2018年8月で生活の発見誌は700号を迎えた。
700号といえば約60年である。これはすごいことだ。
普通は90ページぐらいだが、今月号は記念号で134ページもあった。
最初に詩が紹介されていた。ほっとする内容だった。
発見会の会員になり、集談会の仲間と交流できることを心から喜ぶことができるようになった。
今月号は特別寄稿が4本もあり、そのどの記事も素晴らしい内容だった。
特に生活の発見会や機関誌の歴史の記事について、とても深い感銘を受けた。
実際に、困難な歴史とともに苦労された体験は、胸が詰まる思いであった。
執筆して頂いた先生方には、感謝申し上げたい気持ちである。
生活の発見誌は、小さなことにとらわれやすい神経質性格を持っている人にとっては福音となる。
神経症に陥った人が症状克服の体験談を語っている。
また、心配性のために小さなことにとらわれ生きづらさを抱えている人にとっては、神経質性格者の生き方を教えてくれている。
私は、この特集号を読んで、森田療法理論は、日本人が開発した素晴らしい精神療法であり、未来永劫我々の子孫に語りついでいかなければならないと意を新たにした。
不幸にしてまだ生活の発見誌を読まれたことがない方もおられるかもしれない。
内容が分からないから、自分に合うのか合わないのかわからない人もおられるのかもしれない。
集談会に参加すれば、ほとんどの人が持っておられるので、いちど借りて読まれてみたらどうかと思う。
ここで、私の生活の発見誌の活かし方を投稿してみたい。
生活の発見誌は月末に届く。私は届くとすぐに読んでしまう。
琴線に触れたところはマーカーで印をつけたり、付箋を貼りつける。
私の場合は、読んだらすぐ終りと片付けたりはしない。それでは宝の持ち腐れだと思っている。
まず、次の集談会で印象に残った記事を1つだけ選ぶようにしている。
それを私なりの意見を付けて、集談会に参加する。
すると、自己紹介の中でも使えるし、体験交流の中でも紹介することができる。
よほど気に入った記事は、みんなで読み合わせって議論することもできる。
また、琴線に触れた箇所は、自分の今までの森田理論学習で得た知識と突き合わせをしてみる。
それが、このブログの投稿記事となるのである。
ただ、引用するだけではなく、自分の考えを付け加えることによって、森田理論はどんどん深まっていく。
以前は、古いバックナンバーはほとんど読まなくなるし、補完場所も困るようになった。
なにしろ積み重ねるだけでも2メーター以上になったのだ。
そこで、気に入った記事は全てハサミで切り離した。その後は処分した。
それをそれぞれの項目別に分けて、時間はかかったが、すべてを整理した。
これで活用の幅が格段に広がった。自分にぴったり寄り添う記事は苦しい時にとても役に立った。
また、オンライン学習会や講師で派遣に行く時の講話内容を作る時にも役に立った。
長い会員の中には、発見誌は取るだけでほとんど読まない人もいるようだ。
私からしてみると本当にもったいないことだと思う。
発見誌をとことん活用することに取り組む事は、森田理論の「物の性を尽くす」実践である。
無いものを求めるのではなく、あるものを発見して、それを活用し尽くすというのが森田である。
この一点に集中して取り組むことによって、神経症を治すことができる。
さらに、神経症特有の慢性的鬱状態から脱却して、人間として生きていることを喜ぶことができるようになる。やることが無くて退屈だという人はぜひ取り組んでいただきたいものだ。
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