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「ただ好きでいてください」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。親しくなるのは難し事ではないが、そうなった後では、あなたを褒める事ができないのが、残念なのです。帝の御前などでも、私の役目だと思ってあなたを褒めているのに、どうしてそんな親しい仲になる事できますか。ただ好きでいてください。でないときまりが悪く、気がとがめて誉めにくくなりますと言うと、どうしてなの。そういう親しい人が世間の評判以上に褒める例だってあるよとおっしゃるので、それが嫌でないならいいのです。
2021.01.31
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「私を嫌っている訳ではない」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。頭中将(斉信)は、わざわざ私を呼び出したり、会うたびに、どうして私と本当に親しくつき合って下さらないのか。でも、私を嫌っている訳ではないと分かっているのだが、とても不思議でならない。これほど何年も経っている知り合いが、余所余所しい関係で終わる筈はない。殿上の間などに、私が一日中いないことになったら、何を思い出したらいいのだろうとおっしゃるので、それはわたしも同じだと思った。
2021.01.30
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「人生の無情など深くは分からない」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。亡くなった殿(道隆)の追悼のために、中宮様は毎月十日、お経を唱えて供養なさっていたのを、九月十日は職の御曹司で行われる。上達部、殿上人とても多い。清範(せいはん)が講師で、説くことがとても悲しいので特に人生の無情など深くは分からない若い女房たちも、みな泣くようである。供養が終わって、酒を飲み、詩を吟じたりなどする時に、頭中将の斉信(ただのぶ)の君が、月秋と期して身いづくにか。月は秋になるとまた照るが月を愛でた人はどこに去って行ったのだろうということを声に出して吟誦なさったのは、大変素晴らしかった。
2021.01.29
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「長さより口が広いから大口」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。下襲(したがさね)もいい。長さより口が広いから大口というのもそれでいいと思う。袴はつまらないと思う。指貫(さしぬき)はどうしてそう言うの。足の着物と言うべき。そうでなかったらああいう物は袋と言いなさいよなどと、色々言って騒いでいる。もう、うるさいわねと言うと、もう言わないわ。おやすみなさいと言うので、その返事に宿直の僧が、それはよくない。一晩中でもお話しなさいと、宿直がつまらないように大きな声の調子で言ったのが、面白かったし驚いたりもした。
2021.01.28
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「汗衫とは平安貴族の女児用薄手の上着」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。汗衫(かざみ)とは平安時代の貴族階級の女児用の薄手の上着。尻長とは闕腋(けってき)の後身(うしろみ)の裾を長く仕立てたもの。武官用の袍と文官用の袍とがあるが袖付下を縫付けたのが文官用の袍。闕腋とは衣服の両脇の下を縫い付けないで、開けたままにしておくこと。男の子が着ているようにすそを長くして引きずるように着る。唐衣(からぎぬ)なんて。短衣(みじかぎぬ)と言えばいいのに、でも、それは唐土の人が着るものだから、上の衣、上の袴(はかま)はそう言ってもいい。
2021.01.27
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「それなら西や東の板も使ったら」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。なぜ初めて官職についた六位の人の笏(しゃく)に、職の御曹司の東南の隅の土塀(どべい)の板を使ったのかしら。それなら西や東の板も使ったらいいのにということを女房たちが言い出していた。笏とは束帯の時に襟を正して両手で持つ40センチの板の事をいう。つまらない色々な事を、着物などにいい加減な名前をつけているのはとても変よ。着物の中で、細長はそう言ってもいいでしょう。何よ汗衫(かざみ)なんて言うの。尻長(しりなが)と言いなさいと言った。
2021.01.26
