2023年06月29日
ちょっとだけMリーグ#177
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は東城 りおプロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/MTHU8OmFuZw
2022年10月11日 第2試合
東4局 1本場 供託リーチ棒1
東家 滝沢 和典 29000
南家 東城 りお 24000
西家 堀 慎吾 14000
北家 鈴木 優 32000
(敬称略)
堀さんが少し離されたラス目、上3人は満貫差でひしめきあっています。
ラス目以外は満貫出アガリで変わる差なので点差はあまり意識しなくていいでしょう。
最初に親・滝沢さんの手は
ドラ 滝沢手牌
ドラ1枚が浮いているほぼタンヤオになりそうな手です。
を切ればタンヤオ、マンズやソウズの伸びによっては567三色もありそうです。(456三色はカン2枚に限定されるので567変化を見たい)
ツモ 打
次に南家・東城さんの手は
ドラ 東城手牌
789三色同順の必要牌7枚あるので789三色狙いが良さそうです。
マンズがにを引けばマンズ2メンツ。
リーチ・三色・ドラで満貫あるので東城さんはアガリのチャンス。
後は雀頭が無いのでどこが重なりやすいか精査しながら進めます。
ツモ 打
続いて西家・堀さんの手は
ドラ 堀手牌
を切ればタンヤオ、更に456三色や567三色変化やイーぺーコーもありそうです。
もし赤を引けばメンタンピン赤で満貫。
ツモ 打
最後に北家・優さんの手は
ドラ 優手牌
、、、、の5ブロック揃っているので手材料は足りています。
もし2〜8でトイツができればと入れ替えてタンヤオに変化します。
ツモ 打
次巡、東城さんは
ドラ 東城手牌
789三色の2シャンテン。
同巡、堀さんは
ドラ 堀手牌
タンヤオ2シャンテン。
次巡、滝沢さんは
ドラ 滝沢手牌
タンヤオ2シャンテン。
同巡、東城さんは
打 ドラ 東城手牌
は端っこでくっつきに弱い牌なので残しても使えるのはツモ時だけです。
くっつきには期待できないので打。
また同巡、優さんは
ドラ 優手牌
役なし3シャンテン。
次巡、東城さんは
打 ドラ 東城手牌
ツモ 打 でちょっと疑問手。
この時点で3枚見えでは山に1枚以下、はションパイなのでピンフが欲しいなら受け入れを残すのもいいですが、それでは789三色が崩れる可能性が高くなります。(1枚より見た目4枚のを引く可能性が高い)
ここはツモ切りで良いと思います。
次巡、滝沢さんは
ドラ 滝沢手牌
マンズリャンカン形で良い形に。
同巡、東城さんは
打 ドラ 東城手牌
ツモ 打 で3枚見え、2枚見えなら打で良さそう。(見た目山に1枚、2枚)
滝沢捨牌
優捨牌
また同巡、堀さんは
ドラ 堀手牌
受け入れの1シャンテン。
次巡、東城さんは
打 ドラ 東城手牌
まだを持ってピンフ意識のようです。
こちらも受け入れの1シャンテン。
同巡、堀さんは
ドラ 堀手牌
とドラを入れ替えてリーチ・ドラ2なら5200、ツモって満貫になります。
4人の中で打点の高い手が一番欲しいのはラス目の堀さんです。
また同巡、優さんは
ドラ 優手牌
まだ567三色の可能性を残しています。
次巡、滝沢さんは
ドラ 滝沢手牌
受け入れの1シャンテン。
同巡、堀さんは
ドラ 堀手牌
受け入れの1シャンテンに変化。
ツモ で待ちでツモりやすい+タンヤオならドラ2より上かもしれません。
次巡、優さんは
ドラ 優手牌
受け入れの1シャンテン。
2巡後、滝沢さんは
ドラ 滝沢手牌
リーチ・タンヤオ3900のカン待ちリーチ!
待ちは山に1枚。
同巡、東城さんは
ドラ 東城手牌
テンパイ、待ちリーチ!
待ちは山に2枚、は1枚の計3枚。
リーチの同巡、優さんがを引き、は1枚ずつの計2枚。
4巡後、東城さんは悲痛な面持ちで滝沢さんに無スジのをツモ切り。(動画6:50)
表情には絶望すら伺えますが、東城さんは待ち、滝沢さんは待ちなので東城さんの放銃はありません。
同巡、優さんは
打 ドラ 優手牌
堀さんがを通して東城さん現物があるので、待ちを否定しています。
優さんは打。
ピンフ・赤2、テンパイ。
待ちは山に1枚ずつの計2枚。
次巡、東城さんは
リーチツモ ドラ 裏ドラ 東城手牌
リーチ・ピンフ・ツモ・ドラ・三色同順、跳満一本場、3100−6100。(リーチ棒+2000)
このアガリで
滝沢 21900
東城 38300
堀 10900
優 28900
二着目と満貫ツモ差。
今回のまとめ
・孤立牌(1枚浮いている牌)は1巡ごとに場の枚数を見ながら決める
3巡目、東城さんは
ドラ 東城手牌
789三色同順が見える3メンツ、あと1メンツ+雀頭が必要。
次巡、東城さんは
打 ドラ 東城手牌
端牌(1と9)はターツには2と3、7と8しかくっつかず、くっついてもペンチャンかカンチャンの愚形受け入れにしかならない。
例:→と
→、
リャンメンに変化するにも二手(二巡)かかる。
2と8もリャンメン変化はあるが、ターツになる3分の2が愚形でリャンメン変化に二手かかる。
例:→とと
→とと
それと比べて3〜7はターツになるくっつきの4分の2がリャンメン
例:→ととと
→ととと
→ととと
ターツを作りたい時は3〜7の孤立牌残しがおすすめ。(赤入りルールならなおさら)
雀頭を作りたい時は逆に字牌や端牌(1と9)、端に近い牌(2と8)で枚数が残っていて(場に切られてないもの)相手が持ってなさそうなもの(捨牌から相手が使いにくい、山にある可能性が高い)を残す。
この雀頭を作る方法は七対子狙いでトイツを作る時にも使える。
・三色が絡む時は三色確定形にしておくと鳴けるなどのメリットあり
東城さんは5巡目
打 ドラ 東城手牌
打 したが、東城さんから3枚見えで残しは789三色になりにくい(山に2枚、1枚でなりにくい)のと打しておくと三色で鳴ける形になる。
↓できるだけ専門用語を使わずに説明しています
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2023年06月27日
ちょっとだけMリーグ#176
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は伊達 朱里紗プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/gzE0NfgtOPw
2023年3月17日 第1試合
東3局
東家 多井 隆晴 27300
南家 内川 幸太郎 20300
西家 伊達 朱里紗 22700
北家 丸山 奏子 29700
(敬称略)
丸山さんが微差のトップ目でラス目・内川さんでも満貫ツモでトップ目になれるくらいの点差。
最初に親・多井さんの手は
ドラ 内川手牌
赤もドラも無いメンツ手4シャンテン。
このままではリーチのみになりそうなので、タンヤオや234三色同順を見つつ進めたい。
ツモ 打
次に南家・内川さんの手は
ドラ 内川手牌
ドラ2のメンツ手4シャンテン。
を切ればタンヤオ・ドラ2、赤引きなどで鳴いても満貫。
また、役牌を重ねてポンでも3900〜と動きやすい手です。
ツモ 打
続いて西家・伊達さんの手は
ドラ 伊達手牌
オタ風と自風トイツがありソウズ5枚あるのでソウズが伸びれば5ブロック、鳴いたホンイツ・で3900〜、赤引き満貫。
