森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2022.04.23
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予期していない出来事、想定していたこととは違う出来事、不都合な出来事が目の前に現れたとき、対象相手に腹を立てて激怒してしまうことがあります。
勢いにまかせて、非難、否定、叱責、説教してしまうこともあります。
暴言を吐き、暴力行為をとるとその後が大変です。

森田理論では、腹を立て、激怒してしまう感情は 初二念、二次感情 だと言われています。事実のごまかし、捏造、言い訳、弁解などもそうです。

森田では、 最初の感情、直観、素直な感情、初一念、一次感情 を大切にすることをお勧めしています。いわゆる「純な心」と言われる部分です。

相手から馬鹿にされた、批判された、否定されたという場合の一次感情は何でしょうか。思いつくままにあげてみましょう。

イライラした、気が動転した、おびえている、ビクビクしている、悲観的な気持ちになった、憂うつになった、みじめな気持ち、当惑している、傷ついた、つらい気持ち、見捨てられたような気持になった。
この中でも、「おびえている」「傷ついている」という気持ちが強いのではないでしょうか。

私は怒りの感情が湧き上がってきたとき、一次感情を意識するようにしています。一次感情は事前にまとめて一覧表にしています。
それを鞄の中に入れて持ち歩いています。
怒りの一次感情の内容は次のようなものです。

イライラしている、気が動転している、苦々しく思っている、心配している、おびえている、ビクビクしている、ぞっとしている、当惑している、面食らっている、恥ずかしい、きまりが悪い、悲観している、嫉妬している、見捨てられたと思っている、愛されていないと思っている、悲しんでいる、憂うつになっている、傷ついている、みじめな気持ちになっている。

怒りの感情が出てきたとき、「ちょっと待った」「一次感情を味わう過程が飛んでいるぞ」と自分に話しかけているのです。
一覧表を見て、ぴったりの言葉を探します。
先ほどの例では「おびえている」「傷ついている」がぴったりでした。
ぴったりの感情が見つかったら、それを独り言で口にします。
意識して味わうようにしているのです。

一次感情に浸っていると、性急に怒りの感情をあらわにすることがなくなります。そして時間が経つと、怒りの感情が薄まっていきます。
興味のある方は、ぜひご自分で確かめてみてください。
これが難なくできるようになると、森田の「純な心」の世界に近づいていくことになります。





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Last updated  2022.04.23 06:20:06
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