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「すぐに歌を詠みたがる」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。自分こそはと思っている女は、すぐに歌を詠みたがる。そうでない方がずっと付き合いやすい。私なんかに歌を詠んでくる人は、かえって無風流だねなどとおっしゃる。それでは橘則光のようではないかと笑って終わったが、この事を頭弁が帝の御前に人々が大勢いた時にお話しになった所うまく言ったものだ。上手く言ったと帝がおっしゃいましたと、後で人が話してくれたのはみっともない自慢話でしかないと思い微笑んでみせた。
2021.01.25
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「素晴らしい紅梅の枝にむすんで」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。私用と言うので、まさかと答えて、頭の弁への返事をとても赤い薄様に自分で持って来ないと言うと下部は、ひどく冷淡な人だと思われますよと書いて素晴らしい紅梅の枝にかるくむすんで差し上げた。すぐにお越しになって、下部が伺っていますとおっしゃるので、出たところあのような手紙なので、いい加減な歌でも詠んで来られたのかと思った。
2021.01.24
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「褒美を与えることがありますか」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。もしかして弁官や、少納言の所に、このような餅を持って来た下部には褒美を与えることがありますかと聞くと、そんなことはしませんと答える。ただ受け取って食べるだけです。どうしてそんなことをお聞きになるのです。すでに政官(じょうかん)の誰かからおもらいになったのですかと尋ねられる。
2021.01.23
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「知っている人がいるといいのに」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。この餠餤(へいだん)を持って来た時には、使いに褒美など与えるのだろうか。知っている人がいるといいのにと言うのを中宮様がお聞きになった。餠餤とはアヒルやかもの卵と野菜を煮て餠の中に挟んで四角に切ったもの。惟仲(これなか)の声がしてたから呼んで聞いたらとおっしゃるので部屋の端に出て、左大弁にお話ししたいと、侍に呼ばせると、たいそう威儀を正してやって来て、いえ公用ではなく、私用なのです。
2021.01.22
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「たいそう美しい筆跡」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。月日を書いて「みまなのなりゆき(行成の戯れの仮称)」とあり最後にこの下男は自分で参上したいのですが、昼は顔が醜いと言って参上しないようですと、たいそう美しい筆跡で書いていらっしゃる。中宮様の御前に参上してご覧に入れると見事な筆跡ね。面白い趣向だわとお褒めになって、解文はお取りになった。返事はどうしたらいいのかしら。
2021.01.21
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「二つ並べて包んである」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。餠餤(へいだん)と言う餅の中に、がちょう、鴨などの卵と野菜を煮て入れ四角に切った物が、二つ並べて包んであり添えてある。正式の書状には解文(げもん/公文書)のような形式で進上、餠餤一包例に依て進上如件(くだんのごとし)、別当 少納言殿とある。
2021.01.20
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「摘んでも尚耳なし草は可哀そう」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。他の者が、みみな草と言いますと言うので、なるほど。だから聞いても知らない顔をしてたのねと笑うと、またとても可愛らしい菊の生え出たのを持って来た。みみな草を耳なしと話し皆を笑わせ、歌を詠んだ。つめどなほ 耳無草こそ あはれなれ あまたしあれば 菊もありけり摘んでもやはり耳なし草はかわいそう たくさんの草花の中には言うことを聞く菊もあったのねと言いたかったのに、この冗談もまた子供にはわからないだろう。
2021.01.19
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「前世で善業を積んだ果報なのだろう」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。ひざまずかれたりはしないかと思っていると、関白殿が少し歩き出される。すぐにひざまずかれたので驚く。やはりたいそう前世で善業(ぜんごう)を積まれた果報なのだろうと拝見したのは、とても素晴らしかった。正月七日の日の若菜を六日に持ってきて、大騒ぎして散らかっている所へ見た事もない草を、子供が摘んで持って来たのを、この草の名は何と言うのと尋ねると、すぐには答えないで、さぁ~と、お互いに顔を見合わせている。
