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鍵盤の獅子王と評されたバックハウス、1960年代、彼の名声は世界中に轟き、ベートーヴェンのピアノソナタ・ピアノ協奏曲のLP盤は人気が高かったのでした。特に、指揮者イッセルシュテットと演奏したピアノ協奏曲第5番「皇帝」は、名盤の誉れがありました。残念ながら、YouTubeにはバックハウスの「皇帝」はアップロードされていない様ですが、ピアノ協奏曲第3番が見つかりました。ベートーヴェン30才の時の作曲、失聴と言う難病に侵される前の青春の息吹きが聴こえる様な感じがして好きな曲の一つです!Beethoven / Wilhelm Backhaus: Piano Concerto in C minor, Op. 37 - Rondo - 1958 Recording イッセルシュテット(Hans Schmidt-Isserstedt:1900-1973)指揮のウィーンフィル・オーケストラ、バックハウス(Wilhelm Backhaus:1884-1969)のピアノ演奏、1958年10月の録音ですから、高音質は期待すべくもありませんが、LP盤特有のスクラッチノイズが聞こえるのも懐かしいものです。ピアノ協奏曲第3番作品37ハ短調は1800年の作。1803年4月5日にウィーンのアン・デア・ウィーン劇場において作曲者自身の演奏で初演された。ベートーヴェンのピアノ協奏曲の中、唯一の短調である。初演は自筆譜が乱筆で判読し難かったこと、演奏会自体が慈善事業と言うもので反響は鈍かったが、雄渾な主題がすぐに評価され、現代ではピアニストの主要レパートリーとなっている。
2010.12.22
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昨日は、何の気なしにパソコンで古い歌謡曲を聴いていました。普段はヨナ抜き音階でパターン化された歌謡曲は、聴くことは無いのですが、偶然YouTubeで見つけた“ちあきなおみの「別れの一本杉」”は音域を低くして情感を誘うもので、懐かしさより悲哀を唄う、将に絶品の怨歌でした。「ちあきなおみ」は「喝采」で歌謡大賞を得たことで知られていますが、ポップス、ニューミュージック、ロック、演歌、歌謡曲等の幅広いジャンルの作品を歌いこなした類い稀な歌手、演歌を歌えば土着性を、ファドを歌えば原罪観を、ジャズを唄えばスキャットに悲運に泣くニグロの魂が宿る。各々のジャンルの最上部分を容易く再現する。結局、彼女を一つのジャンルに収めるということは不可能なのかも知れません。彼女のしみじみとした情感漂う世界は、ど演歌の世界でも発揮されています。別れの一本杉 ちあきなおみ春日八郎のカヴァー曲で、美空ひばりも歌っていますが、懐かしさと後悔・悲哀の混じった一寸投げやりに近い情感は、演歌の大御所よりも優っている様に思われます。
2010.12.10
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この曲の第1、第2楽章はピアノ学習者の為のソナチネに収められていることからも、よく知られています。誰もいない独り暮らしの朝、この曲を聴いていますと、何故か心慰められる想いがするのです。今日の様な快晴で澄み切った空を見て、暖かいホットコーヒーを入れて、聴きますと一点の曇りも無い感じの曲で、作曲者モーツァルトへの想いを馳せることも出来そうです。今週土曜日には、彼モーツァルトの209年目の命日が来ることになります。YouTubeでも多数アップロードされていますが、内田光子が演奏する下記のものがお勧めです。装飾音を使わず、ゆったりとしたテンポで曲想に合致している様に思われるのです。Mozart-Piano Sonata ('Sonata semplice') K. 545- 2nd mov. AndanteピアノソナタK.545は、モーツァルトが1788年夏に作曲した3楽章からなるピアノソナタ。旧モーツァルト全集では第15番、新モーツァルト全集では第16番である。モーツァルトが、「初心者のための小さなソナタ」としたこの作品は、ソナチネアルバムにも収められており、ピアノ学習者にはおなじみの曲となっている。
2010.11.30
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モーツアルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ(Don Giovanni, K 527)」の第1場第2幕で歌われる「窓辺においで」と言う第16番目のアリア・カンツォネッタはドン・ジョヴァンニのセレナードとして知られています。気象予報業務許可事業者の第一号であった「東條ウェザー」のテレビ天気予報サービスでのテーマ音楽として永く使われていましたが、気象予報士制度が出来てからは、テレビに放映されることは無くなりました。Mozart: Don Giovanni "Deh Vieni Alla Finestra" - T Quasthoff Deh, vieni alla finestra, o mio tesoro,Deh, vieni a consolar il pianto mio.Se neghi a me di dar qualche ristoro,Davanti agli occhi tuoi morir vogl'io!Tu ch'hai la bocca dolce pi? del miele,Tu che il zucchero porti in mezzo al core!Non esser, gioia mia, con me crudele!Lasciati almen veder, mio bell'amore!さあ、窓辺においで、私の宝よ、私の涙を慰めにおいで。私に慰めを与えてくれないのなら、お前の前で私は死にたい!お前のその口元は蜂蜜より甘く、お前の心は砂糖のような甘さに満ちている!私の宝よ、私をこれ以上、苦しませないで!せめて、その姿を見せたまえ、美しい恋人よ!伴奏楽器のマンドリンが甘美なメロディーを奏でるのが印象的です!
2010.11.18
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モーツアルトのピアノ協奏曲は傑作が揃っていて、第17番以降は全て素晴らしいと言っても良い様に思われます。そんな中で、ピアノ協奏曲第22番は目立たないのですが、「この曲が一番」と言われる方々もおられる様で、不思議な魅力があります。ピアノ協奏曲第22番変ホ長調 K.482は1785年に作曲された。第20番と第21番の傑作を生み出したあとの一連の協奏曲群は、次第に作曲者の内面を表現する傾向のものに変化していった。第3楽章 Allegro 変ホ長調 ロンド形式ロンド主題は、驚くほど簡素であるが、豊かな楽想によって曲が彩られていく様子はモーツァルトの面目躍如であろう。中間部は一転、Andantino cantabile変イ長調3/4拍子となり、クラリネットで甘い旋律が歌われる。YouTubeでも、多くの演奏がアップロードされていますが、偶然見つけたのは下記のもので、新進気鋭のピアニストは新鮮でした。Jacquelyn Weitz plays Mozart Concerto No. 22少女の様なピアニストが演奏する第3楽章は、可憐さが発揮されていて魅力的、音量も小さくBGMにするにも最適でした。
2010.11.08
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バッハのイギリス組曲の演奏はグレン・グールドが、テンポを極めて速くし強弱の付け方も強烈な弾き方で時代を作り、バッハの現代解釈として一般の共感を得て、よりに広く知られる様になったのだと思っています。それまでバッハの「ゴールドベルク変奏曲」は1時間近く掛っていた演奏を、僅か25分で済ませる衝撃のデビューでしたから、驚きでもあり新鮮だったのでした。グールドに触発された演奏が多く、ポゴレリチを含めて標準とされている様に思われますが、果たして違う演奏は無いのでしょうか?そんな中、YouTubeで、中庸なテンポで演奏するグルダのイギリス組曲2番を聴いてみますと非常に魅力的で、グールド出現の前は、そのテンポが普通だったのではないかと思われてなりません。Gulda plays Bach English suite no.2, Prelude フリードリヒ・グルダ(Friedrich Gulda, 1930年5月16日 - 2000年1月27日)はグレン・グールドより2才年長のオーストリアのピアニスト・作曲家。バッハ、モーツァルト、ベートーヴェンの演奏を特に得意とした。ジャズ演奏でも知られる。20世紀を代表する巨匠ピアニストの一人である。1960年代はイェルク・デームス、パウル・バドゥラ=スコダとともにウィーンの三羽ガラスと呼ばれた。このイギリス組曲2番、3番と合わせて、25年程前のアメリカでの拡販出張の際、夜ホテルで独り静かによく聴いていたもので、その短調の響きが客先とのビジネストークを忘れさせ、独り侘び寝を慰めてくれた思い出の曲でもあります。
