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「話し合ったところでどうしようもない」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「和泉式部日記」の研鑽を公開してます。なぐさむと 聞けば語らま ほしけれど 身の憂きことぞ 言ふかひもなき心慰められると聞けばお話ししたいのですが、私の身についたつらさは話し合ったところで、言う甲斐も無くどうしようもないのです何事も 言はれざりけり 身の憂きは 生ひたる蘆の ねのみ泣かれて何事も口では言えない我が身の辛さは、蘆の根元を泥水が、ただ流れて私はもう声をあげて泣くばかりで 蘆(あし)「古今六帖。山部赤人」のように、お話相手になれませんと申し上げた。 宮さまは、思いがけない時に秘かにと思われて、昼から準備をなさり普段手紙を取り次いでいる右近の尉を呼んで、秘かに出掛けると言うと右近の尉は、あの女(和泉式部)の所だなと思ってお供をする。
2022.02.28
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「話し合えたら心が慰められる」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「和泉式部日記」の研鑽を公開してます。このように、宮さまから度々手紙があり、お返事も時々さし上げる。寂しさも少しは慰めらる気がして過ごしていると また宮から手紙がある。言葉などいくらか心がこもっていて、語らはば なぐさむことも ありやせむ 言ふかひなくは 思はざらなむあなたと親しく語り合うならば、お互いの気が晴れることもあるだろうか話し合えたらきっと心が慰められることもあるでしょう わたしでは話相手にもならないと思わないでくださいしんみりとしたお話を申し上げたいので、今日の夕暮れはいかがですかとおっしゃってきたので心が慰められると歌を送った。
2022.02.27
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「打ち明けたら返って恋しさがつのり」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「和泉式部日記」の研鑽を公開してます。宮さまから歌が届けられたうち出ででも ありにしものを なかなかに 苦しきまでも 嘆く今日かなわたしの気持ちを告白しなければよかった 打ち明けたばかりに かえって恋しさがつのり 苦しいほど嘆いている今日ですと詠んでこられた。もともと思慮深くない女で、なれない寂しさでどうしようもなく辛かったので、こんなちょっとした歌にも目がとまって、お返事を出した。今日のまの 心にかへて 思ひやれ ながめつつのみ 過ぐす心をそのたった一日の嘆きに比べて想像してください 兄宮さまを失ってから ずっと物思いの日々を送っている わたしの心をと詠んだ。
2022.02.26
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「遊び人みたいに思われるからな」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「和泉式部日記」の研鑽を公開してます。宮さまからはおなじ枝に 鳴きつつをりし ほととぎす 声は変はらぬ ものと知らずやわたしと兄は同じ枝に止まって鳴いていたほととぎすのようなもの 兄と声は変わらないとご存じではないのですかとお書きになった。童に渡されるときに、こんなことは、けっして人に言うな。遊び人みたいに思われるからなとおっしゃって、奥にお入りになった。 童が宮の返事を持って来たので、素敵と見た。しかし、手紙がくるたびに返事を出すのもどうかと思ってお返事は出さなかったら、宮さまは一度手紙を下さると、また下さった。
2022.02.25
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「浮気な評判はまだたっていない」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「和泉式部日記」の研鑽を公開してます。一旦帰る事にしたが、どうお返事申し上げましょうかと言うので口づてにお返事するのも失礼な感じがして、まあ、いいわ。宮さまは浮気な評判はまだたっていないのだから、歌くらい差し上げたってと思い薫る香かに よそふるよりは ほととぎす 聞かばやおなじ 声やしたるとたちばなの香りに亡くなった方を偲んでいるよりは あなたのお声を直接お聞きしたい お兄さまと同じお声なのかどうか と お返事を申しあげた。 宮さまがまだ縁先にいらしたときにこの童が物陰でなにか言いたそうな素振りをしたのを見つけられてどうだったとお聞きになるので、お返事を差し出すとご覧になっていた。
2022.02.24
