森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2022.08.06
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カテゴリ: 行動のポイント
植村直己さんは、1976年半年かけて北極圏犬ぞり単独走破した。
その距離は12000キロでした。

犬はいるが一人ぽっちである。そのうえ極寒である。
寒さと戦いながら、孤独との戦いである。
いかに乗り越えていったのか。
植村氏は次のように述べている。

6ヶ月と旅の期間は長かったけど天測したり、写真を撮ったり日記を書いたり「仕事」をいっぱい持ってましたので、自分をかえりみる余裕がなかったです。
これはプラスでした。自分のことを考えるようになったら、もう発狂していたでしょうね。余裕ができるとなぜ自分はなぜこんなことをやっているんだろうなんて思ったりして・・・。

独り言を言っていたと思います。
それと、犬にどんどん話しかけるのです。
犬も反応してくれますから。

自然には一つのルールがあるんです。
これまで経験したことの範囲内で行動しなければ危険が待ち受けている。
自分の行動なんかは、あの北極海からみればアリんこなんかより、もっと小さな存在ですから絶対自然の力に逆らっちゃいけないんです。
(植村直己 挑戦を語る 文芸春秋編 139ページ)

森田理論を学習しているものとして3つの点で参考になりました。

1、注意や意識が自己内省的に傾斜し、さらに他者との交流がなくなると、精神的には大きなダメージを受けてしまう。
私たちは性格傾向としては、自己内省性が強いと言われています。
これも優れた特徴ですが、外向けに注意や意識を向けることがそれ以上に大事になります。外向きに目付をして、生の欲望に邁進することを第一優先順位すると問題は解消します。

2、一緒に行動していた犬がいたということ。
私たちの仲間にも犬を飼っている人がたくさんいます。
それ以外にも、猫やインコ、金魚やメダカを飼っている人もいます。
花や盆栽、自家用野菜を作っている人もいます。
幼い子供を育てり、介護の必要な親や配偶者の世話をしている人もいます。
生き物の世話をすることは、自分の精神の安定に大きな働きをしていると思います。

3、感情は自然現象であり、人間の意志によってコントロールできるものではないということです。自然現象には逆らってはいけない。
不安、恐怖、違和感、不快感はイヤなものですが、基本的には手出し無用なものです。特に神経症的な不快な感情は、欲望の裏返しとして発生しているものです。
不安などと格闘するよりも、生の欲望の発揮にエネルギーを投入して、不安と欲望のバランスを図ることに専念するべきだと考えています。





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Last updated  2022.08.06 06:33:10
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