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昨年の今頃、Bunkamuraで見たばかりなので、またかとは思ったのですが、キュビズム展を見てもう一度ローランサンの絵を楽しもうと出かけました。今回の展覧会で確認したこと。やはりローランサンはキュビズムの時期がいちばん好きだなということ。ピカソやブラックのようにキュビズム絵画を極めようと突っ走るのではなく、得意のパステルカラーの色面とキュビズム風の線が調和したほんわかとした画風になっています。晩年の絵は色彩に鮮やかさが加わり、苦手だった朱色も取り入れて、よりはっきりした画風になりました。絵にゴージャス感が加わり、昔の絵に比べてインパクトが強く感じられます。マリーローランサン美術館、ホテルニュー・オータニにあったと思ったのですが、すでに閉館しているんですね。この花束に見とれてしまいました。キュビズム期に描かれた自画像
2024年02月22日
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19世紀後半、フランスに誕生した印象派は世界各地に影響を及ぼしていった。そんな印象派の広がりをアメリカのウスター美術館の作品を中心に紹介した展覧会。オーソドックスにバルビゾン派あたりの風景画から始まり本家フランスの作家たち、そして日本をはじめ世界各地の印象派の画家たちの紹介へとつなげています。アメリカの印象派画家はメアリー・カサットくらいしか知らないのですが、今回はチャイルド・ハッサムなど新しい作家を知ったのが収穫でした。アメリカではビッグネームなんでしょうけれど、どうしても本場フランスの印象派画家の陰に隠れて地味な存在です。日本の印象派画家も同様に感じます。今回、ダントツでよかったのはやはりモネの睡蓮。1908年の作品で、私のいちばん好きなDIC川村記念美術館蔵の睡蓮の翌年に描かれたもの。ウスター美術館は1909年にこの睡蓮を購入したことで、世界ではじめて睡蓮を購入した美術館となったという蘊蓄も知った。とにかくパステルカラー調の優しい色合いがすばらしい。初夏の早朝から午前中にかけてのジベルニーの庭での光景でしょうか。ショップで美術館名にちなんでウスターソースを売っていたのには笑えました。ちなみにウスターソースの元祖はイギリスとのことでした。(2/11)
2024年02月19日
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1月の読書メーター読んだ本の数:7読んだページ数:3286ナイス数:222冷血(上) (新潮文庫)の感想後半の警察場面になると勢い読書のスピードが進んだ。このあとどういう展開になるのか楽しみ。ただ一家四人殺しの事件は辛かった。読了日:01月05日 著者:髙村 薫冷血(下) (新潮文庫)の感想事件の起こった所番地までも実在し、ノンフィクションのような圧倒的なリアリティを感じる作品だった。その中でちょっとした鉄道路線の間違いも見つけてつっこみ。さて、犯人2人は獄死と死刑。彼らの内面に迫ろうとする合田刑事。ひたすら重い内容だったが、一気に読み進める。先月世田谷一家殺害事件の被害者の遺族の記事を読んだばかりだったので、殺された人の無念を思い、実際の事件の解決を願う。読了日:01月08日 著者:髙村 薫街とその不確かな壁の感想村上春樹で一番好きな「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」の世界観を引き継いでいるので、最高に楽しめた。この不確かな世界、いつか壁を越えて自分の影が訪れてくれないかなと切実に願います。読了日:01月13日 著者:村上 春樹翳りゆく夏 (講談社文庫)の感想とにかく事件の全容が明らかになるラストが衝撃的。でもそれが逆に出来過ぎな感もあり。それでも、薄皮をはがすように真実に迫る主人公やその周辺人物像が丹念に描かれており、ページをめくる手が止まらなかった。読了日:01月17日 著者:赤井 三尋黄色い家 (単行本)の感想この作家初読み。語り口は丁寧だがとてもヘビーな内容。前半は主人公の少々不幸な生活環境などが描かれてまどろっこしかったが、キャッシュカード犯罪に手を染めるようになってからどんどんヒートアップする。主人公も客観的に見たらかなりおかしいのだが、どうしても応援したくなってしまった。読了日:01月25日 著者:川上未映子ぼんぼん彩句の感想俳句をもとにした時代小説と思い込んでいたら、まったく違った現代(と近未来)のお話。読んでいてムカつく登場人物が多く暗い気分になるのですが、さすがは宮部みゆき、ラストはうまくまとめてくれました。読了日:01月29日 著者:宮部 みゆきむかしのはなし (幻冬舎文庫)の感想昔ばなしとそれぞれの作品との関係が今一つ分からなかったが、榎本正樹氏の解説を読んで、合点がいった。う~ん、短編集にしては奥深い話だったが、三浦しをんはやっぱりお仕事小説が好き。読了日:01月31日 著者:三浦 しをん読書メーター
2024年02月01日
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