ツモ 打
最後に北家・丸山さんの手は
ドラ 丸山手牌
三元牌があるので2つポンして小三元、も重なれば大三元もあります。
もし小三元なら3ブロック確保できるので残りは2ブロック、2メンツあればいいだけなのでホンイツ・小三元で跳満はありそうです。
ホンイツにするなら枚数が一番多いマンズになりそうです。
ツモ 打
次巡、多井さんは
ドラ 多井手牌
ツモ 打 、このを西家・伊達さんがポンして打。
ポン ドラ 伊達手牌
このままでは1000点なのでソウズホンイツも視野に入れていると思います。
ポンの直後、丸山さんは
ドラ 丸山手牌
ターツもほぼ決まった3シャンテン。
同巡、内川さんは
ドラ 内川手牌
ペンチャンが埋まり、3シャンテン。
また同巡、伊達さんは
ポン ドラ 伊達手牌
チー、ポンできるホンイツ2シャンテン。
更に同巡、丸山さんは
ドラ 丸山手牌
、、、の4ブロックあるのでマンズホンイツなら残りどちらか重なればOKです。
その場合は不要牌。
次巡、多井さんは
ドラ
2枚が多井さんに入り、早々に丸山さんの大三元がなくなります。
多井さんが切ったを丸山さんがポンして打。
ポン ドラ 丸山手牌
次巡、内川さんが切ったを丸山さんがポンして打。
ポン ポン ドラ 丸山手牌
5巡後、多井さんは
ドラ 多井手牌
234三色の残る2シャンテン。
同巡、伊達さんは
ポン ドラ 伊達手牌
ポン可能な1シャンテン。
また同巡、丸山さんは
ポン ポン ドラ 丸山手牌
ホンイツ・小三元1シャンテン。
ここで切られたを伊達さんがポンして打テンパイ。
ポン ポン ドラ 伊達テ牌
シャンポン待ちでは山に0、も他家にすべて持たれて0枚。
次巡、内川さんは
ドラ 内川手牌
チートイツ・ドラ2の2シャンテンですが伊達さんの仕掛けにソウズや字牌が切れません。
2巡後、丸山さんは
ポン ポン ドラ 丸山手牌
マンズホンイツ1シャンテン。
引きならテンパイ。
次巡、伊達さんは
ツモ 打 ポン ポン ドラ 伊達手牌
を引き、オリた様子。
このを切ると丸山さんがポンしてホンイツ・小三元・・ドラ、跳満テンパイが入ります。
ポン ポン ポン ドラ 例1
ポイントで大きく離されているドリブンズは1つでも多くのトップが欲しい状況で大振りな打点狙いに見えるのと同時に伊達さんの危機察知能力の高さが伺えます。
次巡、丸山さんは
ポン ポン ドラ 丸山手牌
引きでテンパイする1シャンテンに変化。
次巡、伊達さんは
ポン ポン ドラ 伊達手牌
シャンポン待ちで山に0。
テンパイ張り直して打、これを丸山さんがポンしてテンパイ。
ポン ポン ポン ドラ 丸山手牌
小三元になるタンキ待ち、は山に1枚。
多井さんと内川さんはチートイツ1シャンテンで粘っていますが、残りツモ1回になった所で内川さんはオリ。
同巡、伊達さんは
ポン ポン ドラ 伊達手牌
待ち。
待ちは山に2枚、は1枚の計3枚。
次巡、伊達さんは
ツモ ポン ポン ドラ 伊達手牌
・ホンイツ、1000−2000。
点数こそ高くはないものの、丸山さんの跳満を防ぐ大きなアガリを拾いました。
このアガリで
多井 25300
内川 19300
伊達 26700
丸山 28700
伊達さんは二着目に浮上。
今回のまとめ
・鳴き対決は相手のキー牌を先に鳴かせない
伊達さんは丸山さんがポンすれば小三元テンパイするを二度目のテンパイまで切らずにいた。
ツモ 打 ポン ポン ドラ 伊達手牌
シャンポン待ちの片方が山に0、はションパイと出アガリは厳しそう。(待ち枚数が少ないから押さない?のかも)
二度目のテンパイで
打 ポン ポン ドラ 伊達手牌
見た目上待ちが増えた(実際は山0)から打。
2巡後待ちに変化、次巡ツモ。
ツモ ポン ポン ドラ 伊達手牌
切りすると丸山さんに先にテンパイが入り、伊達さんが負ける可能性も出てくる。
・最悪の事態を想定しながら進める
当時ドリブンズはチーム8位 −563.7ポイント、1つでもトップが欲しいから高い手だけを狙ってくるのは想像できる。
ポン ドラ 丸山手牌
丸山さんが1枚目ポンの時点で1000点は考えにくい。
例えばホンイツ、・ホンイツ・トイトイ、ホンイツ・小三元、大三元など最悪、役満の可能性も含めて考える。
・比較的狙いやすい役満は三種類
役満条件になった時、狙いやすいのは国士無双、四暗刻、大三元の三種類。
国士無双と四暗刻はメンゼンのみ、大三元は鳴いても完成する役満の中ではハードルが低め。(小四喜、字一色、清老頭などは使う牌の種類が限定される上、必要枚数が多い)
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2023年06月25日
ちょっとだけMリーグ#175
今回もMリーグの一局だけを掘り下げます。
今日の主役は小林 剛プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/gIcMdFtanG4
2020年3月6日 第1試合
南2局 1本場 供託リーチ棒1
東家 小林 剛 20300
南家 日向 藍子 35300
西家 瀬戸熊 直樹 35000
北家 内川 幸太郎 8400
(敬称略)
内川さんが断ラス目、日向さんと瀬戸熊さんがトップ争いしています。
三着目・小林さんは親で4000オールツモなど逆転のチャンスも残されています。
最初に親・小林さんの手は
ドラ 小林手牌
ソウズが9枚+自風+場風でが重なれば役牌・ホンイツで鳴いて5800〜です。
ソウズホンイツやチンイツを見ながら鳴けそうな牌が出れば鳴いてチンイツも意識したい手です。
ツモ 打
次に南家・日向さんの手は
ドラ 日向手牌
マンズ8枚ありこちらもマンズや字牌が増えればマンズホンイツ、後はドラを生かしたタンヤオもありそうです。
ツモ 打
続いて西家・瀬戸熊さんの手は
ドラ 瀬戸熊手牌
を切ればタンヤオになる、メンツ手3シャンテン。
ツモ 打
最後に北家・内川さんの手は
ドラ 内川手牌
赤もドラも無い役なし3シャンテン。
素点回復目的でもいいので高い手をアガりたい内川さんですが、1300点にしかならなそうです。(引き234三色同順がわずかにある程度)
ツモ 打
次巡、小林さんは
ドラ 小林手牌
字牌かソウズを引けばは不要になります。
同巡、日向さんは
ドラ 日向手牌
マンズ9枚で鳴きチンイツも考えたいくらいです。
後はが1枚も無いのでここの動きに注目します。
次巡、小林さんは
ドラ 小林手牌
自風が重なり、ホンイツ2シャンテン。
同巡、内川さんは打、これを小林さんがチーして打、1シャンテン。
チー ドラ 小林手牌
どれかをポンすればテンパイ。
解説の渋川さんは「一気通貫もありますね」の言葉通り、どちらかを引けば一気通貫になります。
このチーの直後、日向さんは
打 ドラ 日向手牌
早いドラ切りでホンイツかチンイツに決めました。
一応3トイツなのでトイツが増えればホンイツ・チートイツ・赤、ダマでも跳満があります。
次巡、小林さんは
打 チー ドラ 小林手牌
役牌がトイツになり、一気通貫も残る小林さんは打。
同巡、日向さんは
ドラ 日向手牌
4トイツでホンイツ・チートイツ2シャンテン。
次巡、小林さんは
打 チー ドラ 小林手牌
ターツになるを引きますが、ツモ切り。
小林捨牌
チー ドラ 小林手牌
からの切り出しでチャンタではなさそう、ソウズの染め手(混一色、清一色)っぽい仕掛けなのにが不要な手、なのにドラはピンズと色々変な仕掛けに見えます。
