今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。

今日の主役は伊達　朱里紗プロです。

まずは動画からご覧ください。

https://youtu.be/FnjUQrXKsow





２０２２年１２月５日　第２試合

東３局　１本場

東家　　松本　吉弘　　40000

南家　　伊達　朱里紗　36000

西家　　東城　りお　　 -3000

北家　　渋川　難波　　27000

（敬称略）


トップ目・松本さんと二着目・伊達さんの点差は4000点と微差。

二着目と9000点差で三着目・渋川さん。

そこから30000点差の断ラス目・東城さんだけが大きく凹んでいます。




最初に親・松本さんの手は

ドラ 松本手牌

ペンチャン２＋カンチャン２のネックが多いメンツ手４シャンテン。

役を見るなら１２３三色同順やチャンタが少しありそうなくらいです。

松本さんは親なので連荘のしやすい軽い手（役牌ポンやタンヤオのような鳴いて動きやすい手）か打点の高い手のどちらかが欲しいですが、ネックも多く厳しそう。

ツモ 打





次に南家・伊達さんの手は

ドラ 伊達手牌

手牌のうち６枚が孤立牌の字牌とテンパイスピードの遅そうな５シャンテン。

字牌を全部切ればタンヤオ、役牌を重ねてポンはありそうですが、赤やドラを引かない限りはリーチのみ、タンヤオのみなど一翻になりそうです。

一応、マンズとソウズの伸びによっては４５６三色があるのでタンヤオ・三色同順を意識しながら進めるのもいいでしょう。

ただし５シャンテンと他家に遅れそうなのでその遅さを意識しながらいつでもオリられる構えが良さそうです。

ツモ 打






続いて西家・東城さんの手は

ドラ 東城手牌

最初に浮かぶのはドラトイツがあるのでこれをポンした満貫。

もしドラポンできない時はリーチ・ドラ２・赤の満貫やリーチ・ツモ・・ドラ３・赤の跳満、テンパイが間に合わなそうなら役牌バック（後付け）の選択もあります。

ツモ 打




最後に北家・渋川さんの手は

ドラ 渋川手牌

第１ツモで４トイツ、チートイツ２シャンテン。

このままテンパイしても赤もドラも無く、アガって1600点にしかなりません。

かといってトイトイには鳴きづらいトイツばかりがある以上、トイトイではスピードで遅れそう。

ツモ 打





次巡、松本さんは

ドラ 松本手牌

カンチャンが埋まり、３シャンテン。




同巡、伊達さんは

ドラ 伊達手牌

役牌が重なり４シャンテン。




また同巡、東城さんは

ドラ 東城手牌

１メンツ完成の４シャンテンと遅めですがドラポンなど鳴ければテンパイスピードは一気に加速します。（鳴き１回ごとにシャンテン数が１変わるから）





次巡、松本さんは

ドラ 松本手牌

雀頭ができ、これで１２３三色を諦める分かれ目かもしれません。




同巡、伊達さんは

ドラ 伊達手牌

これで４５６三色目も出てきました。






また同巡、東城さんは

ドラ 東城手牌

ドラアンコで役ありになってメンゼンでも鳴きでも満貫以上が確定します。

雀頭、、の３ブロックが決まったので残りにくっつけて鳴きかリーチを見ます。






同巡、渋川さんは

ドラ 渋川手牌

マンズやピンズの情報は０に近いですが自分のの外側残し。





次巡、東城さんは

ドラ 東城手牌

が重なり４ブロック、あと１ブロック必要です。

この時点でポンを意識しておきます。






次巡、伊達さんは

ドラ 伊達手牌

とピンズ三面受け入れに変化。




次巡、松本さんは

ドラ 松本手牌

ペンツモって１２３三色を見たくなりますが、それでは雀頭が消えるので一手遅れてしまいます。（別の雀頭が必要になるから）





同巡、東城さんは

ドラ 東城手牌

カンとカン受け入れの１シャンテン。

カンは場に２枚切れ、カンは場に１枚切れと少し苦しい受け入れです。

また、伊達さんにもが浮いていて、これが切られると東城さんはチーしそう。



２巡後、松本さんがをツモ切り、これを東城さんがポンして打。


打 ポン ドラ 東城手牌

場に３枚、が１枚ずつ切れています。（は純カラ）

場に安いを見てがくっついての待ちを意識したのかもしれません。






同巡、渋川さんは

ドラ 渋川手牌

チートイツ２シャンテンから全く動いていません。






