森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2020.03.11
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玉野井幹雄さんのお話です。

人は誰でも、自分自身に対するように人にも対するものです。
ですから、自分自身を大事にするのと同じ程度に、他人を大事にすることができるということになります。
逆に言うと、自分自身を大事にすることのできない人は、他人を大事にすることができないということです。同じことですが、ありのままの自分を受け入れることができない人は、他人を受け入れることができないものです。
また、自分の欠点を許すことができる人は、他人の欠点を許すことができますし、自分の欠点を許すことのできない人は、他人の欠点を許すことができないものです。

ですから、人間関係をよくするためには、まず自分自身の中の折り合いをつけることが先決だということができます。
つまり、自分の中が「現実の自分」と「それを批判している自分」に分かれて争っている状態の和解を図ることが先決だということです。
「現実の自分を受け入れる」ようになれば、無駄な抵抗をしなくなりますから悩みも少なくなり、孤立感からも解放され、人間関係もよくなるのであります。
(いかにして悩みを解決するか 玉野井幹雄 自費出版 160ページより引用)

自分で自分を嫌ったり、否定するということはあり得ないように思えますが実際にはあります。
本来一枚岩になって、目の前に迫ってくる危険、問題点、課題に対して対応しなければいけないのに、仲間同士で骨肉の争いをしているようなものです。
戦争で目の前の相手と闘わなければいけないときに、自分の後から味方となるはずの身内が、「あとずさりするな」と自分に向かって鉄砲を放って脅しているようなものです。
精神状態が不安定になり、本来のやるべきことには手がつかなくなります。

自分のなかで対立している二人が仲良くなるにはどうしたらよいでしょうか。
森田で勧めているのは、批判している自分が現実の自分に寄り添うようになればよいといっているのです。現実の自分が批判している自分に寄り添うようになると神経症になります。
精神的な葛藤と苦しみでのたうち回るようになります。
これが森田理論でいう「かくあるべし」を少なくして、事実、現実、現状を素直に受け入れて、そこを出発点として生活していくということなのです。

事実、現実、現状を素直に受け入れるとは、自分の容姿、神経質性格、自分の病気、体力。能力、経済状態、家族、会社、学校、社会、境遇、環境、生まれた地域や国、時期などを価値批判しないで素直に認めてしまうということです。
受けいれて服従していくことです。一体になれば闘う必要がありません。
エネルギーの無駄遣いもなくなります。どんなにか精神的に楽になります。

そうなれば、目の前に迫ってくる危険、問題点、課題に対して心置きなく対応できるようになります。
夢や希望に向かって歩みだすことができます。
そのための方法は、森田理論が詳しく教えてくれています。
このブログでも数多く取り上げています。
興味のある方は、「事実本位・物事本位」のカテゴリーの中から、学習してみてください。
きっとご自分に合った方法論が見つかると思います。





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Last updated  2020.03.11 06:20:06
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
stst@ Re:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、こんばんは。 過去に何度かコ…
軸受国富論@ Re:森田の正道を歩むとはどういうことか(06/05) かの有名なドクターDXの理論ですね。ほか…

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