ただ字牌が一枚も切られない不自然さもあります。
同巡、日向さんは
ドラ 日向手牌
マンズ11枚でチー、ポンなど鳴きチンイツ・赤で動けます。
同巡、瀬戸熊さんは
ドラ 瀬戸熊手牌
タンヤオ・ピンフ・ドラ2を目指したい所ですが、縦ヅモが続き3トイツではチートイツの方が近いかもしれません。
そこから3巡後、小林さんはツモ切りで
小林捨牌
ドラなのに2枚もツモ切りで「何してるの?」と言いたくなる捨牌です。
同巡、瀬戸熊さんは
ドラ 瀬戸熊手牌
メンツ手2シャンテン。
次巡、小林さんは
打 チー ドラ 小林手牌
今度は打でフリテンは上家が切ってくれてチーできるかもしれません。
小林捨牌
瀬戸熊捨牌
チー ドラ 小林手牌
また、小林さんから4枚見えでは他家にメンツやターツで使えず、ポンしやすいと言えます。
次巡、日向さんが切ったを瀬戸熊さんがチーして打テンパイ、待ち。
チー ドラ 瀬戸熊手牌
待ちは山に1枚ずつの計2枚。
次巡、小林さんはツモ切り。
同巡、瀬戸熊さんが切ったに合わせて内川さんもツモ切り、これを小林さんがチーして打テンパイ。
チー チー ドラ 小林手牌
シャンポン待ちはが山に1枚、が2枚の計3枚。
次巡、瀬戸熊さんは
ツモ 打 チー ドラ 瀬戸熊手牌
小林さんにが通っていません。
場に2枚切れ、はションパイなのでカンはツーチャンス、シャンポン待ちやタンキ待ちは否定されていません。
小林さんのソウズ現物はなので、、、待ちを否定しています。
瀬戸熊さんは場に4枚切れでこのまたぎスジを否定しているので打としたようです。(も3枚切れ)
次巡、日向さんは
打 ドラ 日向手牌
ツモ 打 、ラス牌を引きホンイツ・チートイツ1シャンテンを維持。
次巡、小林さんは
ツモ 打 手出し チー チー ドラ 小林手牌
手出しでからの打など考えさせる一打です。
同巡、日向さんは
打 ドラ 日向手牌
小林さんのカン待ちを意識したのか、現物打。
それから2巡経過して流局、小林さん一人テンパイ。
今回のまとめ
・鳴きたい手では鳴きやすいポン材を残す
3巡目、小林さんはチーして
チー ドラ 小林手牌
場況を抜きにして、鳴きやすいのは
5<4と6<3と7<2と8<1と9<字牌
の順。(ドラや場に安い色などでこの順番が入れ替わる)
端(1と9)に近いほど他家の不要牌になりやすく、切られやすいから。
字牌の中でも役牌<オタ風 が鳴きやすい。
は鳴きやすい部類。(小林さんは途中まで字牌を切らない異様な捨牌だった、混一色模様)
・オリる時は切る牌がどの形に当たるか?を考える
小林捨牌
日向捨牌
瀬戸熊捨牌
内川捨牌
※ドラ表示牌で4枚見え
ハイテイで現物0の内川さんは
打 ドラ 内川手牌
現物0で4枚切れでペンチャン待ちと3枚持ちからシャンポン待ちが否定できる(シャンポン形が無い)のと小林さん序盤のからカンチャンは残りにくい、小林さんからリャンメン待ちもない。
つまりはタンキ待ちくらいしか当たらないので打としたと思われる。
切る牌がリャンメン、カンチャン、ペンチャン、シャンポン、タンキのどの形に当たり得るのか想像する。(3枚あるからシャンポンに当たらない、ターツになる牌が4枚切れだからリャンメンとカンチャン、ペンチャンにならない等)
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2023年06月23日
ちょっとだけMリーグ#174
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は佐々木 寿人プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/bSyeiUT5_dA
2023年2月24日 第1試合
東1局
東家 佐々木 寿人 25000
南家 松ヶ?P 隆弥 25000
西家 瑞原 明奈 25000
北家 日向 藍子 25000
(敬称略)
全員、原点の東1局。
最初に親・寿人さんの手は
ドラ 寿人手牌
赤もドラも無いメンツ手4シャンテン。
手役を見るなら456三色か567三色が少しあるくらいで、役牌を重ねてポンするならアガリはありそう。
ツモ 打
次に南家・松ヶ瀬さんの手は
ドラ 松ヶ瀬手牌
この手に19字牌がの8種9牌、国士無双なら4シャンテン。
自風トイツはあるもののこれをポンしても赤なしドラなしの1000点では微妙です。
それなら遠めのマンズホンイツや国士無双を見ながら進めて、トイツが増えればホンイツ・チートイツやホンロウ・チートイツ狙いします。
ツモ 打
西家・瑞原さんの手は
ドラ 瑞原手牌
雀頭の無いメンツ手3シャンテン。
を切ればタンヤオになりそう。
ツモ 打
最後に北家・日向さんの手は
ドラ 日向手牌
ドラトイツのメンツ手3シャンテン。
を切ればタンヤオ・ドラ2でマンズ部分が変化すればアガリが見えてきそうです。
ツモ 打
次巡、瑞原さんは
ドラ 瑞原手牌
ソウズ四連形ができ、引きならソウズ2メンツを作りやすい形になります。
同巡、日向さんは
ドラ 日向手牌
これで、、、、の5ブロックが揃い、ポンやカンチーで鳴けます。(タンヤオ・ドラ2)
次巡、寿人さんは
ドラ 寿人手牌
リャンメン変化しますが4シャンテンのまま。
同巡、瑞原さんは
ドラ 瑞原手牌
一応、ペンチャン残りの2シャンテン。
次巡、瑞原さんは
ドラ 瑞原手牌
雀頭のできた2シャンテン。
を切ればタンヤオ。
同巡、日向さんは
ドラ 日向手牌
タンヤオ・ドラ2の2シャンテン。
次巡、松ヶ瀬さんは
ドラ 松ヶ瀬手牌
これで九種十牌、国士無双3シャンテン。
同巡、日向さんは
ドラ 日向手牌
受け入れの1シャンテン。
次巡、瑞原さんは
ドラ 瑞原手牌
を引けば456三色に変化しリーチでも満貫になる1シャンテン。
次巡、寿人さんは
ドラ 寿人手牌
メンツになる牌を1枚も引かず()、シャンテン数は変わらず足踏み。
同巡、松ヶ瀬さんは打、これを瑞原さんがポンしてテンパイ。
ポン ドラ 瑞原手牌
タンヤオ・赤・ドラ2、満貫待ち。
待ちは山に2枚、は1枚の計3枚。
次巡、松ヶ瀬さんは
ドラ 松ヶ瀬手牌
が必要な国士無双2シャンテン。
次巡、寿人さんは
ドラ 寿人手牌
役なし2シャンテン。
もしマンズ待ちになるとが出るかもしれません。
次巡、松ヶ瀬さんは
ドラ 松ヶ瀬手牌
受け入れの国士無双1シャンテン。
次巡、瑞原さんは
ポン ドラ 瑞原手牌
ツモ 打 の456三色に変化。
次巡、寿人さんは
ドラ 寿人手牌
ツモ 打 で引き気味。
同巡、松ヶ瀬さんは
ドラ 松ヶ瀬手牌
国士無双テンパイ、待ち。
ヤオチュウ牌(19字牌)が余り、そろそろ危ないサインが出ています。
待ちは山に2枚。
同巡、瑞原さんはツモ切りでヒヤヒヤ。
また同巡、日向さんは
ドラ 日向手牌
受け入れで目一杯の1シャンテン。
次巡、寿人さんは
ツモ 打 ドラ 寿人手牌
の役満放銃回避。
寿人さんがツモって切る時間、約7秒。
前巡の切らずも最近の松ヶ瀬さん5巡中4回手出しでそろそろ危ないと感じ取っていたようです。
松ヶ瀬捨牌
捨牌二段目が手出し。
この5巡で4回手が進んだと見ることはできます。
同巡、松ヶ瀬さんはツモ切り、瑞原さんがロン。
ロン ポン ドラ 瑞原手牌
タンヤオ・赤・ドラ2の満貫、8000点。
試合後のインタビューで寿人さんは
(東1局、松ヶ瀬さんは?)
