himekyonの部屋

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2006/08/28
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カテゴリ: 北アルプス

憧れのお花の山・白馬岳~雪倉岳~朝日岳縦走を敢行しました。

22日朝、重いザックを背負って会社へ
勤務先は賃貸専門の不動産会社です。ドアを開けると、
「山小屋お探しですか?」「こちらでは、山小屋は扱っておりませんが」と、大爆笑から1日が始まりました。

仕事が終わって、いざ新宿へ
22時半発の夜行バス「さわやか信州号」に乗り込みました。
東北方面の夜行バスは3列シートのリクライニング、ゆったりとしていて車内にトイレもありますが、
この「さわやか・・」は4列シートの普通のバスでトイレもありません。
狭くて窮屈な上、夜中だというのに2時間ごとにトイレ休憩があって、おちおち眠ることもできません。
今回は、ロングコースのため、寝不足は禁物と、病院で処方してもらった「導眠剤」を2錠服用して、
幸いにhimekyonの席は隣が空いていたので、すぐに横になりました。
前回の雲の平縦走のときは、1錠服用でぜんぜん効き目がなく、休憩のたびに目が覚めていましたが、
今回は、休憩のときも人の声や動く気配は感じても目が覚めることなく、登山口となる栂池高原に、
23日朝5時過ぎに到着しましたが、濃いガスが立ち込めた栂池はシーンと静まり返っていました??
なにかおかしい・・・

今回の縦走で大きなミスが2つ、初日にありました。このミスが初日の山行を大きく左右したのでした。

その1つ、静まり返った栂池・・・そうです。ゴンドラが動いていません。
夏時間が終わり、始発は朝8時だったのです。

バスの予約、山小屋の予約、帰りのバス、電車の時刻と前もって確認していたのに
ゴンドラの時刻を調べるのを忘れていたのでした。
2時間以上もこんなところでボーっと待たなければならないの??
2時間あったら、ずいぶんと歩けるだろうになぁー










ガスがたちこめたゴンドラ
やっと動いたゴンドラ、ロープウェーを乗り継いで、登山口へ
山は朝の早立ちが基本です。小屋着も遅くとも3時ごろまでが基本です。
まして、白馬岳までの休憩なしの標準コースタイムが7時間、
8時50分、とんでもないスタートとなりました。











ビジターセンターが登山口(スノーシューのシリセードで滑ったあの屋根です)




それでも心はルンルンです。さっそくお花を探しながら歩きだしました。
まもなくレンジャー風の男性が降りてきて、声を掛けてきました。
「これから白馬山荘までですか?遅いスタートですね。その荷物にカメラでは、大変なことになりますよ。
乗鞍岳まで3時間、その先も4時間かかりますよ。急がないと到着は6時過ぎますよ。。
大池小屋も20日で小屋閉いしてますからとにかく白馬山荘までがんばって行ってくださいね」
ことの重大さに気がついたhimekyon、カメラをザックにしまい、気持ちを引き締めて歩き出しました。

しかし、なんか変、足が前にでません。体も前にでません。
大きな岩ごろを手足を使って登るのに、ぜんぜん力が入らないのです。
気合を入れてやっと、一足、二足進むだけ、そのうち眠くなってきました。
こんなこと始めて、、なんだろう・・・

普段のhimekyonは写真を撮るのに立ち止まるのが、休憩のようなもので、
特に休憩など取るなんてことがないのに、重いザックを投げ出して
何度も何度も座り込んで、時にうとうとしてしまうこともありました。
もちろん、後ろから歩いてくる人も、前を歩いている人もだれもいません、himekyonひとりだけです。
こんなとき、ひとりは心細く感じます。白馬乗鞍岳山頂手前の雪渓にでる手前から、
ぼつぼつと白馬岳から下山してくる人たちとすれ違うようになり、
「これからですか?」「すごい荷物ですね」「気をつけて」「がんばって」と声をかけられ励ましてもらいました。










ジムカデ(地百足)
ツツジ科ジムカデ属
高山帯に生える常緑矮性低木
岩の割れ目、一面に咲いていたのにザックを降ろして撮ることもできなくて



雪渓脇の岩場の隙間には、はじめてみる「ジムカデ」のかわいい花がたくさん咲いていましたが、
ザックからカメラを出す気力もなく、リコーのコンパクトで上から撮るのが精一杯、
乗鞍岳山頂には12時20分に到着しました。












白馬乗鞍岳山頂



少し下ると白馬大池がみえ、畔に小屋閉まいした大池山荘が建っていました。
(今年の雪の被害で修理のため、20日で小屋閉まいでした。)
ここでも荷物を放り出して、座り込んでしまいました。
昼過ぎているのに食欲もなく、みかんと水で、気持ちを引き締め、
あと4時間がんばろうと13時半に歩き出しました。