2010.10.27
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「悲しい時にはモーツアルトのピアノ協奏曲第20番(K. 466)、嬉しい時にはモーツアルト弦楽4重奏曲第17番(K. 458)」と言うのが40年前の家内との結婚前の約束でした。結婚して直ぐに子供が生まれ、悲しさも嬉しさも子育てに忙殺され、子供達が小学校に上がると今度はアメリカ駐在の話が持ち上がり、親子共々慣れない生活に悪戦苦闘、帰国してからは、アメリカ生活の反動で子離れが始まり、義父が亡くなり義母独り暮らしを慰める五島行も慣例となりました。そんなこんなで、ピアノ協奏曲第20番(K. 466)、弦楽4重奏曲第17番(K. 458)を聴く機会は15年程あまり無かった様に思われます。我が家に永らくあったのは、廉価盤ウェストミンスターのアナログレコード、アマデウス弦楽4重奏団の演奏です。その後レコードが聴けなくなりましたので、CDは持っているのですが、やはり懐かしいのはアナログレコード、YouTubeでその古い演奏聴けるのは嬉しいことです。Amadeus Quartet in 1956: Mozart K458 1/2 Amadeus何しろ1956年の演奏ですから、録音技術も発達していない時代、酷い音質ですが、画像が残っているのが不思議です。昨年10月からの独り暮らしもあって、嬉しさも悲しさも超越して聴いています!ハイドンセットの第4曲の「狩」、ハイドンへの敬意が感じられる明るい曲で、第一楽章の第一主題が狩の角笛を連想させることからこの名称がつけられたと言われています。第1楽章 アレグロ・ヴィヴァーチェ・アッサイ 明るく青く澄み切った空と緑爽やかな森を思わせる第一主題が印象的です。第2楽章 メヌエット上品なメヌエットとなっています。第3楽章 アダージョ 長調でありながらも憂いをおびた美しさが立ち込めています。第4楽章 アレグロ・アッサイ ハイドンへの敬意を表すかのように軽快なフィナーレ、ソナタ形式で第一主題、第二主題の提示部、第一主題を中心に扱う展開部、再現部と分かりやすい構造です。
2010.10.10
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フジコ・ヘミング女史はピアノ演奏家であるだけでなく、種々の才能があり、CDレーベル表紙に自分の絵画を使ってファン・サービスをしたりしていました。昨年夏7月には、フジコレーベルとして自分独自のアルバムを発売することになりましたが、果たして今後どのように展開させるのでしょうか?其処からYouTubeにベートーヴェンのピアノ・ソナタ第17番「テンペスト」が、もう数件アップロードされています。ヘミング女史も無料動画サイトで楽しまれることは、ビジネス的に想定していなかったでしょうから、辟易しているかも知れません! Ingrid Fuzjko Hemming - Beethoven Piano Sonata No.17「Tempest」3 Allegrettoフジコ・ヘミング女史が弾くベートーヴェンのピアノ・ソナタ、リストが得意な彼女は構成力がしっかりしていますので、細部に拘らない演奏は見事とも思えます。ピアノ・ソナタ第17番 (ベートーヴェン)ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲のピアノ・ソナタ第17番ニ短調作品31-2は、一般に「テンペスト」の名で知られ、ベートーヴェンのピアノ・ソナタのなかでは比較的有名な部類に属する。特に第3楽章が有名であり単独で演奏される機会も多い。この第3楽章は、ごく短い動機が楽章全体を支配しているという点で、後の交響曲第5番にもつながる実験的な試みのひとつとして考えられている。作曲:1802年 出版:1803年我が家にはブレンデル演奏のアナログレコードがありましたが、テープにダビングした覚えも定かでなく、聴くとことは出来ませんのは残念です。
2010.10.01
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9月中旬になり、午後4時を過ぎましたので、散歩に良いかと小山田緑地に行ってみました。1年前家内の最後の散歩となった場所ですが、今年は未だ真夏の雰囲気で蒸し暑く、蝉の鳴き声も多く、秋の気配は見えません。正面に見えるベンチにはよく座って珈琲を飲みましたので、昨日もステンレスボトルにホットコーヒーを入れて持って行き、其処に腰を掛け、私分と家内分の2杯を飲みましたが汗が噴き出て困りました。右側のクヌギ林にはよくスズメバチもいて、道沿いには小さな土蛇もいたのですが、暑さが異常なのか、今年は見つけることも出来ませんでした。ベンチから立ち上がり「嘆きのセレナーデ」とも言われる「トセリのセレナーデ」を口ずさんで、木陰を散歩しましたが蒸し暑さが消えず、早々に石畳みの道を通って小山田緑地から退散することになりました。INESSA GALANTE sings Serenade Toselli「トセリのセレナーデ」又は「嘆きのセレナーデ」としても広く親しまれています。この曲は戦前から軽音楽としても聴かれ、現在でもムード音楽として演奏されます。
2010.09.14
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数多くのアンダンテ・カンタービレがありますが、チャイコフスキー/弦楽四重奏曲第1番の第2楽章「アンダンテ・カンタービレ」に止めを刺すように思われます。元来の旋律がウクライナの民謡だと言うことで、土臭さを感じますが、日本の「原風景」とも通じるものを持っているような気もします。この曲の演奏には、種々のバージョンがあり、オリジナルの弦楽四重奏、オーケストラ、チェロと弦楽合奏、ヴァイオリン独奏など様々です。私が保有しているのは、ボロディンSQ演奏のCDですが、正調版と言う感じがします。インターネット検索しますと、クライスラー(Fritz Kreisler)のヴァイオリン独奏がアップされており、録音は古いのですが、しみじみと聴くことが出来ました。私は元来学校唱歌として覚えましたので、この演奏が保存されている記憶に近いのです。Kreisler plays Andante CantabileIt was recorded at Abbey Road Studios in 1938. Franz Rupp is at the piano.この曲については、小学校又は中学校時代に、歌詞付きで音楽の時間に教わった記憶があります。暮れゆく空 鳥も飛ばずエイホーラ ・・これは、「エイホーラ」等ロシアの掛け声も入っていると記憶する60年前の歌詞断片ですが、誰の歌詞作品だったか覚えていませんし、インターネット検索しても出て来ません。「アンダンテ・カンタービレ」は既に、学校唱歌からは外されてしまったのだと思われ、日本人のメンタリティに通じる良いメロディなのに残念なことです。
2010.09.04
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モーツァルト、ヴェルディの作品と共に「三大レクイエム」の一つにも数えられる、フォーレのレクイエムは静謐な感情が溢れ出ていて秀逸です。Gabriel Faur? - Requiem: I. Intro?t et Kyrieレクイエムの傑作として知られ、フォーレの全作品中で最も演奏機会が多く、第4曲「ピエ・イェス(祈りを込めて)」を中心とした対称的な配置が認められる。「ピエ・イェス」は残されているスケッチの最も早い段階から姿を見せており、構成的にも音楽的にも全曲の核と見られる。 第1曲 イントロイトゥスとキリエ(Introitus et Kyrie)オーケストラのユニゾンによる主音で始まる。分散和音線を基調としたテノール、甘美なソプラノ、フォルティッシモの合唱と続く。キリエでは律動的になる。「ピエ・イェス」は森麻紀さんの独唱でお聴きください!Pie Jesu domine, dona eis requiem,sempiternam requiem.慈悲深い主なるイエスよ彼らに安息を与え給え永遠の安息を