2021.01.18
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「装いをこらして重々しく美しい」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。大納言は、装いをこらした様子で重々しく美しい感じで、下襲(したがさね)の裾を長く引いて、あたりも狭いような身なりで控えていらっしゃる。素晴らしい。大納言ほどのお方に、関白殿は沓をお取らせになるとはと見える。山の井の大納言(道頼)、その下のご兄弟の方、身内でない人々が黒いものをまき散らしたように、藤壺の塀の際から、登花殿の前まで座って並んでいるのに関白殿はほっそりと優雅なお姿で、刀の具合などをお直しになり立ち止まると宮の大夫(道長・道隆の弟)殿は、清涼殿の戸の前に立っていらっしゃる。
2021.01.17
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「雨が真珠の玉を貫いたように見える」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。雨が真珠の玉を貫いたように見えるのは、とても風情があっておもしろい。少し日が高くなると、昨夜の雨に濡れた萩などが、ひどく重たそうなのに露が落ちるたびに枝が動いて、誰も手を触れないのに、さっと上の方に跳ね上がったりするのも、とてもおもしろいと思うが、他の人には少しもおもしろくないだろうと思うのが、またおもしろい。関白(道隆)殿が黒戸からお出になるとので、女房が隙間なく仕えているのを素晴らしい女房たちだ。この年寄をどんなに笑っているだろうと言って間をかき分けてお出になるので、戸口に近い女房たちが、色とりどりの袖口で御簾を引き上げると、権大納言(伊周)が、関白殿の沓を取ってお履かせになる。
2021.01.16
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「いっそ仏になってしまったほうが」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。中宮様もお聞きになって、いっそ仏になってしまったほうが、関白にあやかるよりいいでしょうと言って、微笑んでいらっしゃるので今度は中宮様のご様子を素晴らしく思って拝見する。大夫殿がひざまずかれたのを繰り返し申し上げると、いつもの関白殿びいきねとお笑いになった。大夫殿のこの後の栄華の様子を中宮様がご覧になったとしたら私が言った事をごもっともだと思う事だろう。九月頃、一晩中降り続いた雨が今朝は止んで朝日がとても鮮やかに射し始め、庭の植え込みの露が零れる位に濡れかかっているのも、とても素敵だ。竹垣の網目状の飾りや、軒の上に張り巡らしてある蜘蛛の巣がちぎれて残っている所へ、雨がかかっている。
2021.01.15
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「飛び上がってしまいそうなほど」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。女院のお気持ちを推察すると、飛び上がってしまいそうなほど。こういう素晴らしい事には、いつまでも長く泣いて人から笑われる。普通の身分の人だって、やはり子が出世するのは素晴らしいのだから、こんなふうに女院のお気持ちを推察するのも、恐れ多いことである。中納言の君が、誰かの命日だというので真面目ぶってお勤めをしてたのをその数珠を暫く貸してと言うと、訳を聞かれたので、お勤めをして来世で関白殿のような素晴らしい身の上になりたくて借りるのですと言うと女房たちが集まって笑うけれど、笑われてもお勤めをしたい。やはり関白殿は素晴らしいから何とか祈りあやかりたいと思う。
2021.01.14
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「素晴らしさは言うまでもない」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。立派な馬を早く走らせて急いで参上して、少し遠くから馬をおりて、脇の御簾の前に控えていらっしゃるところなど、とても素晴らしい。女院の返事を承って、また帰参して、帝の御輿のもとで奏上なさる様子などの素晴らしさは言うまでもなく、帝がお通りになるのを、ご覧になっていらっしゃるだろう。帝の宣旨の使いとして、斉信(ただのぶ)の宰相の中将が、女院の一段高い見物席に参上なさった様子は、とてもおもしろく見えた。ただ随身が四人立派な装束を着けたのと、馬副(乗馬に付き添う従者)の、ほっそりと白く化粧しているのだけを連れて、二条の大路の広くきれいな通りを歩いていた。
2021.01.13
