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前回のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202201170000/ちゃんと書いてみようと思って、過去記事を調べていたら、意外に時間がかかって、また途中までになってしまった。最初に虫歯の電気化学説に気がついたのは2006/07/27の今はリンクが切れているがMIC(微生物腐食)を研究されている東工大?の丹治研究室のサイトを見つけたからです。虫歯とは何か?と実験を始めたのは2009/4/25頃からのようです。いろんなpHの希塩酸を作って歯を溶かす実験から始めたのですが、言われているほど歯は酸に溶けないということが分かり、これはやはり電気化学だな?と思い、歯は金属と同じように扱えるのではないか?と思い始め、他の金属との電位差を測ってみて、確信した。それが2009/05/07のこと。実際に虫歯を作ろうと思って、電流を多く流しすぎて3時間で歯が溶けてしまったのが2009/09/22のこれ。それから、自然電位(イオン化傾向)が測れることを確認して、虫歯の電気化学説は間違いないことを証明した。それが2009/10/29のこと。この辺りは「虫歯予防一口メモ」を読んで欲しい。つづく
2022/01/18
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虫歯とは何か?と問われてまともに答えられる歯科医師はいない。せいぜい歯が細菌が出す酸で溶けたもの、と答える歯科医師は多いと思われるが、歯はコーラ程度のpH3の液に漬け込んでも1ヶ月ぐらいでは溶けて無くなったりしない。歯学部では歯はpH5.5(pH3の1/30)以下の酸で溶けると習うが、歯は意外に酸には強い。抜去歯牙をコーラに浸して数週間後に取り出して見ても、表面がちょっと柔らかくなったような気がする程度だ。ま、現実問題として数週間も口の中にコーラを含んでいられるはずがない。歯学部でも歯を酸に漬けて溶かす実験はしない。なぜなら、やってみると溶けないではないか?!疑問百出、、教授すら答えられない、レポートが書けない、卒業どころか進級できない、それどころか疑問に答えられないお前が何で教授なんだ?という事態に陥るからだ。歯が酸に溶けないというのは不都合な真実なのだ。実は虫歯の成因は全く解明されていない、という驚愕の事実がある。かかりつけの歯医者がいれば、訊いてみてください。歯は酸で溶けるというが、本当か?やってみたことがあるのか?誰も答えられないはずだ。ほとんどの歯医者はやってみたことはないはずだ。やってみた歯医者がいたとしても溶けて無くなったりしなかったはずだ。歯科医師は虫歯の真の成因すら知らず、対症療法を繰り返しているだけだ。虫歯は電気的に腐食する金属のサビ・腐食(電食)と同じカテゴリーに属する電気化学的な現象だ。歯はHA(ハイドロキシアパタイト)というCa(カルシウム)とPO4(リン酸)とOH(水酸基)から成り立っている結晶化合物だが、ここのカルシウム(金属)から電子が奪われるとHAの結晶構造は崩壊する。これが虫歯の基本的な仕組みだ。僕はこれを「虫歯の電気化学説」と名付けた。では、どうやってHAは崩壊するのか?次回につづく
2022/01/17
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虫歯はどういうものか?歯科医師ですらその実態はよく知らない。触った感じ柔らかい、う蝕検知液で染まる、その程度だ。もちろん一般人も同じようなもので、茶色は虫歯か?黒かったらもっとひどいのか?と思うかもしれないが、実は関係ない。虫歯の見た目、黒かったり、茶色だったりしているのは着色で、ステインだったり細菌の代謝産物だったりしているわけで、虫歯の色があるわけではない。実際に色が付いていない象牙質と同じ色の虫歯もある。茶色は茶渋等のステインで虫歯で開いた象牙細管内部が染まっている状態。う蝕検知液で染まっているのと同じだ。黒色は硫酸塩還元細菌の最終産生産物のFeS(硫化鉄)だ。硫化鉄はイオン電導性がないので、黒い虫歯は進行しない。昔から黒い虫歯は進行が遅い、落ち着いているとか言われているが、そのメカニズムは電気化学的な見地以外では説明できないはずだ。虫歯を触った感じだが、柔らかい。プロセスチーズ程度からカマンベールチーズまで様々だ。着色がない虫歯にスプーンエキスカベータ(耳かきより小さなスプーン状の先端が付いたステンレス器具)を当てるとごっそりすくい取れる。虫歯と虫歯になっていない部分の境界は明瞭だ。象牙質の虫歯はその70%を占めるハイドロキシアパタイトが溶出して、残り30%のコラーゲン繊維を中心とした有機物質だ。ま、プルプルの豚足みたいなものだと思っても良い。境界が明瞭な理由は鉄の錆びと錆びていない本体との境界が明瞭なのと同じだと考えても良い。サビは擦って落とせば取れる。どこまでも境界不明瞭に続いているわけではない。これはサビは電気化学的な反応の結果であって、その境界は明瞭だということだ。金属の錆びも歯牙の錆び(虫歯)も基本的には同じものであって、大きく分けると2種類ある。以下参照。https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/200909300000/実際には主に酸素が含まれているタイプの虫歯で、酸素が含まれていないタイプの虫歯は少ないと思われる。後者はpH0〜1の強酸を歯に塗った時にしか起こらないだろう。実際にはボンディング時のエネメル質や象牙質の表面処理の時だけに経験する。口腔内でそのような強酸が発生しているとは考え難い。火傷する。実際には炭酸飲料のpH3程度では歯牙は数週間漬け込んでも溶けないことからも判る。また、歯質が酸で溶けるのなら、この症例のように残根の内部だけではなく、歯肉に接した辺縁部分も同時に溶けるはずだが、そうでもない。マージン部分は象牙質の薄皮一枚になっても残っている。その理由は何度も書いているので、詳しく書かないが、電気化学的には水素イオンが象牙質を通らずに歯肉に流れていくので、歯質が崩壊しないからだと思っても良い。申し訳ないが、ここで言っていることが解らないので、もっと詳しく教えてくれというのは勘弁してほしい。僕も電気化学の専門家ではないので、詳しく知っているわけではない。高校卒業程度の物理化学の知識で語っているだけだ。少なくとも「イオン化傾向」の意味や基本的な「イオン式」が理解できれば判ると思う。もし「イオン」ってなに?というレベルなら中学高校の教科書を勉強し直して欲しい。具体的にどの程度まで虫歯なので除去しないとボンディング材が効かないかというと、茶色という色は参考にはなるかもしれないが、あまりあてにはならない。スプーンエキスカで取れるところは除去しないと接着しない。要するに象牙細管にタグができないと機械的に強固には接着しないということだ。また接着面積は歯質の辺縁1mmの幅は欲しいので、そこは十分に硬い健全歯質は確保したい。逆にこれより内側には軟化象牙質(虫歯)は残しても良い。これは緊密な辺縁封鎖性が得られたのなら再硬化するからだ。α-TCPがあればこれは歯の原料そのものなので再硬化は速やかに起こる。逆に言うと虫歯は細菌感染症なので、完全に除去しないと再発するというのはナンセンスで、歯牙を傷つけてしまうだけだ。再発するように見えるのは辺縁封鎖性が良くないからなので、元々辺縁封鎖性の良くないインレー・クラウン装着時にはそのことを十分に留意する必要がある。やってみるととても面倒だ。昔アップしたと思うが消えているので、探してそのうちアップしたい。以上のことを念頭に前回アップした画像を眺めて欲しい。最初の画像は処置前で深いところや磨きにくいところにはプラークが溜まっているこの直下では酸素が含まれているタイプの腐食が進行している。タービンで少し削って綺麗にしたところだ。マージン付近の健全歯質を確保するために硬い歯質を確保したところ。薄皮一枚になっている象牙質でもまだ残せる。これは歯質を水素イオンがハイドロキシアパタイト中のCaイオンから電子を奪う前に歯肉に吸い込まれてしまうので虫歯にならないからだ。これは「オームの法則」を理解していないと解らないと思う。小中学生の理科からやり直して欲しい。α-TCPセメントで再硬化を図り、同時に穴が開いたところや根管を塞いでいる。あとはフロアラブルタイプのCRで塞ぐだけだ。うまくやればオーバーフローした部分のトリミングも必要ではない。素人さんはこんなことは普通で、歯科医師なら誰でもできるだろうと思うかもしれないが、玄人さんで長年従来法の技を磨いた人程、何をやっているのか理解できないので、そんな馬鹿な、、と言って怒り出すだろう。
2021/12/31
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15歳女子、右下6、隣接面カリエス、fluoride bomb(フッ化物爆弾):咬合面カリエス元々テニスをやっていて咬合性外傷のある子だったのだが、なんだか痛いので、来年受験だし、診て欲しいということだった。なんだか痛いのは虫歯ではないようで、受験勉強を歯を食いしばって頑張っているのだろう(お母さんは、いや〜、、そんなことは。。?wだったが)、急性の歯根膜炎だったようだ。近くの子なら虫歯も様子を見ましょうとなるかもしれないが、遠くから来る子だったし、咬合性外傷もあるので、介入(治療)した。実は虫歯の原因、メカニズムはまだ解明されていない。少なくとも、虫歯を実験室で作ることには誰も成功していない。酸素濃淡電池とか通気差腐食という金属腐食工学分野の用語があるのだが、虫歯のメカニズムもそれと同じではないかと思う。虫歯は歯が酸で溶けたものと言われているが、単に歯を酸に浸けただけでは溶けない。もう一つ、歯の内外の起電力(電圧差)が必要になる。なぜなら、虫歯とは水素イオン:プロトン:酸 が歯の内外に生じる何らかの起電力により、歯の内部を通り抜け、外部に出ようとする時にカルシウムから電子を奪うことによりハイドロキシアパタイトの結晶構造が壊れることだからだ。脱灰と言われる歯の表面が白濁する初期の虫歯は実験室で再現されている。それは歯の表面でミュータンスレンサ球菌の培養することで実現した。これもプラークの内外の酸素濃度差による腐食だが、ここに取り上げるような咬合面の溝にできる虫歯(咬合面カリエス)や隣接面カリエスは実験室では再現されていないし、そのメカニズムも解明されていない。咬合面カリエスは発生学的な問題で溝の底のエナメル質の構造は綺麗ではないこと、深い盲囊と呼ばれる溝ができて内外の酸素濃度差が大きいこと、溝内部の清掃が難しいことなどが考えられる。隣接面カリエスは咬合性外傷力により2つの歯の隣接面が擦り合わさったり、圧迫され微細なクラックができやすいこと、隣接面と隣の歯の隣接面の間は狭く清掃しにくいので酸素濃度が他の部分よりも低くなりやすい。そのため腐食電極になりやすいと考えられる。この症例は違うが、同じ歯でも遠心(奥の方)が虫歯になりやすいのは遠心は口の中ではより奥の方なので、酸素濃度は低くなるからだと思われる。前回の記事参照。もう1つ忘れてならないのは、象牙質とエナメル質では象牙質の方がイオン化傾向が大きい(自然電位がよりマイナス)ことだ。では時系列でどうぞ
2021/12/10
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20代女性、右上7、頬側面カリエスこの部分の虫歯がどうして発症するか?という説明は一般的には、唾液がかかりにくいからとされている。だからどうして?というのは忘れましたw虫歯の電気化学説では、頬粘膜がぴったり歯面に張り付いていて、酸素濃度が低くなっているので、酸素濃度差腐食が起こりやすいからとなる。特にこの7番は8番に押されて頬側に転位して、さらに頬粘膜に押し付けられている。この部分の虫歯の治療は難しい。とにかく、直視できない。切削バーが届かない。充填も難しい。唾液もかかる。粘膜が邪魔で画像を残すのも難しい。多分この部分の治療過程の画像を見るのは世界中探してもここだけかもしれない。一般の治療では頬側面を含むインレーというか3/5クラウンというのか、とにかく切削量が多い修復になるのが普通だが、それでも治療は困難を極める。なんとか1回で決めたい。では時系列でどうぞ
2021/12/05
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日本電気硝子という会社はうちで使っている真空管式太陽熱温水器のメーカーだったので親しみがあるが、今は次世代のナトリウムバッテリーを開発しているようです。ナトリウムはいわゆる塩(しお)なので豊富にある反面、電池に応用するには動作温度が100度前後と高いところが実用化を妨げていた。それが克服されつつあるということだ。これだけ固体電池が注目され始めれば、実は歯牙(ハイドロキシアパタイト)も、これらのイオン伝導性セラミックスの一種でイオン(電気)を伝導するということに気が付かれ始めるのも近いだろう。それに気が付けば虫歯とはバッテリーと同じ原理で正極になった方が溶けるということが必然的に分かる。そうなれば虫歯の本当の予防法も分かり、虫歯は完全に克服されるだろう。虫歯は歯磨きと食生活の改善しか予防法はなく、一旦出来てしまえば治らない。早期発見、早期治療しかない。というのは嘘で、もっと理論的な予防法が分かるし、治ることもあることが分かるからだ。少なくとも虫歯とは単に歯が酸に溶けたものという100年以上も信じられていたものとは違うことが誰にでも分かるようになる。歯科業界は今までの虫歯は治らないので削って被せる式のビジネスモデルが根底から崩れるので、虫歯の電気化学説を認めることに抵抗しているが、こうなってはそうもいくまい。--------ここから引用--------日本電気硝子が25年ころ製品化新開発の電池でスマートフォンを起動日本電気硝子は、オール酸化物の全固体ナトリウム(Na)イオン二次電池を開発した。結晶化ガラスを用いた負極材を新たに開発し、すでに開発していた結晶化ガラス正極と固体電解質とを一体化。同社によると、負極にガラスを使った同電池の駆動に世界で初めて成功したという。小型・大型、特殊・汎用など幅広い用途を想定し、2025年ごろの製品化を目指す。30秒で分かる「全固体電池」新開発した電池は、正極に鉄系結晶化ガラス、負極にNaリン酸塩系結晶化ガラス、固体電解質に酸化物セラミックスを用いた。これらを焼成するとガラスが溶けて一体化し、電極として機能する。出力電圧は3ボルトで、現行のリチウムイオン二次電池に匹敵する。続きはこちらhttps://news.yahoo.co.jp/articles/f951a60d97498e83fe5f5cb2f415b1893d851087
2021/11/21
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40代女性、右上6、インレー交換右上7を抜歯再植したようで、生着後連結固定するための前準備として右上6のインレーをCRに交換する。インレーやクラウンなどセメント合着するタイプの修復物は数年もすれば、セメントの接着性は失われていることが多い。それでも2次カリエスになっていないことも多く、その理由は現代歯科医学では明らかになっていない。虫歯とは歯牙の主成分のハイドロキシアパタイト(H+:水素イオン:プロトンを伝導するイオン伝導セラミックスのカテゴリーに属している)を外部からの起電力によりプロトンが歯牙の表面を通り抜ける時にCa:カルシウムと電子を奪いH2となり、CaはCa2+となり外部に溶出しハイドロキシアパタイトは崩壊するということだ。虫歯を防ぐには1、プロトンを発生させない(中性〜アルカリ性に保つ)2、プロトンを移動させない(歯面内外に起電力を発生させない)3、プロトン伝導を妨げる(イオン伝導性のない物質で歯面を覆う)4、亜鉛等の歯質よりイオン化傾向の高い物質を歯面に塗る(カソード防食)5、ハロゲン族(フッ素等)を避けるなど、ということにはすぐに気が付くと思う。そのプロトン伝導を妨げる物質がセメントだったり、フルオロアパタイトだったり、硫酸塩還元細菌の代謝産物のFeS:硫化鉄だったりするわけだ。これはよく見ていただければ分かると思うが、隙間に付着している黒色物質がFeSだ。では時系列でどうぞ
2021/11/21
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50代男性、右下3、唇側転位この部分の虫歯(も)どうしてできるのかは現代歯科医学ではよくわかっていないが、「虫歯の電気化学説」ではちゃんと説明がつく。工学分野の金属腐食学で、酸素濃度が相対的に低いところが腐食電極になるという酸素濃淡電池、酸素濃度差腐食として知られている現象による。なぜ酸素不足になるかというと唇がぴったりと歯面をカバーしてしまうからだ。CR充填に際して、歯茎側以外ははみ出しても差し支えない。むしろつなぎ目にこだわりすぎて、歯質を削ってしまうことになる。この症例もよく見ると前回のCR充填時に歯質を削りすぎている。では時系列でどうぞ
2021/11/15
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15歳男性、右下7、咬合面カリエスこのところfluoride bomb というか咬合面カリエスの特集をしている。fluoride bomb というのはエナメル質の穴は小さいのに内部の象牙質は極端に溶けてなくなっているという不思議現象というわけなんだが、電気化学現象として捉えれば不思議でもなんでもない。カラーアトラスという歯科の教科書から画像をお借りするが、エナメル質形成時の発生学上の問題から小窩裂溝部分にはツボ状の深い隙間ができることがある。ここの一番深いところと溝の浅いところとの間には酸素濃度に差が生じる。この濃度差により起電力が生じ、腐食つまり虫歯が発症する。これを酸素濃度差電池・隙間腐食で検索するといくらでも出てくる。知らぬは歯科業界だけという体たらくだ。この症例では裂溝部分のエナメル質限局の虫歯で象牙質にはまだ進行していないようだった。原因が主に酸素濃度差によるので、この歯が歯肉に埋もれている時間が長く、なかなか萌えてこなかった子に多い。ほとんどbefore/after だ。ではどうぞ
2021/10/10
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前回のつづきで、https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202109200000/リンクを全部遡って見ていただかないと意味不明だ。今回はこのシリーズの最後で、黒変している虫歯は必ずしもひどい虫歯ではなく、むしろ問題がないことが多いという症例。黒い物質は硫酸鉛還元細菌の代謝産物FeS(硫化鉄)で、この物質はイオン伝導を妨げるバリアーの役目を果たすので、虫歯の進行は抑えられる。だからこの黒色色素を除去しようと思う必要はない。むしろ虫歯が進行しないのだからよかったと思っても良い。この細菌は虫歯菌というより代謝過程でHS(硫化水素)等も発生させるので、口臭の原因菌とも言える。今回は虫歯の進行程度をダイアグノデントで計測したので、参考にしてほしい。虫歯はピンク系の色を出す蛍光物質なので、レーザー光を虫歯に照射すると出す固有の波長の光の強度を計測して虫歯の進行度を測る仕組みだ。DD10〜29が象牙質に達していないC1、DD30〜は象牙質に達しているC2、DD50〜で歯科医師の判断に基づき削って充填する等の処置をしても良いということになっている。DD99というのが計測の上限だ。いずれもC1で、最大のところでもDD22だった。むしろ黒くなっている歯の方が数値は低い。よって充填等の処置は差し控える。飲食後、就寝前の重曹うがいで予防管理してください。画像に数値を書き込んでいる。画像は鏡像なので左右が逆になっている。
2021/09/20
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21歳女性、右上2、隣接面カリエス前回のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202108290000/前歯部の隣接面カリエスがなぜできるかというと、唾液量が少なく、その緩衝能(酸を中和する能力)が低い、あまり喋ったり食べたりしない(唾液が回らない)、逆に飲食の頻度が高い(酸産生菌による酸の代謝)、その部位の酸素濃度が低い(酸素濃度差による腐食電池の形成)、例えば口唇をきつく閉じているなど。この子の場合、虫歯菌は少ないが、唾液が少なくの緩衝能が低く口腔内がいつも酸性に保たれやすいように思える。また口唇をきつく閉じているそうなので、前歯の酸素濃度が低くなりやすく酸素濃度差腐食は起こりやすいと思われる。これが4年前の画像。この時から隣接面カリエスの萌芽があった。これは4年後の画像レントゲン写真では象牙質まで進行してしまっている。左上1にもC2があるが今回は予防治療することにして介入していない。右上2は介入してCR充填することにしたが、ダイアモンドバーの先端の直径が1mmなので、これ以下の切削量に抑えることはできない。さらに隣の歯を切削バーで傷つけないようにするのが難しい。では時系列でどうぞ
2021/09/20
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前回のつづきというわけでもないのだが、別の fluoride bomb の症例が見つかったので、UPしておく。この手の治療は意外に難しく、虫歯を全部綺麗に取らねばならないという考え方では神経が出てしまって、神経を取って被せるということになりやすい。この子も13歳と若く、この右下7番はまだ歯根も完全にはできていないような歯では先々の予後はよくない。fluoride bomb の成因はここに詳しく述べているので、詳細は省略するが、電気化学的な発想がなくては理解できない。是非読んでおいて欲しい。https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202108130002/外から見てもそれほど深い虫歯には見えないが、スプーンエキスカベーターの入り具合から、とても深いということが分かると思う。エナメル質はほとんど残っているが象牙質は溶けてしまっている。酸で溶けたのならエナメル質も多少は溶けてもよさそうだが、そうではない。象牙質とエナメル質のイオン化傾向の差による腐食電池の形成による溶け方と考えないと理解不能だ。軟化象牙質を全部は取らず、α-TCPセメントによる再結晶に期待する。では時系列でどうぞ
2021/09/12
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40代男性、右下7、インレー2次カリエス、咬合性外傷あり。インレー・クラウンというものは口腔外で作成するという前提があるので、抜き差しできるように作らねばならない。実はこれが最大の欠点で、セメント崩壊、脱離、2次カリエスの直接的な原因になるのだが、これを否定してしまうと大多数の歯科医師にとっては仕事にならないので、誰も言い出さない。なぜなら歯科医師は口腔内で歯を作れないのだ。もちろん口腔外でも作れないのだが。歯科医師は歯を作れない。歯の形を手が勝手に動くようになるまで身体で憶えていないのだ。患者としては愕然とする事実だろう。歯医者が型取りして、この次作っておきますから。。というのは口の中では歯を作れないからか?と言われても反論しにくい。外で作った方が綺麗だとか、すり減ったり欠けたりしない良い材料を使える、口を開けている時間も短いとか、言い訳はするが。僕は口腔外で作ろうが口腔内で作ろうが同じことなので、適合性が良く早く終われる口腔内で歯を作ることは多い。CRが特に悪い材料とは思えない。最近のCRは物性は向上しているし、ボンディング材の性能も驚くほど良くなっている。CRの一番のメリットは歯質の削除量が少ないことと合わせて辺縁封鎖性が抜きんでて優れていることだ。辺縁封鎖性が良いことのメリットは虫歯を残しても辺縁封鎖が保たれている間に虫歯が治る可能性があることだ。そしてα-TCPは虫歯が再石灰化して治るための原料そのものだ。インレー・クラウンはセメントが効いていなくてもそれなりに長持ちするためには虫歯を残すわけにはいかないという事情があるのだが、多くの歯科医師はまだこのことに気がついていない。セメントのない時代はこれだったのだが、まだその意味に気がついていない。咬合性外傷があるとしてもインレーはセメントが崩壊しやすい。崩壊してもインレーと歯質の隙間が嫌気性細菌に適した生息環境なら虫歯の進行は遅い。嫌気性細菌の代謝産物のFeS(硫化鉄)に守られているからだ。FeSはイオン伝導性がないので電気化学的な歯牙腐食(つまり虫歯)が起こらない。コーティング剤と考えても良い。このことはまだ知られていないが、虫歯の原因が分からずエビデンスのない対症療法を繰り返している歯科治療はなんとかするべきだ。このことは歯科医師側から言い出すことはできない。今までの歯科医料の体系が根底から崩れてしまうからだ。嘘の体系の中で食べていたのが、そうではないとなると失業する歯科医師は多いだろう。だから患者側から言い出すのが良い。ここで提唱している飲食後の「重曹うがい」などは最も簡単でエビデンスのある虫歯予防法だろう。虫歯は酸性環境で何らかの起電力が歯牙にかかり、水素イオン(プロトン)が歯を通り抜ける時に起こるからだ。重曹で酸を中和しアルカリ性にしておけば、虫歯は進行しないどころか、再石灰化して治る可能性がある。その起電力とは例えばイオン化傾向の違いがわかりやすい。イオン化傾向が高い方が溶けやすい。歯牙は亜鉛以外のすべての金属よりイオン化傾向は高い。修復材料の金属は虫歯の進行を助長させることは臨床上よく経験する。カレーのスプーンを含んだ時にいや〜んな味がすることを誰もが経験する。あれはスプーンと口腔内の修復用金属との間にガルバニック電流と呼ばれる微小な電流が流れるためと説明されているが、金属間の電流だけではない。歯と金属間にも電流は流れる。金属が全く入っていない人でもカレーのスプーンで味がするのだが、誰も指摘しない。不都合な真実だからだろう。では時系列でどうぞ
2021/09/02
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この子は現在21歳で、前歯や奥歯の黒くなっているところが治療の必要な虫歯ではないか?と心配しているようだ。4、5年前の画像と比べてみることにした。前回と前々回、前々前回が前ふりなので、先に読んでおかないと意味がわからないはずだ。まず黒くなっているのが何か?これは虫歯?と思われるかもしれないが、必ずしも虫歯ではない。硫酸塩還元細菌と呼ばれる細菌が唾液中のタンパク質や血液成分からエネルギーを得つつ代謝した物質だ。FeS(硫化鉄)と呼ばれる黒色物質なので虫歯と誤解されることもあるが違う。通性嫌気性細菌なので、酸素の少ないところでも生きていけるので、溝の深いところで繁殖してFeSを作る。FeSはこの細菌のうんこと言っても良い。ドブの底が黒くなっていることがあるがあれと同じものだ。もちろん虫歯の穴の中でも繁殖するがFeSは電気伝導を阻害するので、電気化学的なハイドロキシアパタイトの腐食現象である虫歯の進行を阻害する。黒くなっている虫歯は進行しないと言われている理由はこれだ。現在の歯科医学ではまだその理由は解明されていないが。だから黒くなっている虫歯は心配ないことが多い。前回と今回の画像を比較してみるが、現在の下顎7番はまだ Fluoride bomb にはなっていないように見える。前回の画像では黒くなっていないがダイアグノデント値はDD24だった(DD30以上で象牙質に達する虫歯)ので心配はしている。DD30を超えると進行が早い。Fluoride bomb になる可能性が高い。今の所そうではないように見えるのだが、要観察ではある。下顎のBefore/after上顎のBefore/after前歯の虫歯のBefore/after はこれだが、虫歯と言っても極表層だけで、そこにFeSが付着しているだけだと思う。飲食後の重曹うがいだけで維持管理できるのではないか?と思われる。黒いFeSは歯を守ってくれていると考えるべきで、除去すると虫歯が進行する可能性が高い。ちなみにこの子の唾液検査の画像をアップするが、虫歯菌は少ないが、唾液の性状は酸性に傾いている。虫歯は酸性溶液中で何らかの起電力が働けば、水素イオンが歯質を通り抜ける時にCaから電子を奪って歯が溶ける現象なので、飲食後は重曹水で素早く酸を中和する必要がある。
2021/08/29
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20代男性、右上6、頬側〜遠心隣接面カリエスこのような広範囲な脱灰というかカリエスというものはあまり見かけないというか、現在では実はかなり特殊なカリエスなのだ。例えば、ポカリを飲みながらテニスの練習をしていた歯磨きの習慣がない中学生とか。普通の大人では見かけないカリエスだ。この子は子供の頃から見ているが、中学生の頃から前歯部の脱灰から虫歯になり始めている所見は見られた。唾液検査の結果は唾液量が少なかった以外は問題なかったと思う。細菌量は多くはなかった。歯磨きは上手ではない。この子のCR充填の治療過程はアップしていたが管理人の不注意で消えてしまった。頑張れば再アップできるかもしれないが、約束はできない。この子は10年のブランクがあったのち、大学生になって来院して、ものすごい広範囲なカリエスになっていた。ランパントと言っても良い状態だった。食生活の様子を訊いてみたが、一日一食だけ、ファミレスで三食分を食べて、それだけだ、ということだ。ちょっと太り気味だ。歯磨きは相変わらず下手というか一日一回しか磨かない。これはどういうことかというと、1、ちゃんと磨けていなくて、2、プラークはがっつりぶ厚く堆積している(バイオフィルム腐食が起こる)。3、飲食回数が少ないので、唾液(重炭酸塩)にふれる機会が少ない(酸性になりやすい)。3、太っているので、頬が歯面に密着しているので歯面の酸素濃度が低くなっている(酸素濃度差腐食が起こる)。ま、こんなところだ。横から遠心隣接面のカリエスを追求するとか普通ではありえない処置なのだが、何のことだか解らないかもしれない。同業者の諸君もどうやってするの?と思うかもしれない。では時系列でどうぞ
2021/08/14
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8歳女子、左下6、Fluoride bombフッ素爆発だかフッ化物爆弾とでも訳すのだろうか?フッ素を塗るとエナメル質の最表面は硬くなって虫歯になりにくいが、その下の象牙質は虫歯になるという説明をしているが、ま、違うだろう。単なる虫歯だ。そもそも硬いから酸に溶けにくいので虫歯になりにくいという説明は理論的に間違っている。硬いというのと溶けにくいというのは物理化学的には別のカテゴリーの問題だ。歯科の論文を読んでいるとこれらが混同されている。読む価値のない論文というのはすぐに判る。フッ素に関しては全部だが。この虫歯の発症原因はエナメル質の発生学的な問題に起因する。象牙芽細胞群とその上のエナメル芽細胞群の塊がそれぞれ象牙質とエナメル質を作りながら膨張していくが、隣接する細胞群の接合部分でエナメル質が押し合ってエナメル質の成長が阻害され、エナメル質がないもしくは少ない部分ができる。これは窩と呼ばれる。この窩の部分は深い穴の底で象牙質がむき出しになっているので象牙質だけが溶け出す虫歯になる。なぜ象牙質だけが溶けるのかというとイオン化傾向がエナメル質より象牙質の方が大きいからだ。これを異種金属接触腐食という。一般にはあまり知られていないが、これまで歯牙には電子は流れないので電気的抵抗は高く電気化学的腐食とは関係ないとされてきたようだが、水素イオン(H+:プロトン)を伝導するということが分かっている。歯牙(ハイドロキシアパタイト)はイオン伝導性セラミックスというカテゴリーに属する物質で金属と同じように取り扱うことができるということだ。今脚光を浴びている個体電池という技術もこれだ。このことが知られると歯科医学の根底が覆る。真の虫歯の予防法が分かる。金属の腐食防止と同じ考えが応用できるし、フッ素が虫歯を予防できるというのも非常に限定的だということも分かる。高濃度のフッ素で歯が溶けるという現象はハロゲン族が金属腐食性を持つのと同じ現象だ。この症例もそうだが、エナメル質の虫歯は限局的だが、内部の象牙質は大きく失われている。虫歯は金属の腐食と同じカテゴリーの現象なので、イオン伝導が遮断できれば虫歯の進行は止まる。虫歯は細菌感染症ではないので虫歯を取り残しても問題ない。α-TCP(ハイドロキシアパタイト)で再硬化するからだ。もちろん厳密な辺縁封鎖性が求められる。漏洩した途端に虫歯が進行し始めると考えても良い。厳密にはα-TCPの方がイオン化傾向が歯質より大きいので身代わりに溶けてくれるので虫歯の進行は遅くなる。これはカソード防食と呼ばれる。現状では辺縁漏洩が最も少ないのは吟味されたCRのボンディングシステムだけだ。型取りして技工作業の後セメントで装着する類の修復物は辺縁漏洩の観点から言えば、全く話にならない。α-TCPを使っても100%失敗する。では時系列でどうぞ
2021/08/13
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40代女性、左上4、外傷性2次カリエスインレーはかなり以前からセメントは効いていなかったが、ひどい虫歯にはなっていなかった。裏装セメントで歯質が覆われていたのが良かった。虫歯とは水素イオンが歯質を通り抜ける時にCaと電子を交換してハイドロキシアパタイトの構造が壊れるということだからだが、セメントがあれば水素イオンの伝導が遮断されるので虫歯にはならない。とはいえ、裏装セメントで覆われていない歯質は溶けている。では鏡像と実像での画像を時系列でどうぞ鏡像実像
2021/07/22
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80代男性、左下7654、歯根面カリエスhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202106180002/前回の続きなのだが、フッ素の電気化学的な意味について語ろう。フッ素はハイドロキシアパタイト中のOH-:水酸基と置換してフルオロアパタイトとなり、水素イオン:プロトンの電導性を抑制すると思われる。なぜならハイドロキシアパタイト中の水素イオンの電導は水酸基が担っており、水酸基がなくなれば電導性が無くなるということだ。現代歯科医学でいわれているようにフルオロアパタイトは硬いので酸に溶けにくいという説明は間違っている。そもそも硬いのと酸に溶けにくいというのは別の話だ。後ろで弟子が定期試験の化学をしていたのをちょっと見たのだが、ちょうど電気分解の話だった。要するに虫歯というのは歯の電気分解ということなのだ。イオン化傾向の違う物質が酸性溶液中で回路を形成するとイオン化傾向の高い方が電子を奪われて溶ける。そういうことだ。歯のイオン化傾向は測定することができる。アルミと鉄と同じくらい、亜鉛より低いがその他のすべての金属よりも高い。しかし、フッ素がどの程度虫歯の抑制効果があるかというと僕の1年に渡る実験ではかなりしょぼい。というか、いくらフッ素塗布しても虫歯の進行を止めることはできなかった。ところが、重曹うがいでは1ヶ月で虫歯が治った。治ったと言ってもダイアグノデント値が改善したということなのだが。重曹うがいの方がフッ素塗布よりも桁違いに虫歯の予防効果は高いというのが実感だ。今回はたくさんある虫歯のうち一番ひどい左下7の頬側のカリエスを修復することにした。虫歯はどれも黒くなっているが、黒くなっている虫歯の進行は遅いので何もしなくても問題ないことが多い。この理由もフッ素と同じで、黒色物質:FeS:硫化鉄はイオン電導を遮断するので、虫歯になりにくいのだ。もう一つフッ素に関して言っておくことを忘れていたのだが、フッ素はハロゲン族と言って強い金属腐食作用がある。マイナスのイオン化傾向の高い物質で、金属から(カルシウム含む)電子を奪って溶かしてしまう。だから濃度の高いフッ素により歯が溶けることがあるのだ。これは歯牙フッ素症として知られている。フッ素の虫歯抑制効果と歯牙溶解効果との閾値がどのくらいかというのは、もしかしたらよく言われるように2ppmなのかもしれない。このような見解は従来の歯科医学では語られることがなかったのだが、それは電気化学的な視点が欠けているからだ。
2021/06/18
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80代男性、左下7654、歯根面カリエス虫歯とは何か?ということは知られていない。なぜ出来るのかは分からないので、対症療法に終始しているのが現状だ。この記事だけで全てを網羅することはできないと思うのだが、ちょっとだけ試みてみよう。虫歯というものは歯が酸に溶けたものというのが一般に言われているが、実は歯は酸には強い方だ。コーラ(pH3)に数週間浸けこんでも溶けてなくなったりはしない。なんとなく表面が柔らかくなったような気がするだけだ。歯学部では歯牙を酸で溶かす実験はしない。溶けないのは不都合な真実だからだ。現実問題として数週間もコーラを口の中に溜めておくことなどできはしない。ではなぜ溶けるかというとそれは電気化学的な腐食と考えると実に分かりやすい。電気化学的腐食というのは例えば鉄の赤錆のようなものだ。レモン電池の鉄の電極が錆びて銅の電極は錆びないとか、電車の線路の近くの水道管が錆びやすいと言った現象もそれだ。工業的には電解研磨と言って金属表面を一層とかしてピカピカにする技術は古くから知られている。金属の電気化学的腐食を検索してみると、虫歯は微生物腐食のカテゴリーに含まれるかもしれないが、その基本的な原因は少なくとも3つは挙げられる。1、酸素濃度差電池の形成による通気差腐食2、イオン化傾向の違いのある2つ以上の物質が酸性電解液にある場合の腐食電池の形成3、応力腐食割れのような絶え間ない応力の集中部位に微細なクラックが生じ腐食が進行するケースなどが考えられる。虫歯は歯根にできやすい。これはエナメル質より象牙質の方がイオン化傾向は高いので、象牙質が自動的にカソード:陰極:腐食電極になる。カソード:陰極というのは電子を奪われる部分が溶ける:腐食する:虫歯になるということだ。同じ一本の歯でも酸素濃度が低い部位がそうではない部位との間に相反する電極が生じる。酸素濃度が低いところがカソードになり溶ける。具体的には口の中でも奥の方:遠心がカソードになり溶けやすい。内側外側では酸素が足りない条件としては頬粘膜や舌によって酸素を遮断しやすい部分がカソードになり虫歯になりやすい。そのような部分の方が唾液もかかりにくく酸性になりやすいので腐食を進行させる。酸性つまり水素イオン:プロトンがなければそもそも虫歯になったりしない。歯:ハイドロキシアパタイトは水素イオン:プロトンだけを電導させるイオン電導セラミックスという物質なのだ。歯からプロトンが外に出るときにカルシウムと電子交換して電子を奪われたカルシウムが歯から溶出するのが虫歯の根本原因だからだ。唾液がよくかかるところも虫歯になりにくい。唾液には重炭酸塩(重曹成分)が含まれているので、水素イオンが中和されて水と二酸化炭素に変化する。だから虫歯になりにくいのだ。単に唾液で洗い流すということではない。これが頬側の画像だ内側:舌側舌側拡大つづく
2021/06/18
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前回の反対側で、やはり「フッ素爆弾(floride bomb)」の症例。時々痛い。従来の虫歯は細菌感染症で、虫歯になった部分は全部取らないと再発するという考えでは、歯髄保存は不可能な症例。虫歯は細菌感染症ではなく、電気化学的なハイドロキシアパタイトの腐食なので、イオン伝導を遮断すれば虫歯の進行は止まる。前回よりも虫歯は深く、治療後もしばらく痛かったそうです。入り口の穴は小さいが、非常に深いエナメル質は最小限の除去に留める。α -TCPセメント充填CR充填
2017/01/18
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http://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/201612220000/この子と同じタイプの虫歯で13歳女子左上6フッ素反対派の人たちはこういう内部の象牙質だけが虫歯になってエナメル質は全く虫歯になっていないタイプの虫歯を「フッ素爆弾」と呼びますが、違います。「フッ素爆弾」とはフッ素がエナメル質の極表層部分だけ(10ミクロン:1/100mm程度)固くするという実験結果があるからですが、電気化学的に言えば、エナメル質より象牙質の方がイオン化傾向が大きいからで、象牙質がエナメル質の身代わりに溶けているのです。歯が酸で解けるのなら、両方溶けるはずなのですが、この非理論性に誰も気がつきません。世界中の歯医者が気がつかないのです。歯医者には科学的な常識が欠如しているのですが、別に歯医者だけではない。世の中は高校レベルの科学的常識がない人がほとんどです。受験戦争を勝ち抜いた高偏差値の諸君でもそうだ。学校で習ったことを疑わない。成書や論文に書いてあることを信じて疑わない。自分の手と頭で考えたことがないのだ。これを思考停止、洗脳と呼ぶのだが、人類の未来は暗い。まあ、今更どうでもいいが。もう遅いだろう。穴は小さい内部は前回ほどではないが、かなり深い虫歯になっている。α-TCPセメントを詰めてCR充填した。
2017/01/17
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50代女性、左上2、メタルボンド冠不適合今日は技工作業だけでしたので、冠除去から技工作業まで。多くの被せ物は10年以上経てばセメントは崩壊しており、隙間ができて内部には嫌気性硫化物還元細菌が存在している。除去時に、いわゆる虫歯の匂いがすることがある。冠の内部にもFeSが沈着している。2次カリエス部分を除去しつつ、再形成。嫌気性細菌だけの場合はカリエスはそれほど深刻ではない。好気性の酸産生菌の繁殖環境になるとカリエスは急速に進行する。印象して石膏模型にする。模型上で前装冠の製作。唇則マージンはカラーレスにしている。こちらの方が綺麗というだけでなく適合性が良い。
2017/01/13
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40代女性、左下7、メタルクラウン2次カリエス10年以上経過した固定式補綴物は多かれ少なかれセメントは崩壊していて、部分的にしろ冠と歯質の間には隙間がある。隙間があっても直ちに虫歯になるわけではないが、この辺りの事は臨床経験の豊富な歯医者は知ってはいても、なぜそうなのかは説明できない。セメントの歯質接着性ばかり気にしているが、接着性があっても、脱離するときはする。長年この点に注目して観察しているが、接着性に期待しすぎるのもどうかと思う。隙間があっても虫歯が進行し難い環境がある。ここの過去記事では2次カリエスの進行に影響を与える要素を幾つか挙げていて、整理してみると、1、隙間の大きさが嫌気性の硫酸塩還元細菌が生息しやすい環境に適した十分小さいものであること。隙間は大きくなると、好気性通性嫌気性の酸産生菌が優勢になり2次カリエスは進みやすい。2、メタルは剛性は高いがイオン化傾向が歯質より小さいことに注意する必要があること。剛性が低いと咬合力によりたわみ、隙間が大きいことと等価になるようだ。3、セメントは歯質よりイオン化傾向の大きい物質が含まれていること。などだ。除去すると、冠は脱離していてFeSが付着している。これがあると虫歯は進行し難い。2次カリエス部分を除去していくと、歯冠高径が低すぎるのでピンレッジを施したが、どうせするなら、2次カリエス対策として Rounded CR core additional pin ledge にした。
2017/01/11
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20代女性、左上7、カリエスこの部分は頬粘膜に隠れているので、電気化学的には酸素濃度が低く虫歯になりやすいところです。金属腐食学分野では「通気差腐食」とよばれています。一般には唾液がかかりにくいから虫歯になりやすいと言われていますが、確認はされていません。なぜならこのような虫歯を再現する実験には成功していないからです。この部分は直視できませんので、鏡を見ながらの作業になります。これをミラーテクニックと言いますが、直視とは逆に手を動かさなければいけないので、ちょっとしたコツが必要です。さらに吸引チップもデンタルミラーと一緒に持たないといけないので、ちょっと難しい、中級編となります。電気化学的充填法は辺縁封鎖性に気を使いますので、新鮮歯質を確保するのは辺縁だけです。 内部に虫歯を残しても乾燥できるのではあれば、問題ありません。 α-TCPセメントで覆とう CR充填後
2017/01/02
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8年使ったMacBookProにコーヒーをこぼしてしまって、キーボードが使えなくなって1週間。タッチパッドだけは生きているので、ネットの閲覧はなんとかできるのですが、書き込みができません。メールのお返事もできなくて申し訳ありません。年末というのもあって、平日はものすごく忙しく夜中の12時まで仕事をしていましたので、なんにもできませんでした。で、今日は久しぶりのお休みなので、ソーラーハウスのWindows7のデスクトップPCをメールやブログの書き込みができるように設定しました。いつもながら思うのですが、Windowsは使いにくくストレスが溜まります。画像の編集ソフトも使いにくく、処理スピードも1/10に落ちますので、ここの記事もMacBookが使えるようになるまで、あまりアップできないと思います。こわれたMacのキーボードの代わりに外付けのキーボードを注文しましたが、まだ来ませんし、それで使えるようになる保証もありません。。まあ、Macの日本語入力はダメダメなので、この点はWindowsの方がストレスが溜まりません。とりあえずテストとして記事を1つアップしてみたいと思います。10歳男子、右上6、咬合面カリエス、ときどき痛む穴は小さいが内部は大きなカリエスが広がっているタイプ。内部には細菌はほとんどいないが、誰も指摘しない。虫歯の発症には虫歯菌の存在は必要条件ではない。酸性環境というかH+(水素イオン、プロトン)の存在は必要だ。典型的な虫歯内外の酸素濃度差による電位差による通気差腐食とエナメル質と象牙質との自然電位差による異種金属接触腐食だと思われる。かなり、広がっているα-TCPセメントで覆とうCR充填
2016/12/22
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というのがあって、現実世界ではこれを越えることができない厳しい法則です。これは少なくとも中学生の理科で習うのですが、実際にこれを理解して自在に使いこなせる人は稀で、要するにアナログやデジタルの電子回路を自在に作れる人のことですが、数十年生きてきた中で、出会った人は、数えるほどです。1万人に1人ほどしかいないのかもしれません。非常にシンプルな法則の割には、大多数の人はこれを使えないのですが、だからと言って気にすることもないでしょう。でも、電子機器を使っている現代人としては、恥じなければなりません。そういう法則です。どういうものかというと、数式で書くと「電圧=抵抗×電流」となります。言葉で表現すると、ある抵抗にある電流を流すとある電圧が発生する、となります。式の変形をして、「電圧÷抵抗=電流」とすると、ある電圧を発生する電源にある抵抗をつなぐとある電流が流れる、となります。具体的な数値を挙げて書いてみると、25V(ボルト)の電源に1Ω(オーム)の抵抗をつなぐと25A(アンペア)の電流が流れます。ところが同電源に1MΩ(メガオーム:1,000,000Ω)の抵抗をつなぐと、25μA(マイクロアンペア:0.000025A:0.025mA)の電流しか流れません。魔法ではないので、この電源電圧ではこれ以上の電流を流すのは不可能です。でも、どうしても25mAの電流を流したいときはどうしたらよいのでしょうか?それには2つの方法しかありません。電源電圧を1,000倍の25,000Vにするか、抵抗を1/1,000の1kΩにするしかありません。またはその両方の積のルートが1,000倍になっても同じです。現実にはどの方法がコスト的に見合うかで決めます。まあ、25,000Vなど危険以外の何物でもないです。人間は1,000V以上で感電死することがありますから。虫歯を作る実験の場合、ハイドロキシアパタイトは高抵抗ですので、電気的接触面積を増やす方が簡単でしょう。生体でもそうなっていると思います。そういうことです。
2016/12/20
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5歳女子、右上E、時々痛い。この子は、痛かったら手を挙げてね、と教えられている子ですが、終わるまで一度も手を挙げませんでした。痛く無いからです。内部は軟化象牙質が広がっており、全部除去すると露髄する。通常の歯科治療では神経を取って被せる治療になるが、その必要はない。いたずらに痛がらせるだけだ。エナメルマージンだけ新鮮面を出せば問題無い。見た目では判らないが、内部の軟化象牙質はエナメル質だけ残してバーやスプーンエキスカが届く範囲で除去してある。要するに虫歯が残っていても辺縁封鎖性が確保できていれば、虫歯は再発しない。なぜなら虫歯は細菌感染症ではなく、イオン電導性セラミックスであるハイドロキシアパタイトの金属のサビと同じカテゴリーに属する電気化学的な腐食現象だからだ。一応抗菌剤添加α-TCPセメントを置いた。これは殺菌効果と軟化象牙質の再結晶(再石灰化という歯科用語は一般理工学分野では通用しない)を促す。CR充填後
2016/12/14
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7歳男子、左上E、咬合面カリエス。仮封セメント内部は虫歯が広がっているが、虫歯を全部除去する必要はない。なぜなら虫歯は細菌感染症ではないからだ。α-TCPセメントで覆とう。じつはこのセメントもどうでもよい。重要なのは辺縁封鎖性だ。なぜなら虫歯は電気化学的な腐食現象なので、イオン伝導を遮断することが虫歯治療の必要十分条件だからだ。CR充填後
2016/12/07
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20代男性、右下7カリエス前回のつづきで、その反対側の同名歯だ。http://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/201611300000/やはり、ほっぺに隠れており、酸素濃度が少なく、また唾液に触れにくく、その緩衝作用(HCO3、重曹成分)に期待できない。軟化象牙質は全部除去できない。簡単に露髄するからだ。通常の歯科治療では神経を取って冠を被せるしかない。みごとにエナメル質は溶けておらず、象牙質だけが溶けているのが見えると思う。これはイオン化傾向が象牙質>エナメル質だからで、一般には異種金属腐食とよばれている。α-TCPセメントで覆とうしてCR充填した。
2016/12/06
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じつは全く解明されていなくて、歯医者でさえ、虫歯菌が出した酸で歯が溶けたものが虫歯です。と言っていますが、歯学部ではそんな実験をしません。疑問が噴出するからです。実際にやってみましたが、歯は簡単には酸に溶けません。歯を炭酸飲料(pH3)に1ヶ月浸け込んでも溶けてなくなったりしません。ちょっと表面が柔らかくなったような気がする程度です。細菌が出す酸はpH4程度といわれていて、pH3(pH4の10倍H+濃度が高い)以上が口腔内で長期に渡ってつづくというのは考えにくいのですが、実際には虫歯は簡単にできるように見えます。これは酸性度以外の何らかの原因があると考えるのが普通だと思います。その例として、たとえばメタルボンド冠の2次カリエスです。冠を外してみると、黒色物質のFeSが見えますがこれは硫酸塩還元細菌の代謝産物です。その由来は血液中のヘモグロビンとタンパク質中の硫酸塩です。これも細菌による腐食現象(バイオフィルム腐食)の1つですが、ここでは触れません。この下に虫歯ができていて、柔らかくなっていますので、除去すると、メタルポストに添って虫歯が進行していますが、歯根膜に接している歯根の外側の部分は虫歯にはなっていません。これはなぜなのか?まだ仮説ですが、その考え方を述べておきます。判っていることは、1、歯牙は電子を通さないが水素イオン(プロトン、H+)は流れる。2、イオン化傾向を測定することができて、歯牙は亜鉛以外の金属に対してマイナスになる。言い方を変えると、歯牙は電子を放出しやすく、水素イオンを取り込みやすい。3、酸素が少ない方が虫歯になる傾向がある。これは金属一般でいうところの通気差腐食とよばれる現象の1つだと解釈できる。虫歯も通気差腐食の一形態とされるバイオフィルム腐食の一種だと考えられる。http://www.edstrom.co.jp/info/info_01_bio.html酸素が多い方からH+が流れ込み、少ない方からH+が放出される。詳しいメカニズムはまだ解らないが、実験結果から歯牙からH+が出る時にH+はCaから電子を奪い(イオン化傾向がCa>Hだから)H2となり、CaはCa2+となり歯牙から溶出する。この結果歯牙の構造が壊れ虫歯となると思われる。虫歯を除去したところ。内外の酸素濃度差により、歯根の外周部からH+が吸い込まれ、内部でH+が放出されそこが虫歯になると思われる。またイオン化傾向はメタルポスト(Ag合金)<歯牙なので、メタル周りの歯牙は虫歯になり易い。これは異種金属接触腐食の一形態と思われる。http://alfamek.net/plating-information/corrosion-protection/corrosion-type/CRで修復して、型取り
2016/12/06
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80代男性、右上3、メタルボンドのセラミックス冠です。20年前はこんな面倒なものを自作してたんですね。。今では考えられませんwセラミックスは◯ーパー◯ンドが利きにくいので、歯牙固定には不向きです。この際レジン系の前装冠に換えることにしました。じつはこの方、僕が高校生の時の英語の先生で、例の虫歯が酸で溶けてできるのならアルカリ(重曹)で中和すれば?とアドバイスをくださった方です。冠を除去するとマージン付近は◯ーパー◯ンドがダツリしています。でも大した虫歯にはなっていません。嫌気性の硫化物還元細菌(黒い部分がその代謝産物のFeS)より好気性の酸産生菌が優勢になるほどの大きな隙き間ではなかったのでしょう。黒くなっている虫歯は進行し難いといわれる理由はFeSのイオン伝導の阻害性にあるのですが、歯科医師は全く気が付いていません。長期的な観点からはセメントの歯質接着性などはあまり意味がありません。セメントの歯質接着性が重要なら、アマルガム充填や金箔充填が歯質接着性どころかセメントさえ使わないのに長期的にとても安定している理由の説明はできないはずです。セメントの性質として重要なのはダツリしても十分硬く隙き間が出来にくいこと、歯質よりもイオン化傾向が大きいことです。これが臨床的にはリン酸亜鉛セメントが歯質接着性がないといわれつつも長期的な安定性が高いといわれる理由ですが、これも現代歯科医師はまだその真の理由に気が付いていません。
2016/12/05
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20代男性、左下7、ときどき凍みる。この部位はほっぺに隠れているので、酸素濃度が低い。酸素濃度差があると電位差が生じる。虫歯は細菌が出す酸で溶けるのではなく、酸の他にさらに電位差がないと虫歯はできない。これを「虫歯の電気化学説」と名付けていますが、歯医者はまだ気が付かない。思い込みというのは恐ろしいものだ。というか、気が付いたとたんに従来のビジネスモデルが崩壊する。どうあっても気が付けないのだ。虫歯を全部除去できない。取ると歯冠が半分無くなるだけではなく、完全に露髄する。通常の歯科治療では歯髄の保存は不可能な症例だ。軟化象牙質(虫歯)をマージン付近だけ、痛みを感じるまで(新鮮象牙質が確保できるまで)除去し、抗菌剤添加α-TCPセメントで覆とうした。虫歯を完全に覆わなくてもよい。軟化象牙質に薬剤は浸透するようだ。湿潤環境にあるからだろう。CR充填した。薄いエナメル質も覆っている。なるべく辺縁封鎖性を高めるためだ。内部に虫歯菌がいても問題無い。虫歯は細菌感染症ではなく電気化学という電池、メッキ、電界研磨などと同じカテゴリーに属する純粋な物理化学現象だからだ。虫歯の進行を止めるには、イオンの出入りを遮断するだけでよい、細菌の完全除去など考える必要はない。ただイオンの出入りを遮断することは簡単ではなく、今のところ、十分に吟味された一部のCR充填システムだけができる。
2016/11/30
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パルプテスターという機械があって、歯髄が死んでいるのか、そうではないのか、診断するものです。これ、1万円以下でだれでも手に入るのですが、歯医者以外で買う人はいないでしょう。フックを口角に掛けて、プローブの先端を問題の歯に当てる。Lowから初めて、Mid、Highと進みます。40以下で歯髄は生きている。40〜80で歯髄はほとんど死んでいる。80以上で完全に死んでいる、だそうです。でも実際に使ったことはありません。僕は電気メスのチップで触りますwというか、この診断器は神経を取ることになかなか納得しない患者さんに、ほら、神経は死んでいます。このまま放置すると感染してたいへんなことになります、と脅かして、神経を取って最終的には冠を被せる治療を受け入れさせることを目的としています。うちではどんなにがんばっても上手くいかないケースが出て来る根管治療は最初からするつもりがありませんので、使わないのです。最初から神経が死んでいようがいまいが、神経を取るつもりが全くないのです。神経が死んでいても症状が出なければそれで良しとします。これは自然調和的な日本的な考え方ですね。ちなみに、この機械は歯に電撃を与えるということですので、神経が生きていれば、それなりの電気ショックを感じますので、自分で使う分には正確ですwこの機械の原理は高周波の高電圧を掛けて歯の電気的抵抗値を測るもので、歯にも電気が流れることが前提の機械ということなのですが、歯医者はこのことの重要性を理解していません。じつは歯の電気的抵抗値は非常に高い(電子は流れない)のですが、プロトン(H+、水素イオン)は流れるのです。これが虫歯の原因なのですが、みごとに歯医者はスルーしていますw
2016/11/23
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若い子というのが何歳までなのか?まあ、10代までということで、シリーズ化してみます。いろいろシリーズ化してもつづかないことが多いので、どうでしょうか?若い子は予防管理で来ていて、それは歯科衛生士の担当ですので、僕に回ってくるのは、それなりにヤバイ症例です。12歳女子、右下6、頬側面溝カリエスこの部分のカリエスは、萌出途中の歯肉に埋もれている時にできるようで、管理が難しいのです。萌えたらすでに虫歯になっているというパターン。この子も6年間3ヶ月〜6ヶ月毎にダイアグノデントで計測して見守ってきましたが、前回DD65が今回DD41まで下がってきたし、遠くにお住まいなので、気軽に来れないということで、お母さんの依頼で充填することにしました。内部にも広がっているようですが、入り口だけしか新鮮歯質を出していません。虫歯は細菌感染症ではなく、金属のサビと同じカテゴリーに属する電気的腐食ですので、虫歯を残して充填してもなんの問題もありません。イオンの出入りがなければ虫歯は進行しないのです。歯医者は経験的には知っていますが、公式には認められていません。歯科というのは、そういう世界です。CR充填した。
2016/11/06
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20代女性、右上4、CRインレー破折CRインレーを除去すると虫歯はある。2次カリエスなのか元々あったのかは不明。後者の様な気もする。エネメル質と象牙質が接触していると象牙質だけが溶けるが、これはイオン化傾向が「象牙質>エナメル質」だからで、象牙質は柔らかく酸に弱いので溶ける、エナメル質は硬く酸に強いので溶けない、というのは2重の意味で誤りなのだが、なぜか歯医者は気が付かない。もちろん麻酔無しで軟化象牙質を除去してα-TCPセメントで覆とう一回目のCR2回目は既製のストリップスを加工して隣接面を作るCR充填後処置時間45分
2016/11/03
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40代女性、右上4、HJKの2次カリエスこの方はカリエスリスクが高く、ちょっとでも隙き間ができると急速に虫歯が進行する方です。前回よりもhttp://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/201610270000/少しだけましでしたが、危ないですね。他のCKも再製作した方が良さそうです。除去前除去したHJK、セメントは利いていない。かなり以前からダツリしていたと思われる。メタルより弾性があるレジン系材料に使うセメントはダツリしやすい。ファイバーポストも同じことだ。機械工学的には当然の結果なのだが、歯医者には解らない。他分野のことも知っている僕にはとても不可思議に感じる。除去してみると、隙き間内部には細菌のコロニーができている。好気性または通性嫌気性菌だと思われる。解糖系を通して酸を代謝する細菌が多く、要するに、やばい、ということだ。周囲を一層削除しても2次カリエスは十分に除去できない。メタルコアに添って、かなり深いところまで虫歯になっているが歯肉に接しているところはそれほどではない。電気化学説的には、メタルより象牙質がイオン化傾向が大きいからメタルに接しているところは虫歯になり易い。酸性環境で起電力が発生すると虫歯になる。単に酸性環境というだけでは虫歯にならない。炭酸飲料(pH3)に歯を一ヶ月漬け込んでも歯は溶けない。誰にでも簡単に実験できる。ご興味のあられる方はやってみられるとよい。愕然とすること請け合いだ。歯肉に近いところが虫歯になり難い理由は、歯肉がプロトン(H+、水素イオン、酸)を吸収するからだ。要するに歯質より歯肉の方がイオン伝導性が高いからということだ。これらの現象は現在の歯科医学では全く説明できない。歯科医学は工学・理学分野より150年以上遅れているが、歯科業界内部にいると気が付かないと言うより気が付けないようだ。「井の中の蛙」の典型例だと思う。虫歯を除去した後CRで欠損部分を修復した再形成後印象
2016/11/02
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70代男性、左下4このときのつづきです。http://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/201609260002/45は連冠になっていましたが、5がひどい2次カリエスで抜歯寸前のところをなんとかCRでしのいでだので、次は4です。現代歯科医学では金属冠を被せた歯が2次カリエスになる理由を説明できませんが、電気化学的には簡単に説明できます。金属と象牙質間の自然電位差は0.7V(pH2)、エナメル質と象牙質間のそれは同3mV(0.003V)しかないからです。しかも4より5が虫歯になり易いのは酸素濃度差があるからです。酸素濃度が低い方が腐食します。骨植が悪いので、345の連冠とするしかないかと思いますので、4の前処置をしました。4の冠を除去して、除去した冠を咬合面だけ暫間的に再利用することにして、仮留めしました。既存の義歯が使えることが前提条件というのが手間がかかる理由です。こういう保存に拘る治療は一般の歯科医院ではなかなかできないのです。技術的な問題もありますが、コスト的に不可能なのです。一番有りそうな対応は、「抜けたら来てね!総義歯にするから^^/」です。軟化象牙質を除去するとリンゴをかじった後の様になりますwCRで形を整え、次回の連冠の型取りを待ちます。つづく(?)
2016/10/31
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60代女性、右上67連冠数十年振りに交換の依頼があって、除去してみた。7番はメタルコアからダツリしていたが、ひどいカリエスにはなっていなかった。嫌気性細菌だけが繁殖できる環境だったのだろう。除去したCKの内側。黒いFeSが付着しているところが嫌気性細菌である硫酸塩還元細菌が繁殖していた部分。FeSが付着している部位はカリエスにはなり難い。理由は2つあって、硫酸塩還元細菌は虫歯菌ではあるが、虫歯を作る能力は低い。2つ目はFeSはイオン伝導性がないからだ。とりあえず7番だけきれいにしてラウンデッドCRコアを築成して印象した。
2016/10/22
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50代男性、右上6、インレー2次カリエスこういうCR充填は通常の歯科医院では対応できない。それには色々な要因があるのだが、一番の要因は難しい割には儲からないからだ。要するに「割に合わない」ということだ。またそれ以前の問題なのだが、歯医者はこんなことができると思っていない。歯医者以外の読者には解らないと思うが、こういうCR充填の技法は歯学部では習わないのだ。こういう歯肉縁下の症例はインレーの再製作は無理で、抜髄して冠を被せると習う。というか、歯肉縁下の治療はインレーどころかCRさえも無理。歯肉縁下に及ぶ虫歯は治療困難につき抜歯の対象となってもおかしくないというのが、現代歯科医学の一般的な見解です。ネット広告にしつこく出て来る某歯科クリニックの「ラバーダムは必須」とかいうキャッチがありますが、そもそもこういう歯肉縁下のラバーダムができない歯はどうするんでしょうかね?謎です。やはり顕微鏡を使っても治療困難なんでしょうかね?そこに出て来る症例は僕から見れば、そんなものの必要性は感じない、一瞬で終わる簡単な、うちでいうところの『初級編』の治療に見えますけれどね?ここにアップしている症例のほとんどは物理的にラバーダムができない症例ばかりです。僕の考えでは虫歯は感染症ではない。電気化学的な歯の腐食なので虫歯の治療にラバーダムは不要です。ラバーダムが掛かる残根ではない歯の神経を取るとかいう治療はそもそも必要ではない。僕は15年前にラバーダムは卒業しました。・・僕はインレーよりもCR充填の方が歯が長もちすると考えているので、敢えて困難に挑戦していますが、こういうCR充填は超絶技巧の診療テクニックを軽々こなせるレベルでないと難しいと思う。うかつにやっても失敗するだろう。・・自発痛はないが、食渣が溜まりやすいということだった。インレーのセメントの接着性は失われていて、簡単にダツリした。インレー内面は黒くなっている。FeSなどの硫化物還元細菌由来の金属硫化物なのだが、歯医者は知らない。これも学校では習わないのだ。一体学校で何を習っているのか?と思われるかもしれないが、それは学部卒業後に自分で勉強しなければどうにもならないのだ。しかし、卒業後に習うのは患者の方を向いている技術ではない。削って>神経を取って>被せて>だめなら抜いて>ブリッジ、義歯、インプラントという一連の技術なのだが、延々と150年以上も拘っている。ここの読者から見ると患者の斜め上を飛んでいる、おかしな技術を、大まじめに、学んでいるようにしか見えないだろう。虫歯の真の原因(歯質の電気化学的腐食)も知らないのだから、現代歯科医学が患者の方を向いていないのは当然と言える。2次カリエスはできているので除去して新鮮歯質を確保した。ボンディング材の効きを良くする為にマージン付近は特に注意して綺麗にする。もちろん出血はさせない。ここまで完全な無麻酔下での処置だ。α-TCPセメントで覆とう2回法咬合調整前、ほとんど無調整でいける。こういう技術は歯の形を完全に理解していないとできないのですが、これを実用レベルでトレーニングしている歯科医師はいません。それにはもちろん理由があります。
2016/10/11
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30代女性、右上4、5、右下5、遠心歯根面カリエス。自覚症状なしドイツからわざわざ、こんなところまでうちの治療を受けに来られる方もいらっしゃるのですね。。これで2人目。ドイツに歯医者はいないのか?と思いますが、いないのでしょうね。。主訴は左上45の根管充填後と右上7(?)のCR充填の依頼だったのですが、お送りいただいたレントゲン写真を見て、右上45を先にした方がいいのでは?虫歯が神経に近いです。ということでこれらを先にしました。左上45は明後日の予定です。このタイプのDEジャンクションの象牙質だけが溶ける歯根面カリエスは歯周病で歯槽骨が下がっていると出来やすいのです。「虫歯の電気化学説」によれば、DEジャンクションとはDentin(象牙質)とEnamel(エナメル質)というイオン化傾向の異なる物質(H+イオン電導性セラミックス)が電気的に接合している場所で、それが電解液中に露出しているからです。要するに局部電池が形成される条件が整っており、酸性環境ではイオン化傾向の大きいDentinが一方的に溶け出すのです。また遠心(奥の方)に出来やすいのは、1本の歯でも奥の方が酸素濃度が低く、酸素濃度勾配による局部電池(腐食電池)が形成されるからですが、これらは歯科医学分野ではまだ知られていません。歯医者は現象として知ってはいるのですが、合理的な説明をすることができません。では、なぜ歯周病が進行してしまったか?というのは、初見では、まだよく判りません。外傷性の咬合があるとか、デンタルフロスを掛け過ぎたとか、なんらかの外力による原因があるのではないかと感じました。歯周病菌の出すLPSによるものだけとは言い難い状況に見えます。歯肉縁下のDEジャンクションからDentin 内部に広がっているので、目視でははっきりとは判りません。歯肉縁下の虫歯は歯肉を傷つけないように気をつけることが重要です。多くの歯科医師はこれをどうやってするのか判らないかもしれません。エナメル質を最小限取り除くと、内部に虫歯が広がっています。フィニシングラインだけは新鮮歯質を確保して、α-TCPセメントで覆とうしてCR充填を終わった。ーーーついでに右下5のハイブリッドインレー下の2次カリエスもついでに充填処置をした。右下7の隣接面カリエスは重曹うがいだけで管理可能と判断して、今回は経過観察予定。右下5、遠心歯根面カリエス。これも目視ではよく判らない。beforeon the wayafter
2016/10/03
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20代女性、左下6、違和感有り今日は一人で3時間もかかった、とんでもない症例があったので疲れました。それは今日はとてもアップできないと思います。で、今日はライトな症例で勘弁してください。違和感があるということで、外してみることにしましたが、エキスカで引っ掛けただけで簡単に外れました。グラスアイオノマーと思われるセメントは利いていませんが、内部はFeSがところどころ付着しています。これは嫌気性菌である硫酸塩還元細菌の代謝産物で、要するにドブの底の色です。口臭の原因になるH2Sなどのガスも発生させています。この菌は虫歯菌としては弱い部類に分類されると思われ、虫歯はありません。この細菌が住んでいたということと、違和感の関係は今のところ解りません。セメントを除去してきれいにしました。CR充填しました。
2016/10/01
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今日は2次カリエスのCR充填治療2題です。連絡先をアップすると、このレベルの治療を近場でやっているところを知らないか?という虫のよいお問い合わせが多いのですが、はっきり言って、ないと思います。いろいろな要因があるのですが、一番の理由はこれができるようになるまで10年かかりますが、それまで食えないからですw-----------------------------------40代女性、左上6、インレー2次カリエス。簡単に外れ、セメントは利いていませんが、2次カリエスは歯肉縁付近の一部です。理由は過去記事に書いています。知りたい方は探してください。合着セメントはグラスアイオノマー。覆とうセメントは亜鉛華ユージノールセメントと思われましたので、全部除去しました。ユージノールが残っているとは思えませんが、CRの硬化阻害要因になります。全くの無麻酔下での治療ですが、痛みがあるところに触らないように注意するだけでOKです。50年後には麻酔剤が高騰していますので、麻酔を使う歯医者はヘタクソと呼ばれますwα-TCPセメントで覆とうCR充填後
2016/09/26
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30代男性、左下6、2次カリエス。20年経過症例。一々解説しませんので、過去記事を参照してください。除去前除去後冠の内面、咬合面の一部を除いてセメントは利いていない。メタルコアと歯質の接合部の2次カリエスを取り除いた。CRで補修して印象。
2016/09/24
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今日はCKを再製作する機会が2例あって、どれも30年経過症例でした。セメントはとうの昔に接着性が失われているにもかかわらず、ひどい2次カリエスにはなっていない。じつはセメントに元々歯質接着性が無いものもあるのです。それでもこのセメントは2次カリエスになり難いのです。これをどのように解釈するかというのは、歯質接着性に拘っている現代歯科医師にはできないのです。信じられないかもしれないが、知り合いの、もしくはかかりつけの歯科医師に訊いてみてください。答えられません。ところが電気化学的には簡単に説明できるのです。虫歯とは金属の腐食と同じカテゴリーに属する現象で、歯はH+(プロトン)を通す、イオン伝導性セラミックスということが知られていて、このイオン伝導を遮断すれば虫歯は防げるのです。冠内面、支台歯に付着している黒色物質はFeSで、硫酸塩還元細菌がタンパク質と血液成分から作り出した物質ですが、簡単に言えばドブの底の色と同じものです。これがイオン伝導を遮断するのです。この硫酸塩還元細菌は嫌気性細菌で、硫酸塩還元過程でH+を放出するので、虫歯菌としても分類されるものですが、FeSを最終代謝産物として生産する限りにおいて、虫歯の進行をゆっくりとしたものにすることができるのです。冠と歯質の隙き間が十分に狭ければ、酸素濃度が十分低く、この細菌にとっては最適な生息環境になるのです。ですから、冠はダツリしていても、十分に嫌気的な環境なら、虫歯の進行は遅いのです。しかし、ある程度虫歯が進行して、もしくは物理的に隙き間が大きくなり、好気性もしくは通性嫌気性の解糖系を通じてH+を産生する細菌が優勢になると事態は一変し、急速に虫歯が進行してしまいます。セメントが無かったと言われている150年以上前の時代でも冠を作り被せる治療は行われていたのですが、その頃ならセメント無しでも30年も保てば十分だったのでしょう。今と違って人生は短かったのですから。で、最初の症例、60代男性、左下6冠除去前冠の内面冠除去後支台歯形成後ーーーーーーーーーーーーーーー2症例目、60代女性、左上4冠除去前冠の内面冠除去後支台歯形成後
2016/09/20
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50代女性、左下6、7、2次カリエス前回のつづきです。http://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/201609070000/虫歯の電気化学説によると2次カリエスを防ぐには、歯質とメタルを接触させるのはよくない。歯質はほとんどの金属よりイオン化傾向が大きいからだ。歯質はCRで覆っている。CKセット後、うちでは摩耗性が歯質に近いハイブリッドを選択することが多い。咬合挙上することも容易だからだ。
2016/09/13
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どうも年の所為で回復力が落ちているのか、痛み止めを塗っても朝腕が痛くて目が覚めた。。50代女性、左下6、7、2次カリエスこの時のつづきです。http://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/201609020000/20〜30年経過症例なのだろうが、健全歯質はあまり残っていない。これが最後の治療になるのだろうが、また20〜30年保つことはないだろう。削って自前の歯質が少なくなるにしたがい、次がなくなる。精々保って半分の10〜15年だろう。ま、そのころは僕の寿命も尽きているだろうから知らないがw虫歯の電気化学説にしたがい、歯質は電気的絶縁物で覆ってみた。レントゲン写真では、部分抜歯の6の近心根の遠心部分が怪しい。たぶん次はこの部分がカリエスになるだろう。せっせと飲食後に「重曹うがい」してくださいw
2016/09/07
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虫歯は電気化学的な歯牙の腐食現象で、歯が酸に溶けたものが虫歯だというような単純なものではない。電気化学的な見地からは、虫歯はイオン伝導性セラミックスであるHA(ハイドロキシアパタイト:歯)中をH+(水素イオン、プロトン)が通り抜け、それが外に出る時にCaから電子を奪いH2↑となり、CaはCa+となり歯は崩壊するからだ、と説明できる。そのH+が歯の中を通り抜けるにはある程度の起電力が必要で、一例として、歯よりもイオン化傾向の低い(自然電位の高い)金属等がH+を含む電解質を介して近くに存在すれば、起電力が発生することになる。要するに、歯を金属等のイオン化傾向を持つ電導性素材で歯冠を修復することは2次カリエスの予防にとしては誤りだということだ。メタル修復時において電気化学的に2次カリエスを避けるには、歯と金属間に電気的絶縁物を介せばよいことになる。具体的には、歯と金属修復物間にCR等の電気的絶縁物を介せばよいということだ。このケースでは、CRで歯質を完全に覆っている。CKセット後。歯牙と金属は直接接していない。CKがダツリするときはCRとCKの間だ。虫歯の真の成因が明らかになった今、今までの歯科医学の常識が完全に塗り替えられる日が近づいていると言ってもよい。
2016/09/05
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50代女性、左下6、7 2次カリエス7のクラウンの遠心にカリエスが見えるので、冠を除去した。1本の歯でも虫歯ができるのは遠心、つまり奥の方だ。従来説ではなかなか合理的な説明がつかない。虫歯の電気化学説では遠心の方が酸素濃度が低いので、酸素濃度勾配ができて腐食電池を形成するからだと説明できる。この現象は工学分野では古くから知られており、通気差腐食とよばれている。FeSで黒くなっているところが、隙き間になって虫歯が進行しつつあるところ。やはり遠心の方が虫歯になり易い。軟化象牙質(虫歯)を除去している途中です。歯肉縁下など軟化象牙質をまだ全部除去していないが、健全歯質はあまり残っていない。通常の方法では保存が難しい状態となっており、抜いて義歯やインプラントを勧める歯医者もいると思う。
2016/09/02
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40代女性、左上1、CR 2次カリエス、自覚症状なしこの部分に虫歯ができることは少ない。矯正治療後(?)に前歯部が強く当たる状態が長くつづいた所為かもしれない。CRを除去すると、接着は失われ硫酸塩還元細菌の代謝産物FeSと思われる黒色物質で覆われていた。この物質で覆われていると虫歯の進行は遅い。もう少しきれいにして、α-TCPセメントで覆とう後CR充填した。歯肉縁下のCR充填は出血させないことが重要だ。
2016/08/30
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前回のつづきで、http://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/201608250003/ワックスをロストワックス法でメタルに置き換えた。うちでは引張り強度が必要ない症例では、銀合金を使う。なぜなら銀合金はパラジウム合金やゴールドに比べて象牙質に対する自然電位は30%低い。要するに銀合金はパラやゴールドに比べると30%虫歯になり難い。経験的にも銀合金のコアは虫歯になり難いことを歯医者は知っているが、その理由は知らず、銀合金は口腔内で錆びるからだめだ、ゴールドは錆びない、だからゴールドの方よいのだいう理由で患者に勧める。虫歯の電気化学説では錆びないゴールドを使うと歯の方が錆びる。要するに虫歯になる、となる。
2016/08/26
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