「国士だと思ってましたよ。
瑞原さんが仕掛けたんですよね。
それに対して結構強い牌バンバン押してるからどこまで僕もいけるかなぁぐらいの探り合いの状態でしたね。
でも最後の方はとてもダメだなぁと思ってやめたんですけどテンパイ入ってたんですか?入ってたんだw(タンキ)
持ってきたんですねー相当怖かったです、迫力ありましたね、あの局ね。」
国士放銃回避は他のプロでも可能だと思いますが、その決断までのスピードが約7秒と他のプロの追随を許しません。
今回は「ビタ止め」について語ります。
ビタ止めビタ止めと動画や漫画などでも表現されますが、漫画のように一点でビタ止めするのはまずできないと思ってください。
その理由は1シャンテンからテンパイになる時、入り目(はいりめ:テンパイ時に入った部分)と待ちの二点が存在するからです。
まれに癖の強い捨牌ならわかる時がある程度。
オリた方が良いのは?@放銃で二着順以上転落する時、?A打点が高い手へ放銃がある時、?B2シャンテンまでの遅い手の時、?Cリーチが二人以上の時の4つです。
この4つの条件が2つ以上重複する時はかなりオリをおすすめします。
この伊達さんがツモり四暗刻テンパイからオリた動画にしても、シャンポン待ちの片方が薄くなってアガリ率が下がっているのも理由の一つとしてあるでしょう。(肝心のシーンは2:55頃)
https://youtu.be/HxzfzAzdeAQ
ここで寿人さんが国士の当たり牌をつかんだ場面に戻ってみましょう。
打 ドラ 寿人手牌
寿人さんは打したわけですが、
場を見ると
寿人捨牌
松ヶ瀬捨牌
瑞原捨牌
日向捨牌
松ヶ瀬さんは以外19字牌が切られないので国士無双や小四喜、字一色などがありそうですがは場に3枚切れ、1枚切れ、3枚切れ、2枚切れ、1枚切れで字牌アンコを使った役満はなさそうです。
となると松ヶ瀬さんは国士無双か混老頭・チートイツ、清老頭あたりのどれかだとなりますが、19牌も寿人さんからが2枚見え、が3枚見えで松ヶ瀬さんがトイツで使える牌も限られています。(19牌で松ヶ瀬さんがトイツ以上で使えるのはだけ)
となると松ヶ瀬さんは国士無双と見て良さそうです。
次に瑞原さんの手は19字牌からの切り出しでポンから食いタンのようです。
前巡、日向さんが、2巡前を通して待ち、待ちを否定しています。
瑞原さんはを切っていて、、、待ちを否定しています。
更に3枚切れでカン待ちはワンチャンス。
そして松ヶ瀬さんがを通して瑞原さんがを切っているので、、、待ちを否定しています。
つまり瑞原さんにピンズやソウズリャンメン待ちはほぼ否定されています。(ピンズとソウズが当たるのは愚形待ち)
これらの理由から瑞原さんはマンズ待ちの可能性が高そうです。
今回のまとめ
・捨牌で手役を絞る
松ヶ瀬捨牌
松ヶ瀬さんは捨牌から国士無双、字一色、小四喜、大四喜、大三元、清一色、混老頭などがありそうだが、場の切られた枚数から字牌暗刻と1・9暗刻を使った役満が否定される。
よって松ヶ瀬さんは国士無双がありそう。(国士無双を否定する時は4枚見えの19字牌を探す)
・他家が通した牌から安全牌を探す
松ヶ瀬さんが通した、日向さんが通したと瑞原さん現物からピンズとソウズリャンメン待ちがほぼ否定されるからか寿人さん打で国士放銃回避。
・オリた方がいい条件(簡易版)は4つ
オリた方が良いのは
?@放銃で二着順以上転落する時(Mリーグルールでは二着順転落=−40000点)
?A打点が高い手へ放銃がある時(高い手へ放銃も一着順差に近い)
?B2シャンテンまでの遅い手の時(2シャンテンではリーチに押すのは2枚以上)
?Cリーチが二人以上の時(先行リーチが2人では放銃確率が高い、勝率が低い)
の4つ。
?@〜?Cの内、2つ以上重複でかなりオリ。
・ビタ止めが偉いわけではない
何でもかんでもビタ止めしてオリるのが良いわけではない。
放銃してもいい場面はあるし、勝負する方がいい場面もある。
それに相手の手に入り目と待ちの2つがある以上、相手の待ちを一点読みするのはまず不可能なのもある。(クセ強捨牌で待ちがわかるのはレアケース)
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2023年06月21日
ちょっとだけMリーグ#173
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は黒沢 咲プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/blyZwZ4yBi0
2022年11月7日 第1試合
南4局
東家 黒沢 咲 34300
南家 鈴木 優 26800
西家 渋川 難波 −23600
北家 鈴木 たろう 62500
(敬称略)
渋川さんが三着目と50400点差のデカラス目。
ラス目・渋川さんはトップ目以外から役満直撃しないと変わらないくらいのビハインド。
三着目・優さんは満貫ロンか1300−2600ツモか黒沢さんから3900直撃で二着、役満ツモ、たろうさんから三倍満直撃でトップ。
二着目・黒沢さんは三倍満ロンか倍満ツモ、たろうさんから跳満直撃でトップ目。(連荘)
トップ目・たろうさんは何点をアガってもトップ。
※動画の都合上、親・三巡目から見ていきます。
最初に親・黒沢さんの手は
ドラ 黒沢手牌
メンツ手4シャンテン。
手役を見るなら123三色同順や234三色同順はありそう。
後は役牌を重ねてポンでも安手でアガれそうです。(一局でトップ逆転には倍満ツモか三倍満ロンが必要なので連荘前提)
ツモ 打
次に南家・優さんの手は
ドラ 優手牌
ターツが揃ってピンフになりそうなメンツ手2シャンテン。
優さんは二着には1300−2600ツモか満貫ロンが必要なのでこの赤なしドラなしの手では条件を満たせません。
それには雀頭を2〜8と入れ替えてメンタンピンツモか赤やドラを引く必要があります。
ツモ 打
続いて西家・渋川さんの手は
ドラ 渋川手牌
トイツの4シャンテン。
点棒状況的に三着目・優さんやトップ目・たろうさんは渋川さんへ満貫〜三倍満放銃では着順が落ちないので黒沢さん以外、このラス目はほぼ無視でいいでしょう。(国士無双っぽい時だけ注意)
ツモ 打
最後に北家・たろうさんの手は
ドラ たろう手牌
タンヤオになりそうなメンツ手2シャンテン。
二着争いがありそうなのでたろうさんは高みの見物に徹する手はあります。
もし早いテンパイならダマテンで終了させます。
ツモ 打
次巡、黒沢さんは
ドラ 黒沢手牌
赤を引き3シャンテン。
同巡、たろうさんは
ドラ たろう手牌
雀頭候補が2つある状態なのでターツと同時に決めてしまいたいくらい、不安定な形です。
2巡後、黒沢さんは
ドラ 黒沢手牌
自風トイツで鳴きやすい手になりました。
この時点で土田さんは「黒沢のアガリは無いもん、たろうか優かでしょうよ」と決め付けています。
同巡、渋川さんは
ドラ 渋川手牌
メンゼンホンイツ・なら満貫にはなりそう。
また同巡、たろうさんは
ドラ たろう手牌
カンチャン→リャンメンに変化しますが、2シャンテンのまま。
次巡、渋川さんは
ドラ 渋川手牌
マンズホンイツ3シャンテン。
次巡、黒沢さんは
ドラ 黒沢手牌
あと数巡すると平均テンパイ巡目で黒沢さんは打。
同巡、優さんは
ドラ 優手牌
ピンフ1シャンテン。
ドラかを引いてアガればリーチ・ピンフ・ツモ・ドラ1300−2600で優さんは逆転二着。
次巡、黒沢さんは
ドラ 黒沢手牌
いわゆる6ブロック形。
ここからどこか1ブロックは切る必要があります。
同巡、優さんは
打 ドラ 優手牌
高目タンヤオに変化したので打。
次巡、優さんは
ドラ 優手牌
を引けばメンタンピンツモ1300−2600で着順アップ。
次巡、黒沢さんは
ドラ 黒沢手牌
ピンズがドラ受け入れに変化。
同巡、優さんは
ドラ 優手牌
ツモ でここから1枚切る場面。
比較するのはととの3ターツ。
とはションパイ、は場に3枚切れ。
渋川捨牌
マンズは優さんから3枚見えなのが好材料。
優さんは1分24秒使って打。
現在、がありドラや赤は必要なくなっています。(リーチ・ピンフ・ツモ・赤でOK)
実際はは山に1枚ずつの計2枚、は共に3枚ずつの計6枚、は2枚ずつの計4枚。
だけが少なく、優さんの選択が正解と言っていいでしょう。
次巡、優さんは
ツモ 打 ドラ 優手牌
日吉「いらっしゃい!お待たせしました僕はです!」
・・・日吉さんが何か言ってますが、先を見ていきます。
ここで 打 しておくと、次にツモで345三色目も出てきます。(は黒沢さんの現物)
同巡、渋川さんは
ドラ 渋川手牌
ホンイツ2シャンテン。
次巡、優さんは
ドラ 優手牌
打テンパイ即リーチ、待ち。
リーチ・ピンフ・赤・ドラ、出アガリ満貫なら二着。
待ちは共に山に2枚ずつの計4枚。
このを黒沢さんがポンして打。
ポン ドラ 黒沢手牌
黒沢さんは連荘する限りトップが見えるのでポン、受け入れ1シャンテン。
次巡、黒沢さんは
ポン ドラ 黒沢手牌
ツモ テンパイ、待ち。
待ちは共に山に2枚ずつ計4枚。
ここから全員、ツモは4回。
残りツモ16枚+王牌14枚=30枚中、黒沢さんのアガリ牌が4枚。
この直後、優さんはツモ切り放銃。
ロン ポン ドラ 黒沢手牌
・赤2、5800点。(リーチ棒+1000)
ここから黒沢さんは
7700、1本場
4000オール4本場
7700、5本場
4000オール7本場
2000、8本場
4000オール9本場
とアガリを重ねて10本場はたろうさんの2000点10本場、5000点で終了。
ロン ポン ドラ たろう手牌
この半荘は
黒沢 112700 +132.7
たろう 29900 + 9.9
優 5000 − 35.0
渋川 −47600 −107.6
最多得点と最多失点記録、ゲーム時間3時間27分、局数26局と記録を複数更新する一日となりました。
今回のまとめ
・鳴きはテンパイスピードでリードしたり相手とのテンパイスピード差を縮めるもの
誰も仕掛けてない場面で鳴いて先にテンパイしてアガる。
他家のテンパイスピードに追いつく為に鳴いてアガる。
鳴く時はシャンテン数が1良くなる鳴きをおすすめ。(例外あり)
・鳴きの種類を使い分ける
?@かわし手(他家の高いアガリを防ぐ安い手)
?A打点(子3900・親5800以上)
?B親連荘(1500でもOK、2900〜が望ましい)
他にもあるが、使う機会が多いのはこの三種。
・親連荘の一部で大爆発
親連荘が続くといわゆる王様タイム(エンペラータイム)に入りやすい。
今回の黒沢さんのような連荘が続きやすくなる。
こんな連荘を防ぐ意味で子の安い鳴きが必要になる。
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2023年06月19日
ちょっとだけMリーグ#172
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は本田 朋広プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/3YF3mxryF4M
2023年3月9日 第1試合
南2局
東家 鈴木 たろう 6300
南家 白鳥 翔 35300
西家 小林 剛 31000
北家 本田 朋広 27400
(敬称略)
たろうさんが断ラス目、上三人がトップ争いしています。
三着目の本田さんでも満貫ロンかツモでトップになれるくらいの点差です。
最初に親・たろうさんの手は
ドラ たろう手牌
赤もドラも無いメンツ手2シャンテン。
先制リーチならチャンスか?
