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【中古】輸入洋楽CD suede / a new morning[輸入盤]suedeが好きと言っておきながら、たぶん、活動休止前の5作をちゃんとブログに書いたことはなかったかもしれません。最近、部屋の片隅から瀕死のi-Pod mini(超懐かしい)を見つけ出し、その中を漁ってみたら、懐かしい音楽ばかりが出てくるので、今回はsuedeの5th「a new morning」を。従来の彼らの音とは真逆の、晴れやかで清々しくポジティヴなエネルギーに満ちたこの1枚は、ファンにも批評家にも、総じて酷評をもって迎えられたようです。まあ、このせいで活動停止しましたからね…。とはいえ、私はこのアルバムがけっこう好きなのです。そりゃあ、suedeの毒っ気もグラマラスな妖艶さもエロも退廃も背徳もないんですが、なんだか、ぐっとくるところがあるんですよね。特に兄さんが「このアルバムは失敗だった」と至るところで口にしていますが、そんなことを言われるとちょっと悲しい。ある意味、当時のひねくれてこじらせた私には、すごく救いのある一枚だっただけに。そんな人もいると思うんですけれどね。昨年のライヴで隣になった方も、このアルバム好きですよって言っていました。このアルバムの中では、「lonely girl」が一番好きな曲です。ちょっとねじくれて病んだ、淋しい女子たちに向けられる優しい眼差しが感じられて、弱ってるときには涙ぐむくらい好きです。兄さんがこんなに優しく歌うのがたまりません。それと、「in this miracle of clay」っていうフレーズが私の心には突き刺さりました。なんかもう、ブレット・アンダーソンの言い回しって感じがするんです。しかも、この曲はニールの置き土産なので、私には特別すぎます。他にもブレット節だなと思うのは「untitled」の「crushed like a butterfly, dead-eyed at the drive-by in the car」という詞。なんだかやっぱり胸にくるのはなぜなのか。crushedの歌い方が優しすぎてきゅんとします。「one hit to the body」~「when the rain falls」の流れも私的には秀逸です。「one hit to the soul」という歌詞が今になって切なくも感じるのは、ブレット(とバンド)が生まれ変わるのに必要な、痛みを伴うプロセスを経験してきたことを理解できたからなのかもしれません。ボートラの「simon」も大好きです。これもニールが作ってるので余計に好きです。どこまでも切なく悲しく、美しいメロディに胸が痛くなります。ホントに、兄さんと王子のコンビで作る曲は、繊細で美しい。いいんですよ、suedeのアルバムの中で異端で異色で失敗作でも。私の中ではけっこう、輝いています。
2024.03.31
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「瞳をとじて」を観てきました。なんと、監督ビクトル・エリセにとっては31年ぶりの新作ということで。映画の撮影のさなか、主演俳優フリオが失踪。その監督をしており、フリオの親友でもあったミゲルは、22年後、失踪者を追うテレビ番組に出演しますが、そこから物語がゆっくりと進みだします。ゆっくりと流れていく時間の中で、ミゲルの過去、フリオの過去、それを取り巻く人たちの物語が、セリフで多く語られることはあまりないのですが、眼差しや仕草、断片的な言葉たちで紡がれていきます。それを冗長と受け取る人もいるようですが、この時の流れをゆったりと楽しめなければ、この映画を見る意味はないと私は思いました。ミゲルとフリオ、スペインの政情が不安定な中、築かれてきたはずの友情は、フリオの失踪によって断たれてしまいます。彼らの友情がどんなものであったのか、観客は映像とセリフから想像するしかないのですが、ミゲルの眼差しが多くを伝えてくれているように思いました。それを咀嚼しながらスクリーンを見つめ続ける間、いろいろなことを考え、映画を見ながら思索にふけるという興味深い時間を持つことができたと思います。なかなかない体験でした。フリオではないかという人物が見つかった、というところから、ゆるやかな物語の展開が、少しだけそのスピードを上げます。とはいっても、大河の流れの強弱みたいなもので、急展開!というわけではありませんが。ただ、そのわずかな緩急でさえも、心地良い。ラストシーンは、フリオが失踪したせいで未完となった映画「別れのまなざし」の上映です。記憶を失ったフリオがスクリーンを見つめ、スクリーンの中のフリオの眼差しがこちらにまで何かを訴えかけてくるようなワンシーンでした。最後、フリオの記憶が戻ったかどうかは描かれません。ただ、私には、記憶喪失で澱んでいた彼の眼差しが、最後の瞬間だけ、はっきりと正気に戻ったように見えました。ミゲルの飼っているワンコが可愛いです。船に乗って、ミゲルの帽子をかぶっているところが悶絶するほどキュートでした。ハラハラドキドキスペクタクルな映画もいいけれど、こういう、自分の時間を噛み締めながら楽しめる映画は、私の心にとっては何よりの栄養です。
