音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2016年08月10日
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若きサウスサイド・ジョニーの活気と貫禄


 1975年、ブルース・スプリングスティーンが『明日なき暴走』でブレークした翌年の1976年、その盟友であるジョン・ライオンことサウスサイド・ジョニーもメジャー進出を果たした。彼率いるサウスサイド・ジョニー&ジ・アズベリー・ジュークス(Southside Johnny & the Asbury Jukes)のファースト作がこの『アイ・ドント・ウォント・トゥ・ゴー・ホーム(I Don’t Want To Go Home)』である。

 B・スプリングスティーンが2曲を提供している。その一つ、4.「ザ・フィーヴァー」は、R&Bやソウルのテイストをもつサウスサイド・ジョニーのヴォーカルのよさが存分に発揮された好ナンバー。余談ながら、この曲では、E・ストリート・バンドの クラレンス・クレモンズ (クレジットではSelmon T. Sachsという変名)がコーラスで参加している。もう1曲の10.「ユー・ミーン・ソー・マッチ・トゥ・ミー」では、元ロネッツのロニー・スペクターとのデュエットを繰り広げている。

 他に目立つのは、3曲(1.,3.,6.)を提供し、かつプロデュースも担当しているもう一人の盟友、スティーヴ・ヴァン・ザント( リトル・スティーヴン )である。レコーディングにもギター、ヴォーカルで参加しているが、何と言っても注目なのは5. 「破れた心(ブローク・ダウン・ピース・オブ・マン)」 。小気味いい演奏とテンポ良い掛け合いのデュエットが印象的なナンバーである。

 それから、リトル・スティーヴン提供曲としては、表題曲の1. 「アイ・ドント・ウォント・トゥ・ゴー・ホーム」 の出来が抜きんでている。この曲のヴォーカルもそうなのだけれど、本盤のサウスサイド・ジョニーは、若々しさと同時に、貫禄も感じさせる。とりわけ、ホーンセクション(“マイアミ・ホーンズ”)を従えての彼のヴォーカルは、実際の年齢からくる若さ(本盤の当時は20歳代後半)に加え、長く地元で活動してきたことによるであろう貫禄が同居しているというのが何とも興味深い。これがサウスサイド・ジョニーの最高の1枚だとは言わないけれど、彼のアルバムをどれか聴いて興味を持ったなら、ぜひ手に取ってみたい好盤である。


[収録曲]

1. I Don't Want to Go Home
2. Got to Get You Off My Mind
3. How Come You Treat Me So Bad
4. The Fever
5. Broke Down Piece of Man
6. Sweeter Than Honey
7. Fanny Mae
8. It Ain't the Meat (It's the Motion)
9. I Choose to Sing the Blues
10. You Mean So Much to Me

1976年リリース。




↓初期作2枚のカップリング(うち片方が本盤)です↓
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アイ・ドント・ウォント・トゥ・ゴー・ホーム+ディス・タイム・イッツ・フォー・リアル [ サウスサイド・ジョニー&ジ・アズベリー・ジュークス ]




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Last updated  2016年12月29日 21時23分02秒
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