2010.08.13
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誰の演奏したアナログレコードを保持していたのかも忘れている程ですので、この曲を聴くのは、30~35年ぶりのことと思われます。Debussy Le Martyre de St Sebastien - Fragments Symphoniquesシャルル・ミュンシュ指揮のボストン交響楽団の演奏ですので、相当古い録音でしょうが、フランス的静謐感が良く表現されている様に思われます。「セバスチャンの殉教(Le Martyre de Saint S?bastien)」は、イタリア人作家ガブリエーレ・ダヌンツィオとの合作によってクロード・ドビュッシーが作曲した劇音楽、「5幕の神秘劇」と銘打たれている。後年「交響的断章」(交響組曲)に編曲され、一般的には原曲よりも後者が名高い。セバスチャン(セバスティアヌス)はローマ植民地の生まれで、ミラノで教育を受け、親衛隊の長に任命された。時の皇帝ディオクレティアヌスは彼がキリスト教徒であることに気がついていなかったが、キリスト教囚人2名をその信仰で励ましたことから知られてしまった。彼のオーラは口のきけない女性を癒し、78人の人々をキリスト教に改宗させた。皇帝はセバスティアヌスを草原へ引き立て、杭に縛り付け、まるでハリネズミのように、彼に多くの矢が突き刺さるまで射続けて放置させたが、奇跡的に彼は死ななかった。聖イレーネは自宅へ彼を連れて行き、健康になるまで介抱した。そして彼は、ディオクレティアヌス帝にキリスト教擁護の熱弁を繰り広げたことから、皇帝は彼を死ぬまで殴打し、遺体は人目を避けて捨てさせた。手持ちのアナログレコードはテープにダビングしていませんので、我が家のオーディオでは聴くことは出来なくなっています。
2010.08.02
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ヘンデルの聖セシリア頌歌もYouTubeでアップロードされた数が3年前より、格段に増えている様です。下記は、アップロードされたその序曲、まあまあ聴けるのではないでしょうか!Ouverture(Ode for St Cecilia's day, HWV76)その5曲目は、「The Trumpet's Loud Clangor(トランペットの高い響き)」は、2007年11月1日に紹介致しましたので、ご参照ください。聖セシリアの日のための頌歌トランペットの高い響きが怒りと死への警告となって我等が武装するのを鼓舞してくれている雷鳴の様に太鼓も連続して叩かれている叫び声が聞こえる、敵が来る叫び声だ突撃だ、突撃、突撃、突撃だもう遅すぎる、退却するには遅すぎるのだ突撃だ、もう遅い、退却するには遅すぎるのだ
2010.07.29
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ベルリオーズの幻想交響曲、多分家内は好きではなかったのだろうと思っています。義父がベートーヴェン、義母がバッハ、モーツアルト、ベートーヴェンと古典派が好みで、義母はベルリオーズが好きではないと言っていましたので、小さい頃から後期ロマン派の音楽を殆ど聴いていなかったと思われるからです。それでも、「恋人の姿を夢の中での舞踏会で垣間見る」と楽曲解説される第2楽章は、極めて美しい。加えて、交響曲では初めて「ワルツ」を取り入れた舞曲楽章とされる斬新さはロマン派音楽の素晴らしさが感じられます。YouTubeでも沢山アップロードされていますが、下記の古い演奏が良さそうに思われます。Symphonie Fantastique, 2nd movement, "A ball"国立フランス・ラジオ普及楽団で、指揮はイギリスのトマス・ビーチャム(Sir Thomas Beecham)、名盤と言われるフランスの名指揮者シャルル・ミュンシュよりも、きっちりと演奏している様に思われます。第二楽章「舞踏会」弦楽器トレモロに乗って2台のハープが登場して舞踏会のざわめきや華やかな雰囲気を表し弦楽合奏でワルツが始まります。 しばらくすると弦楽器に胸騒ぎのようなトレモロが出て木管楽器に固定楽想が現われます。これは舞踏会で彼がワルツを踊っている彼女を見つけた場面なのでしょう。
2010.07.15
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カール・リヒターも没後30年になろうとしていますが、バッハ解釈には秀逸なものがあり、55歳で夭折しまったことはその伝道者を亡くしてしまった様で、残念至極と言うより他にありません。我が家にも、数枚Archiv盤CDが残っていますので、今でも時々取り出して聴いています。YouTubeでも、カール・リヒターのBWV140がアップロードされていますが、その内テノール・コラールがとても聴きごたえがあります。Bach - Cantata BWV 140 - Peter Schreier - Sleepers wake冒頭の合唱部がオーケストラ演奏となっていますが、驚くほどゆっくりとしたもので、リヒターのバッハ解釈の片鱗を覗かせています。Zion h?rt die Waechter singen,Das Herz tut ihr vor Freuden springen,Sie wachet und steht eilend auf.Ihr Freund kommt vom Himmel praechtig,Von Gnaden stark, von Wahrheit maechtig,Ihr Licht wird hell, ihr Stern geht auf.Nun komm, du werte Kron,Herr Jesu, Gottes Sohn!Hosianna!Wir folgen allZum FreudensaalUnd halten mit das Abendmahl.ものみ等の 声に シオンの 心おどり立ちて 急ぎゆく高きより 来たる まことと 愛の君み光 あかるし来たり たまえ イエス 神の子 ホザンナわれらも はべらん 幸なる うたげに
2010.07.09
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東京でも、昨日あたりから梅雨らしいシトシト雨が降っています。九州地方では豪雨になっていますので、近日中に関東地方でもそうなりそうな気配も感じられます。この詩は、本来は晩秋に降る憂鬱な長雨を詠ったものでありましょうが、私は晩秋には「秋の歌(Chanson d'automne)」を口ずさみ、この詩は梅雨の時期になると思い出します。ヴェルレーヌ(Verlaine)にとっては破滅的な人生から得た悲嘆の詩なのでしょうが、私にとっては感傷的な雨の情景として捉えるだけに留めているのです。作者の想いに反しても、人の感じ方は色々あって良いのだと思っています。巷に雨の降るごとくわれの心に涙ふる。かくも心ににじみ入るこの悲しみは何やらん?やるせなき心のためにおお、雨の歌よ!やさしき雨の響きは 地上にも屋上にも!ヴェルレーヌ(Verlaine)堀口大學訳Il pleure dans mon coeurComme il pleut sur la ville ;Quelle est cette langueurQui p?n?tre mon coeur ?? bruit doux de la pluiePar terre et sur les toits ! Pour un coeur qui s'ennuie,? le chant de la pluie !この詩をシャンソンにした下記の動画がYouTubeでアップロードされています。憂鬱な、晩秋の氷雨の感じが良く表現されている様に思われます。Billy Cowie - "Il pleure dans mon coeur" ヴェルレーヌは獄中で、この詩を作り上げたとされていますので、寂しい動画なのも仕方が無いのでしょう!