2024.03.31
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【輸入盤】 Suede スウェード / Beautiful Ones: The Best Of Suede 1992 - 2018 (2CD) 【CD】兄さんの後ろ姿だけなのに、どんな顔をして笑っているのか容易に想像できる。こんなに、ファンへの愛にあふれたジャケットでいいんでしょうか。本当に当時の自分を罵りたい思いですが、私、これが出たことをまったく知りませんでした。けっこう最近まで。ファン大失格です。リリースが2020年。そうです、音楽を聴くことがほぼゼロになっていた、音楽における私の暗黒時代です。聴いたって良かったのにそうしなかった。ものすごく重い足枷に囚われ、小さな世界に閉じ込められ(閉じこもり)、失ったって大したことないものを失うことに恐怖していたあの時期です。昨年末ごろになってようやくその暗黒時代とその余韻から脱出し、自分の好きなことを好きなときにやれる環境に戻ることができて、SuedeとManicsのライヴにも行けて…とそんなところでやっと知ったこのベスト盤。前2枚のベスト盤ももちろん持っていますが、今度のものは再結成後に出たアルバム三部作からもチョイスされているのが、新しい。当然ですが。あとは定番曲とメンバーのお気に入りとか入れたのだそうなんですが、唐突にIndian Stringsとか入ってるのでびっくりしました。My Dark StarとかTo The Birdsとか入ってるのが嬉しいですね。最近の三部作からはやはりLife Is Goldenが際立ってます。この曲はSuedeの短くない歴史の中でも屈指の名曲。休止期間があるとはいえ、30年の紆余曲折を知っていると、こんな曲を書くようになったんだなあと胸に来るものがあります。そして私の人生も黄金期です。気持ちだけ。It Starts And Ends With Youも思い入れが深いですね。あのPVを見たときの感動、Suedeが本当に戻って来るんだという興奮と歓喜が今でも胸によみがえります。……というわけで、結局、彼らの音楽がいちばん。
2024.03.27
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CD / LUNA SEA / EDEN (CD+DVD) / UPCH-20057私が彼らのアルバムの中でいちばん好きな一枚です。当時、LUNA SEAの音源は、友達のお兄さんを通じてちょっと借りたことがあり、IMAGEとかLUNA SEAとかはすでに聴いたことがありました。ただ、自分で買ったアルバムなら、この「EDEN」が初めてです。BELIEVEとかIN MY DREAMのシングルはもちろん持ってましたけれど(死ぬほど聴いた)。乱暴に簡単に言ってしまうなら「耽美」の一言に尽きるのでしょう。そして、こういう世界観はたいてい思春期に刺さるのです。言うなれば「ぶっ刺さる」。愛を歌っていても肉の匂いがしない。エロティックなのにエロではない。そこが、妙に潔癖なところもある思春期にははまるのでしょう。そんな思春期の私にぶっ刺さったこのアルバムは、もうウン十年経った今でも、私が一字一句歌詞をいまだに覚えているという稀有な一枚でもあります。子供の記憶力ってすごい。それに、私はこのころのRYUの歌い方がいちばん好きなのです。粗さが目立つところが、そこがまたいい。耽美と激情を行ったり来たりするところが、いいなあと昔からずーっと思っています。もちろんそれ以降は一皮以上むけて、上手になったなとは思いますが、やはり私はこのころがいちばん好き。BELIEVE(PVのRYUの動きがめっちゃ好き)やIN MY DREAMはどうあがいても大好きですし、ライヴの定番Providenceなんて、あの時にあれだけの世界観をSUGIZOのヴァイオリンにのせてぶち込むという驚愕の離れ業。