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「お香の香がするようで懐かしい」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「和泉式部日記」の研鑽を公開してます。どんな長くて寒い冬でも、必ず新しい春がめぐってくるものである。宮さまは、上品な方で気取っていて、前の宮さまのようではないが童は、わたしには親しそうに話しているという。いつもあちらへ伺うのかとお尋ねになって、伺いますと申し上げると、これを持って行って、どうごらんになるかと、言ってさしあげなさい。橘の花を取り出したので、昔の人の歌を口にした。五月まつ 花橘の 香をかげば 昔の人の 袖の香ぞする 古今集・読人しらず 五月を待って咲く花橘の香をかぐと、昔親しくしていた人の袖に薫いていたお香の香がするようで懐かしい思いである。
2022.02.23
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「あの美しくて切ない気持ち」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「和泉式部日記」の研鑽を公開してます。自分はもう長くないとわかり、あの世への思い出に、もう一度だけ逢いたいと歌っている。恋に生きた彼女は最後に逢いたかったのは誰だったのだろうか。遊び人の為尊親王なのか。それとも帥宮敦道親王。数々の愛人の1人だろうか。愛こそ人生を信念に生きた和泉式部が、最後にもう一度逢いたかったのはやはり、新しい恋なのではないかと思ってしまう。あの美しくて切ない気持ち、夜眠れない緊張感、胸が締め付けられるほど好きという感情をきっともう一度味わいたかったのではないだろうか。どんな長くて寒い冬でも、必ず新しい春がめぐってくるものだから。
2022.02.22
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「せめてもう一度お会いしたい」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「和泉式部日記」の研鑽を公開してます。紙の端にかひなくなむ。言葉だけではなく、あなたが欲しいと書き添える。女性が薄暗い家の中で男性が忍び込んでくるのを待つことしか出来ない時代。女性からのその積極的な働きかけは珍しい。和泉式部が伝説となった由縁は恋人の数でも、禁断な恋でもなく、その大胆さにあるのではないだろうか。恋多き女だった和泉式部の晩年は殆ど分からないが、百人一首にこの歌があるあらざらむ この世の外の 思ひ出に 今ひとたびの 逢ふこともがな私はもうすぐ死んでしまう事でしょうが、私のあの世への思い出になるようにせめてもう一度なりともあなたにお会いしたいのです。
2022.02.21
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「一途な思いに生きる控えめな女性」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「和泉式部日記」の研鑽を公開してます。その一部始終を文章にすることによって、愛人の勝利は1000年経った今も色あせない迫力がある。北の方の生涯は気の毒なものになってしまった。平安時代の貴族の読者の共感を得るため、主人公は色々な試練を乗り越えながら、一途な思いに生きる控えめな女性として描かれている。その中で、まれではあるが表面化する女の積極性というものも看過できない。例えば、5月5日の頃、川の水が増したということで、宮は女に歌を送る。当時の常識では、女性はそれに対して返歌を送るのが、習わしである。
2022.02.20
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「和泉式部日記は三人称で書かれている」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「和泉式部日記」の研鑽を公開してます。和泉式部が知る事になった可能性が2つある。1つは帥宮から話を全部聞いた。そうでなければ、和泉式部がことの顚末を自ら創作したということになる。和泉式部日記は、元々、和泉式部物語と呼ばれ、三人称で書かれている。主人公は名前が分からないある女という設定になっているが、これは紛れもなく、和泉式部自作自演の不倫物語である。よく恋愛に勝ち負けなどないと言われているけれど、この作品を読むと和泉式部が勝利を収め、北の方は敗北という結果を認めなければならない。
2022.02.19
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「日記は突然幕を下ろしてしまう」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「和泉式部日記」の研鑽を公開してます。宮、入らせ給へば、さりげなくておはす。まことにや、女御殿へわたらせ給ふと聞くはなど車のことも、のたまはぬと聞え給へば、なにか、あれよりとてありつればとて、ものものたまはず。宮が部屋に入ると、北の方は何事もないような様子だった。お姉さんのところに行くと聞いたけど、それって本当なの?言ってくれれば牛車を用意したのにと話し、正妻はあちらからお迎えが来たのでとだけ答えた。実際その場に居るような場面で、和泉式部日記は突然幕を下ろしてしまう。別居寸前の夫婦が目の前にいるかのような感じだが、よく考えてみると和泉式部がなぜこのような事を知っているのだろうか。