2010.07.05
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ヒーリングクラシックとして知られるエリック・サティのジムノペディを聴いてみますと、何か懐古の情感に溢れて来てしまいます。サティの代表的作品、「ジムノペディ」とは、古代ギリシアのアポロンやバッカスなどの神々を全裸で踊りたたえる「ジムノペディア」という祭典に由来しており、サティはこの祭りの様を描いた古代の壺を見て曲想を得たといわれる。 Gymnopedie No.1 3年前の宮崎県日南市飫肥町にある武家屋敷の縁側に腰掛ける家内の画像を見ながら、「ジムノペディ」聴いていますと、懐かしいやら寂しいやら複雑な思いが込み上げて来て仕方がありません。写真を見ますと、この頃から白髪染めを止めたのだと言うことが分かります。宮崎県日南市飫肥町は、「城下町の風情と情緒のある町」で、「九州の小京都」と呼ばれています。飫肥藩の典型的な武家屋敷「豫章館(よしょうかん)」、広い敷地内に母屋や御数寄屋、雑舎、蔵を配し、入り口には薬医門を構えています。南面一帯は武学流の作庭といわれる庭園で、広い空間に庭石や石灯籠、庭木などが巧みに配置され、愛宕山を借景した枯山水の庭園となっています。
2010.07.01
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昔LPレコードには30cmの他に、25cmLPもあり、そのカール・ベーム(Karl Boem)指揮ウィーンフィル盤を愛聴していました。交響曲第8番Op.93は、25cmLPの表裏で録音出来る程、小規模な交響曲だったのです。1814年2月交響曲第7番と共に初演。ベートーヴェン自身はこの第8番を気に入っていた様ですが、聴衆からはあまりよい反応が得られなかったとされています。この曲は小振りで、義父母が好きだったので、家内も小さい頃から馴れ親しんだものなのでしょう!しかし、家内はあまり自己主張をしなかったので、好きだったか否かは今になっては不明です。Beethoven - Symphony no. 8 conducted by Klemperer. 3: Tempo di Minuetto第三楽章 Tempo di Menuettoベートーヴェンが交響曲の楽章として用いた唯一のメヌエット。独創性も十分で、トリオのホルンとクラリネットの牧歌的旋律は、作曲当時ベートーヴェンが滞在していたカルルスバードの郵便馬車の信号を基にしたと言われている。オットー・クレンペラー(Otto Klemperer )指揮のフィルハーモニア交響楽団、録音は1958年だったそうです。オットー・クレンペラー(Otto Klemperer, 1885~1973)はポーランドに生まれたユダヤ系ドイツ人、20世紀を代表する指揮者の一人とされる。ドイツ古典派・ロマン派から20世紀の音楽まで幅広いレパートリーを持つ。アンサンブルや音色・情緒的表現など表面的な美しさよりも、遅く厳格なテンポにより楽曲の形式感・構築性を強調するスタイルでよく知られている。クレンペラーのマタイ受難曲(エンジェル盤)は名盤として知られていますので、遠い昔LPからテープにダビングしてあるのですが、残念ながら近頃聴くことがありません!
2010.06.20
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シューベルトのピアノ三重奏曲第1番 変ロ長調D898は、シューベルトの死後に出版されたため、「遺作」とされている。第1番の作曲は1827年、公開初演は12月26日ウィーンの楽友協会で行なわれた。自筆譜が紛失し、シューベルトが亡くなったために出版が遅れ、1836年にウィーンのディアベッリ社から出版された。この音楽カセット2枚セットは、30年前にヒューストン郊外のカクタスと言うレコード店で購入したもので、近頃聴いたことがありません。カセットの磁粉が劣化して聴けないのかも知れません。演奏はボーザールトリオ(Beaux Arts Trio)、録音は1966年となっていますので、とても古いものです。YouTubeで検索していましたら、ボーザールトリオの演奏がアップロードされていましたが、音量が小さく、音質も貧弱ですが聴いてみてください。Andante from Piano Trio (D.898) 第2楽章 アンダンテ・ウン・ポコ・モッソチェロによるロマンティックな主題で始まり、ヴァイオリンが加わって両者が歌いだす美しい楽章。シューマンはこの楽章を非常に讃えたという。
2010.05.26
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ここ数日、ベートーヴェンのセレナーデOp. 8とOp. 25をカセットテープで聴いています。原盤はPhilipsの1978年発売アナログレコード、10年以上前レコードプレイヤーがある時にカセットに落としたもので、演奏はグリュミオー・トリオで、艶やかなアルチュール・グリュミオーのヴァイオリンの音色が魅力です。YouTubeで検索すると、この演奏もアップされているのですが、音質が不満に思われ、下記の演奏が、少しは画質・音質とも良い様に思われます。Beethoven - Serenade for Flute, Violin and Viola, Op. 25 ベートーヴェンが26歳の若かりし時、1796年作曲の「ヴァイオリン、ビオラとフルートによるセレナード」ニ長調作品25は佳作で、モーツアルトの弦楽セレナーデを範として7楽章とし、フルートを使ってチェロを欠いているので、爽やかで明るく、楽想もモーツアルト風に優美である。出版の関係で作品25となっていますが、作品8の三重奏曲より1年早かったようで、ベートーヴェンの難聴が始まる前の所為か明るくて屈託のない音楽になっています。ベートーヴェンの難聴が始まったのは1798年、「耳硬化症」であったのではないかと言われていますが、その病気発症前の作品群は、7重奏曲Op. 20と言い、屈託のない音楽が多いのです。
2010.05.08
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NHKで放映中の「名曲探偵アマデウス」を昨晩は興味深く拝見・拝聴していましたが、モーツアルトの名曲と言えば直ぐに思い浮かぶ、弦楽セレナーデ「アイネ・クライネ・ナハトムジーク(Eine kleine Nacht Musik)」が100年以上も、優れた曲で無いと軽んじられていたことを初めて知りました。この曲は実は有名になったのは20世紀になってからで、1930年代になってから急速に聴かれるようになり、評価も一変し人気曲になった。そのキーワードは「SP」ということで、SPレコードとの相性が良く、片面の収録時間(約4分半)に各楽章が収録出来たものだった。ということで聴きやすいと言うことで人気を得ることになったのだった。「名曲は初めから名曲なのではない。時代や環境、様々な要因が名曲を誕生させるのだ」という名言を口にした。SPレコードは片面4分程度しか収められないことで、各楽章が片面に入る「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」をSP2枚にすることを、誰かレコード会社の担当者が発見し録音販売したのが、一躍人気曲になった経緯であるらしいのです。モーツアルト研究のバイブルと言われるアインシュタイン著「モーツアルト-その人間と作品」には、次の様に記載されています。「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」はモーツアルトの作品中最もよく知られたものの一つであるが、実際には最も謎めいたものの一つである。我々は、その動機も知らないし、演奏についても何も知らない。4楽章しか成る楽譜しか知らないが、元来は5楽章であって、第1メヌエットを取り除いたのが誰か、私には分からない。何れにせよ、第2楽章のロマンスは、優しさの中にきびきびした動きがあって、傑作だと思います。Mozart "Eine kleine Nachtmusik" Romance Andanteこの演奏、少しハイテンポかも知れません!
