森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2023.12.17
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神経質な人は他人に何かをお願いすることに苦痛を感じることが多いように思います。それは断られたときに自尊心が傷つくことを恐れているからです。
断られると自分の考えや行動を否定されたように受け取るのです。
相手は都合があって断っているのですが、そうではなくて自分を攻撃しているように受け取ってしまうのです。

断られてイヤな思いをするくらいなら、自分でした方がよい。
その方が自分の負担は増えるが、非難、否定、無視されないので自分が傷つくことはない。
つまり相手と関わらない方が自分が傷つかない方法だと決めつけているのです。

一時的にはホッとするかもしれませんが、そのうちキャパオーバーになってイライラするようになります。
身動きが取れなくなり、その不満をストレスとしてため込んでしまう。
他人にその不満をぶちまけるようになるかもしれません。
人間関係にひびが入ってしまうと容易には元に戻すことはできません。

集談会で「世話係」を依頼する時に心掛けることは何でしょうか。
相手の対応は主に次の3つに分かれます。

1、快く引き受けてもらえる。

2、私には無理ですとさまざまな理由をつけて断られる。

3、突然なので少し考えさせてくださいと態度を保留にされる。

他人に依頼するときは、結果は上記3つに分かれるという認識を持っておくことが肝心です。
①②③がそれぞれ三分一ずつと考えておくのは如何でしょうか。

人にお願いすることが苦手な人は、どうせお願いしても結果は目に見えていると考えています。
そういう人は自分の要求を相手に押し付ける傾向があります。
相手の都合で拒否されると気分が悪くなるのです。
絶対に引き受けてもらわなければ、運営に支障をきたしてしまう。
無理やり何度も強引な説得工作をしてしまう。
結果として②のようなことになりやすい。
こうなると最悪です。人間関係にひびが入ります。
相手はそのうち集談会に来なくなる可能性もあります。

②の場合は、「そうですか。全然問題ありませんよ」と言ってすぐに引き下がることが必要です。
相手には相手の気持ちや考え方があるのですから、自分の考えているようなわけにはいきません。
この考え方が身に着いている人は、他人にものを頼むことが苦にならなくなります。
「断られるのが当たり前、上手くいけば儲けもの」という気持ちになると気が楽になるのです。

③の場合は、性急に結論を出さないで、時間を置いてまた依頼してみる。
たまに「いいですよ」という人もいます。
しかし後で、「よく考えてみたのですが、今はちょっと無理です」という場合も多い。
その場合は「それではまた状況が変わったらお願いします」と引き下がるしかない。

①の場合はありがたいことです。
但し時々安請け合いをして、十分にその責任を果たしてくれない人がいます。
仕事の内容や意義を十分に説明して、軌道に乗るまでは付添う気持ちが必要です。

この方法はハードルが高いという人は、交渉事の上手な人に肩代わりしてもらうという手があります。
特に不安タイプの人は、対人恐怖の人ほど苦にならないようです。
こういう人が幹事の中にいらっしゃれば、肩代わりしてもらうのです。
居場所が与えればその人の活躍の場が確保されることになります。
全体としてうまくいく場合が多いと思います。





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Last updated  2023.12.17 06:33:42
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stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
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