2022.02.18
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「宮さまの身代わりにお仕えしよう」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「和泉式部日記」の研鑽を公開してます。東宮妃の妹がこのような扱いを受けていると知り、家を出なさいと妹を説得し、やがて北の方は耐えかねて、家出を決意。そこで、華々しく終幕。これといった用事もないのに訪問するのは、馴れ馴れしいと遠慮する。宮さまが死去され心細く、山寺詣でに出かけても手持無沙汰に思われた。宮さまの身代わりにお仕えしようと、帥宮さま(為尊の同母弟、敦道親王 冷泉院の第四皇子。太宰帥のため帥宮・そちのみやと呼ばれた)23歳の帥宮のところへ参上してお仕えしていますと言葉にした。
2022.02.17
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「北の方の姉は皇太子の妻」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「和泉式部日記」の研鑽を公開してます。あまりにも侮辱的な扱い、周りの人はみんな私を笑いものにしている。もう恥ずかしくてと北の方が泣きながら話している。それに対して帥宮。新しい召使を雇うにはあなたの許可はいらないのではないの。あなたは機嫌が悪いし、こちらの侍女が俺を嫌っていることだし。髪をセットしてもらおうと彼女を呼んだんだ。こちらでも使えばいいんじゃないのという。帥宮の言い方は、ひどい。和泉式部がかわいそうで、正妻も気の毒。北の方の姉は皇太子の妻である。
2022.02.16
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「妻の私は何も言えるわけではない」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「和泉式部日記」の研鑽を公開してます。しかじかのことあなるは、などかのたまはせぬ。制しきこゆべきにもあらず、いとかう、身の人気なく人笑はれに恥かしかるべきことと泣く泣く聞え給へば人使はむからに、御おぼえのなかるべきことかは。御気色あしきにしたがひて中将がにくげに思ひたるむつかしさに、頭などもけづらせむとて、よびたるなりこなたなどにも召し使はせ給へかしなど聞え給へば、いと心づきなくおぼせどものものたまはず。女を連れてきたそうですが、何故私に一言も言って下さらないの。別に妻の私はどうこう言えるわけではないですが。
2022.02.15
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「2人はただ愛し合い語り合った」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「和泉式部日記」の研鑽を公開してます。これで物事が決着するかと思ったら、今度は帥宮が出家すると言い出す。帥宮の出家宣言も一種の人目を引こうとする行為にすぎなかった。予想した通り、出家のことなんかすぐあきらめて、和泉式部を家に迎える。運命の日は12月18日。一緒に住み始めたら、面倒な移動をしなくても済む。とがめる人もなく、楽園にいるかのように2人はただ愛し合い語り合い幸せな時間を思う存分味わってるが、それを面白く思わない人がいる。帥宮(そちのみや)の藤原氏血筋の正妻こと、北の方だ。
2022.02.14
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「素敵な男性が独身なわけがない」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「和泉式部日記」の研鑽を公開してます。うちに来ないかと言うが決してプロポーズではない。権力があり品格もあり和歌のセンスも抜群というような素敵な男性が独身というようなわけがない。和泉式部はただの受領の娘なので、例え第2婦人としても、帥宮との結婚は絶対に許されない。うちに来ると言う表現は愛人兼召使いとしてということだ。毎日帥宮と時間を過ごせる半面、自分の自尊心を捨てなければならない。当然、女心はかなり揺れる。だが、恋にすべて委ねることを決意する。
2022.02.13
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「2人の仲は深まり行動が大胆に」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「和泉式部日記」の研鑽を公開してます。仏様のいる明るい山を出て、恋を選んだ和泉式部はもう破滅の道を歩んでいく覚悟を決めて、ここから2人の仲は深まり行動が大胆になる。女性が外出する事が滅多にない時代に、男性と2人で牛車に乗ったり外泊したり、彼の家に上がったり、髪の毛はぼさぼさ、着物は皺がより朝帰りをしたりで、現在でも多くはないであろう。恋の火遊びの時間はハラハラドキドキで楽しくもあるが、帥宮はいつまでも外で遊んでいられるような身分ではないので、うちに来ないかと提案する。