2010.04.23
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我が家にあるのは、イギリスの名手デニス・ブレインのホルン演奏、カラヤン指揮によるフィルハーモニア管弦楽団のアナログLPレコードなので聴けませんが、カセットテープに落としてありますので、それを聴いています。デニス・ブレインが交通事故で亡くなったのは1957年のことですから、少なくとも63年以上前の録音と言うことになりますが、それ程の違和感を覚えません。私がこのLPレコードを聴いていますと、何の批評を言わず黙って一緒に聴いてくれていた家内、自己主張をせず聞き上手だった性格にどんなに心癒されたことでしょうか!YouTubeでは、ホルン協奏曲3番K.447のデニス・ブレイン演奏による第2楽章はアップロードされていない様ですので、代替のものをお聴きください。Horn Concerto No.3 K 447 - 2nd Movement: Ramanza (Larghetto)遠き思い出が彷彿とされるメロディー、深く頭を垂れるばかりです。ホルン協奏曲3番変ホ長調 K.447:1.Allegro、変ホ長調、4分の4拍子2.Romance:Larghetto、変イ長調、2分の2拍子3.Rondo:Allegro、変ホ長調、8分の6拍子管弦楽の編成は、クラリネット2本、ファゴット2本と弦楽合奏である。従来の研究では1783年作曲とされていた。近年の研究では、1787年作曲とされる。第1楽章展開部の複雑な和音進行や、第3楽章ロンドの第3主題で第2楽章第1主題が引用されるなど、手の込んだ作曲技法が使われており、4曲のホルン協奏曲の中では楽曲として最も充実しているとも評される。
2010.04.02
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弦楽五重奏曲はモーツァルトの先輩格となるボッケリーニが多数残していますが、師匠格となる弦楽四重奏曲を完成させたハイドンは1曲も作曲させていません。後輩格のベートーヴェンが若い時に1曲だけ作曲しますが、その後は弦楽四重奏曲に特化して行きました。その後、シューベルトが晩年になって、漸く弦楽五重奏曲を完成させますが、このジャンル至って作品数が少ないのです。モーツアルト以外は低音を強調すべくチェロ2挺とするのですが、中音を強調すべくヴィオラ2挺を要求しますので、「ヴィオラ五重奏曲」とも呼ばれています。充実した3番K. 515ハ長調、小林秀雄が「悲しみが疾走する」と評した4番K.516ト短調が名曲とされていますが、5番K.593ニ長調、6番K.614変ホ長調も最晩年特有の簡明な曲風で聞き逃せない作品と思えます。YouTubeで検索しますと、6番K.614がアップされていますので、お聴きください!K614 Mozart String Quintet in E flat movt 1K614 Mozart String Quintet in E flat movt 4弦楽五重奏曲第6番変ホ長調K.614は、モーツァルトが1791年4月12日に作曲された弦楽五重奏曲である。モーツァルト最晩年の作品であり、この曲を作曲した約8ヶ月後、1791年12月に、モーツァルトは35歳の若さで世を去ることになる。簡明な曲風はハイドン的でもあり、また随所にハイドンのロシア四重奏曲によく似たリズムや音型をみることができる。そのようなことから、この曲は死を目前にしたモーツァルトの、ハイドンへのオマージュではないかとも言われる。
2010.03.22
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永かった梅の花も終わりを迎え、いよいよ桜の待たれる季節となりました。我が家の小さな庭にも春が到来、春蘭、ムスカリ、乙女椿が咲き出しました。そんな気配を感じようと、「冬の旅」第11番目の歌曲「春の夢」を、フィッシャー=ディスカウのCDで聴いてみました。この歌詞は、次の様に覚えていたのですが違っていた様です。Ich traeumte von bunten Blumen, 花の群落の夢を見たSo wie viel im jenem Mai・・ 毎年5月に咲く花は沢山・・YouTubeで検索して見ましたら、クリスタ・ルードヴィッヒの唄う「春の夢」が秀逸でした。Schubert: Fruehlingstraum / Die Forelle - Christa Ludwig色とりどりの花の夢を見た五月の花飾りの様だった緑の野原を夢に見た楽しげな鳥の鳴き声が聞こえていたしかし雄鶏の鳴き声ですっかり目が覚めたあたりは冷たく陰鬱で屋根では鴉が騒いでいたIch traeumte von bunten Blumen,so wie sie wohl bluehen im Mai,ich traeumte von gruenen Wiesen,von lustigem Vogelgeschrei. Und als die Haehne kraehten,da ward mein Auge wach,da war es kalt und finster,es schrien die Raben vom Dach.夢から暗転する現実、現在の私の心情を歌っている感じがしました!其処で、何時も朝は独りでパン食なのですが、今朝は二人で食べようと、よく登山中に食したインスタントの札幌塩ラーメンにしました。
2010.03.18
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昨日は雪が降り続いて寒く、一日中家の中に閉じ込められました。そんな日は大人しくクラシック音楽を聴くのが良いと、家内も好きだったアランフェス協奏曲をYouTubeで聴いていました。アランフェス協奏曲と言えば、先ずナルシソ・イェペスが思い起こされます。45年前11月晩秋のデートは、日比谷公会堂でのナルシソ・イェペスのソロ演奏会、その会場でアナログレコードを購入して、後日聴いたのが初めてでした。彼は20才で名指揮者アルヘンタに見いだされ、マドリードでこの協奏曲を演奏し、センセーションを巻き起こした。そうなのですが、彼が10弦ギターを使い出してからは、それ程好きではありません。YouTubeで良いと思ったのは、ジョン・ウィリアムスの弾くアランフェス協奏曲、どうもアルハンブラ宮殿内の屋外パティオ(中庭)演奏で、オーボエとの掛け合いも心地よく聴こえました。John Williams - Rodrigo - Adagio from Concierto de Aranjuezアランフェス協奏曲(Concierto de Aranjuez)は、スペインの作曲家ホアキン・ロドリーゴの作曲したクラシック・ギター協奏曲で、代表作となっている。1939年に作曲され、1940年12月にレヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサのギター、アタウルフォ・アルヘンタの指揮、マドリード室内管弦楽団によりマドリードで初演された。第2楽章は哀愁を帯びた美しい旋律から広く知られている。古典派以来、一般的な協奏曲は第1楽章が最も長いものであるが、この作品は緩徐楽章である第2楽章が最も長く、オーケストラで用いられることが少ないギターを独奏楽器としている点を考慮すれば、20世紀というクラシック音楽が多様化した時代の象徴となる楽曲と言える。45年前は11月となると今よりずっと寒く、2人共オーバーコートを着ていた様な気もしますが、定かでは無いおぼろげな遠き思い出となりました。
2010.03.10
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今朝も昨日からの雨が降り続き、家に閉じ込められています。昨日はグレン・グールドのバッハを随分聴きましたので、今朝は日本の抒情歌を聴いています。 このカセットは30年前、ロサンゼルスのリトル・トウキョウで購入して駐在地のヒューストンに持ち帰ったもの、その後の家族ドライブ旅行でも、聴いていたと思います。歌っている倍賞智恵子さんも若く魅力的ですが、ジャケットも黄ばんでいて流石にカセットは再生出来ないと思いながら、プレーヤーに掛けてみましたら、見事に再生出来ました。其処で、YouTubeで検索して聴くことにもしました。白い花の咲く頃 倍賞千恵子あざみの歌 倍賞千恵子このYouTubeでアップされた歌唱は、我が家の古いカセットより音質が良くないのが残念です。彼女はプロの歌手では無いのでしょうが、発声に無理がなく、心に沁み込む様に歌ってくれるのが魅力です。
2010.03.07
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今朝から氷雨なので、おとなしく家に籠もってNHKテレビのチリ地震津波警報を点け放しにしつつ、義母が好きで家内も小さい頃からよく聴いていたと思われる、ベートーヴェンのスプリングソナタをYouTubeで聴いています。Szigeti & Schnabel: Beethoven Violin Sonata No.5 "Spring"1948年4月、ニューヨークのフリック美術館でのライブ録音の珍しいもので、CD発売されているか否かも分からないこともあり、簡単に検索して鑑賞出来るYouTubeとは有り難いものです。多分SP盤からのアップロードと推測され、ダイナミックさに欠けスクラッチノイズがありますが、十分に楽しむことが出来ます。ヨーゼフ・シゲティ Joseph Szigeti [1892-1973]ハンガリー生れのバイオリン奏者。1951年米国の市民権を得,晩年はスイスに住む。1931年に初来日。シゲティのバイオリン演奏は、音の美しくないことで知られ“シゲティはボーイングに力が入りすぎて音が汚く、ビブラートもあまり使わぬ上に、細かい音の粒が綺麗に揃わず、技巧的に鮮やかな切れが無い”と酷評もあり、その通りと思うのです。しかし、彼の演奏を聴き進む内に、その様な欠点はどうでも良くなって、私達の心に直接語りかけて来る音楽の迫力に訳も無く圧倒されてしまいます。彼は、音楽に徹することで、自己を磨きぬくと同時に、聴く者の精神のあり方をも支えて来た音楽家だったのです。Szigeti & Schnabel: Beethoven Violin Sonata No.5 "Spring" 2nd Movement Szigeti & Schnabel: Beethoven Violin Sonata No.5 "Spring" 3rd & 4th Movementただ、第2楽章を聴いていますと、孤独感に苛まれてしまいます。
2010.02.28
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下記の画像は、エミール・ギレリスの最後の録音として発売されたCDジャケットにあったものです。1985年10月に68才で亡くなったのですが、2曲の選帝侯ソナタは8~9月に録音されたとのことでした。何故ベートーヴェン自身が高い評価をした11番と、13才の時ケルンの選帝侯に献呈したとは言え修行時代の作品をカップリングしたのか、その理由は語られていません。 第1、2楽章はYouTubeでアップロードされていますので、お聴きください!Beethoven's Piano Sonata WoO 47 no.1 - Gilels (1/2)第3楽章は、数年前に自分のWebサイトにアップロードしましたので、下記をクリックしてください!選帝侯ソナタ第1番 変ホ長調 WoO47-1 第3楽章 ロンド・ビバーチェ最後の選曲については彼が沈黙したまま亡くなりましたので何故のか不明ですが、ギレリスが鑑賞する我々に対して?と問いかけをしているかも知れません。
2010.02.19
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今日は朝から粉雪が散らついて寒く、午前10時を過ぎても降り止みません。やはり多摩丘陵地帯は寒い処で、朝食は何時ものパン食から、急遽ホウレンソウと玉ねぎを麺汁で煮てお餅を入れた雑煮もどきにして、温まりました。それから、寒くて外に出掛ける気分でもありませんので、暖かい珈琲を入れて音楽CDを聴いています。ハインツ・ホリガーのオーボエによるデュオ・リサイタル、Philipsレーベルで1989年製、好きなCDですが、YouTubeでは見当たりません。ハインツ・ホリガーのオーボエで検索しますと、種々出て来ますが、マルチェロのオーボエ協奏曲が良さそうに思えました。Heinz Holliger: Oboe Concerto - Marcelloハインツ・ホリガーは1939年スイス生まれで、60才を超えていますが、未だ吹いているのでしょうか?
2010.02.13
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このメヌエット楽章は、後年に七重奏曲(Op.20)に転用されましたので、そちらの方が知られていますが、簡素で親しみやすい曲です。メロディーを思い浮かべながら、ベートーヴェン生誕の地ボンを散策し、彼の生家を探しましたのは1997年4月末でしたら、遠い昔のこととなりました。ボン大学のキャンパスも散歩してみたのですが・・ベートーヴェンの作曲したピアノソナタト長調Op.49-2は、1805年に出版されたが、作曲されたのは1796年であり、元来の題名は「2つのやさしいソナタ」、2楽章制の簡素な形式から、しばしばソナチネとされる。この作品は、経済面などやむを得ない事情により出版したものと考えられる。題名通り演奏も容易であり、日本でも初歩の教材として頻繁に取り上げられ有名である。第2楽章 Tempo di Menuettoメヌエット風のロンド形式。主題は七重奏曲(Op.20)のメヌエット楽章に転用された。YouTubeでは、ベートーヴェン弾きの大家、アラウの演奏が良い様に思われます。Arrau - Beethoven sonata no.20 - Tempo di Menuetto
2010.02.09
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テレビのCMで流れていましたので、昨日の昼食散歩がてら、本屋を覗いて見ましたら「ウィーンフィル魅惑の名曲」創刊号が一番手前に平積みされていました。特別価格と言うことで、小澤征爾CD付マガジンが690円と通常の半額近くでしたので、お買い得と早速購入して、家で2回程聴いてみました。録音は1991年で新しくはありませんが、小澤氏がボストン交響楽団の常任指揮者時代にウィーンフィルに招かれて、ドヴォルザークの「新世界交響曲」を客演指揮したものであるらしいのです。ドヴォルザークが、ボヘミヤからアメリカに招かれ、故郷を思いながらも新世界アメリカのメロディー等も織り込んで作曲した真意を、日本を飛び出て異郷の地で活躍している小澤氏が見事に再現している様で、聴き惚れてしまいました。それにしましても、小澤征爾CDマガジン690円はメジャーレーベルDeccaですから信じられない程廉価で、出版不況の深刻さを実感せざるを得ません。しかし申し訳無いのですが、私自身はこの後は好きな演奏者のみ購入する予定ですので、出版不況克服への協力は僅少でしかありません。
2010.02.01
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昨日からボンのベートーヴェン生家で12年前に購入して来ました、エミール・ギレリスのCDを聴いています。初期の傑作「悲愴」、中期の代表作「ワルトシュタイン」、「熱情」がカップリングされていますが、何とも懐かしい感じがします。「大ソナタ悲愴」という標題は、ベートーヴェンが名づけた数少ない例として知られる。ベートーヴェンが楽曲に標題を与えることは珍しく、ピアノソナタの中では他に「告別」があるのみで、その他の標題(「月光」など)はベートーヴェン以外が名づけている。したがって、この標題には特別な意味があるとみなされることも多い。この曲はそれまでのピアノ曲とは異なり、人間的な感情の表現が豊かになっている。そのような点で、ロマン派音楽のピアノ書法の原点とみなすことが出来るし、ピアノのロマン的な特性を利用することに成功した初めての曲と言うことも出来る。YouTubeでも、ギレリス演奏の「悲愴」ソナタはアップロードされているのですが、音質が悪いので、クラウディオ・アラウの中庸テンポ演奏でお聴きください。Beethoven: Piano Sonata No. 8 "Pathetique" (3/3)家内はコンサートに行って一緒に聴いていても、自分の想いを積極的に口に出す性格では無かったので、どれ程好きだったのか定かではありません。唯、ベートーヴェン好きだった義父の影響で、幼時から良く聴いていたので、多分好きな曲の一つだったのだろうと推測するばかりで、確かめられないのは残念です。
2010.01.31
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昨日、多摩丘陵地帯では午前10時頃にミゾレ交じりの雨が降り出し、正午頃には本格的な雪となりましたが、その後氷雨に変わり、積もることにはなりませんでした。平年より遅い初雪と報道されましたが、寒くて散歩にも出られず、家の中に閉じ込められることになりました。そんな日の独り暮らしは寂しいものですので、暖かい珈琲を入れ、珈琲の好きだった家内の仏壇に供えてから、ゆっくり飲みつつ、モーツアルトを聴くのが一番です。Mozart - Flute quartet KV 298 - Kuijken quartet第1楽章はホフマイスター(Franz Hoffmeister, 1754-1812)の歌曲「自然に寄す」の主題と4変奏曲から成っている。第2楽章ではフランスの古い舞曲「長靴をはいたバスティアン」が使われている。第3楽章はパイジェッロからの借用であり、「ふざけたロンド-優雅な動き、早すぎず遅すぎず-熱情と表情をこめて」と註が記されている。この曲は、モーツアルトのフルート四重奏曲4曲の内の第4番、オリジナリティの面からは他の3曲と比べられて評判は良く無い様ですが、静かに聴くには最適でしょうか?
2010.01.13
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このカセットテープは、30年前ヒューストンのメモリアルショッピングセンターで買ったもので、聴けるか否かは定かではありません。当時はCDが市販されていませんでしたので、これをカセットテープ・デッキで良く聴いたものでした。残念ながら、この演奏はYouTubeでもアップされてはいない様ですので、コープマンのものはどうでしょう?Haydn Symphony 103 'Drumroll'ヨーゼフ・ハイドンの103番交響曲は、ザロモン・セットの最後から2番目の交響曲で、太鼓連打の愛称で知られるハイドンの代表作である。第1楽章の冒頭と結尾で、ティンパニの長い連打があることからこのように呼ばれる。私は、ハイドンの最高傑作とされる交響曲第104番「ロンドン」よりも、こちらの方が型に嵌まらない自由闊達がある様に思えて好きです。ハイドンは、告別交響曲(Farewell Symphony)でも分かる通り、自由闊達な作曲法が信条かも知れません!