いま考えてみても、彼らの才能はすさまじかったんだなと実感します。アルバムの中で一番好きなのはJESUS。真矢のドラムスが響いた瞬間に鳥肌が立ち、あの不穏きわまりないギターが入って、Jのベースが唸りだして、RYUのシャウトでバーストですよ。たぶんLUNA SEAの曲の中でもトップ5で大好きです。歌詞含めてたまらないのはANUBIS。死とか(アヌビス含め)永遠とか愛とか貴方とか、やはり中二くらいには刺さるんですよ。しかも私、バリバリの腐女子でもありましたので、キャーキャー言いながら聴いてた当時を思い出し、ちょっと懐かしくもなると同時に、薄まっているとはいえいまだに自分に流れる腐女子の血を再確認したのであります。LAMENTABLEのイントロはアルバム中最強。Jのベースのカッコよさが最大限に発揮されてて、ずっとベースラインだけ追っていられます。さて、次はセルフ再録のLUNA SEAかな…
2024.03.26
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最後30分くらい、心臓が波打つくらいドキドキしっぱなしで、これほどの高揚感を味わったのは久しぶりでした。先日ちょうどアマプラでPart1を見ていたので、そのテンションで突入した「デューン 砂の惑星 Part2」。私はSFにほとんど興味がない方なのですが、Part1の不思議な世界観にかなり引き込まれ、Part2も俄然見たくなったわけです。一作目は本当に導入という感じでしたが、今回は大きな展開で終始エキサイティング。一族をほぼ皆殺しにされたポール・アトレイデスが、砂漠の民フレメンを率いて、仇であるハルコンネン家、ひいては皇帝シャッダム4世に挑みます。砂の惑星なので相変わらず砂だらけなのですが、この砂の世界がなんとも幻想的で、それだけで引き込まれます。画面に紗がかかったような雰囲気で、常に静寂がつきまとっているのですが、時に技術が現代を超えたものであったり、古めかしいのに機能的であったりと、これはやはりSFならではの設定なのでしょうが、私にはとても新鮮でした。とにかく、ティモシー・シャラメが妖艶で力強くて、その存在感はすさまじい。「君の名前で僕を呼んで」の子がこんなになるんですか!?一作目ではまだまだ若木のようだった彼が、フレメンの信用を得て一気に統率者となり変容していくさまが、不気味でもあり胸が痛くもあり。フレメンに仲間意識を持ちながらも、自分の目的のために、彼らが求める救世主リサーン・アル=ガイブへの崇拝心を利用し、ポールはてっぺんに立つわけですが、時折見せる、暗い苦悩を秘めた眼差しにくらくらします。とはいえ、「I am Paul Muad’dib Atreides, Duke of Arrakis!」と彼が叫び、フレメンの民が咆哮を挙げる瞬間は、何かすごく大変なことになりそうだと思うと同時に、血が湧き立つような感覚も覚えてしまいました。チャニの複雑そうな表情が挿入されるので、余計に、ね…。でも、このシーンからシャッダム4世を屈服させるところまで、終始私の心臓はバクバクでした。この興奮はなんだ、いったいどこから湧き上がってくるんだと自分でも戸惑うほど。そして、大領家との全面戦争を示唆するところで終幕なのですが…もう、次どうなるの!早く見たい!砂虫を乗りこなすシーンの迫力も目が釘付け。砂虫を畏れながらも、時にそれを移動手段として使いこなすフレメンのたくましさは、頼もしい。ハルコンネンに戦いを挑む際、砂の中からみんながいっせいに飛び出すシーンは鳥肌が立ちます。スティルガー頼もしすぎて大好きです。リサーン・アル=ガイブとか、クウィサッツ・ハデラックとか、不思議な固有名詞ばかりなのですが、それがすっと頭に入り、物語を楽しめるのは、やはり監督の手腕なんでしょうかね。宗教と政治、戦争が絡み合う世界は、現代への警鐘でしょうか。核弾頭が92発って、それは…使うの?という不安も続きますし、イスラムとキリスト教世界を思わせるような雰囲気も、危うくて、恐怖めいたものを感じますし…でも、見たくなるんですよね。これがどういう帰結を迎えるのか、本当に楽しみです。個人的に、ガーニイが生きてたのが嬉しすぎてたまりませんでした。「老いぼれ」とポールが呼んだ瞬間、ちょっと涙ぐみましたよ。だってみんな死んじゃったと思ってたので…それと、オースティン・バトラーが原型をとどめてなくてびっくりしました。あの頭、メイクで作ったらしいですが、それもすごい。でも彼があんなんで本当にすごい(笑)。伯父上とのキスシーンまで(しかもアドリブらしい)あって、ものすごいインパクトでした。
2024.03.20
