森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2021.12.28
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感じから出発する
観念を優先して、自分の感じを抑圧していると、葛藤や苦悩でのた打ち回るようになる。ただし、欲望が暴走しては困るので、感じから出発して、次に理知で調整していく態度の養成が大切になる。

感じを高める ・・・我々は、見るものや聞くものに、ちょっと心を止めていれば、必ず何かの感じが起こる。かりそめにも、これにちょっと手を出しさえすれば、そこに感じが高まり、疑問や工夫が湧き起こって、興味が湧いてくる。これを押し進めていけば、そこにいくらでも、進歩がある。
「かくあるべし」を優先すると、気づきや発見、興味や関心を無視・軽視してしまう。すると、積極的、創造的、建設的な行動が抑制されて、生産的な生き方ができなくなってしまう。

純な心・初一念 ・・・最初に湧き上がってくる素直な感情のこと。直観ともいう。
この感情はしっかり掴まえないと、すぐにかき消されてしまう。そして「かくあるべし」を含んだ、第二破の感情でおおわれてしまう。その結果、隠蔽、言い訳、弁解、ごまかしなどの言動が多くなる。素直な感情をしっかりとチャッチして、そこからの言動を心掛けることが大切になる。

あるがまま ・・・どんなにイヤで理不尽な感情が湧き上がって来ても、それを排除しようとしない態度のこと。不安、恐怖、不快、悲しみ、怒り、嫉妬、孤独感、無力感などの感情が湧き上がってきたとき、その感情を排除・回避するのではなく、そのまま味わうという態度が大切になる。感情の事実に素直に対応すると、葛藤や苦悩で苦しむことはなくなる。

物そのものになりきる・現在になりきる ・・・最初のうちは神経症を治すために、強いて実践行動しても構わない。ところがいつまでもそのような気持ちでは心もとない。実践しているうちに、つい熱中して、神経症のことは一時的に忘れていたという体験を積み重ねていくことが大切になる。
その積み重ねによって、タマネギの薄皮をはぐように神経症は軽快していく。

修養 ・・・神経症を克服するためには、理論学習を積み重ねるだけでは不十分です。それだけでは神経症はむしろ悪化してくる。
神経症を克服するためには、理論を学習するとともに、実行・体験により身体レベルで検証することが欠かせない。理論学習と実践・行動は車の両輪という考え方です。そのバランスを意識して、成長発展していくという態度を持ち続けることが大切になります。

努力即幸福 ・・・目標達成したから満足であるということではありません。
途中で挫折する、失敗したからすべてが無駄というわけではありません。
目標達成第一主義はそのプロセスには重きを置いていません。この態度は問題です。その課題や目標に向かって努力している過程は、ハラハラドキドキ、精神が緊張して一心不乱な状態です。
課題や目標、希望や夢に向かって努力している時が一番幸福感を味わっている時です。問題を解決し、目標を達成してしてしまうと、また新たな課題に取り組むことが肝心です。





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Last updated  2021.12.28 07:57:13
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
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