ツモ 打
次に南家・白鳥さんの手は
ドラ 白鳥手牌
ドラ1のメンツ手1シャンテン。
と567三色の必要牌7枚が揃っていて567三色狙いが良さそうです。
引きやタンヤオ変化を見ているようです。
ツモ 打
微差でトップ争い中の白鳥さんは2シャンテン戻しで高い手狙いのようです。
続いて西家・小林さんの手は
ドラ 小林手牌
トイツの2シャンテン。
赤もドラも無く安い手なので、押し過ぎに注意。
ツモ 打
最後に北家・本田さんの手は
ドラ 本田手牌
赤+ドラのメンツ手3シャンテン。
を切ればタンヤオになり、鳴いてもタンヤオ・赤・ドラ3900以上です。
ツモによっては345三色や456三色もありそうなのでそれも逃さないように打ちます。
あとは引きになるのも忘れずに。
ツモ 打
次巡、小林さんは
ドラ 小林手牌
1シャンテン、ポンすればテンパイ。
同巡、本田さんは
ドラ 本田手牌
ドラ2+赤で満貫2シャンテン。
次巡、白鳥さんは
ドラ 白鳥手牌
ピンズ2メンツ計算ならにくっつけてあと1メンツ作りたい。
同巡、本田さんは
ドラ 本田手牌
を引けばトイツ落としのピンフ、が出ればポンしてターツ落としでタンヤオ・赤・ドラ2の満貫狙いになりそうです。
次巡、白鳥さんは
ドラ 白鳥手牌
形が良いとは言えないものの、一応1シャンテン。
同巡、小林さんが打、これを本田さんがポンして打1シャンテン。
ポン ドラ 本田手牌
次巡、たろうさんは
ドラ たろう手牌
を引いてができ1シャンテン、ですが肝心のは本田さんに4枚などは山に1枚ずつの計2枚だけしかありません。
同巡、白鳥さんは
ドラ 白鳥手牌
受け入れの1シャンテンですが、2枚切っていてフリテン含み。
2巡後、たろうさんは
ドラ たろう手牌
テンパイ即リーチ、待ち。
待ちは山に1枚ずつの計2枚。
たろうさんリーチの3巡後、白鳥さんは打。
たろう捨牌
先にを切っているのでやの形は残りにくいのでのスジは通しやすいと見たようです。(やから先に打は考えにくい、テンパイ近くまで愚形フォローを残すのが多いから)
同巡、本田さんは
打 ポン ドラ 本田手牌
たろうさんの切りが早いのでや待ちのまたぎスジはなさそうと見ることはできます。
次巡、小林さんは白鳥さんが通したに合わせて打、これを本田さんがチーして打テンパイ。
チー ポン ドラ 本田手牌
待ちでは山に1枚、は2枚の計3枚。
次巡、小林さんは4枚目のを引き、本田さんのは2枚だけ。
同巡、本田さんは ツモ 打 で放銃回避。
チー ポン ドラ 本田手牌
これでたろうさんのアガリ牌は1枚だけ。
3巡後、白鳥さんはツモでたろうさんのアガリ牌は山に0。
更に2巡後、たろうさんはをツモ切り、本田さんからロン。
ロン チー ポン ドラ 本田手牌
タンヤオ・赤2・ドラ3、12000点。(リーチ棒+1000)
このアガリで
たろう −6700
白鳥 35300
小林 31000
本田 40400
本田さんは二着目に5100点差をつけたトップ目に。
この半荘は
本田 +59.1
白鳥 +16.6
小林 − 9.0
たろう −66.7
今回、南2局のアガリが本田さんのトップを決定付けました。
試合後のインタビューで本田さんは(イ:インタビュアー、本:本田さん)
イ「トップ、おめでとうございます!」
本「ありがとうございます。」
イ「今のお気持ちいかがでしょうか?」
本「いや、ほっとしました、はい。」
イ「監督からは試合前に自由に後悔ないようにというようなお話があったそうなんですが」
本「そうですね、なんかあの今日は勝ってた時を思い出して自由に打ってきていいよって言われたんではい、自由に行けましたね、攻撃的に。」
イ「本当に最後まで勝負されましたよねー!」
本「怖かったですね今日は目からなんか涙が出そうなくらい、はい。目も充血して、はい。」
イ「うるっとされてますね。」
本「花粉症」
イ「見ていると物凄い勝負をクールな表情でさらっとされたように見えたので内心どんな気持ちなんだろう?と思いながら見ていました。」
本「表情はねクールだったんですけど気持ちはドキドキでもう本当に今日は監督に言われたように自由に打ってはい
瀬戸熊さんも今日はまだ負けてもいいんで勝負できるうちにどんどん勝負しろって言われてたんで今日はガンガン勝負してきました。」
イ「強い選択ありました南2局なんですがこちら(鈴木)たろう選手に打った次の局なんですけれどもそのたろう選手のリーチに対して無スジのを勝負してからのテンパイでしたけれども。」
本「そうですねはい後は本当は意識してないとは言いつつ(鈴木)たろうさんにはちょっと打ちたくなかったんですけど
そこで打っちゃうとやっぱラス争いになっちゃうんではい、でもそこはチーム一丸となってドリブンズに向かっていきました。」
イ「勝負したからこそのアガリでしたねこちらも大きな12000。」
本「早く鳴かせて欲しかったですね、はい。」
イ「ファンの皆様にメッセージお願い致します。」
本「まだ全然安心できる位置じゃないとは思うんですけどあのチームは一つ一つやる事をやってセミファイナル目指してますんでこれからも応援よろしくお願いします。」
イ「ではいきましょうか、本日も雷電の麻雀は」
本「面白いんです!」
親リーチ相手でも怯まない本田さんのハイリスクハイリターンな押し引きが冴え渡った一局でした。
今回のまとめ
・スライドで放銃回避
たろうさんのリーチに対し
ドラ たろう手牌
本田さんは
ツモ 打 チー ポン ドラ 本田手牌
リーチの当たり牌を引き現物打の放銃回避。
・鳴きを考える打点的ボーダーラインは子3900(親5800)〜
点棒状況に動きが小さい時は子3900(親5800)〜で鳴きを意識。(タンヤオ・ドラ2、役牌・ドラ2、役牌・混一色など)
本田さんの手は
ドラ 本田手牌
鳴いて3900ある手(タンヤオ・赤・ドラ)だがブロック数が足りないので鳴けない。(、、、の1メンツ足りない)
2巡目、本田さんは
ドラ 本田手牌
これならブロック数が足りているので鳴ける。(、、、、でポン、チーできる形)
打点から鳴きを判断する時は子3900(親5800)〜がボーダーライン。(連荘を止めたい時は1000や2000でも鳴くなど例外あり)
本田さんは赤引きで二翻アップし12000点和了。
ロン チー ポン ドラ 本田手牌
・スジひっかけリーチを否定しやすいケースもある
たろうさんリーチの3巡後、白鳥さんは打。
たろう捨牌
先にを切っているのでやの形は残りにくいのでのスジは通しやすいと見たと思われる。(やから先に打は考えにくい、テンパイ近くまで愚形フォローを残すのが多いから)
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2023年06月17日
ちょっとだけMリーグ#171
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は近藤 誠一プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/sdfYBLYOjDA
2018年10月11日 第2試合
南3局
東家 近藤 誠一 40500
南家 萩原 聖人 16300
西家 鈴木 たろう − 5900
北家 二階堂 亜樹 49100
(敬称略)
トップ目・亜樹さんと二着目・近藤さんの点差は10000点未満で 2600オールツモや9600ロンで逆転トップ目に。
三着目・萩原さんは二着目と24200点差のリーチ棒が出て倍満ツモでやっと届く大差。
ラス目・たろうさんも同様に三着目と22200点差の三倍満ツモで届く大差です。
最初に親・近藤さんの手は
ドラ 近藤手牌
メンツ手なら4シャンテン。
ペンチャン2+カンチャンの愚形だらけでこのまま進めても他家リーチを受けるのが見えています。
どうせ遅い手ならマンズホンイツやチャンタ、トイツが増えればホンイツ・チートイツやホンロウ・チートイツ狙い、19字牌が増えれば国士無双狙いも良いでしょう。
ツモ 打
次に南家・萩原さんの手は
ドラ 萩原手牌
ドラ1ですが役なし3シャンテン、着順アップには倍満ツモ以上が必要なのにリーチ・ツモ・ドラで1000−2000と遠そう。
遠回りになりますが雀頭を2〜8と入れ替えてタンヤオなら満貫まで、345三色か678三色を付けて裏1なら跳満のプランもありそうです。
ツモ 打
続いて西家・たろうさんの手は
ドラ たろう手牌
箱下のたろうさんはマイナスを解消するアガリが欲しい。
にくっつけたメンツやイーぺーコーも意識するといいでしょう。
ツモ 打
最後に北家・亜樹さんの手は
ドラ 亜樹手牌
タンヤオかピンフになりそうな2シャンテン。
亜樹さんはこの親さえ終わらせればトップの可能性が高くなります。
次局、二着目に満貫ツモや跳満ツモで逆転されない点差(10100点差以上、15100点差以上)になるアガリを目指したい状況。
ツモ 打
次巡、萩原さんは
ドラ 萩原手牌
1メンツ完成の2シャンテン。
同巡、たろうさんは
ドラ たろう手牌
3トイツでチートイツ3シャンテン。
ドラが重なれば跳満も見えてきます。
また同巡、亜樹さんは
ドラ 亜樹手牌
引きでテンパイする1シャンテン。
次巡、亜樹さんは
ドラ 亜樹手牌
タンヤオ確定の更に形が良くなったでテンパイする1シャンテン。
次巡、近藤さんは
ドラ 近藤手牌
近藤捨牌
捨牌にソウズ1メンツ並んでますが、ここで役なしテンパイになっても赤もドラも無く安いままなのでホンイツかホンロウか国士のどれかを目指すので良いでしょう。
同巡、たろうさんは
ドラ たろう手牌
2メンツ完成の3シャンテン。
次巡、近藤さんは
ドラ 近藤手牌
打 で19字牌が九種十牌、国士無双3シャンテン。
同巡、亜樹さんは
ドラ 亜樹手牌
ここから1枚切る場面。
近藤捨牌
萩原捨牌
たろう捨牌
ドラ表示牌含めては亜樹さんから4枚見え、にくっつけば良い待ちになりそうです。
場にピンズが1枚も切られていないので亜樹さんは打に決めたようです。
次巡、近藤さんは
ドラ 近藤手牌
おそらく国士狙いの近藤さんは打トイツ落とし。
4巡後、たろうさんは
ドラ たろう手牌
受け入れの1シャンテン。
リャンぺーコーやチートイツ含み+ドラ2+赤2でリーチ・ツモなら跳満〜の高い手です。
同巡、亜樹さんは
ドラ 亜樹手牌
5巡目切りしなければ次巡ツモのこんなテンパイが入っている所でした。
ドラ 例1
その後はどちらにもくっつかずの1シャンテンのまま。
次巡、近藤さんは
ドラ 近藤手牌
5トイツ、ホンロウ・チートイツ1シャンテン。
を引けばテンパイ。
同巡、萩原さんは
ドラ 萩原手牌
受け入れの1シャンテンでドラが出ない形。
次巡、近藤さんは
ドラ 近藤手牌
手材料だけならポンして小四喜を見たい手ですがが2枚切れでポンできないのでホンロウ・チートイツテンパイ、タンキ待ち。
同巡、亜樹さんツモで
打していなければ、跳満以上をアガっています。
リーチツモ ドラ 例2
2巡後、たろうさんは
ドラ たろう手牌
テンパイ即リーチ待ち。
リーチ・ピンフ・赤2・ドラ2の出アガリ跳満〜。
待ちは山に1枚、は1枚の計2枚。
次巡、亜樹さんテンパイ、打。
打 ドラ 亜樹手牌
待ち。
待ち共に山に0。
次巡、近藤さんは ツモ 打 手出し 。
同巡、萩原さんは ツモ 打 で放銃回避。
また同巡、亜樹さんはツモ切り、これが近藤さんへ放銃。
ロン ドラ 近藤手牌
混老頭・七対子、9600点。(リーチ棒+1000)
近藤さんはトイツ落とししましたが、マンズホンイツ・チートイツでもアガリは拾えています。
ロン
近藤さんは先日、セガサミーフェニックスの選手勇退と同時にセガサミーフェニックス監督就任が発表されました。
https://twitter.com/SEGASAMMY_PNX/status/1661613315066576897
https://twitter.com/SEGASAMMY_PNX/status/1661613065039749121
https://times.abema.tv/articles/-/10082837
https://youtu.be/V7Ie0MtbvLg
近藤選手、今までお疲れ様でした!
そして今後は監督としての活躍を祈っております。
今回のまとめ
・悪い配牌ほど方針を明確に
近藤さんの手は
ドラ 1巡目近藤手牌
?@マンズホンイツ?Aチャンタ?B123三色同順?C国士無双
の大きく4つの方向に分かれる。
?@ホンイツ狙い→トイツが増えてホンイツ・チートイツ
リーチツモ ドラ 例3
?Aチャンタ狙い→チャンタ・123三色同順か純チャン
リーチロン 例4
リーチロン 例5
?B123三色狙い→チャンタ・123三色同順
リーチロン 例6
?C国士無双狙い→トイツが増えてホンロウ・チートイツ
ロン 例7
配牌の時点でこれくらいの方針を決めておく。
これらのアガリが厳しいと判断したら安全牌を貯めていつでもオリの準備を。
こんな手で放銃するのはこの手の価値に見合っていないから。
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2023年06月15日
ちょっとだけMリーグ#170
今回もMリーグの一局だけ掘り下げていきます。
今日の主役は松本 吉弘プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/dpQqoI5S4Aw
2023年5月11日 第2試合 ファイナルシリーズ6戦目
南4局
東家 勝又 健志 19900
南家 瀬戸熊 直樹 23900
西家 松本 吉弘 29600
北家 高宮 まり 26600
(敬称略)
トップ目・松本さんは何点でもアガればトップ。
二着目・高宮さんはリーチ棒が出て2000点ロン(同点)か3200ロンか700−1300ツモか松本さんから1600直撃でトップ。
三着目・瀬戸熊さんは6400ロンか1300−2600ツモか松本さんから3200直撃でトップ。
ラス目・勝又さんは連荘する限りトップの可能性が残り、12000ロンか2600オールツモか松本さんから7700直撃でトップ目。(連荘)
最初に親・勝又さんの手は
ドラ 松本手牌
ドラ1ありますがメンツ手なら5シャンテンと遅い手です。
19字牌がの九種九牌あるので国士無双4シャンテンでもあります。
メンツ手狙いでは相手より遅いのが見えている以上、ここは配牌オリ(2〜8切り)しながら国士狙いするくらいしかなさそうです。
強いて役を見るなら枚数が一番多いマンズを使ったマンズホンイツはあるかもしれません。
ツモ ツモ切り
第一打から国士を見切ります。
次に南家・瀬戸熊さんの手は
ドラ 瀬戸熊手牌
赤もドラも無いメンツ手3シャンテン。
タンヤオかピンフになりそうなので役ありを目指して、二着目に1600放銃や三着目に3200放銃で二着落ちや三着落ちがあり先制リーチが入るとオリになりそうです。
ツモ 打
続いて西家・松本さんの手は
ドラ 松本手牌
赤1のメンツ手3シャンテン。
ピンズ部分が引きで2メンツになるので見落とさないようにします。
例1
例2
ツモ 打
最後に高宮さんの手は
ドラ 高宮手牌
高宮さんは3200ロン以上か700−1300ツモ以上が条件なので3900か1000−2000を作ればOK。
赤を引いたタンヤオ・赤・ドラか役牌・赤・ドラで条件を満たします。
メンゼンならリーチ・タンヤオ・ドラで十分。
ツモ 打
次巡、高宮さんは
ドラ 高宮手牌
赤引きでリーチ・赤・ドラかタンヤオ・赤・ドラで良さそう。
次巡、瀬戸熊さんは
ドラ 瀬戸熊手牌