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Suede熱に浮かされて、それこそ毎日のように関連サイトなどを漁りまくっていました。離れていた時間が長いので、掘れば掘るほどいろいろ出てくるものですね。そんな中で、どこかからふと出てきたのがDrownersというバンドでした。もうひとつのDrownersは知ってるんですよ。北欧のバンドで、Muted To a Whisper?でしたっけ?とかリリースしている方。割と好きなサウンドだったんですが、最近の音源は少し好みではない。そして、今回のDrownersはアメリカ発。とはいっても、中心人物Matthew Hittはウェールズ出身で、NYに渡ってモデルとバンド活動を平行して始めたのだそうです。ちなみにこの人すごくカッコいいです。私は最初に音源ありきだったもので、PV初めて見たときびっくりしました。モデルなんだからカッコいいのは当たり前なんですが。アルバムは2枚リリースされていますが、1枚目の方は、ガレージサウンド感が強く、テンポはいいけれどそこまで私に刺さるものではありませんでした。しかし、私が偶然出会った1曲は、2枚目のアルバム「On Desire」のリード・トラック「Cruel Ways」。これが、とにかく素晴らしい。この曲だけでこのアルバムを買う価値があったと言ってもいいくらいだと私は思っています。ギターの音が一発鳴っただけで、「あ、この人たち変わったぞ」と思わせるほどの激変ぶり。メロディの質がガレージっぽい粗さからかけ離れ、暗さと切なさをダダ洩れさせています。この音を鳴らしてくれるなら、Drownersというバンド名にぴったりと全面的に賛成です。何度PVを見たかわからないくらい見ましたし、音源も数えきれないくらい聴いてしまいました。そしてやっぱりCDを買い求めました。他の曲たちは、1stの流れを汲んだ軽快かつ疾走感のあるロックナンバーが多め。なのですが、アルバム全般を通して、Cruel Waysに見られるような、どこか陰鬱さと苦さを秘めた感じがするのです。ソリッドなギターサウンドが、ニューヨークらしいなとも思ったりしました。残念ながら、いまは活動していないようですね。けれど、Matthew Hittは現在The Vaccinesのサポートギタリストとして活動しています。VaccinesのSNSとかしょっちゅう登場しているので、元気にやってくれているのが嬉しい限りです。
2024.03.19
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犬だらけという情報だけでもう見に行きたかった「DOGMAN」。でも、万が一ワンコが死んでしまうなんてことになったら絶対見られないので(そのせいでジョン・ウィックの一作目見られてないし、キングスマン2の最初は飛ばします)、どうかなあと思っていましたが、いろいろ調べたら「犬は無事」という情報が出てきたため、見に行きました。煽り文句が「規格外のダーク・ヒーロー」とあったので、どんな感じかなと思っていましたが…ダーク・ヒーローというより、これは悲劇のダークヒロインでしょう!検問で止められたトラックの運転席には、女装した男。荷台には数十匹のワンコたち。警察署に連れていかれた彼は、精神科医に自分の生い立ちを話し出すのですが…という導入です。主人公の「DOGMAN」ダグの生い立ちが本当に壮絶で、スクリーンから目を背けたくなるほどでした。父と兄に虐待され、母は逃げ、犬小屋に放り込まれて過ごした少年時代。唯一の心のよりどころは、犬たちでした。そうなんです、犬は絶対に裏切らないです。とにかく家族と認めたひとを愛してくれるのです。それは犬を飼ってきた経験から、痛いほどよくわかります。だからこそ、犬たちとダグの結びつきの強さに思わず涙が出ました。そしてこのワンコたちがみな頭が良すぎる。良すぎてあまりにも出来すぎな感がありますが、健気で勇敢で愛情深い彼らにウルウルしますよ。ダグの部屋へと続く廊下で門番のように鎮座するドーベルマンの子、目だけで演技してます。すごい。ダグは幼少期の不幸な事故により、車椅子生活です。なので、ダーク・ヒーローみたいなアクションはないし、アクションしてるところも、必要に迫られて必死でやってるだけなので、カッコよさもありません。そんなことよりも、彼が地べたを這いずるかのように生きる様の方を見て欲しい。どこに行ってもハンディキャップのせいで就職を断られ、最後に行きついたドラァグクイーンのバーでついに自分の場所を見つける。幼いころに味わった、演技によってまったく違う人間になれることの喜びを、彼はここで得るのです。エディット・ピアフを歌うシーンは吹き替えなのでしょうが(これはちょっと残念だけど仕方ないか…)、ダグの表情に浮かぶ恍惚感が、嬉しくも切ない。その直後に彼に訪れるカタストロフィが想像できるだけに、辛かったです。最後は救われたと信じたい。ダグを演じるケイレブ・ランドリー・ジョーンズですが、ふだんのフォトを見ているとすごくスタイリッシュでクールな佇まい。だけれど、この作品では、ドラァグ・クイーンの退廃的な雰囲気を醸し出し、不健康にたるんだ身体や、緩んだ顎までリアルです。すごいですね、俳優さんて。
