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2018年09月25日

第4R~タマゴタケタマゴタケモドキタマゴテングタケクイズ!

必ずお読みください!

ほんとうはこの日のブログも書きたかったのだが、書く時間がなかった。でもせっかく採れたし撮れたので、でっかいけどかわいらしいきのこを予想の前にまずは掲載しておく。

アカヤマドリ18920.jpg
↑アカヤマドリ。カワイイでしょ!でもさすがにちょっとデカくなりすぎたので、柄の部分はほぼ虫にやられており、厚さ1?pくらいの輪切り1枚しか食えなかった。傘の部分はすべておいしくいただいた。バターソテー。う~ん、美味。

↓アカヤマドリ親子。まあ実際の親子関係があるんだかないんだか、きのこについてはよくわからん。とにかくふたつで仲良くくっついて生えてた。親はもうズルズルぐちょぐちょに腐っており万事休す、無念なり・・・
アカヤマドリ親子18920.jpg

子のほうがちょうど私の手に収まる、非常に持ちやすいサイズだったから、親のバカでかさの想像はつきますよねぇ?アカヤマドリはとても大きくなるイグチなんですよねー。子供の傘だけでもけっこう腹にたまる。

そしてその帰りに見つけたバカでかいタマゴタケ。これはたぶん私が見た中では過去最高のレコードである。背が高くて30?pくらいあり、傘は私の手のひらを思い切り広げても全然入りきらないくらいのビッグサイズだ。かなりの老菌だったがまだ十分にみずみずしかったので、こちらも「タマゴタケめし」でおいしくいただいた。

巨大玉子18920.jpg
↑見えている柄は短いが、落ち葉が積もっており、ご覧のとおりかなり急勾配の斜面だったので、ツボ(※詳細は後述)はずっと下にある。それに今までこんなにデカいツボは見たことがない。

↓イグチの老菌かよってくらい豪快に反りかえってはいたが、中央の出っ張りがはっきりしており、老菌ながらもまだ若々しさを残している。
巨大同個体.jpg


では、そろそろ本題に入ろう。今回は予想というか、みなさんにもクイズを出題しようと思う。予想兼クイズである。

玉子クイズ18922.jpg

クイズ同個体頭.jpg

クイズ同個体.jpg

だいたいきのこというやつは、幼菌の判断が難しい。たとえば前回だかその前だかに登場した猛毒菌のバライロウラベニイロガワリと美食菌アメリカウラベニイロガワリなんて、ガキのころは双子かっつーくらい似ている(ように私には見える)。

ツボがあるテングタケのファミリーなんてもっと難しい。タマゴタケがなぜ「タマゴ」なのかというと、ガキの時分はこんなだからだ。

ゆで卵タケ18920.jpg

まるでゆで卵のように見えるかもしれないが、ユデタマゴタケではない。テングタケの一族はみな、こういう「卵」の形で生まれてくるのである。これを突き破って立派なきのことして成長してゆくのだ。

生まれたてタマゴ.JPG
↑卵の殻を破ったタマゴタケ幼菌。私の手に持った白い部分がツボ(卵の殻)
↓(たぶん)猛毒ドクツルタケ幼菌。上のタマゴタケよりもさらに成長すると、柄が伸び、ツボが柄の最下部に残る。こいつはチビでもデカくても食ったら死ぬ。
猛毒ドクツル.JPG

という具合に、どうみてもゆで卵の状態の生まれたてテングタケ一族は、難しいどころか、判断は不可能なのである。そして老菌。きのこというやつは、年老いてくると溶け始めるからこちらも難しいのだ。

人間だってそうじゃないですか。赤ん坊なんてどれも同じに見えるし、なんならじーさんばーさんも大差ないように感じられますよね?(あれ、俺だけ?)だから今回の「老菌当てクイズ」も非常に難問なのである。

問題の画像はすべて同個体。ヒントとなるのは根元のほう。「ツボ」を確認していただけただろうか?コイツもおそらくテングタケのファミリーである。ポイントは、うすら黄色い色をどう解釈するか・・・では予想。

◎ タマゴタケ
○ キタマゴタケ
▲ タマゴタケモドキ
△ タマゴテングタケ(大穴)
× きのこじゃない(単勝万馬券)

ここまでタマゴタケの写真を何枚となくご覧いただいているから、「ぜんぜん違うじゃねぇかこのインチキ野郎!」と思うかもしれない。しかしそれは違う。インチキ野郎の部分は正しいが、きのこはそんなに単純ではないのだ。

実はこのタマゴタケというやつは、赤い成分の水溶性が高い。雨が降ると赤が溶け流れてしまうのだ。実際タマゴタケを焼いて食ったりすると、きのこの水分が赤を洗い落としてうすら黄色っぽくなる。赤かったタマゴタケは、食べるころには猛毒タマゴタケモドキみたいな色になってしまうのだ。味は同じでも、これはかなり怖い。

これと同じことが↑の写真にも起こっていると考えられる。キタマゴタケはタマゴタケの兄弟みたいなもので、こちらも食べられる。が、このへんでは見たことがないので、色はキタマゴタケに近くても、確率的にはタマゴタケのほうが高い。

また、食ったらほぼ死ぬタマゴタケモドキ、タマゴテングタケの可能性はほぼない。というのも、本問画像の2番目を拡大してもらうとわかるが、全体的に溶けているものの、手前側の花びらみたいになったところに「条線」が残っていることがわかると思う。

これは、選択肢の中ではタマゴタケやキタマゴタケのみに見られる特徴である。てな具合に「タマゴタケ」を導いたわけだが、いかがだろうか?

ただしイマイチ強気になれないのは、本体のツボのまわりにツボらしき球体が規則的に並んでいる点。以前も書いたように、タマゴタケは確かに群生はする。かなり大規模な菌輪(輪を描くように発生)を形成することもある。ただ、上記のような、1つの個体を取り囲むように群生するタマゴタケは見たことがない。この点は引っ掛かる。

とすると、選択肢にはないテングタケ一族の可能性も十分考えられることになるし、単勝万馬券の「きのこじゃない」なんていう可能性は・・・さすがにこれはキビシイか。

いやー長くなってしまいましたすいませんごめんなさいかんにんしてやー。やっぱ写真ためこむと載せるのが難しいですなぁ・・・
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