森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2015.01.10
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カテゴリ: 森田番外編
王陽明は吉田松陰などに影響を与えた人物だと言われている。
王陽明の残した言葉は森田の真髄をついているものがある。
他のブログを参考にいくつか紹介してみよう。

1、ただ静かに心を養おうとしても
事が起これば、心の外の力で圧倒される
人は常に実際に起こる物事の上で
自己を磨くべきだ
そうすることで心が確立する

2、人生の大病は
「傲」(ごう)の一字に尽きる

ここでいう「傲」とは、思い上がることである

3、反省は病を治す薬だが
大事なのは、過ちを改めるということだ
もし悔いにとらわれているだけなら、
その薬がもとで別の病気が起こる

4、君子は自身の考えを行動をもって示すが
小人はただ口で言うだけに過ぎない

5、日常生活においても、私欲が大きくなっていないか
絶えず確認しなければならない
仕事や日常生活においても、私欲に克ち
本来持っている善心を発揮しなければならない

私の感想を書いてみたい。

1は、森田では「物事本位」の態度のことである。「事上練磨」とも言います。
自分の仕事なり、あるいは勉強なり、そういう外界の必要なことをよくやっていく。
物事をよく処理するような生活態度を続けていけば、それが結果として修養になるということです。

2は、不安や恐怖などの自然現象を、自分で思いのままにコントロールしようとする態度のことだと思います。
すると神経症に陥ります。

3は、不安を取り除くことばかりに神経や注意を集中させている状態のことを言っています。
精神交互作用に陥り神経症になります。手段の自己目的化に陥っています。
森田では不安の反対には必ず欲望があると言います。
大きな不安の裏には大きな欲望があります。
不安に学び、不安を活用して「生の欲望の発揮」の方に目を向けていかないと片手落ちです。

4は、森田は理論を滔々とよどみなく解説できるようになっても全く意味がない。
森田は実際に生活に応用出来ているかどうかである。
それは相手の普段の生活のことを聞いたり見たりすればすぐに分かります。

5は、「生の欲望の発揮」を無制限に追い求めていては将来必ず破綻してくる。
人間には元々欲望の暴走を制御する能力が備わっている。
車でいえばブレーキである。
ブレーキが壊れて、アクセル全開で突っ走ることは自己の破滅を意味する。
快適で便利で依存的、享楽的な生活を追い求めているとすぐにバランスは崩れていく。
この点狩猟採集の生活をている人のほうが正常に機能している。
現代人はブレーキが壊れた車に乗り、坂道を走行しているようなものである。
そのことを森田理論を学習して十分に自覚しなさいといわれているようである。





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Last updated  2015.01.10 07:11:57
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