2024.03.17
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STYLE (CD+スマプラ) [ LUNA SEA ]「MOTHER」の再録と一緒に到着した「STYLE」。初めて聞いたのは、たしか高校生くらいだったでしょうか。「MOTHER」の曲がほぼキャッチーなもので固められていた印象なので、「STYLE」を初めて聞いたときは、「ん?」と思ったような記憶があります。しかしながら、今回再録版を聞いてみると、個人的には「STYLE」の方が断然好みでした。そりゃあ何十年も経っているのですから、音の好みも変わりますよね…。とにかく「G.」がカッコ良すぎるのです。新しいPVも、何度見ても飽きないのでほぼ毎日見てます。イントロから飛ばすギターとうねるベース。私はもともとSUGIZOファンで来たはずなんですが、もう最近はJ一筋です。笑「G.」に対してここまでロックな印象がなかったので(当時はそこまで好きじゃなかったからかも)、本当に驚いて、ここでまた改めてLUNA SEAが好きになってしまいました。この一枚を聞くと、私はあらためてロックナンバーが好きなんだと実感します。「HURT」の重厚な音、「1999」のヒリヒリするギターサウンド、「END OF SORROW」から「DESIRE」になだれこむ高揚感。それを呼び覚ましてくれたスティーヴ・リリーホワイトのミキシングに大感謝です。ひとつだけ言うなら、もう少し楽曲が短いと聞きやすい。個人的な好みですが。で、調子に乗って「EDEN」のリマスター盤も買ったのですが…それはまた後程。
2024.03.17
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MOTHER (CD+スマプラ) [ LUNA SEA ]今でこそ私は洋楽ずっぽりの人間ですが、思春期はいわゆる中二病的なものをかなり内に秘めていました。その最たるものが、ヴィジュアル系への傾倒。本当に、笑っちゃうんですが、でもあのころは真剣だったんですよね。SHOXXとか死ぬほど買いました。そんな中、もちろんLUNA SEAは避けて通るはずもなく。というか自分でぶつかっていくくらい大好きでした。いや、今も好きです、というか、あらためて好きを思い出しました。彼らがインディーズから破竹の快進撃でメジャーデビューし、絶頂をきわめ、活動停止したあたりまでは本当によく聴きました。その後再結成したことは嬉しかったのですが、今さら追うこともないかと、さして音源を積極的に聞くこともなかったんです。ところが、それを覆したのが、「MOTHER」と「STYLE」の再録リリース。全然知らなくて、友人に教えてもらって初めて知りました。しかもミックスを手掛けたのはスティーヴ・リリーホワイト。え、Morrisseyの人じゃんと私は思いました。U2とかPeter Gabrielとか錚々たる方々をプロデュースしてる人ですね。なんでそんな人がLUNA SEAを!?というところですが。さて、MOTHERですが。一発目から音が違います。メロディは同じだけれど、オリジナルとはまったく別のアルバムと思って聞いてもいいかもしれません。音の粒が際立ち、ドライな感じがするなと私は思いました。すごく軽快なのにとてもロックを感じる不思議さ。RYUICHIの声もずいぶん違います。伸びやかさならオリジナルですが、再録の音にはやはり今の声が合うのかな。LOVELESSの新しいPVも本当にカッコいいです。年を取っているはずなのに、今の彼らのほうが断然カッコよく見えるのはなぜなのか。やはり、年季ってすごい。ROSIERやTRUE BLUEはいわずもがななのですが。私が好きなCIVILIZEの変わりようには、驚くと同時に、リリーホワイト凄い!と嬉しくなります。ギターの歪みにベースの不穏なうねりが全然違う。ドライなドラムスが重すぎなくて聞きやすいのに、なぜだろう、ロックです。それに対して、IN FUTUREの重さと疾走感は、LUNA SEAの尖ってたころをそのまま突っ込んできた感じがします。後ろでがなるギターににやつきます。好きです。しかし、このアルバムを20代の半ばくらいで作っているんですよね、彼らは。こんなに作り込んだ世界観を生み出せることの凄さを、当時の中二病の私は「ふーん、すごい」くらいにしか思っていませんでしたが、この年になると、やっぱり彼ら只者じゃなかったんだと感動しています。
