音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2021年12月11日
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テーマ: Jazz(1967)
カテゴリ: ジャズ
表題に違わぬ本領発揮盤


 バディ・デフランコ(Buddy DeFranco,1923-2014)は、ジャズ・クラリネット奏者。ジャズの世界全体で見れば、クラリネットはマイナー楽器となってしまったが、その名手はと言うと、必ずその名が挙げられる奏者である。そして、1953年に吹き込まれた本盤の表題は、『ミスター・クラリネット(Mr. Clarinet)』。まさしくクラリネットの代表的奏者としての本領発揮盤と言えるタイトルである。

 ピアノ・トリオにクラリネットを加えたカルテット編成で、ドラムスはアート・ブレイキー、ピアノはケニー・ドリューが担当している。クラリネットというとスウィング・ジャズのイメージの方が強いという人もいることだろう。実際、デフランコもビッグ・バンドなどからキャリアを広げていったわけだけれど、こうした共演者たちとの演奏は、見事なまでにバピッシュでブルージーなものに仕上がっている。

 こうした演奏を堪能できる曲を、筆者の個人的好みに基づいて、いくつかピックアップしておきたい。2.「フェルディナンド」は、ワクワク感とゾクゾク感(このような表現で伝わるのか甚だ不安だけれど)がとくに際立っている。これに次ぐのが、5.「レフト・フィールド」、6.「ショウ・アイズ」、8.「ベース・オン・ボールズ」。いずれも安定していて、モダン・ジャズらしさ全開の演奏である。一方、デフランコのクラリネットに集中したい向きにお勧めなのは、1.「バディーズ・ブルース」と4.「ニューヨークの秋」。前者はしっかりブルースに仕上がっていて、クラリネットのブルージーな演奏のお手本のように思う。後者は、有名なナンバーだが、トランペットやサックスにも負けないフロント楽器としてのクラリネット演奏というものが存在することを、身をもって示しているように感じる。

 何だか抽象的な述べ方になってしまったけれど、“クラリネットのモダン・ジャズってどんなの?”という人にもまず聴いてもらいたい1枚でもあるように思う。


[収録曲]

1. Buddy's Blues
2. Ferdinando
3. It Could Happen to Me
4. Autumn in New York
5. Left Field
6. Show Eyes
7. But Not for Me
8. Bass on Balls


[パーソネル、録音]

Buddy DeFranco (cl), Kenny Drew (p), Milt Hinton (b), Art Blakey (ds)
1953年4月15・20日録音。




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Last updated  2021年12月11日 23時05分43秒
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