2022.02.12
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「便りには運命の瞬間が綴られている」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「和泉式部日記」の研鑽を公開してます。恋人を失って以来、時間が止まったかのようで、心の季節はいつだって真冬。しかし、周りの自然が少しずつ春に目覚めていく。ちょうどそのときに、帥宮(そちのみや)の初めての便りが届くなどと運命の瞬間が綴られている。当初、2人の共通の話題は為尊親王の思い出話なのだが、恋のやり取りになる。そして月がきれいな夜、ついに帥宮がいきなり和泉式部の家を訪ねる。しみじみと物思いにふけっていた時に来たので、どうして長い間来なかったの。遠ざかってゆく昔のゆかりともあなたを思っているのにと取次に言わせる。
2022.02.11
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「10カ月間程の危険な恋愛」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「和泉式部日記」の研鑽を公開してます。美人で和歌の達人の和泉式部の周りには、常に求婚者がいたが彼女が中納言や大納言で我慢できなく、次の恋人に選んだのは帥宮敦道(そちのみや あつみち)敦道親王で死去した恋人の実の弟である。平安時代の不倫マニュアルの和泉式部日記には、宮廷を驚かせる危険な恋愛が10カ月間の間に起こった事が、こまかに綴られている。夢よりもはかなき世の中を、嘆きわびつつ明かし暮らすほどに四月十余日(うづきじふよひ)にもなりぬれば、木の下暗がりもてゆく。夢よりも儚いこの世の中、嘆きながら生きているうちに、四月十日過ぎに。木々が生い茂り、木の下に広がる影が少しずつ暗さを増していく。
2022.02.10
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「大好きな人を失い泣き伏せる日々」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「和泉式部日記」の研鑽を公開してます。為尊親王は977年~1002年で26歳で他界する。平安時代中期の皇族。冷泉天皇の第三皇子。母は藤原兼家の娘超子。三条天皇の同母弟。為尊親王との不倫うわさは宮廷がにぎわい、和泉式部は勘当されてしまう。また疫病の大流行で、道路に死人が転がる平安京での夜遊びがたたり為尊親王は26歳という若さで帰らぬ人となる。大好きな人を失い、泣き伏せる日々。もう立ち直れないと思ったが次の恋が芽生え再び情熱の嵐がやって来ていることに気付く。
2022.02.09
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「身の丈に合っていない人を好きに」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「和泉式部日記」の研鑽を公開してます。普通ならこの辺りで恋愛市場を卒業して習い事三昧の既婚女性生活を楽しむはずだが、和泉式部の恋愛伝説はここから派手やかにスタートした。どちらかが不倫した事で夫婦仲が冷めてしまった。和泉式部の新しい彼氏が冷泉院の第三皇子である為尊親王だった。受領(ずりょう)の娘、バツイチで子持ちだった和泉式部としては身の丈に合っていない人を好きになり不倫関係に陥ってしまう。
2022.02.08
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「恋多き女の次元を超えていた」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「和泉式部日記」の研鑽を公開してます。その場で歌をすらすら書いて送った相手は時の権力者で雇い主でもあるそこまで直接的に反抗するには勇気がいった筈である。その話からも和泉式部の大胆な性格がうかがえるが、桃色事情に関しておおらかだった時代でも、おとがめを受け成敗されていた。その事からも和泉式部はただの恋多き女の次元を超えていた事は確かだ。最初の結婚相手は橘道貞。和泉式部という女房名は夫が赴任した地名の和泉国と父の式部省の官名を合わせたものである。
2022.02.07