2024.03.16
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映画館のフライヤーを見て、ちょっと気になっていた「ゴールド・ボーイ」。偶然、殺人の様子をカメラでとらえてしまった中学生3人が、それぞれの抱える問題が「お金」で解決できるんじゃない?と考えて、殺人犯を脅迫するというストーリー。岡田将生さん演じる殺人犯・東昇の鬼畜っぷりが素敵でした。白々しく泣き叫んだり、中学生3人に強請られて醜く唇を歪めたり、いろんな表情がたまりません。きれいな顔立ちだからこそ映える、人間の最底辺の感情表現がゾッとするくらい気持ち悪くて良かったです。血まみれシーンも凄味があって素敵。あと、スタイリングがクールだな~と思いましたが、あれはたぶんヨージヤマモトなのかな?クレジットにも出ていたので。ヨージをカッコよく着こなす男は最高です。中学生3人のうち、主人公格の朝陽が、東を上回るサイコっぷりをラストに発揮します。映画前半の彼を見ているうちに、彼は「いい子」だと思いこまされてしまうんですよね。でもそれが違うことがわかるのが、怒涛のラストへとつながる惨劇のシーン。「そして誰もいなくなった」の状態で、映画冒頭の東が義両親を殺めておきながら、白々しく叫んだ「助けてください!」のセリフを、東と同じ状況で朝陽が言うとは。ここからの朝陽は別人です。というかこれが素だったんですが…母を殺めることもほぼ何とも思ってないところが(結局殺してはいませんが)、昨今起きがちな少年犯罪の香りに通じているように感じられ、ちょっとぞくっとしました。予告編とか見てたら、青春モノっぽく終わるのかなと思ってたので、まったく異なる展開に終始ドキドキしっぱなしでした…が、何かが物足りなく感じたのも事実。ちょっと人物描写が表面的かなと思ったりもしました。展開は予想外ですが、行きつく先は「あ、やっぱそうか」という感じだったので。でもこれ、続編予定あるんですか?ラストに「2?」って出てきたんですけど。見るかどうかは…わかりません。
2024.03.12
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このアルバムが出てもう10年は経過してしまっているのですが、今さらながら、Roddy Hart & Lonesome Fireのセルフタイトルアルバムです。なぜ今ごろこのアルバムなのかと言うと、ひじょうに遅ればせながら、最近の私はyoutubeを見るのにハマっているからなのですね。最初はSuedeばっかり見ていたのですが、だんだんといろんなアーティストを検索するようになり、たしかBiffy Clyroのあたりで候補にRoddy Hartが出てきたように思います。なんでビッフィとロディ?と思ったら、彼らはCeltic Connectionsというイベント?なんでしょうか、それで共演している動画が出てきて、うわ懐かしい、とテンションが上がってしまい…そのRoddyがいたくイイ感じに年を重ねてたのを見て、Roddy Hart & Lonesome Fireのアルバムを引っ張り出すに至ったのです。さて、このアルバムですが、Roddyのソロ「Bookmarks」とかとは全然毛色が違います。ロックです。カッコいいです。そしてLonesome Fireのメンツがクールすぎる。イケメン揃いです。アルバムジャケットを開くと、ダークスーツでビシッと決めたRoddy以下、Lonesome Fireの面々がずらりと並んだ写真が!ちょっとね、これはクラクラするくらいカッコいいです。PVも素敵な「BRIGHT LIGHT FEVER」がリード・トラックなのでしょうか。疾走感あるロック・チューンで、ドライブ中だとスピードが出てしまうので少し危険。それに続く「HIGH HOPES」は、しっとりとしたバラード。Roddyの芳醇な声が存分に発揮され、次の「QUEENSTOWN」はピアノが美しく、どこか冷たく鋭い雰囲気もあるナンバー。私はこの曲がかなり好きです。ピアノがGeoff Martynだから、ひいき目に見ても好きです。全体を通して聴くことで、味の出てくる、大人のミディアム・ロック・アルバム。もう一枚アルバムが出ているので(買い忘れてた)、近いうちにゲットしようと思っています。