これでタンヤオ・イーぺーコーや4トイツでチートイツ2シャンテンでもあります。
同巡、松本さんは
ドラ 松本手牌
まだ3シャンテン。
次巡、勝又さんは
ドラ 勝又手牌
がポンできる手になりましたがまだ3シャンテン。
を鳴くと雀頭がなくなります。
同巡、瀬戸熊さんは
ドラ 瀬戸熊手牌
マンズが必要なダブルメンツ、カンとネックが2つあります。
また同巡、松本さんは
ドラ 松本手牌
受け入れの1シャンテン。
ポンならテンパイ。
次巡、松本さんは打、これを高宮さんがチーして打。
チー ドラ 高宮手牌
雀頭の無い3シャンテン。
次巡、瀬戸熊さんは
ドラ 瀬戸熊手牌
マンズもピンズも情報は0に近い(場に1枚切れだけ、残りはションパイ)ですが打で2シャンテン。
次巡、松本さんは
松本捨牌
捨牌にアンコかぶりでどこかがっかりした顔の松本さん。(動画2:55)
次巡、勝又さんは
ドラ 勝又手牌
やっと役なし2シャンテン。
同巡、瀬戸熊さんは
ドラ 瀬戸熊手牌
受け入れの1シャンテン。
を引けばピンフ、それ以外は愚形待ちです。
また同巡、松本さんは
ドラ 松本手牌
ツモ 打 で高宮さんが鳴きたいをブロック。
3900ロンでトップ逆転される松本さんは下家に鳴かせるわけにはいきません。
次巡、勝又さんは
ドラ 勝又手牌
リャンメン受け入れができた2シャンテン。
同巡、瀬戸熊さんが打、これを松本さんがチーしてテンパイ。
チー ドラ 松本手牌
役牌バック(後付け)でしかアガれない・赤2000点テンパイ。
アガリ牌は山に2枚。
同巡、高宮さんは
チー ドラ 高宮手牌
3900の2シャンテン。
次巡、勝又さんは
ドラ 勝又手牌
受け入れの1シャンテン。
同巡、高宮さんは
チー ドラ 高宮手牌
とピンズ3枚を抱えるのは危険と見たのか、打。
3巡後、勝又さんは
ドラ 勝又手牌
受け入れの1シャンテン。
次巡、勝又さんは
ドラ 勝又手牌
テンパイ即リーチ、待ち。
待ちは山に0、は1枚の計1枚。
次巡、勝又さんはツモ切り、松本さんアガリ。
ロン チー ドラ 松本手牌
・赤、2000点。(リーチ棒+1000)
このアガリで
松本 +52.6
高宮 + 6.6
瀬戸熊 −16.1
勝又 −43.1
この日、白鳥-松本リレーでABEMAS二連勝。
今回のまとめ
・役牌バック(後付け)は僅差のオーラスなど競っている場面で有効
南4局
東家 勝又 健志 19900
南家 瀬戸熊 直樹 23900
西家 松本 吉弘 29600
北家 高宮 まり 26600
トップ目・松本さんは何点でもアガればトップ。
二着目・高宮さんはリーチ棒が出て2000点ロン(同点)か3200ロンか700−1300ツモか松本さんから1600直撃でトップ。
三着目・瀬戸熊さんは6400ロンか1300−2600ツモか松本さんから3200直撃でトップ。
ラス目・勝又さんは連荘する限りトップの可能性が残り、12000ロンか2600オールツモか松本さんから7700直撃でトップ目。(連荘)
↑のようにトップ目〜ラス目まで現実的に全員にトップがありそうなオーラス、かなり全員が前に出てくる(アガリに向かう)可能性が高い局ではあまりオリず、相手が役牌バックだろうとわかっていても切ってくれるから有効。
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2023年06月13日
ちょっとだけMリーグ#169
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は鈴木 優プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/1DJ7-SK4d4Q
2023年 5月1日 第2試合
東2局
東家 内川 幸太郎 21100
南家 鈴木 優 28900
西家 松本 吉弘 25000
北家 黒沢 咲 25000
(敬称略)
優さんが3900点リードしている東場。
最初に親・内川さんの手は
ドラ 内川手牌
ポンする手に見える4シャンテン。
赤もドラも無いのであまり勝負する手には見えないですが、先制テンパイなら連荘狙いもあるかもしれません。
ツモ 打
次に南家・松本さんの手は
ドラ 優手牌
ドラ2のメンツ手3シャンテン。
リーチ・ドラ2で5200、役牌を重ねてポンでも3900〜と打点がある程度高めです。
ツモ 打
続いて西家・松本さんの手は
ドラ 松本手牌
第一ツモで役なし1シャンテン。
このままではリーチ1300点になりそうなのでを1枚引いて倍にしたい。
ツモ 打
最後に北家・黒沢さんの手は
ドラ 黒沢手牌
メンツ手4シャンテン。
赤もドラも無い手でテンパイスピードが遅めで勝負にはならなそう。
ツモ 打
3巡目、松本さんはテンパイ即リーチ!
ドラ 松本手牌
リーチ1600点、待ち。
松本捨牌
現物にはあまり困らなそう(スジひっかけは無さそうなので切りやすい)ですが、他家には何点の手かわかりません。
待ちは山に3枚、も3枚の計6枚。
他家がリーチ現物やスジ、字牌を切り続ける形で進行し、
16巡目の優さんは、
ドラ 優手牌
ツモ 打 リーチ!
松本さんの待ち4枚を押さえてのペン待ち。
優さんからドラ3枚見えで、松本さんの手はあまり高くないだろうというのはわかります。(松本さんに赤1でもリーチ・赤2600点など安い)
鳴きが入ってないので親と優さんはツモ18回、あとツモは2回あります。
リーチの次巡、松本さんがをツモ切り、決着。
リーチロン ドラ 裏ドラ 優手牌
リーチ・ドラ3、8000点。(リーチ棒+1000)
このアガリで優さんは37900持ちトップ目に。
「え?これだけ?」という声が聞こえてきそうなのでもう一局追加します。
南3局 1本場
東家 鈴木 優 42100
南家 松本 吉弘 34700
西家 黒沢 咲 11300
北家 内川 幸太郎 11900
優さんと松本さんが子・満貫差のラス前。
トップ争いと三着争いが同時に起こりそうな点棒状況。
親・優さんの手は
ドラ 優手牌
ドラ1のメンツ手3シャンテン。
ドラが孤立牌なのでこれを重ねるかメンツで使うかのどちらかで使う必要があり、切るなら切るタイミングはあらかじめ考えておきたい。
役を見るならソウズ9枚でソウズホンイツかチンイツ、イーペーコー、ソウズ一気通貫などがありそうです。
ツモ 打
次に南家・松本さんの手は
ドラ 松本手牌
赤もドラも無いメンツ手3シャンテン。
トップ目との点差を縮めるアガリ(満貫ロンか1300−2600ツモ以上)が欲しいですが、赤もドラも無い手で高くならなそうなのでここはピンフなど安アガリで親流しか、他家へのアシストを考えるといいでしょう。(下家にネックをチーさせる、対面に役牌ポンなどこれ以上の連荘を避ける)
ツモ ツモ切り
続いて西家・黒沢さんの手は
ドラ 黒沢手牌
三着争いのライバル、三着目・内川さんと600点差なのでここは1000点でもアガリが欲しい。
それには役牌を重ねるかタンヤオが良さそうです。
ツモ 打
最後に北家・内川さんの手は
ドラ 内川手牌
トイツでこれをポンした1000点、役を見るなら789三色やチャンタなどがありそうです。
ツモ 打
2巡後、優さんは
ドラ 優手牌
イーペーコー完成で役ありに。
次巡、優さんは
ドラ 優手牌
雀頭の無い1シャンテン、受け入れの形。
3巡後、優さんは
ドラ 優手牌
テンパイで、ここから1枚切る場面。
ドラを切るか、打のイーペーコーにするかの二択に見えます。
場を見ると
松本捨牌
黒沢捨牌
内川捨牌
優さんから4枚見え、2枚見えで見た目枚数では0枚、2枚、3枚。
ソウズは他家に何枚か持たれている可能性を含めると見た目5枚よりは枚数は減ると思われます。(実際は山に4枚)
あとは西家と北家の早いからドラを持って無さそうに見えます。(ある時はドラトイツ以上)