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「涙が止めどなく出てくる」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。素晴らしい事を見たり聞いたりした時には、すぐに涙が止めどなく出てくる。帝が石清水八幡宮の行幸からお帰りになる時に、女院の見物席の向こうに御輿を止め帝が女院にご挨拶をなさる。その様子は比類のないほど素晴らしく本当に涙が溢れるほどで、化粧の顔の素肌が現れ、どんなに見苦しいことだろう。悲しいことなど、人が話して泣いたりするのに、本当に可愛そうと聞きながら、涙がすぐに出てこないのは、ひどくばつが悪いと思う。泣き顔を作って、悲しそうな表情をしてみるが、まったく甲斐がない。
2021.01.12
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「ばつが悪いもの」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。ばつが悪いもの。他の人を呼んでいるのに、自分だと思って出て行った時。物などを下さる時に間違えれば、一層バツが悪い。たまたま人の噂話をして悪口を言ったのを、幼い子どもが聞いていて、その人がいるのに話した時。密教において重視される仏の呪力を願う一種の儀式の加持祈祷は病気・災難などをはらうために行う祈祷で奈良の系統であり仏の護身法の真言などを読み上げているのは、優雅で尊い。
2021.01.11
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「人妻が嫉妬してよそに隠れてる」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。みっともないもの。潮が引いた干潟に停泊する大きな船や大きな木が風に吹き倒されて根を上に向けて横倒しになっているのを見た時。つまらない男が、家来を叱っている時や、人妻などが、つまらない嫉妬などしてよそに隠れてる姿。必ず夫が大騒ぎして探すはずだと思っていたのに、夫の方はそうでもない。憎らしいほど平然としているので、いつまでも家をあけている訳にもいかずじっと隠れていたが自分から出て来た時は、実にみっともないと思った。
2021.01.10
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「妊娠したのに全く知らない振り」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。私が一番愛されている。そういうわけだから、少しでも自分を愛してくれる男に会うと薄情なのだろうと思って、まったく気が引けることもない。男が、酷く気の毒で可哀そうな見捨て難い女の事でも少しも気に止めないのも、どういう心なのか。まったく呆れてしまう。そのくせ男は、女の身の上を非難し自分に非はないと言葉巧みに話す様子はと言うと特に頼りになるような人がいない宮仕えの女房を口説いて妊娠したのに、全く知らない振りをしている男もいる。
2021.01.09
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「これ程ほかの女を悪く言う」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。一同に寝てしまうのも、夜居(宿直)の僧を思うと、とても気後れがする。男は、困った事に、理想通りでなく、じれったく、気に入らない所がある。と思っていても、向かい合っている女にはおだてて信じこませるのでひどく気後れがして情が深く、色好みと世間で評判の男などは、冷たいと思わせる。女に思わせるような態度はとらない。心の中で思っているだけでなく何から何まで、この女の悪口をあの女に話し、あの女の悪口をこの女に話して聞かせるようだが、当の女は自分の事とは知らないで、これ程ほかの女を悪く言うのだから、やはり私が一番愛されていると思ったりする。
2021.01.08
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「暑苦しそうなもの」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。暑苦しそうなもの。お供の長の狩の時に着用する衣類。僧侶の袈裟。朝廷の行事に際して世話役をした近衛少将。酷く太った人の髪の毛が多いありさま。六、七月の加持祈祷で、正午の勤行をつとめる阿闍梨(あじゃり)衲の袈裟とは、人が捨てたぼろを縫って作った袈裟 のことをいう。出居の少将の出居とは、宮中での儀式の時に庭に臨時に設ける座の事で臨時の座に着いて威儀を正している近衛の少将の姿が暑苦しい感じがする。気後れして気恥ずかしいものは、男の心の中ではないだろうか。目が覚めやすい夜居(宿直)の僧は物音を聞いただけで不安そうにする。
2021.01.07