2024.03.12
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ずーーーーーーっと楽しみにしていた、マシュー・ヴォーン監督の最新作「アーガイル」を見てきました。「キングスマン」シリーズが好きすぎて胸が痛いほどの私ですが…今回も楽しかった!です。小説家エリーが書いたスパイ小説が、いつの間にか現実を予言してしまうような展開になり、エリーは謎の組織に命を狙われ…というところでヘンテコスパイ・エイダンが登場。最初のアクションシーンは列車の中なんですが、これがまたカッコいい!キングスマンでのパブや教会での戦闘を思わせるようなキレッキレのアクションに、序盤なのに目を奪われっぱなしでした。そこからの展開ももう…いったい誰の言ってることが本当で、嘘で、誰が味方で、敵なのか。はたまたエリー自身も悪だったのか!?というところまで混乱しちゃいますが、最後はちゃんと収まるところに収まって大団円。都合良すぎないかい?という展開もちょこちょこありますが、そこはいいんです。やっぱり最後はハッピーに終わってほしいですから。最初は全然冴えないエリーが、後半は別人。むしろエイダンより強い。強すぎ。オイルの上でのスケーティングアクションとか(ちょっと笑いましたけど)、カラフルなガスの中でダンスを踊るように敵をバッタバッタと倒しまくる二人のコンビネーションとかも見ごたえばっちりです。長いアクションシーンはキングスマンの時から大好きな展開で、もうワクワクしながら見入ってしまいました。私はヘンリー・カヴィルが演じるアーガイルがメインを張ると思っていたのですが、そうでもなかったところが意外でもあり、面白いなと思ったところでした。角刈りが変なのがまた良い。けど、ラストでちょっと違う姿で登場したので、ここで「え!?」となります。で…エンドロールが始まった後しばらくすると出てくるシーンで、思わず口を押さえてしまいました。え、だって若いアーガイル(超イケメン)が!?バーの名前がキングスマン!?つまり、アーガイルとキングスマンの世界は同じってことですか!!!驚きすぎて、語彙力をなくして「もうやばーい!」と叫びながら運転して帰ってきました。でも、てことは…元CIA副長官アルフィーを演じてたのがサミュエル・L・ジャクソンなんですよね。キングスマンと同じ世界なら、彼は…キングスマンの敵役・ヴァレンタインになっちゃうのでしょうか???私が当初から楽しみにしていた要素のひとつが猫さまなのですが、猫のアルフィーがキュートすぎて、出てきた瞬間からにやけました。可愛い。そしてアーガイル柄の猫リュック欲しい。あまりにもアルフィーが可愛いので、すぐに家に飛んで帰ってウチの猫さまを存分に愛でました。見ている間も、見た後も、興奮が冷めやらぬ作品でした。キングスマンまた見よう。
2024.03.05
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映画好きの友人に激推しされて知った、マブリーことマ・ドンソクですが、今回は「犯罪都市 NO WAY OUT」を見てきました。ホントに楽しみにしてたのでワクワクでしたよ。相変わらず破天荒な感じのマブリー(役名はマ・ソクト)が、腕っぷしにモノを言わせて敵を一掃するお話です。つまりはそういうことです。麻薬捜査の過程で、汚職刑事と日本のヤクザと三つ巴になるんですが、車にはねられようがボコボコに殴られようが、彼は死にません。金庫も力づくで破壊します。グロいシーンも多いんですが、マブリーが出てくると全然気にならない(笑)。コミカルなシーンもちょくちょく挿入されているので、思わず笑っちゃいました。そして今回は日本のヤクザの親玉が國村隼さん。あまりにも似合いすぎて素敵。ちょっとしか出てこないんですが、また敵となって立ちはだかりそうな予感が。そのヤクザの親玉に派遣される殺し屋が青木崇高さん演じるリキ。このリキが狂っててカッコいい!日本刀で容赦なく殺し回るのがハマってました。汚職刑事のチュ・ソンチョル(イ・ジュニョク)は、クールで知的なのにやり方が圧倒的に汚いところが良かったです。私は韓国エンタメまったく知りませんが、とても素敵…こういうラスボス大好きです。とはいえ、リキもチュ・ソンチョルもマブリーにぶっ飛ばされるわけですが。早くも、次が見たい映画No.1です。
2024.03.02
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