待ちは山に3枚。
同巡、松本さんは
ドラ 松本手牌
4トイツでチートイツ2シャンテン。
また同巡、黒沢さんは
ドラ 黒沢手牌
役なし3シャンテン。
更に同巡、内川さんは
ドラ 内川手牌
チャンタ・789三色同順1シャンテン。
リーチ・ツモかで跳満〜もあります。
4巡後、優さんは
ドラ 優手牌
テンパイ即リーチ!待ち。
待ちは山に0枚、は2枚、は1枚、は1枚の計4枚。
同巡、松本さんは
ドラ 松本手牌
逆転のテンパイ、待ち。
待ちは山に2枚、は3枚、は0枚の計5枚。
リーチの同巡、内川さんがを引き、優さんの待ちは山に3枚。
次巡、松本さんがをツモ切り、ロン。
リーチロン ドラ 裏ドラ 優手牌
リーチ・一盃口、3900の一本場、4200点。(リーチ棒+1000)
今回取り上げた二局とも麻雀によくある展開、同じ相手から当たり牌が出る結果に終わりました。
この半荘は
優 48300 +68.3
松本 27700 + 7.7
内川 14300 −25.7
黒沢 9700 −50.3
今回のまとめ
・連続形を大切にすると多面張や変則待ちになる
打 ドラ 優手牌
優さんは7巡目、打してドラタンキ待ち。
4巡後、優さんは
ドラ 優手牌
ツモ で四面張。
もし7巡目打ではなく打していると待ちと待ちが減る。(例1)
例1
・待ちには他家の不要牌を選ぶとアガリ率が高い
松本捨牌
黒沢捨牌
内川捨牌
ドラ 優手牌
松本さん5巡目から孤立牌の可能性が高い、黒沢さんと内川さんのからは持ってない可能性が高い。
優さんから4枚見え、2枚見え、3枚見えでは相手が持ってない可能性が高く不要牌。(特に松本さんは早い打からは持ってなさそう)
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2023年06月11日
ちょっとだけMリーグ#168
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は二階堂 亜樹プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/PAGrBbszG2Q
2019年 1月17日
南3局
東家 黒沢 咲 − 1500
南家 二階堂 亜樹 15000
西家 佐々木 寿人 76800
北家 茅森 早香 9700
(敬称略)
寿人さんがデカトップ目でかなりトップ率が高そうなラス前。
最短あと2局で決まってしまうので二着争いが激化しそうな一局です。
ラス目・黒沢さん〜二着目・亜樹さんの点差は16500点、黒沢さんから7700直撃で一気に1100点差まで迫られてしまいます。
三着目と二着目の点差も5300点で茅森さんの1000−2000ツモや5200ロンでも1000点差以下に近づきます。
最初に親・黒沢さんの手は
ドラ 黒沢手牌
配牌ドラ3、567三色同順も狙えそうなメンツ手2シャンテン。
ツモによっては4000オール〜8000オールも狙えそうな手です。
ツモ 打
次に南家・亜樹さんの手は
ドラ 亜樹手牌
がオタ風なのでこれを雀頭にすれば平和になりそうです。
ソウズリャンカンが埋まるか変化すればほぼピンフになります。
ツモ 打
続いて西家・寿人さんの手は
ドラ 寿人手牌
赤もドラも雀頭も無いメンツ手3シャンテン。
寿人さんは親連荘や役満放銃が無い限りトップは堅そうなのでいつでもオリで良さそうです。
ツモ 打
次巡、黒沢さんは
ドラ 黒沢手牌
既に受け入れの1シャンテン。
同巡、寿人さんは
ドラ 寿人手牌
トイツでも鳴きもメンゼンも見られます。
更に同巡、茅森さんは
ドラ 茅森手牌
イーぺーコーも意識しておきたい3シャンテン。
2巡後、寿人さんは
打 ドラ 寿人手牌
ピンズ一気通貫も見えた寿人さんは打。
同巡、茅森さんは
ドラ 茅森手牌
ソウズが五連形に変化。
次巡、黒沢さんは
ドラ 黒沢手牌
ツモで寿人さんが鳴きたいがテンパイまで出ない形。
同巡、亜樹さんは
ドラ 亜樹手牌
ここにを引けば123三色や234三色が狙える形になります。
次巡、亜樹さんは
ドラ 亜樹手牌
部分はカンとリャンメンでが重複しているので打。
同巡、茅森さんは
ドラ 茅森手牌
ソウズ2メンツ完成でとへのくっつき1シャンテン。
を引けばテンパイ。
次巡、黒沢さんは
ドラ 黒沢手牌
受け入れの1シャンテンに変化。
同巡、亜樹さんは
ドラ 亜樹手牌
これでほぼピンフ、を引けば123三色同順とチャンタ狙い、を引けば234三色同順が狙えます。
次巡、黒沢さんは
ドラ 黒沢手牌
マンズリャンカンに変化、 打 カンスジひっかけリーチも辞さずの構えか?
同巡、亜樹さんは打、1枚目のをスルーした寿人さんがポンして打。
ポン ドラ 寿人手牌
次巡、黒沢さんは
ドラ 黒沢手牌
567三色もある1シャンテン。
2巡後、黒沢さんは
ドラ 黒沢手牌
を引き一翻アップ。
同巡、亜樹さんは
ドラ 亜樹手牌
234三色含みの受け入れ1シャンテン。
また同巡、茅森さんは打、これを黒沢さんがチーして打テンパイ。
チー ドラ 黒沢手牌
片アガリ(アガれる方とアガれない方がある)567三色・赤・ドラ3、待ちですが567三色になるでしかアガれません。
待ちは山に2枚。
黒沢さん鳴きの直後、亜樹さんは
打 ドラ 亜樹手牌
ツモ 打 、このを寿人さんがチーしてテンパイ。
チー ポン ドラ 寿人手牌
待ちは山に0枚、は3枚の計3枚。
次巡、亜樹さんは
ドラ 亜樹手牌
ここから1枚切る場面。
黒沢捨牌
チー ドラ 黒沢手牌
寿人捨牌
チー ポン ドラ 寿人手牌
親現物はですが寿人さんはピンズをしか切ってないので危険牌。
黒沢さんはタンヤオにしては役牌より先にを切っているのが変で、67を1枚も切ってないのでここを中心とした役、さらしているから567三色が怪しい。
を鳴いているのでマンズ待ちはなさそう、を切っているので567三色の必要牌の内、先に言ったものを除いたのどれかが待ちと見て良さそうです。
亜樹さんは上の手から場に1枚切れ打。
次巡、亜樹さんは ツモ 打 。
これは黒沢さんと寿人さんの現物のスジです。
が切られて待ちが否定されています。
次巡、黒沢さんはツモ切り、寿人さんがロン。
ロン チー ポン ドラ 寿人手牌
1000点。
このアガリで
黒沢 − 2500
亜樹 15000
寿人 77800
茅森 9700
黒沢さんの12000を防ぎ、自らのトップ率を高めた寿人さんです。
最短あと一局になり、これで亜樹さんの二着率も上がっています。
今回のまとめ
・特定の数字が切られないのが三色
黒沢捨牌
チー ドラ 黒沢手牌
黒沢さんはタンヤオにしては役牌より先にを切っているのが変で、67を1枚も切ってないのでここを中心とした役、さらしているから567三色が怪しい。
を鳴いているのでマンズ待ちはなさそう、を切っているので567三色の必要牌の内、先に言ったものを除いたのどれかが待ちと見て良さそう。
・オリを考えるのは放銃で今から二着順以上ダウンが現実的になる時
ドラ 亜樹手牌
亜樹さんはここから1枚切る場面だが、
黒沢捨牌
チー ドラ 黒沢手牌
寿人捨牌
チー ポン ドラ 寿人手牌
親現物はだが寿人さんはピンズをしか切ってないので危険牌。
東家 黒沢 咲 − 1500
南家 二階堂 亜樹 15000
西家 佐々木 寿人 76800
北家 茅森 早香 9700
亜樹さんは親へ5800放銃や子へ満貫放銃でも三着目。
もし12000放銃ならラス目と4500点差で次局ラス目の1000−2000ツモや2600直撃で逆転される。
親へ9600以上放銃はラス落ち。
今局の放銃が三着率やラス率を高めるからオリが良さそう。
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