森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2016.08.03
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伊藤忠商事を大きく育てた人に瀬島龍三氏という人がいる。

その人の言葉は森田理論に通じるところがある。
1、 目先の現象だけを追いかけてはいけない。大事なのは大枠を掴むこと。
変化を読むことが大切である。さらに思考の三原則について述べている。
まず、目先にとらわれず、長い目で見ること。
次に、物事の一面だけを見ないで、できるだけ多面的に全面的に観察する。
さらに、枝葉末節にこだわるのではなく根本的に考察する。

2、 激動の時代とは何が起こるか分からない時代のことで、予測されるのは変化のみである。
そういう時は、先入観は絶対にもってはならない。
本来人間というものは、いつも事実を楽観的にか、悲観的にか、偏って見がちだが、どちらかというと、楽観的に考える習性が強いから、その習性をよく考えて、自分の希望的観測はきちんと整理しておかねばならない。
チャーチルも「人間は事実を見なければならない。事実が人間を見ているからだ」と言っている。

3、 本来知識などというのは、薄っぺらな大脳皮質の作用だけで得られるもので、それだけでは、人間の信念とか、行動力にはならない。何が大切かというと見識である。

次に私の感想である。
まず1点目である。森田の学習は基礎編の学習が一通り終わったら、森田理論の全体像の学習から始めるべきであると提案してきた。
森田には大切なキーワードがたくさん出てきます。
例えば、感じを高める。無所住心、純な心、あるがまま、事実唯真、自然に服従、境遇に柔順なれ、変化に対応、精神拮抗作用、不即不離、事実本位、物事本位、唯我独尊、物の性を尽くす、努力即幸福などである。
これらを手あたりしだい学習していくというのは感心しない。
事実私もそういう学習方法をとってきたが、20年間森田のことがよく分からなかった。
雲をつかむようなものだった。

そこで私なりに森田理論全体像を模索してきた。
その過程では絶えず修正をしてきた。試行錯誤の連続だった。
今では森田理論には大きな4つの柱があると思っている。

それから急速に森田がよく分かるようになりました。
中身としては、生の欲望の発揮、不安と欲望の関係、認識の誤り、その中でも「かくあるべし」的思考の誤り、事実本位・物事本位の態度の養成などである。
これらは単独で深耕して学習すると同時に、相互の関連性の学習を積み重ねることがとても大切である。
これはエベレストに登るときに地図を見て登山ルートを確定するようなものである。
さらにシェルパーの助言を得て初めて登頂にアタックできるようなものである。

次に2点目である。「かくあるべし」押し通そうとしないで、「かくある」事実を受け入れて、服従していくことである。
さらに変化の波に抵抗しないでうまく乗っていくことである。
これはサーフィンの波乗りに似ている。波に抵抗してはうまくゆかない。
波に逆らわないで波にのっていく態度になると、爽快な気持ちを味わうことができる。

3点目である。ここでは感じから出発するということを提案したい。
好き嫌いという感じから出発すれば間違いがない。
感じを大切にしていると、気付き、思いつき、発見、アイデア等がでてくる。
すると感情が高まり、こうしたいという欲望などがでてくる。
それに手をつけていけば、さらに意欲が高まっていく。
生きるということはなにも難しく考えることはない。
感じを発生させて、感じを高めていくことだと理解しておきたい。
それが最終的に生きがいにまで発展していくのである。





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Last updated  2016.08.03 06:57:41
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
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