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「危険な情事の先駆けを演じた女性」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「和泉式部日記」の研鑽を公開してます。平安時代は女流文学日記が盛んに創り出され、そして劇をみるように奔放に、愛を生きた女性たちの姿が鮮やかに綴られている。その中でも和泉式部ほど欲望の道をどこまでも極めた人は珍しい。危険な情事の先駆けを演じた女性で、ドラマの主人公を演じる草分け的存在だったのだろう。紫式部が称賛する感情の激しさはこの和泉式部のトレードマークだ。藤原道長に、浮かれ女の扇と落書きをされたとき、私の夫でも恋人でもないのにというような意味合いの歌をその場ですらすらと書いた。
2022.02.06
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「夢よりも儚い男女の仲」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「和泉式部日記」の研鑽を公開してます。多かれ少なかれ、平安当時も現在も誰もがそれぞれのドラマを抱えている。かといってドロドロ路線を突き進み、昼メロドラ並みの壮絶な人生を全うするという事は、凡人にはそう簡単にできることではない。 夢よりも儚い男女の仲、亡くなった宮さま為尊親王(ためたかしんのう)の事を悲しみ思い悩み夜を明かして暮らすうちに、四月十日過ぎになり木の下は葉が茂ってしだいに暗くなってゆく。築地(ついじ・土塀)の草が青々としているのも、誰も特に目もとめないけれどしみじみと眺めている時に庭先の垣根越しに人の気配がして誰だろうと目を凝らすと、亡くなった宮さまに仕えていた小舎人童(こどねり)だった。
2022.02.05
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「帥宮(そちのみや)敦道親王との恋愛」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「和泉式部日記」の研鑽を公開してます。平安時代の日記。和泉式部日記と呼ばれ和泉式部と帥宮(そちのみや)敦道(あつみち)親王との恋愛を綴り紫式部は平安不倫マニュアルと呼んだ。1003年4月から翌1004年1月に掛けての日記が歌を交え収めている。もう恋なんて永遠にしないと思っていたが、目を閉じると思い浮かぶ。脳裏に焼き付いた後ろ姿や記憶に刻まれる言葉の数々。心が傷つきもう二度と元に戻らないと心配になることだってある。
2022.02.04
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「いくら偲んでも偲びきれない」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と百人一首の和歌の研鑽を公開してます。100(完) 順徳院(じゅんとくいん)1197~1242年。後鳥羽天皇の第三皇子。第八十四代天皇。十三歳で即位。1221年後鳥羽院を中心に北条氏追討の為に挙兵。敗れ佐渡に流罪。原文ももしきや 古き軒端の しのぶにも なほあまりある 昔なりけりももしきや ふるきのきばの しのぶにも なほあまりある むかしなりけり現代訳宮中の古びた軒端に生えているしのぶ草を見ていると、栄華を誇った昔が懐かしく思われて、いくら偲んでも偲びきれないことだ。※明日から紫式部が恋愛に関しては、けしからぬ人と書いたほどの和泉式部の日記を少しずつ研鑽して行きたいと思います。
2022.02.03
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「この世をつまらなく思うのは」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と百人一首の和歌の研鑽を公開してます。099 後鳥羽院(ごとばいん)1180~1239年。高倉天皇の第四皇子。第八十二代の天皇。四才で即位。1198年十九才で譲位。藤原定家らに新古今集を選集。管弦や書道に優れた。原文人もをし 人もうらめし あぢきなく 世を思ふゆゑに 物思ふ身はひともをし ひともうらめし あぢきなく よをおもふゆゑに ものおもふみは現代訳人が愛しくも思われ、また恨めしく思われたりするのは、歎かわしく この世をつまらなく思うのは、もの思いをする自分にあるのだなぁ。
2022.02.02
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「もうすっかりと秋のような気配」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と百人一首の和歌の研鑽を公開してます。098 従二位家隆(じゅにいいえたか)1158~1237年。藤原光隆の子。藤原家隆。新古今集の選者の一人。生涯に渡り詠んだ歌は6万首。後鳥羽上皇に信頼され晩年に出家した。原文風そよぐ ならの小川の 夕暮は みそぎぞ夏の しるしなりけるかぜそよぐ ならのをがはの ゆふぐれは みそぎぞなつの しるしなりける現代訳風が楢(なら)の葉を吹きわたるならの小川の夕方はもうすっかりと秋のような気配だが 川辺の禊祓(みそぎはらい)を見ると、まだ夏であるのだなぁ。
2022.02.01
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