次巡、松本さんが打しますが、伊達さんはポンせずスルー。




同巡、伊達さんは

ドラ 伊達手牌

２シャンテンと変わらず。





また同巡、渋川さんは

ドラ 渋川手牌

やっと受け入れの１シャンテン。





次巡、松本さんは

ドラ 松本手牌

１２３三色に決めて受け入れの１シャンテン。





同巡、伊達さんは

ツモ 打 ドラ 伊達手牌

この場面、伊達さんは目を見開いて黒目が左右に動いています。（動画３：４６～）

これは場全体を見渡して通りそうな牌を確認しているようです。

東城さん謎のポンもあり、それに対してションパイのドラ切りするような伊達さんではありません。







また同巡、東城さんは

ポン ドラ 東城手牌

テンパイ。







次巡、松本さんは

ツモ ツモ切り ドラ 松本手牌


このに東城さんがロン。

ロン ポン ドラ 東城手牌

・赤・ドラ３の満貫一本場、8300点。


このアガリで

松本　　31700

伊達　　36000

東城　　 5300

渋川　　27000


トップ目の満貫放銃で伊達さんが繰り上がりトップ目に。




では、東城さんの仕掛けについて考えてみましょう。

今局開始時の点棒状況は

東３局　１本場

東家　　松本　吉弘　　40000

南家　　伊達　朱里紗　36000

西家　　東城　りお　　 -3000

北家　　渋川　難波　　27000

（敬称略）

ポンした東城さんは三着目と30000点差です。

素点回復したいのが東城さんの立場です。

ここで東城さんの鳴きは安くないと感じ取れば、鳴き読みの第一関門はクリアです。



伊達さんがドラをツモった場面に戻ります。

場を見ると


松本捨牌


伊達捨牌


東城捨牌


渋川捨牌


ポン ドラ 東城手牌

ドラ 伊達手牌

東城さんの捨牌は役牌が切られていない以外はオーソドックスな捨牌に見え、ポンから入ったのでトイトイを考えてしまいそうですが、トイツ手狙いならもう少し変わった捨牌になりそうです。（重なりを見てもう少し真ん中が切られる、字牌が後から切られるなど）

９の三色同刻はを切っていて否定、赤を使えない純チャンやチャンタでは食い下がり一～二翻、三色がついて二翻～三翻まで。（1000~3900）

ドラトイツ以上のチャンタで3900~8000。


場に見えている字牌を数えると１枚、３枚、２枚、２枚、１枚、２枚（ドラ表示牌込み）。

３枚以上残る字牌（アンコかポンできるもの）は。

は伊達さんが２枚持っているので東城さんはのどちらかがありそうです。

ドラが東城さんにあればポンかアンコで満貫確定。

これなら役ありでポンから入るのは想像できます。



実際の東城さんは

ポン ドラ 東城手牌

・赤・ドラ３の満貫テンパイ。


役牌がドラの場ではドラポンされると満貫以上が確定する役ありになってホンイツやトイトイなどと複合すると跳満や倍満になる事も珍しくありません。


今回のまとめ

・役牌がドラ時は取り扱い注意

ドラポンで満貫以上、ホンイツやトイトイと複合で跳満、倍満も。

ロン ポン ドラ 例１

ツモ ポン ポン ドラ 例２

ツモ ポン ポン ドラ 例３


例１はホンイツ・・ドラ３の跳満、例２はトイトイ・・ドラ３の跳満、例３はホンイツ・トイトイ・・ドラ３の倍満。


・捨牌から相手の役を１つずつ消していく


東城捨牌

ポン ドラ 東城捨牌

東城さんの捨牌は役牌が切られていない以外はオーソドックスな捨牌に見え、ポンから入ったのでトイトイを考えてしまいそうだが、トイツ手狙いならもう少し変わった捨牌になりそう。（重なりを見てもう少し真ん中が切られる、字牌が後から切られるなど）

９の三色同刻はを切っていて否定、赤を使えない純チャンやチャンタでは食い下がり一～二翻、三色がついて二翻～三翻まで。（1000~3900）


場に見えている字牌を数えると１枚、３枚、２枚、２枚、１枚、２枚（ドラ表示牌込み）。

３枚以上残る字牌（アンコかポンできるもの）は。

は伊達さんが２枚持っているので東城さんはのどちらかがありそう。

ドラが東城さんにあればポンかアンコで満貫確定。

これなら役ありでポンから入るのは想像できる。

実際の東城さんは

ポン ドラ 東城手牌


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