森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2019.04.05
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作家で精神科医の帚木蓬生氏は高知での講演会の中で、森田療法には3つの側面があると紹介された。

1つは、社会復帰医学。
絶対臥褥から生活訓練期まで、神経症の方を社会復帰させるという側面。

第2番目は、予防医学の側面。
日ごろの生活において神経症にならないようにしていく道しるべを森田療法は持っている。

3番目は健康科学の面。これが素晴らしい。
健康科学ですから、普通の人たちが普通の日常の中で、健康に生きていく、その道しるべを森田療法は持っている。

これは帚木蓬生氏の恩師である九州大学の中尾教授が言われていたことだそうだ。
帚木蓬生氏は、 3番目の指摘をもとにして、 「森田正馬の15の提言」という本を書き上げたと言われている。

1番目ですが、現在は入院森田療法というのはほとんど行われていない。
森田療法の主力はほとんど外来森田療法である。それも薬物療法と併用されている例が多い。
私は神経症を克服するだけなら、別に森田療法にこだわらなくても構わないと思っている。
現在主なものだけでも30ぐらいの精神療法が存在する。
代表的なものは認知行動療法である。その他に、カウンセリングも盛んである。
神経症の人がアリ地獄の底から這い出す為だったら、森田療法は選択肢の1つに入れてもよいが、幅広い選択肢の中から自分に合った療法を探しだしたほうがよいと思っている。
しかも認知行動療法は保険適用となっている。

森田療法理論の真骨頂は、帚木蓬生氏が2番目と3番目に挙げられているところにあると思っている。
神経質性格を持った人は、神経症に陥りやすいという側面がある。
それは心配性である。不安に敏感である。注意や意識が自己内省に向かいやすい。
こだわりやすい。などの特徴があるからである。
不安にとらわれると、精神的にとても苦しくなる。
適応不安を起こして、生きづらさを抱えることになる。
そうならないために、神経質性格を持った人は、森田療法理論を学習しておくことが有効である。
神経症の成り立ち、神経質の性格特徴、感情の法則、欲望と不安、行動の原則、生の欲望の発揮、 「かくあるべし」の弊害、思想の矛盾の打破、事実本位の生き方などは必須である。
これは神経症を予防するための学習である。

その上で、私はせっかく森田療法理論を学習するのならば、森田によって、自分の人生観を確立してもらいたいと思っている。現在は人生80年とも90年とも言われる時代である。
森田療法理論は、味わいのある人生を送るためのヒントをたくさん与えてくれている。
私の知り合いにも森田理論学習によって、すばらしい人生を送っている人がたくさんおられます。
森田理論にはそういう内容が間違いなく存在しているわけですから、是非とも多くの人に森田的な生き方を身に付けていただきたいと思っております。
そのための援助は、先輩会員がいくらでも相談に乗ってくれるはずです。






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Last updated  2019.04.05 06:30:12
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