音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2021年07月01日
XML
テーマ: Jazz(1968)
カテゴリ: ジャズ
トロンボーン奏者の密かな好演


 ベニー・グリーン(Bennie Green)は、1923年シカゴ生まれのトロンボーン奏者で、1977年に亡くなっている。1950年代から60年代にかけて、自身のリーダー作を多く残したほか、様々なミュージシャンのサイドマンも務めた。ちなみに、同姓同名のピアノ奏者も存在するが、そちらは全くの別人である。

 ベニー・グリーンは、J・J・ジョンソンとは違った流れに位置するトロンボーン奏者ということになるが、小気味よいスウィング感、優れた演奏技術、そしてソウル感のあるバックグラウンドを感じさせる演奏の組み合わせがその特徴と言える。本盤『ウォーキング・ダウン(Walking Down)』は、1956年プレスティッジでの吹込み盤で、彼のトロンボーンに加えてテナーが入ったクインテット演奏盤である。

 全部で5曲(自作が1曲で、残りはスタンダード曲)が披露されているが、特に素晴らしいのは、前半(LPだとA面)の2曲の演奏。いずれも12分ほどの長めの尺の演奏なのだけれど、1.「ウォーキング」も2.「過ぎし日の夏の思い出(ザ・シングズ・ウィー・ディド・ラスト・サマー)」も、演奏の流れや展開が絶妙で、曲の途中で大きく変化をつける工夫もいい。トロンボーンをしっかり聴かせる部分があるだけでなく、サックスのエリック・ディクソンの見せ場、ピアノがいい味を出す箇所、といった具合で、とにかく聴き手を飽きさせない10数分をそれぞれ展開している。とりわけ、1.のエリック・ディクソンのテナーは聴きどころになっていると言える。

 ついでに面白いのは、ベニー・グリーン自作曲の3.「イースト・オブ・ザ・リトル・ビッグ・ホーン」。短いながら、トロンボーンのよさに加え、テナーのエリック・ディクソンの演奏も冴えている。ベニー・グリーンの魅力を楽しみ、なおかつマイナーなサックス奏者エリック・ディクソンのテナーも堪能できるという、決して有名な盤というわけではないかもしれないが、なかなか贅沢な好演奏盤ということができるように思う。


[収録曲]

1. Walkin' (down)
2. The Things We Did Last Summer
3. East of The Little Big Horn
4. It's You or No One
5. But Not for Me


[パーソネル、録音]

Bennie Green(tb) Eric Dixon(ts) Lloyd Mayers(p) Sonny Wellesley(b) Bill English(ds)

1956年6月29日録音。




 ​
【中古】 Bennie Green / Eight Classic Albums 【CD】




   下記ランキングに参加しています。
   お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします!
        ↓           ↓ 

にほんブログ村 音楽ブログ ジャズへ ブログランキング・にほんブログ村へ





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2021年07月01日 08時10分58秒
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Free Space

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

にほんブログ村 音楽ブログ ロックへ

にほんブログ村 音楽ブログ ジャズへ

にほんブログ村 音楽ブログ ワールドミュージックへ
      ↑        ↑
ランキングサイトに参加しています。よろしければクリックで応援お願いします!
      ↓        ↓
人気ブログランキングへ



↓相互リンク↓

ちょっと寄り道 [音楽の旅]




Calendar

Keyword Search

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: