森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2014.10.27
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カテゴリ: 森田番外編
1975年細川たかしの歌に、「心のこり」がありました。

私バカよね、おバカさんよね
うしろ指、うしろ指さされても
あなた一人に命をかけて
耐えてきたのよ今日まで
秋風が吹く港の街を
船が出ていくように
私も旅に出るわ
明日の朝早く

この歌が発売された1975年は昭和50年にあたります。
ここから日本は驚異の経済成長を見せます。
それはバブルがはじける1989年、昭和の終わりである昭和64年まで続きました。
この間、日本も自分の国に誇りを持っていました。
そして国民一人ひとり物質的に豊かな生活を求めて夢も希望も活力もあり、自信を持っていた時代でした。

そんな時代の中にあって、この歌は自分のいたらなさを風刺的に、客観的に見ています。
どんなに欠点や弱みがあってもそれが事実なんだからしょうがないわ。
人からどうしようもない人と軽蔑されようがそれが事実なんだから仕方ないわ。
でも私はそんな自分を否定することはしませんよ。
気分一新して、私なりに明日からまた新たに出直しますよ。そんなふうに見えます。
つまり自己否定に陥らないで、新たな「生の欲望の発揮」に自然に舵をとることができたのです。
これは自分に対する揺るぎのない自信や活力があるからこそ、欠点や弱みを受け入れることができたのだろうと思います。
どんな自分でも受け入れる、受け止めるということは、もう片方に自分の存在価値に対する確かな手ごたえがあるからこそなしえるものです。

しかしバブルの崩壊後、人々には目標や夢、希望が無くなりました。
先行き不安感が日本全土のみならず、すべての人々を飲み込んでゆきました。
自信、活力、希望や夢が持てなくなり、自己の存在価値の喪失の時代が到来したのです。

こんな時代にはやった歌は、たとえばZARDの「負けないで」です。
負けないで、もう少し、最後まで走り抜けて・・・

アミンの「夢をあきらめないで」です。
あなたの夢をあきらめないで、熱く生きる人が好きだわ、輝いていてね・・・

SMAPの「世界に一つだけの花」
そうさ、僕らは、世界に一つだけの花、一人ひとり違う種を持つ、その花を咲かせることだけに一生懸命になればいい
これらの歌を聞いてうんざりだ思える人は救いがあります。
なぜなら自分の夢や目標や希望を持って挑戦している人だからです。
反対に本当にその通りだわ。
励まされるという人は自分に対する信頼感が揺らいでいるのかもしれません。





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Last updated  2014.10.27 06:56:12
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