森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2023.07.19
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カテゴリ: 物の性を尽くす
日本人は畳の部屋を有効活用しています。
夜は布団を敷いて寝る場所となる。
昼は様々な活動の場に変身する。
部屋にとっては、居場所や活躍の場が与えられている。
ここにベッドをおくと別の使い方はできなくなります。
使えるのは夜だけということになります。
昼は広い場所を占領して他の使い方は難しくなります。

ダイコンにはさまざまな利用方法があります。
大根おろし、刺身の添え物、ふろ吹き大根、煮物、けんちん汁、おでん、大根サラダ、たくあんなどである。葉っぱは炒め物として使えます。
利用方法を様々に見つけ出すことは、食の豊かさにつながります。

森田先生は風呂の残り水をすぐに捨てるようなことはなかった。
洗濯水、部屋の掃除、庭への打ち水、植物への水やりなどに使われていた。
新聞に入ってくるチラシはメモ用紙やカルテとして使われていた。

これらは森田理論では「物の性を尽くす」と言われています。
物にさまざまな居場所と活躍の場を与えて、最後まで生き尽くしてもらうということです。どんなものにも、存在しているだけで価値を持っているということになります。
機能面でどんなに魅力的なものが販売されても安易に買い替えることはしません。
現在持っているものに愛情を注ぎ、不具合があれば、修理や改良して、かけがいのないものとして最後まで大事に使い続けることになります。
物にとっては見捨てられることなく、最後まで大切に使ってもらえるので本望です。

これは決して物だけに限りません。
己の性を尽くす、他人の性を尽くす、時間の性を尽くす、お金の性を尽くすことにもつながります。
ないものねだりをするのではなく、今あるものに光を当て続けることになります。
存在価値を高め、能力や強みの有効活用を工夫するようになります。
それは自他ともに活かすことになります。争いがなくなり、平和が訪れます。
特に料理などでは、この素材を最高に活かすにはどんな方法があるだろうと工夫するようになると、料理のレパートリーがどんどん広がっていきます。
料理が面白くなると、生きがいが生まれて、神経症と関わることは少なくなります。
「物の性を尽くす」という考え方は、森田理論の中で最も身に着けたいことの一つです。

山口県長門市の元乃隅稲成神社





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Last updated  2024.04.08 10:48:51
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stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
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