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「辛く苦しそうに見えるもの」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。辛く苦しそうに見えるもの。七月の正午から二時頃の暑い時に汚ならしい牛車を貧相な牛に引かせて、がたごと揺れながら行く者。雨の降らない日に筵(むしろ)の覆いを掛けた牛車や酷く寒い時や暑い時などに、みすぼらしい身なりの身分の低い女が子供を背負っているの。年老いた物乞い。小さい板葺きの家の黒く汚ならしいのが、雨に濡れているとき。雨がひどく降っているのに、小さな馬に乗り前駆をしている人。冬は、それでもまだよい。夏は袍(ほう/朝服の上衣のひとつ)も下襲(したがさね/直接に袍の下に着る)も一つにくっついている姿。
2021.01.06
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「なんて心の狭い嫌な男」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。ひどく気に入らないもの 。賀茂祭や禊(みそぎ)など、全て男が見物するのにたった一人で牛車に乗って見るとは、どういうつもりなのだろう。尊い身分の人でなくても、若い男たちの見たいと思っている者を一緒に乗せればいいと思い、牛車の簾からたった一人で揺れ動くのが透けて見え行列を見つめて座っているとは、なんて心の狭い嫌な男なのだろうと思う。どこかへ行ったり、寺に参詣したりする日に雨が降り、使用人などが私を可愛がってくれない。誰それが今のお気に入りの人などと言うのを微かに聞いたので、他の人より少し憎らしいと思う人が、当て推量したりつまらない逆恨みをして、じぶんだけ偉そうにしているのが憎らしい。
2021.01.05
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「女の部屋辺りをうろうろして」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。間に合わせに屏風を立て、礼拝をするようだが顔を知らないと誰だろうと知りたくなり、思い出しては、あの人だなと気付くのもおもしろい。若い男たちは、女の部屋辺りをうろうろして、仏様の方を見る事もせず寺の責任者を呼び出して、小声で話をして出て行くのはいい加減な身分の者とは思えない。二月の末、三月の初めの頃、桃の花盛りに籠っているのもおもしろい。さっぱりと美しい若い男たちで、主人と見えるのが二、三人、四季折々の変化をその様相の比喩表現によって色彩として感じ取った桜襲の狩衣や柳襲の狩衣をとても素敵に着て、くくり上げた袴の裾も上品に見える。襲(かさね)の色目の名を言い、白桜・花桜・紅桜などの総称の事を指す。
2021.01.04
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「間に合わせに屏風ぐらいを立てて」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。根を詰めずに、少しずつ更新して行けたらと思います。出来るだけ噛み砕いて枕草子を研鑽し文章に出来たらと思います。一晩中、法師が大声で勤行して夜を明かすので、寝てもいられなかったが午前4時の勤行が終わって、少しうとうと眠った耳に、その寺のご本尊のお経を荒々しくも厳かに唱える声が聞こえてきたのは、特別に尊いのではない。修行者のような法師で塵取りを敷いているようなのが読んでいるらしい。ふと目が覚めて、しみじみと聞こえるし、また、夜などは籠らないで人並みな人が、薄く墨色がかった青色の裾に紐を差抜いた袴や白い着物を何枚も重ねて子息かと思えるような若い男の、美しい装束を着て少年などを連れていた。家来の者たちを大勢従え静かに座ってお祈りしているのもおもしろい。
2021.01.03
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「迎春」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」の写真と共に新年の挨拶を近況報告です。新年あけましておめでとうございます。12月29日は妻の誕生日で私より2か月姉さんである。妻の母は3年前より体調を崩し義弟夫婦が在宅介護していた。妻の容体報告する度に在宅介護の状況を耳にしていた。その義母が12月29日の午後96歳で他界してしまった。生あるものは必ず滅し、形あるものは必ず壊れる。理屈では分かっていても辛いものがある。義弟の子供は4人居てそれぞれ3人の子供が居る。4家族共遠く離れた所にいるが全員参列の家族葬。コロナ禍の中の葬儀で私の子供達にも自粛を促した。新年早々暗い報告になってしまったが96歳と大往生である。私の妻が入院する病院でもコロナ禍対策で入室出来ない。早くコロナ終息へ向かい妻のヘアーカットがしたいものである。皆様におかれましても2021年が良い年になりますように祈る思いです。
2021.01.01
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