2010.01.04
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樅(もみ)の木の歌、クリスマス時期によく歌われるのですが、クリスマスツリーにも使われる樹木からなのでしょうか?O Tannenbaum, o Tannenbaum,wie treu sind deine Blätter!Du grünst nicht nurzur Sommerzeit,Nein auch im Winter, wenn es schneit.O Tannenbaum, o Tannenbaum,wie treu sind deine Blätter!Nana Mouskouri - O Tannenbaum日本語の訳詩は抒情溢れたもので、原詩よりも出来が良いのでは思われ、心に沁み入ります。樅(もみ)の木 もみの木 生(お)いや繁(しげ)れる樅(もみ)の木 もみの木 生(お)いや繁(しげ)れる木陰(こかげ)をさまよい 語(かた)りし思い出樅(もみ)の木 もみの木 今なお恋(こ)いしよく登った高尾山にも樅の木は多くありましたし、闘病中で意識不明であった家内の耳元でも歌ってあげましたので、それらを思い出して涙ぐまざるを得ません。1960年安保闘争では、無党派に近い学生運動でしたが“卑怯者去らば去れ、我らは赤旗守る”と言う替え歌が唄われ、樺美智子の死、アンゼンハワー大統領訪日中止と共に盛り上がりも最高調に達し、岸信介政権打倒となるもその後挫折となったこと等、太古の昔になった思いがします。当時リーダー格だった唐牛が死に、西部は転向して保守の論客となりました。
2009.12.22
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義母が好きで、家内も良く聴いていたと思われたモーツアルトの「戴冠式」ピアノ協奏曲26番、意志疎通が叶わなくなった末期医療の病院でも良くかけてあげました。義母87歳・家内50歳、富士を見に行った時のもの、仲の良い母子でした。YouTubeで多くの演奏がアップされていますが、ランドフスカ女史の演奏が際立っている様に思われます。1937年録音と言うのでダイナミックさは無いのですが、その割には抵抗なく聴くことが出来ます。Landowska plays Mozart Piano Concerto KV 537Wanda Landowska, pianoLondon Philharmonic OrchestraWalter Goehr, conductorRecorded in 1937ワンダ・ランドフスカ女史(Wanda Landowska )は1879年ポーランド生まれ、後年フランス国籍を取得し、1959年逝去。ハープシコードの名手として知られ、バッハのゴールドベルク変奏曲録音演奏は彼女が初めて行ったとされています。
2009.12.17
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今朝は雨模様、静かにクラシック音楽を聴くことにしようと思います。ふとイングリッド・ヘブラー女史を思い出して、ピアノ協奏曲26番「戴冠式」を聴きたくなり、YouTubeで検索したが見当たりません。我が家には彼女の演奏するアナログ・レコードがあったのですが、今では無用のものとなり押し入れの奥深くに死蔵されたままだったからです。それでも、魅力的なピアノ協奏曲18番の演奏がアップされていますので、それを聴くことにしました。Ingrid Haebler - Mozart Piano Concerto no. 18, KV 456 家内とイングリッド・ヘブラー女史のピアノ演奏会に行きましたのは何時のことだったか、はっきりとは思い出しませんが、結婚前で今から40年以上前のことだったのでしょう。その頃彼女は、小太りの叔母さんと言う感じでしたが、何を聴いたのかは忘却の彼方となりました。多分コンサートホールは東京文化会館だったと思われますが、定かではありません。家内が生きていれば、「何を聴きに行ったっけ?」と尋ねることも出来るのにと思いつつ、それが出来ないのは残念至極です。
2009.12.11
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今日はモーツアルトの命日ですから、朝から静かに何か聴きたいと思いました。そうかと言ってピアノ協奏曲第20番の第2楽章を聴く程の心の余裕は未だ確立されていません。静かに聴くには、K. 622クラリネット協奏曲の第2楽章アダージョが最適と思いつつ、YouTubeで数曲聴いていました。アップされているものの内、ザルツァッハ川沿い映像付の下記が良さそうでした。MOZARTクラリネット協奏曲 第2楽章上記画像は2000年5月に家内を朝散歩に連れ出し、ミラベル宮殿からホーエンザルツブルク城の見えるアングルで撮影したもの、此処へは夫婦で1995年にも行ったことがありました。
2009.12.05
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今日で11月も終わり、いよいよ冬に向かいます。何か妙に寂しく秋の終わりを感じ、小学校で習った「秋の夜半」と言う唱歌を口ずさんでいます。原曲「魔弾の射手」の一部を唱歌に仕立てた歌人、佐々木信綱氏の力量も大したもので、クラシック音楽を皆に広める貢献をしていると感心します。YouTubeでアップされている、カラヤン指揮ベルリンフィルの1981年演奏で「魔弾の射手」序曲をお聴きください。Weber - Ouverture "Der Freischütz" - Karajanウェーバー作曲の「魔弾の射手」序曲、ホルン4重奏が奏でる名旋律部に「秋の夜半」と言う歌詞が付けられ、唱歌として古くから親しまれて来ました。秋の夜半歌詞:佐々木信綱秋の夜半の み空澄みて月のひかり 清く白く雁の群の 近く来るよ一つ二つ 五つ七つ家をはなれ 国を出でてひとり遠く 学ぶわが身親を思う 思いしげし雁の声に 月の影に
2009.11.30
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一人住まいをしていますと、日中は出掛けて気を紛らわせることも出来るのですが、霊前に焼香し黙祷する朝晩が無性に寂しくなります。雨など降って出掛けられなくなりますと、尚更です。天命を全うした家内には、「共に歩いた人生を生き抜き、ご苦労様」とロゴス、エトス的には納得したいのですが、パトス的には喪失感・寂寥感が先立ってしまいます。尤も、家内の方は「やれやれ弱い人、私は知りません」と、既に突き放しているのかも知れませんが・・Barbara Bonney "Abendempfindung" W. A. MozartAbend ist's, die Sonne ist verschwunden, 夕暮れが来て、太陽は沈みUnd der Mond strahlt Silberglanz; 月が銀の輝きを放つ;So entfliehn des Lebens schönste Stunden, 人生の素晴らしい時が消えていくFliehn vorüber wie im Tanz. 踊りが通り過ぎる様にBald entflieht des Lebens bunte Szene, 人生の華やかな情景は疾く消えUnd der Vorhang rollt herab; 幕が下りてくる;Aus ist unser Spiel, des Freundes Träne 僕達の芝居は終わり、友の涙がFließet schon auf unser Grab. 僕達の墓に注がれるBald vielleicht (mir weht, wie Westwind leise, おそらくもう直ぐ、西風の様にEine stille Ahnung zu), 静かな予感が吹き寄せて来るSchließ ich dieses Lebens Pilgerreise, 僕は人生の巡礼の旅を終えFliege in das Land der Ruh. 安息の国へと飛んで行くのだ
2009.11.21
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この曲は、私と家内にとって運命的で重要な1曲でした。家内の家にはハスキル女史・スヴォボダ指揮のレコードがあり、私もハスキル女史・マルケヴィッチ指揮のアナログレコードがありました。結婚前に一寸した諍いがあって半年ほど交際が無かったことがありました。その後和解して結婚することになったのですが、「悲しい時には、この曲を聴こう」と言い合わせて来たのです。多分トラウマであったのか、その後15年程は聴くことはありませんでした。昨日は、仏壇屋・ギフト屋に来て貰い、仏壇、位牌、49日法要挨拶状、お返しギフト、喪中葉書の打ち合わせをしましたら、お昼になり、その後は天気も優れないので、散歩に行かず家に籠もることになりました。ふと思い出して、亡くなった悲しみの鎮魂歌として、モーツアルトの傑作であるこの曲を聴いていましたら、とめどなく涙が流れて止まりませんでした。喪中の私ですから仕方が無いのでしょうが、精神リカバリーは未だ底の状態、なるべく外出を心がけることにし、今日は天気も良いので、家内とよく定期受診に通った病院にドライブ方々行って、最後となります支払いをして来ようと思っています。上記のレコードはYouTubeにはありませんので、ハスキル女史の別の演奏を聴いてください。古い録音ですので音質は期待できませんが・・Haskil plays Mozart Piano Concerto No. 20, KV 466 with Klemperer
2009.11.06
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こん睡状態の病室で、家内によく聴かせてあげたベートーヴェン交響曲第7番、今朝はYouTubeで鎮魂歌として視聴しています。義父がベートーヴェン派、義母がモーツアルト派だったのですが、ベートーヴェン交響曲第7番と第8番は両人とも好きだった様ですので、多分小さい頃から親しんでいる筈だと思ったのです。Beethoven, Symphony No 7, II - Karajan, Berliner Philカラヤンの指揮するベルリン・フィルは第7番全曲のアップもありますが、瞑想して奇抜な指揮演奏スタイルよりも、晩年に近くなって自然に見える上記の指揮法の方が好まれると思います。
2009.11.03
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この第2楽章は、多分昭和30年代、或るNHKラジオ音楽番組のテーマ曲でした。誰の演奏で放送されたのかは、解説も無かったこともあり、覚えて居りませんが、心に沁みるメロディーでした。我が家にありますCDはジャクリーヌ・デュ・プレの演奏したもので40年以上も前の録音、YouTubeでも聴くことが出来ます。Jacqueline du Pre - Haydn cello concerto D major - part 2
2009.10.21
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ベートーヴェンがピアノ協奏曲に編曲した版のカデンツァをそのまま下地に使ってしまうと言うのが珍しい。このカデンツァは、ピアノに加えティンパニまで登場するのですから異色です。古典解釈で異色を放つ指揮者アーノンクールの発案なのか、個性的バイオリン奏者と知られるクレーメルの申し入れなのかは判然としませんが、この2人ではありそうなことだ思われます。愛蔵版としての名演CDとしてはお勧め出来ませんが、偶に聴くオプションと言いますか変わった代替演奏としては良いかも知れません。クレーメルもアーノンクールも、現代の聴き手に積極的な独自解釈をしてのメッセージを発していると思えば納得が行かないことはありません。この演奏はYouTubeで聴くことが出来ませんが・・やはり異質なので愛好者が極めて少ないと言うことでしょうか!
