続いて西家・渋川さんの手は
ドラ 渋川手牌
トイツの4シャンテン。
点棒状況的に三着目・優さんやトップ目・たろうさんは渋川さんへ満貫〜三倍満放銃では着順が落ちないので黒沢さん以外、このラス目はほぼ無視でいいでしょう。(国士無双っぽい時だけ注意)
ツモ 打
最後に北家・たろうさんの手は
ドラ たろう手牌
タンヤオになりそうなメンツ手2シャンテン。
二着争いがありそうなのでたろうさんは高みの見物に徹する手はあります。
もし早いテンパイならダマテンで終了させます。
ツモ 打
次巡、黒沢さんは
ドラ 黒沢手牌
赤を引き3シャンテン。
同巡、たろうさんは
ドラ たろう手牌
雀頭候補が2つある状態なのでターツと同時に決めてしまいたいくらい、不安定な形です。
2巡後、黒沢さんは
ドラ 黒沢手牌
自風トイツで鳴きやすい手になりました。
この時点で土田さんは「黒沢のアガリは無いもん、たろうか優かでしょうよ」と決め付けています。
同巡、渋川さんは
ドラ 渋川手牌
メンゼンホンイツ・なら満貫にはなりそう。
また同巡、たろうさんは
ドラ たろう手牌
カンチャン→リャンメンに変化しますが、2シャンテンのまま。
次巡、渋川さんは
ドラ 渋川手牌
マンズホンイツ3シャンテン。
次巡、黒沢さんは
ドラ 黒沢手牌
あと数巡すると平均テンパイ巡目で黒沢さんは打。
同巡、優さんは
ドラ 優手牌
ピンフ1シャンテン。
ドラかを引いてアガればリーチ・ピンフ・ツモ・ドラ1300−2600で優さんは逆転二着。
次巡、黒沢さんは
ドラ 黒沢手牌
いわゆる6ブロック形。
ここからどこか1ブロックは切る必要があります。
同巡、優さんは
打 ドラ 優手牌
高目タンヤオに変化したので打。
次巡、優さんは
ドラ 優手牌
を引けばメンタンピンツモ1300−2600で着順アップ。
次巡、黒沢さんは
ドラ 黒沢手牌
ピンズがドラ受け入れに変化。
同巡、優さんは
ドラ 優手牌
ツモ でここから1枚切る場面。
比較するのはととの3ターツ。
とはションパイ、は場に3枚切れ。
渋川捨牌
マンズは優さんから3枚見えなのが好材料。
優さんは1分24秒使って打。
現在、がありドラや赤は必要なくなっています。(リーチ・ピンフ・ツモ・赤でOK)
実際はは山に1枚ずつの計2枚、は共に3枚ずつの計6枚、は2枚ずつの計4枚。
だけが少なく、優さんの選択が正解と言っていいでしょう。
次巡、優さんは
ツモ 打 ドラ 優手牌
日吉「いらっしゃい!お待たせしました僕はです!」
・・・日吉さんが何か言ってますが、先を見ていきます。
ここで 打 しておくと、次にツモで345三色目も出てきます。(は黒沢さんの現物)
同巡、渋川さんは
ドラ 渋川手牌
ホンイツ2シャンテン。
次巡、優さんは
ドラ 優手牌
打テンパイ即リーチ、待ち。
リーチ・ピンフ・赤・ドラ、出アガリ満貫なら二着。
待ちは共に山に2枚ずつの計4枚。
このを黒沢さんがポンして打。
ポン ドラ 黒沢手牌
黒沢さんは連荘する限りトップが見えるのでポン、受け入れ1シャンテン。
次巡、黒沢さんは
ポン ドラ 黒沢手牌
ツモ テンパイ、待ち。
待ちは共に山に2枚ずつ計4枚。
ここから全員、ツモは4回。
残りツモ16枚+王牌14枚=30枚中、黒沢さんのアガリ牌が4枚。
この直後、優さんはツモ切り放銃。
ロン ポン ドラ 黒沢手牌
・赤2、5800点。(リーチ棒+1000)
ここから黒沢さんは
7700、1本場
4000オール4本場
7700、5本場
4000オール7本場
2000、8本場
4000オール9本場
とアガリを重ねて10本場はたろうさんの2000点10本場、5000点で終了。
ロン ポン ドラ たろう手牌
この半荘は
黒沢 112700 +132.7
たろう 29900 + 9.9
優 5000 − 35.0
渋川 −47600 −107.6
最多得点と最多失点記録、ゲーム時間3時間27分、局数26局と記録を複数更新する一日となりました。
今回のまとめ
・鳴きはテンパイスピードでリードしたり相手とのテンパイスピード差を縮めるもの
誰も仕掛けてない場面で鳴いて先にテンパイしてアガる。
他家のテンパイスピードに追いつく為に鳴いてアガる。
鳴く時はシャンテン数が1良くなる鳴きをおすすめ。(例外あり)
・鳴きの種類を使い分ける
?@かわし手(他家の高いアガリを防ぐ安い手)
?A打点(子3900・親5800以上)
?B親連荘(1500でもOK、2900〜が望ましい)
他にもあるが、使う機会が多いのはこの三種。
・親連荘の一部で大爆発
親連荘が続くといわゆる王様タイム(エンペラータイム)に入りやすい。
今回の黒沢さんのような連荘が続きやすくなる。
こんな連荘を防ぐ意味で子の安い鳴きが必要になる。
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