音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2014年04月07日
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テーマ: Jazz(1967)
カテゴリ: ジャズ




 ハロルド・ランド(Harold Land)は、1928年生まれのテナー・サックス奏者(2001年没)。生まれはテキサス州ヒューストンだが、幼いころにカリフォルニア州サン・ディエゴに移って育ち、ずっと西海岸を拠点として活動した。サイドマンとしては、クリフォード・ブラウン=マックス・ローチのクインテット(参考過去記事 (1) (2) )への参加でも知られる。

 リバーサイド系列のジャズランド・レーベルの吹き込みであるこの『ウェスト・コースト・ブルース(West Coast Blues!)』は、その名が示すように西海岸(サンフランシスコ)での録音。本盤の演奏者の組み合わせは、東海岸から西海岸へツアーに来たピアノ・トリオに、現地のミュージシャン(ハロルド・ランド、ウェス・モンゴメリー、ジョー・ゴードン)を加えたものである。

 だからといって西海岸=クール・ジャズみたいなイメージではない。ハロルド・ランドは個人的に結構好みなのだが、その素性を知らない人が聴いて“西海岸だ”と思うようなタイプではない。時に陰鬱ですらあり、全体として重さを感じるテナー演奏がこの人の魅力になっている。彼のテナーという点に絞れば、本盤の中では、1.「ウルスラ」、3.「ドント・エクスプレイン」、4.「ウェスト・コースト・ブルース」が特に気に入っている。

 他方、上のような言い方だと、暗くて重いのは聴きづらいという印象を与えてしまうかもしれないが、実際にはウェス・モンゴメリーの参加によってその印象は全く違ったものになっている。彼のギターが随所で“一服の清涼剤”となっていて、重さに対する軽やかさや滑らかさの役割を担っている。その意味では実に巧妙な緩急のついた盤とも言えるかもしれない。ハロルド・ランド盤は決して多くなく、その中でも筆者自身はいくつかしか知らない。けれども、過小評価されてきたサックス奏者というのはその通りなのだろう。いつかすべての吹き込みを聴いてみたいと思っている演奏者の一人だったりする。



[収録曲]

1. Ursula
2. Klactoveedsedstene
3. Don't Explain
4. West Coast Blues
5. Terrain
6. Compulsion


[パーソネル・録音]

Harold Land (ts)
Wes Montgomery (g)
Joe Gordon (tp)
Barry Harris (p)
Sam Jones (b)
Louis Hayes (ds)

1960年5月17日(5.,6.)、18日(1.~4.)録音。







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Last updated  2014年04月07日 06時48分20秒
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