2009.10.20
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一昨日、長男と一緒に病院から帰る際、家内に「おばあちゃんと良く聞いていたベートーヴェンのスプリング・ソナタを聴かせてあげるね!」と言いましたら、小さい声で「はい!」と返事をした様な気がしました。義母は、最後の1年を我が家で過ごして、14年前に亡くなったのですが、ある時「満州での凍てつく初春、来るべき春を想って、聴くのが好きだった」と言っていましたので、家内も小さい時から、五島の実家で「スプリング・ソナタ」は聴いていた筈なのです。しかし、昨日はiPodスピーカで「スプリング・ソナタ」を掛けてあげましても、反応が分かりません。聴こえているとは思うのですが、何とも見るに忍びない状況となりました。Grumiaux and Haskil Beethoven Sonata No.5 Spring
2009.10.15
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ふと「あなたに愛され 愛するその日を・・」と1960年代カンツォーネが頭に浮かんで来ました。歌のタイトルは思い出すことが出来ないのですが、歌手は「ジュジオラ・チンクエッタ」だったと記憶の抽斗から出て来て、インターネット検索しますが探し出すことが出来ませんでした。其処でアルファベットを使い「Cinquett・・」とGoogle検索窓に打ち込み始めましたら「Cinquetti」と表示されて出て来ました。本当の名前は「ジリオラ・チンクエッティ(Gigliola Cinquetti)」だったのです。人の記憶とは不確かなものと改めて認識しました。NON HO L'ETÀ 日本語バージョンこの歌は、1960年代に活躍したポップス歌手の弘田三枝子さんもパンチを利かせて歌っていますが、曲想から考えますと静かに恥じらう様に歌うジリオラ・チンクエッティ(当時16才)の方が合っていると思われました。
2009.10.08
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家内はこん睡状態が続いていますので、病院に行っても、耳元で歌を歌ってあげることしか出来ません。昨日は、静かな子守唄を良いと思い、記憶を引き出すつつ歌いました。モーツアルトは日本語、ブラームスは英語でしか、頭の抽斗から出て来ませんので、記憶と言うものは不確かなものです。次には、当初「ミソレミファ ドドシドレドレソ ・・」と音符が浮かんで来ましたので、メロディを口ずさんでいますと、「快き歌声に 結ばずや 楽し夢」と日本語を思い出し、次にドイツ語「Schlafe, schlafe」との出だしが浮かび、その内「Deiner Mutterhand・・」との途中の一節が出て来たのですが、どうしてもそれ以上は頭の抽斗がガタついて、誰の子守唄だったかも思い出せません。家に帰って「Deiner Mutterhand」でインターネット検索しますと「シューベルトの子守り歌」であることが分かりました。Schubert WiegenliedSchlafe, schlafe, holder, suesser Knabe,Leise wiegt dich, deiner Mutter Hand;Sanfte Ruhe, milde LabeBringt dir schwebend dieses Wiegenband.シューベルトの子もり歌内藤濯(あろう)訳詞・シューベルト作曲眠れ 眠れ 母の胸(むね)に眠れ 眠れ 母の手に快き(こころよき) 歌声に結ばずや 楽し夢(ゆめ)Gundula Janowitz - Schubert "Wiegenlied (D. 498)"日本語訳詩は「星の王子さま」で知られるフランス文学者の内藤濯(あろう)氏であることを初めて知りました。私と家内は1才違いですので、教えられた学校唱歌も変わらず、ジェネレーションギャップがありませんので、今日病院にいったら歌ってあげようと思います。
2009.10.07
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ベートーヴェンの弦楽五重奏曲は作曲数も少なくマイナーな存在ですが、親しみやすさ、平明な美しさ、素朴な親しみやすさが最大の魅力でしょう!我が家にある音楽カセットですが、ブダペスト弦楽4重奏団とトランプラーは名演の誉れが高いものでした。YouTubeにもズーカーマン室内楽団の演奏がアップされていますが、画質・音質共かなり良いものです。Zukerman ChamberPlayers - Beethoven: Presto from String Quintet in C Major, Op. 29 "Storm"弦楽五重奏曲は、弦楽四重奏曲に比べるとずっと数が少ない。弦楽四重奏が、4つの同族楽器により高・中・低音の絶妙のバランスがとれるのに比べ、そこに一本楽器を加えることによって、音のバランスがとりにくく、書法が難しくなるからだと言われている。
2009.09.14
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ここ数日の涼しさで蝉しぐれも止み、静かな朝を迎え、すっかりと秋めいた感があります。こんな朝は、静か曲を聴くのに適していると思われますので、シャガール(Marc Chagall)の絵を鑑賞しながら、エマ・カークビーのソプラノ独唱を楽しむのは如何でしょう!Bach's Wedding Cantata BWV 202 No. 12 Soprano AriaEmma Kirkby, SopranoDavid Reichenberg, OboeThe Taverner Players directed by Andrew ParrottSich ueben im Lieben,In Scherzen sich herzenIst besser als Florens vergaengliche Lust.Hier quellen die Wellen,Hier lachen und wachenDie siegenden Palmen auf Lippen und Brust.To practise sweet courtship,In jesting to frolicIs better than Flora's mere passing delight.Here wellsprings are welling,Here laughing and watchingIn triumph are palms on the lips and the breast. 第1曲のアリアも次のURLで聴いてみてください!エマ・カークビーのソプラノ独唱は絶品です。
2009.09.03
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フランスのエラート盤は名演でした。アナログ・レコードはクローゼットの奥深くに仕舞ってありますので、聞きようもありません。リリー・ラスキーヌ/フランソア・パイヤール室内管弦楽団の組み合わせで、ラスキーヌのハープ演奏は表情豊かに美しい音色を奏で、パイヤールは数学者の面目躍如で、オーケストラも彼特有の正確にも拘わらず、洒落の効いた演奏でラスキーヌを支え、素晴らしいハープ協奏曲の演奏となっていました。この演奏は、何かのCMのBGMに使われていた記憶もあるのですが、何の商品CMだったかは忘却の彼方となりました。YouTubeでは、その演奏を検索出来ないのですが、古楽器を使った下記のものが良さそうです。Handel - Harp Concerto in B flat Major, HWV 294ヴィヴァルディ(Vivaldi)のハープ協奏曲よりも、数段魅力に富んでいる様に思えます。
2009.08.15
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