白馬大池









池のまわりにヒオウギアヤメの群生がありました

ヒオウギアヤメ(桧扇菖蒲)
アヤメ科アヤメ属
街でみかけるアヤメより葉の幅が広い


ここで先行する男性を確認することができました。苦しいので追いつけないけど、
前にいるというだけで励みになります。しかし、その男性、いっこうに前に進まないで、座り込んでいます。
ときおりガスが立ち込めてみえなくなりましたが、キスリングを背負った70代の男性が突然現れました。
聞くと、何度も大雪渓から登って、こっちに降りてきているけど、登るのは初めて、
あんまりきついからここで下山すると、またひとりになってしまいました。
相変わらず、ザックの重みと眠気でなかなか前に進みません。数歩歩くと立ち止まってしまいます。
ちょっと座れそうな岩が出てくるとザックを投げ出して座り込み、あげくはうとうとです。
これでは何時に着くかわかりません。レンジャーが言っていたように6時に着くかどうかもわかりません。
登山道にはhimekyonの大好きなお花がたくさん咲いているのに、
きれい、かわいいとは思うだけで写真を撮りたいという気持ちは萎えてしまっていました。












時折立ち込める濃霧


小蓮華岳を目指して歩いているのに山頂らしきものがでてきません。
ガスの中からピークが現れ、今度こそ山頂かと何度も何度もだまされて、
そんなとき、足元からひょっこり雷鳥が現れて、萎える心を癒してくれたのでした。













萎える気持ちを癒してくれた雷鳥さん






















小蓮華岳山頂

15時50分、やっとたどり着いた小蓮華岳の山頂からは、白馬岳がはるか彼方にみえました。
あー、まだまだあんなに遠いのだ、あと何時間かかるんだろう、気が遠くなりそうでした。
でもとにかくたどり着かなければ・・・













はるか彼方の白馬岳
















白馬岳山頂部分・この岩場を登り左奥の山頂へ


三国境を通り過ぎ、白馬岳への登りにかかります。
目の前にはごつごつとした岩場が立ちはだかっています。
これを登るの?どうしよう、登れるのかな・・・だんだんと不安が増してきました。
しかし、近づくと赤いペンキ印があって問題なく歩くことができました。

2時間もオーバーして18時ようやく白馬岳山頂へ到着しました。
懐かしい山頂です。
5年前、大雪渓から高山病になりながら、必死で歩いてたどり着いた白馬岳です。
少し、ガスがかかって、きれいな夕日とはいきませんでしたが、
ここで初めてカメラをだして、雲海に浮かぶ剱岳や、杓子岳から白馬鑓ケ岳などを撮ることができました。













杓子岳と白馬鑓ケ岳
薄いもやがかかり、きれいな夕日にはなりませんでした。












雲海に浮かぶ剱岳と立山三山



小屋に入って、遅くなった旨を謝り受付を済ませました。
明日はもっときついはずだから、4時半くらいには歩き出すようにとアドバイスを受けました。
すでに宿泊者の食事は終わり、従業員たちが楽しそうに食事をしている脇のほうで
ひとり、食欲のない胃に味噌汁を流し込むhimekyonでした。
部屋に入って、明日、早立ちで他の人に迷惑がかからないように
荷物の整理をして8時前には布団にもぐりこみました。


2つ目のミス・・・夜行バスで飲んだ2錠の導眠剤でした。
2日目の朝日小屋で、名古屋から来た3人組の女性たちが飲んでいた「導眠剤」の話からわかったことでした。
導眠剤は読んで字のごとく、眠りを導く薬ですから、睡眠薬ではありません。
飲んで30分くらいで、自然に眠りにつき、朝起きれば薬は残らないというものですが、
1錠ではきかなくて2錠飲んでしまったので、起きても残っていたようです。
以前、別の病院でいただいた「導眠剤」は強すぎて、翌日に薬が残ってしまったことがあったので、
同じことだったのだと思います。
目が覚めると0時、まだ起きる時間には早すぎて、目を閉じているとがさがさと音が聞こえ始め、4時前でした。
起きてトイレに行くと、夕べは星空がものすごくきれいだったのに風が吹き、濃いガスが立ち込めていました。

暗く風もあり、おまけに深い霧です。一人で歩くのはおそろしく結局は明るくなった5時のスタートとなりました。


夕べ、しっかり寝たhimekyonは元気を取り戻して2日目に突入しました。



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Last updated  2016/02/04 12:10:19 AM
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